3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメアズレン5話感想 - 【再会】その手をさし伸べて

ネタバレ有です!!


 なんでKAN-SEN同士で戦っているんだっけ?という疑問に今まで以上にフォーカスがあたったお話でした。そんなことを言い出すと一見するとわかりにくくなってしまうのですが、このアニメのテーマだと思うので、今後すっきり解決されると良いですね。戦艦同士の砲撃船が大迫力で描かれたのが印象的でした。

包囲網

 とある島に逃げ込んだ3人。ヘレナ曰く、「昔は多くの住人が暮らしていたみたい」「セイレーンの襲撃で放棄された島」。第1次のセイレーン侵攻によって人類は数を減らしてしまったようです。
 島を無数のセイレーン量産型、重桜、鉄血の追撃部隊が取り囲みます。セイレーン艦については、翔鶴が「(黒キューブを持っている)向こうに操られない?」と心配をしていますが、「母体がオロチだから乗っ取られることはないって赤城先輩は言っていた」と瑞鶴が返すので、セイレーン量産型を生み出すシステムがあるのだなとわかります。
 翔鶴が「あの人いったい何を企んでいるの?」と訝しがっているので、ゲームと同様、この世界でも一航戦と五航戦の間には溝があるようです。

ヒトとKAN-SEN

 レパルスの「敵はよそにいるってのにさ、人類同士で何やってんだろね」というセリフはなかなか印象的。そこから、エンタープライズベルファストの会話に流れが繋がっていきます。
 「フネなのにメイドとか、女王とか」と不思議がるエンタープライズ。「まるで人間の真似事だと、そのようにおっしゃりたいのでしょうか」「変わりませんよ、ヒトもフネも違いはありません」「等しくココロを持つ、命でございます」ベルファストはKAN-SENをあくまで人間と同等の存在だと認識している。
 一方で、エンタープライズは「いや我々は戦うために生まれてきた」「人間とは違う」といつもの姿勢を崩しません。「強大な力を持つ我々には、大いなる責務があります」とベルファストも肯定するそぶりを見せます。「そうだ、敵を倒すことだ」。ゆるがないエンタープライズ
 しかしベルファストは「それだけでは足りません」「私たちは証明しなければならないのです」「どんな過酷な世界であっても、ヒトは気高く生きることができる」「迷える人々の模範となるため、私たちは優雅でなければならないのです」「優雅な人生を手助けする、それがメイドの仕事でございます」というように、ロイヤル艦隊の矜持を説きます。大戦の影響で貧しくみじめな思いをした国民に対して、海軍が気高き国民の象徴としてふるまう、というのは現実でも同じだったのかなと思いました。ベルファストは、KAN-SENは兵器以上の存在だと捉えているようですね。
 「ユニオンとは違う考え方だな」とエンタープライズ。「当然です。だからこそ、我々アズールレーンは手を取り合うのです」「ロイヤル、ユニオン、さらに東煌、アイリス、北方連合」とベルファストが言うと、「鉄血、重桜もだ。かつてはな」とエンタープライズ。ここはひとつキーになるはずで、もともとアズールレーンは1つだったという意識が残っているぐらいの時間軸の中でこの戦いは起きているのです。だから、元に戻りたいと考えているKAN-SENもいるはずで、その代表としてジャベリンたちの葛藤が描かれているのではないかと思います。
 綾波愛宕に相談をするシーンにもつながっていて、アズールレーンの基地内部の様子を知ってしまったので、未熟な綾波の心は揺れているのですね。昔は仲間だった陣営で、向こうには向こうなりの生活がある。それなのに何故戦わなければならないのかと。

レパルス・ウェールズオクラホマ vs 山城・扶桑・セイレーン

 シェフィールドたちが偵察機を叩き落としたところから状況が動き出し、アズールレーン側からの戦艦砲撃で開戦です。レパルスとオクラホマのスキル発動ボイスが原作再現でした。特にレパルスは発動回数が多いのでとても印象に残るんですよね。


ベルファストクリーブランド vs 高雄・愛宕

 主に戦闘機に使われる洋上迷彩を施したマントで島に向かうベルファストたち。これはヒトモードが使えるKAN-SENならではの動きですね。戦艦の派手な砲撃で気を引く作戦でした。ただ、愛宕は戦艦が陽動だと気づいていたので、ベルファストたちを迎え撃つことに成功します。
 他のシーンを挟んで、クリーブランドベルファストを逃がすことを決意。「本当は心配なんでしょ」と、ベルファストが姉であるエディンバラの救出に向かいたいということを見透かしているのですね。さすが姉妹が多いだけあります。「まとめてかかってきな!」も一応ゲーム内ボイスですね。使いどころばっちりで違和感がありません。

ラフィー・ジャベリン vs 綾波

 なぜか高雄たちとの接敵の時点で別行動になっていたラフィーとジャベリンに、綾波が襲い掛かります。
 こちらも他のシーンを何度か挟んで、魚雷攻撃で追いつめられるラフィーたち。反撃の意思は見せません。綾波は「どうして戦わないんですか」とつぶやき、ラフィーに思いっきり切りかかります。

瑞鶴・翔鶴 vs サンディエゴ・ヘレナ・サフォーク・ノーフォーク

 上空から艦載機とともに戦艦に襲い掛かる重桜空母に対して、サンディエゴとヘレナが対空射撃を繰り広げます。サンディエゴはいままでやられ役でいいとこなしでしたが、全艦トップの対空性能で大活躍。ヘレナよりも対空弾幕が濃くなっていて芸が細かいなあと思いました。
 洋上で迎え撃つサフォークの「敵さん強そうです」と、ノーフォークの「がんばります…!」もゲーム内ボイス。


 二人とも重巡洋艦なので砲撃は大振り、そして瑞鶴翔鶴の2隻はとても速力の早い船として有名なので、砲弾をかわされて置いてけぼりになってしまいました。
 迎撃機の存在を視認して、瑞鶴はエンタープライズがいるものと早とちりします。

プリンツオイゲン・Z1・Z23・ケルン vs シェフィールド・エディンバラ

 オイゲンが砲撃をしつつ、Z1とZ23の駆逐艦コンビが接近戦闘をするというバランスの良い攻撃で、シェフィールドが被弾。Z1は鉄血の駆逐艦をバフするスキル持ちなので、Z23が強くなっているのですね。

終局

 クリーブランドに逃がしてもらって、ベルファストエディンバラたちの救援に駆け付けます。「いいえ、一手の差で、私どもの勝ちでございます」の勝利宣言。
 瑞鶴翔鶴がエンタープライズだと思って突撃した先にいたのは妹のホーネットでした。同型艦なので、フネの姿を遠くから見ると、一緒に見えるのでしょう。艦載機も同じですしね。今回のレッドアクシズ陣営に2隻しかない空母が外海に引っ張られたことになります。
 エンタープライズベルファストたちのもとに現れて、勝負あり。プリンツオイゲンは撤退を指示します。もう少し説明をするとか、Z1が逆らうとかの描写があってもよかったかなと思いました。ぱっと見るとなぜこれで決着がついてしまうかわかりにくかったですね。
 空母が1隻だけ戦場にいると制空権を完全に支配されます。安全な上空から艦載機が狙ってくるので、見た目以上に厳しい戦いになります。エンタープライズに加えて護衛でベルファストも来ているので、多少の数的優位はあまり関係ありません。さらに鉄血艦隊はあまり飛行機との戦闘を意識しておらず、対空装備が脆弱だったという史実もあり、瑞鶴翔鶴の支援も見込めないとなると、レッドアクシズ側に勝ち目はほぼない戦いになります。
 そもそも、アズールレーンとレッドアクシズの戦いはどこか手ぬるいところがあるのですが、それは元々が1つの組織で、いつの日か戻れるかもしれないと思っているからなのかもしれません。いまは思想の違いで対立をしていますが、そこが解決をすれば一緒に戦えるはずなのです。

友達になりたい

 切りかかったはずの綾波は、刃を振り下ろせませんでした。「どうして戦わないんですか」2回目。鳥肌が立ちました。こんな声を出すんですね、この子は。対照的なラフィーの穏やかな表情。すべてを見透かしているようで、強者の風格が漂っています。
 「敵同士なのに!」「カンケーない。ラフィー、綾波と友達になりたい」。この一言をきっかけに、ジャベリンが自分の感情に初めて気づくという演出でした。まあやりたいことはわからんでもないですが、見えている動機が1話の出会いのみなので、もう少し肉付けが欲しかったところです。
 綾波側は潜入ミッションをしてしまったおかげで心が揺れ揺れしているので、動揺しているのはよくわかります。で、そこをラフィーに見透かされてしまっていて、綾波を寝返らせることから戦況を変えてしまおうというラフィーの策なのだとしたら、唯一神ラフィーという感じになりますね。

【原作勢目線】アニメアズレン4話感想-【桜嵐】外套と短剣

ネタバレ有です!!


 重桜陣営にスポットライトが当たる4話でした。ライバル側がどんな人たちで、どんな想いで戦争を仕掛けているのかを描くことで、やっと物語に立体感が出てきたかなという感じです。物語の核心「オロチ計画」が登場しました。この計画はゲームには出てこないので、結末がどうなるか楽しみです。

重桜本島の描写

 今までアズールレーン側の基地や海の上のシーンしかなかったので、重桜の背景描写は新鮮でした。桜や竹といった和のモチーフがふんだんに使われていました。中央に大きな桜の木があるのはゲームと同じですね。

エンタープライズベルファスト

 エンタープライズの制服が畳まれていたり、机の上が食べ残しだらけになっていなかったりと、ベルファストのおかげで少しずつ生活に余裕が出てきたことが示されていました。
 「あなたの中に宿るヒトのココロを見届けたい」とベルファストは言っていました。KAN-SENはヒトなのか、ヒトじゃないのかまだあいまいなわけですが、物語のキーになってくるのでしょうか。

中華姉妹

 基地内でPanda Sweetsを開店して商売を始めた平海と寧海。クロスウェーブでも同じようなシーンがありましたね。
 二人はセイレーンに怪しい動きがあることを察知し、偵察に出たところをセイレーンの上位個体(角の形から察するにたぶんテスター)に襲われたとのことでした。アズールレーンとレッドアクシズが争っている隙をついて大規模な攻勢をかけるつもりかと疑われていました。セイレーンが本気を出せば2つの陣営に分かれてしまっている人類など、隙をつかずとも木っ端みじんな気はしますがどうでしょうか。まあいずれにせよ、セイレーン側も動き出したよということですかね。

長門登場

 「大櫻池中央部神域」と書かれていました。初めて聞きました。長門はこの世界でも重桜の旗艦を務めているようです。

 赤城は黒箱の力について、セイレーンの量産型をあやつる力は「副産物」だと言っていました。となると、主目的が気になります。「黒箱もまたメンタルキューブ」「私たちKAN-SENの素材そのもの」というセリフから、黒箱を使って何かを建造するつもりなのかということがうかがい知れます。「オロチ計画は重桜の希望」「人類は辛うじて生き延びているに過ぎない」「アズールレーンのやり方では間に合わない」などなど、本音なのか長門をだますために言っているのか掴みにくい発言が多かったです。
 「戦いはいつの世も変わらないということか…」。長門もまた、エンタープライズやプリンスオブウェールズと同じ発言をしますね。
 「赤城の愛は、この世界を焼いてもなお燃え盛る」。正直カッコ良い。赤城さんが本領を発揮してきてぞくぞくします。「もうすぐよ」とも言っていましたね。

高雄と瑞鶴

 ゲームではあまり絡みのない二人ですが、二人とも刀を使うので仲が良さそうですね。「グレイゴーストには歯が立たなかった」と気落ちする瑞鶴に、「一人で思い詰めるのはよくない。拙者たちを頼ってくれ。仲間だろ」と語り掛ける高雄。
 瑞鶴とエンタープライズとの対比、もしくは似た者同士を印象付ける演出なのかなと思いました。瑞鶴は高雄から差し出された手を掴んでニッコリ笑います。エンタープライズは、ベルファストの手を掴めるでしょうか。

オロチ計画とオブザーバー

 「物資の流れから察するに、なにやら大がかりなものを建造しているようです」。有能シェフィールドはトロッコのレールが敷かれている先を読んだのか、単に明石を尾行したのかどっちかわかりませんが、計画を進めている場所にたどり着きます。鳥居が逆さになっていていかにもヤバそう。
 赤城が基地襲撃のときに取り出した黒箱は、建造中の謎の船に取り込まれました。明石曰くセイレーンにそっくりな船に。黒箱もメンタルキューブであるという説明がされていたので、KAN-SENを作っているということになるのでしょうか。経験値を貯めつつ、何個もキューブをつぎ込むというのはゲーム中の開発艦建造の流れに似ていますね。

 そしてセイレーンのオブザーバーが登場。名前の書き方が凝ってて良いですね。「これほどのエネルギーが集まれば、オロチ計画発動は目前よ」「この調子ならあと1つといったところかしら」と言いながら黒箱を1つ赤城に渡します。
 「オロチ計画が生み出すのはただのフネではない。あらゆる想いを載せて海を渡る箱舟」「もうすぐ会えるわよ」。意味深なセリフですが一体どんなフネが出来上がるのか。。赤城にとって、特別想い入れがあるフネと言えば姉のような存在である天城ですが、船はセイレーンの量産型のような形をしているので、現状答えはわからないですね。
 明石がオブザーバーに捕らえられてしまうのですが、赤城はオブザーバーを制止します。なんだかんだ仲間想いの人ですよね。

シェフィールドvs赤城・加賀

 明石を捕えていた触手を銃撃し、シェフィールドが戦いに乱入。正直この時点で明石を助ける必要はなかったのでは?という感じですが、最終的にアズールレーン側に明石を連れてくることができたので最高の戦果になりましたね。
 シェフィールドはもともと銃砲を使うという設定なので、ガンアクションは期待通りです。効果音が気持ちいい。式神を盾にする加賀。式神は通信手段にもなっていたのでめちゃくちゃ便利ですね。
 シェフィールドの狙いは赤城が持っている黒箱。赤城はシェフィールドの蹴りを余裕でかわすのですが、赤面しながら怯んでしまいます。「動きやすさ重視のために彼女はパンツをはいていない」とシェフィールドを描いた公式の絵師さんが冗談を言ったことを拾って、この場面を作ったのでしょう。まあ実際どうだったのかは明示されていないので、視聴者の解釈にお任せという感じですね。
 煙幕を使ってシェフィールドは逃げます。ベルファストが煙幕スキルを持っているので、ロイヤル軽巡洋艦の繋がりを活かした形。ここもゲームの設定を意識していて好きです。

 港まで逃げてきたとき、明石を背負ったエディンバラは「運ぶなら金塊がいいのに~」と叫びます。史実で、イギリスなどの連合国からソ連に物資を提供し、その代金として預かった金塊を運んだことがあります。そのときドイツの潜水艦に襲われ、エディンバラは金塊とともに海に沈んでしまうというエピソードに由来するセリフですね。

シェフィールドvs高雄・綾波

 警報が鳴った時にいち早く駆け出した高雄がシェフィールドたちの行く手を阻みます。瑞鶴も一緒にいましたが、彼女はボロボロだから出撃できなかったのかなと。綾波が出撃をしていて他の3人が追いつけなかったのはよくわからなかったです。綾波の反射神経がすごかったということで。
 シェフィールドの銃は、副砲だったようです。主砲の砲撃はなかなか派手でした。主砲にクリティカルバフが乗るスキルを持っているので、そこの再現だったのかも。

 「釣瓶縄井桁を断ち、雨垂れ石をも穿つ」。どちらもコツコツと修練を積み重ねると大きな成果につながるということですね。ゲーム内セリフと同じです。

 綾波が駆け付けてシェフィールド危うし、となったところで、エディンバラが不発弾を載せたボートで突撃し、なぜか逃げることに成功してしまいます。原作勢目線だと、ゲーム中に出てくる自爆ボートの再現をしているので、まあ許してやるかという気分になってしまうんですよね。

 というわけでシェフィールドとエディンバラの活躍により、重桜とセイレーンが内通していることを知り、黒箱を持ち帰り、おまけに明石を誘拐することにまで成功しました。
 明石はレッドアクシズ側の唯一の工作艦なので、この子を奪われたのは相当きついのではないかなと思います。

 原作の指揮官はアズールレーン側なのに、なぜお店に重桜の明石がいるのだろうと疑問に思っていましたが、このアニメのように誘拐されてきたのでしょうか。。重桜は兵站係も失ってしまったとなると痛手ですね。

EDの変化
 キャラが数名追加になり、食事が進みました。芸が細かいですね~。アニメの中で出てきた子を中心に増やしていくみたいです。増えたのは綾波、Z23、エディンバラプリンツオイゲン、シェフィールドですかね。

【原作勢目線】アニメアズレン3話感想 - 【優雅】或いはヒトのように

ネタバレ有です!!


 戦闘続きだったので、少し休憩を取るお話でした。特にエンタープライズはボロボロですし。キャラ造形を深堀りする回となりましたね。
 物語の方向が徐々に見えてきました。ベルファストのサポートを受けて、エンタープライズが戦う意味を見つけ出していくという軸。ラフィーとジャベリンにも似たような関係が当てはまりそうだなと思いました。ロイヤルとユニオンの陣営を越えた交流というわけです。綾波の内面にもスポットが当たる回がきそうですね。

ヨークタウンとエンタープライズ

 ヨークタウンのセリフは示唆に富んでいました。「海の美しさは私たちの魂に刻まれている」「青き航路に祝福を」というのはタイトルとしての"アズールレーン"に微妙に近づく話題でした。「人があなたの名前に込めた想いを、いつかきっと思い出せる日が来るわ」というヨークタウンのセリフも伏線になるでしょうか。
 ゲームのヨークタウンはあんまりエンタープライズに似ていないなと思っていたのですが、このシーンではかなり似せてきていましたね。ついでに言うと金髪ツインテのホーネットはグレたのですかね。

 「ヨークタウンの足がない」疑惑が持ち上がっていましたが、体の具合はどうなんでしょうか。上半身は元気そうでしたが。1942年のミッドウェー海戦で沈没したので、史実を由来にした負傷ではなさそうです。そのとき一緒に沈没したハムマンもぴんぴんしていますし。となると、第一次のセイレーン侵攻のときに傷を負ったのでしょうか。エンタープライズが今の状態に陥ってしまったきっかけのようなので、何があったかは後々明かされると思います。

ロイヤル主力艦隊登場

 レッドアクシズとの戦いの場に、ロイヤルの艦隊が到着しました。先行していたベルファストを含めれば、前衛3人後衛3人でゲーム準拠の艦隊ですね。2話で出てきたユニオンの別動隊よりも、ゲーム的にはガチな編成。特に主力の3人の強さは一級品です。実艦の舳先に立つ演出がとてもカッコよかったです。

 ロイヤル艦隊とまともにやりあうわけにはいかないので、レッドアクシズは撤退しました。重桜の本島に戻るんですかね。
 ラフィーの時間稼ぎは成功したと言えるでしょう。綾波に対して、「ばいばい、またね」と揺さぶりをかけるのも本当に策士と言った感じですね。1話のときから、綾波がこの戦いに際して迷っているのを見抜いている気がします。1話で受けた綾波の魚雷の威力に迷いを感じたんでしょうか。

一時休戦

 ジャベリンたちが朝食を食べるシーンと、続くビーチで遊ぶシーンはファンサービスのシーンという感じでした。本題はラフィーの行動の真意をジャベリンが測りかねているというだけの話。背景でたくさんのキャラクターが出てきたり、ゲーム準拠の水着姿が披露されたりとサービス精神旺盛でした。
 ヴェスタルがようやく基地に来てくれたので、傷づいた子たちも回復していくでしょう。ここでもヨークタウンの存在感を匂わせてきますね。ハムマンと仲が良いこと、そしてホーネットの姉であることが改めて話題に出されていました。

ロイヤル陣営とエンタープライズ

 「ユニコーンを助けてくれた」という恩義もあり、エンタープライズの無鉄砲な戦い方をロイヤルがサポートするかどうかという議論が交わされます。「それはユニオンの問題ではなくて?」というクイーン・エリザベスの問いかけは正論なのですが、ヨーロッパのあらゆる小競り合いに横から手を出していたロイヤルが言えることでもなかったり。。。
 ベルファストが様子見をすることになったわけですが、その後のシーンでエンタープライズに対してぐさりと釘を刺しにいきます。「戦いを疎んじている。自らの命を顧みることがない。あなたの在り方は歪んでいる。このままではいずれ戦う意味さえ見失う」と。
 この「疎んじている」のニュアンスがあんまり分からないのですよね。果敢に戦場に飛び出していくくせに、嫌々戦っているように見えるということでしょうか。ユニコーンにも「海が怖いの?」と煽られたりしていましたし、楽しそうに戦っているわけではないので、「なんでこいつこんな戦い方をするんだ?」と周りから思われているということなのかな。
 戦う意味を見失うというのはごもっともで、むしろ今ですらなんでこんなにエンタープライズがボロボロになりながら戦っているか僕にはわからないですね。モチベーションはどこから来ているんですかね。

東煌陣営の登場と新たなる火種

 救助信号を頼りに、平海と寧海を発見したエンタープライズ。「今度は平海が姉ちゃんを助ける!」という言葉にハッとするシーンがありましたが、こういうところから徐々に戦う意味を見つけ出していくのかなと思いました。
 エンタープライズは倒し損ねたセイレーン艦と戦うのですが、弓が壊れて攻撃できないので、主砲の死角に入り込み艦載機を発射しようとします。しかし傷が深すぎて艦載機を出せない。一方、死角を消すために船体の一部を切り離して(パージして)砲撃を当てにくるセイレーン艦。自らの体を顧みないという意味ではセイレーンらしい攻撃方法だなと思いました。砲弾を投げつけてエンタープライズを守り、魚雷をぶち込むベルファスト。さすがに量産型のセイレーン艦にはあれ以上の戦闘力はありませんでしたね。
 平海たちがなぜ基地に来て、なぜセイレーンに襲われていたかが今後に向けての新たなる火種になるかも。地理的には重桜に襲われたと考えるのが普通ですが、Twitterで第三勢力とか言っていましたので、セイレーン陣営もそろそろ登場してくるでしょうか。東煌姉妹は独特な戦い方をしそうなので戦闘シーンが見てみたいものです。
 ベルファストは「あなた、お人好しなのですね」「あなたに興味を持ちました」「淑女としての礼節を教示させて頂きます」とか言っていましたが、何をするつもりなんでしょうね。エンタープライズが「は?」って返すのもわからなくもない、そんな終わり方でした。

【原作勢目線】アニメアズレン2話感想 - 【激戦】鼓動の波、鋼鉄の翼

ネタバレ有です!!

 2話は鉄血陣営の登場、五航戦とエンタープライズのバトル、そして最後にロイヤルの主力たちの登場という感じで物語が進行しました。前半のほのぼのとした雰囲気と、後半の迫力あるバトルシーンのメリハリが効いていて見ていて飽きないですね。「戦いとは?」という問いに対してそれぞれのキャラの違いが明確になった回でした。

キューブの説明

 オープニングの前にエンタープライズのナレーションで世界観説明が入りましたね。作中で説明をするのではなく、こうやって切り分けしてもらえるとわかりやすいです。ここの説明は毎回変わっていくんですかね。
 キューブからKAN-SENが生み出されるのは概ねゲームと同じです。キューブはガチャを回すための素材(別ゲームで言う魔法石)なので、指揮官は1個でも多くほしいわけです。

饅頭とは…?

 オープニングが明けると、1話で赤城加賀とセイレーンの量産機に襲撃された基地の様子が映し出されます。ヒヨコのような黄色い生命体は饅頭です。ゲームを開発している中国の会社が「Manjuu」という名前で、会社のロゴにこのキャラが使われているのです。ゲームの中でも至るところに便利屋として出てきますが、こいつらが何者なのかは全くわかりません。

KAN-SENへのダメージ

 ユニコーンエンタープライズの戦いに気を取られていましたが、1話の襲撃は真珠湾攻撃の再現だけあって、苛烈な攻撃だったようです。みんなボロボロでした。
 サンディエゴが泣きながら「わ゛た゛し゛の゛ふ゛ね゛が゛あ゛あ゛」と言っていましたが、本人がダメージを受けると実艦も損傷するみたいですね。エンタープライズもボロボロになっていましたが、本人の体というよりは艤装と実艦がリンクしていると捉えた方が自然でしょうか。
 クリーブランドが「工作艦がいてくれたらな」というセリフは1話からの繋がりですね。1話の冒頭で工作艦ヴェスタルの名前が出ていました。彼女の力が必要とされている状況なのに出てこないということは、この前線基地にいまはいない、そして来れない理由があることを暗示しています。1話ではユニオン本土近海と表示されていたので、本土で仕事があるのかもしれません。

赤城と加賀

 1話に続いて加賀の体の件に触れられていました。赤城曰く、二人は「姉妹のようなもの」。二人は同型艦ではありませんからね。
 加賀の実艦もかなりボロボロでした。それを赤城はかなり心配していて、加賀をちゃんとケアしています。2話では戦闘に加わりません。それに比べてエンタープライズは自分で選んだ道とはいえ可哀そうだなと...。

初期艦たちの想い

 Z23が登場して初期艦四人が勢ぞろいし、それぞれが戦いに対する心情を吐露する展開でした。自然とそれぞれのキャラを比較できるように場面が作ってあってすごいなと思いました。
綾波:「戦闘は嫌いじゃないけど、好きじゃないです」(ゲーム中セリフ)
・Z23:「好きも嫌いもありません。任務を遂行することが私たちの義務ではありませんか。私たちはKAN-SENです。戦うためにこそ、私たちは生まれてきたのですから。」
・ジャベリン:「戦わなきゃダメなのかな~」
・ラフィー:「眠い時やる気でない。でもラフィー、友達いじめられたら許せないから、そのときはちょっと本気出す」
・ついでににエンタープライズ:「私たちは戦うために生まれた存在だ。そのことに疑問はない」

ユニオン別動隊

 新しくアニメに6人のキャラが登場しました。いずれもユニオンの子たちです。前衛3人主力3人がゲームのまんまで良いですね。

 ホーネットはヨークタウン級空母の3番艦、つまりエンタープライズの妹ですね。ロボットのように感情を見せないエンタープライズですが、ホーネットのことになると少し感情を露わにしたのが印象的でした。

 ヘレナはSGレーダーを使って索敵するのが得意な子です。ゲーム内イベントでも今回のように敵を察知する役割で登場します。

 この別動隊は何をしていたのか気になるところですが、ゲームのチュートリアルステージ(1-1)に繋がりがあるかも、と思いました。ホーネットとロングアイランドが着任したての指揮官の練習相手をしているときに、基地が重桜の襲撃を受けるというシナリオがありました。それを意識してこの二人がいたんでしょうかね。史実だとヘレナやアリゾナはまさに基地内で攻撃を受けた子たちなので、史実とは少し異なっています。
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 実艦を出さずに海上を走っていたのは、そっちの方が早いからか、敵に見つかりにくいからか、いくらでも説明はできそうな感じでした。

戦闘シーン

 笛で艦載機を操る翔鶴と、刀で切り込む瑞鶴。五航戦内で役割分担ができていますね。エンタープライズは艦載機で翔鶴の相手をしながら、接近戦闘で瑞鶴の相手をしているというスーパーマンっぷりを遺憾なく発揮しています。弓で射ると見せかけて艦載機を発射してくる、瑞鶴の言う通り「むちゃくちゃだー」という感じ。1話で聞けなかったゲーム内の決め台詞「終わりだ!」はいつもより凄みが効いていて鳥肌モノでした。

 瑞鶴の必殺技もとてもカッコよかったですね。3回までチャージできる攻撃バフスキル持ちなのです。

ロイヤル艦隊

 イラストリアスが言っていたロイヤルの主力がようやく到着しました。戦艦クイーン・エリザベス、戦艦ウォースパイト、巡洋戦艦フッドと歴戦の猛者たちが揃い踏み。アズールレーン側の戦力がだいぶ強化されました。フッドまでこちらに来るのは意外でした。ヨーロッパ側で鉄血と戦うのかなと思っていたのですが。向こう側の物語は見せないつもりなのでしょうか。
 先行してエンタープライズたちの援護に駆け付けたのが軽巡洋艦にしてメイド隊長のベルファスト。あの演出を見て、はじめてこの子が手甲をつけていたことに気づきました。どんな戦い方を見せてくれるのか楽しみですね。

【原作勢目線】アニメアズレン1話感想 - 【起動】海を駆ける少女たち

 アプリ版アズールレーンをプレイしている自分の目線から、アニメアズールレーン1話の登場キャラを紹介しつつ、気になったところを語っていきます。


ネタバレしますよ!!

冒頭

 セイレーンの侵攻と4大陣営についてはアプリ版通り。気になったところとしては、第1次のセイレーン侵攻を食い止めた場面で、二人のキャラが登場したことですかね。
 一人目は大日本帝国海軍の戦艦「三笠」。二人目はロシア帝国海軍の軽巡洋艦「アヴローラ」。どちらも日露戦争の時に活躍した船です。アズレンの世界観は第二次世界大戦(WW2)をベースにしているので、三笠とアヴローラは30年ぐらい前の旧式の船という扱いになります。
 これはアプリ版にはない設定で、三笠とアヴローラの時代にセイレーンが現れたことになっているようです。史実と合わせるならば、セイレーンの出現から30年ぐらい経過したのがアニメの「今」ということですね。30年もあればセイレーンの技術の解析は進むでしょうし、各陣営の理念の違いも明確になってくることでしょう。

エンタープライズとヴェスタル

 ヴェスタルは損傷した船を修理する機能を持った工作艦です。WW2のときに日本海軍の攻撃を受けたエンタープライズを修理したことがあるので、この役回りなのかなと思います。アプリ版でもヒーラーなのですが、エンタープライズを回復するときは回復量が多くなるというスキルを持っています。孤高の存在であるエンタープライズに、この子はどれだけ寄り添うことができるでしょうか。

基地について

 桟橋が3本伸びているので、これはアプリ版で描かれる母港と同じ場所と推測されます。外側取り囲むようにして軍港が作られているのですね。学園施設もそのままアプリ版と同じでした。
 ここに重桜が攻め込んでくるということは、ここはおそらくハワイの真珠湾ということでしょう。アプリ版では母港がどのへんにあるのか説明がないので、面白い情報だなと思いました。

クリーブランド

 アメリカ海軍の軽巡洋艦で、WW2のときの主力です。ものすごく活躍した船ですし、キャラとしても人気があるのでアニメでも出番は多くなりそうです。対空砲がたくさん積まれていて、アプリ版でも対空火力がアップするスキルを持っています。この子が飛来するセイレーンの航空機に最初に攻撃した場面は、その設定もきちんと踏まえられていて感心しました。

プリンス・オブ・ウェールズ

 イギリス海軍の戦艦です。頭文字をとってPoWと表記されることが多いです。ルーズベルト大統領とチャーチル首相が、PoWの上で大西洋憲章に調印したという歴史を踏まえて、ロイヤル陣営でありながらユニオン艦と一緒に出撃すると自身にバフが乗るというスキルを持っています。
 この基地はユニオンとロイヤルの共同陣営ということで、どちらにも顔が利くこの子が幹部クラスとして着任しているのは納得です。

イラストリアス

 WW2の頃のイギリス海軍の主力空母です。飛行甲板を装甲化した世界初の装甲空母ということで、兵器の歴史に名を刻むとともに、いろいろな戦闘で戦果をたくさんあげた優秀な空母です。アプリ版では防御キャラとして、前衛にバリアを貼るという固有のスキルを持っています。1話では戦闘シーンがあまり見られなかったので、今後に期待です。

ユニコーン

 飛行機の修理機能を持った珍しい空母です。イラストリアス級の設計をベースに作られたのでイラストリアスをお姉ちゃんと呼びます。アプリ版でも回復スキルを持っていますが、1話の戦闘ではそのような描写はなかったですね。むしろユーちゃんが指揮官を驚かせました。今後はどうなるでしょうか。

フッドと鉄血

 PoWとイラストリアスの会話シーンから。ロイヤルの主力であるフッドもこの基地にやってくるとのことです。フッドはイギリス海軍の顔として長きに渡って活躍した戦艦なので、アニメでも活躍が期待されます。
 基地はハワイにあるため、ヨーロッパ側には睨みが効きません。フッドがこちらに来てしまうと、鉄血(ドイツ)が動きやすくなってしまうかも...ということをPoWは気にしていました。鉄血は別の場所から参戦しそうですね。

初期艦3人

 ジャベリン(ロイヤル)、ラフィー(ユニオン)、綾波(重桜)はアプリを始めたときにもらえる初期艦の3人です。フシギダネヒトカゲゼニガメみたいなものです。もう一人鉄血のZ23も入れた初期艦ズの4人はとっても仲良しなわけですが、アニメのはじまり方は不穏でしたね。この子たちの友情の物語は1つの主軸として展開されていきそうです。



赤城と加賀

 大日本帝国海軍の空母。主力航空部隊である第一航空戦隊を載せていました。縮めて一航戦ですね。真珠湾攻撃の中心を担ったので、アニメでもこの役回り。悪役が良く似合います。
 加賀は赤城を姉さまと呼びますが、設計は違うので姉妹艦ではありません。もともと戦艦として建造がスタートした加賀だったのですが、わけあって空母になりました。「この体は姉さまの...!」というセリフもあったので、もしかしたら今後その設定にも言及するかもしれないですね。天城というもう一人の船が絡むお話です。
 赤城が持っていた紫色のキューブはお初にお目にかかりました。セイレーンに関する何かだと思われます。今後のカギですね。


艤装の装着

 アプリ版では女の子そのものが船という扱いなのですが、アニメでは船と女の子が別々なのでしょうか。細かいところを気にするつもりはなくて、アニメに映える良い表現だなと思いました。
 どこまでが艤装なのかというのも興味深いですね。クリーブランドで言うと、肩についているパーツも艤装の一部だったみたいですね。あと、足にも装着されるのは海を走るためのものでしょうか。
 史実で魚雷を装備していた子は魚雷が撃てるようになっていましたね。綾波がやっていましたが魚雷は自らの力で再装填されるようでした。

ユニコーンvs加賀

 指揮官たちの度肝を抜いたシーン。アニメらしい演出で僕はすごい好きです。重桜の子たちは生きものを召喚できるのだとしたら、他の子たちが何を出してくるのか気になりますね。赤城も狐モチーフのキャラですが、何を出すのでしょうか。

ジャベリンvs綾波

 手に持っている近接武器を使いつつ、艤装からの砲撃と、魚雷まで組み合わせることができることがわかりました。戦術の幅はけっこう広そうですね。

エンタープライズvs加賀

 エンタープライズの登場&艤装の装着は1話のヤマと言っても良いでしょう。気合が入っていてカッコよかったです。自分で出した飛行機に乗れるのだから空母が機動力でいくと最強なのかも。砲撃はできないので一長一短にはなるのでしょうが。
 加賀の「私を楽しませろ...!」はアプリ版でのセリフを引用してくれています。普段は落ち着いていて冷静なキャラなのですが、海に出ると戦闘狂な一面が顔を覗かせる加賀さん、良いキャラしていますね。
 弓で撃たれたときに艤装がなくなりましたが、そのあと自分の意思で戻せるようでした。スタミナ的な概念なんでしょうか。

瑞鶴

 史実ではこの子も真珠湾攻撃に参加していたので、アニメでもちょろっと出てきました。演出がちょっとわかりにくかったですが、この子も空母なので、赤城加賀に迫っていたエンタープライズの腕に飛行機型式神をぶつけていました。赤城と加賀よりも後に完成したということで後輩キャラです。刀を差しているので戦闘映えしそうですね。

幕切れ

 エンタープライズの戦い方は「痛々しい」と評されていました。強すぎるが故の心の葛藤のようなところに今後踏み込んでいくのでしょうか。アプリ版でも似たようなことは言うのですが、そこまで深刻ではないので楽しみですね。

アズレンのストーリー考察考察:悲嘆せし焔海の詩編

イベントストーリーのネタバレをします

 

 2019年9月11日から始まったイベント「悲嘆せし焔海の詩」はタラント空襲とマタパン岬沖海戦がモチーフになっています。この2つの戦いは、イギリス海軍がイタリア海軍をぼこぼこにした戦いです。

 アズールレーンのイベントでもサディア帝国は良いところを見せられず仕舞いだったわけなのですが、1つの大きな転換点を迎えました。サディア帝国はレッドアクシズに合流しませんでした。

 史実と照らしあわせてイベントの流れを振り返りつつ、今後の展開に関わってきそうなところを書き出してみます。

史実のタラント空襲

 タラントはブーツ型のイタリア国土のヒール部分の内側にある港です。地中海の南部方面への作戦を遂行するための一大拠点でした。1940年11月、敵対するイギリス海軍は、航空部隊による夜間空襲によって、このタラント港を攻撃しました。

 イラストリアスから出撃したソードフィッシュ部隊のみが攻撃を行い、イタリア海軍は大損害を被ります。リットリオ、コンテ・ディ・カブール、カイオ・ドゥイリオ(未実装)の戦艦3隻が戦闘不能に陥りました。イギリス海軍にとっては十分すぎる戦果を挙げたと言えます。

史実のマタパン岬沖海戦

 タラント空襲の結果も相まって、イタリアは兵力を温存し抑止力として働かせる現存艦隊主義の動きを強めます。しかし、イギリスがギリシャへと兵力を送り込んだことと、ドイツに外交的圧力をかけられたことにより、イタリア海軍は連合国側のエジプト・ギリシャ間の補給路を攻撃することになります。これをイギリスが迎え撃ったのが、1941年3月のマタパン岬沖海戦です。マタパン岬は地中海に突き出たギリシャの先端部分にあります。

 この戦いで活躍をしたのが空母フォーミダブルと戦艦ウォースパイトです。レーダー装備の有無が勝敗の分かれ目となり、イギリス海軍はほぼ損害を被ることなくイタリア海軍を撃破しました。重巡洋艦ザラ、ポーラ、フィウメ(未実装)と駆逐艦2隻が沈没し、戦艦ヴィットリオ・ヴェネトが大破。イタリアにとっては手痛い敗戦となりました。

 これらの戦いは、(フォーミダブルがイベント内でも言っていましたが)イギリスがイタリアをぼこぼこにした戦いと言えるでしょう。イギリスが圧倒的な軍事力を見せつけただけにも見えますが、以後の戦争に大きな影響を与えた戦いだったと言われています。

 1941年5月、アズレン内でもイベントになったビスマルク追撃戦が発生しました。このとき、イギリス海軍の様々な艦船たちが戦闘に駆り出されましたが、直前でイタリアをぼこぼこにしておいたおかげで、戦力を割くことができたと言われています。(このころのイギリスは戦ってばかりですね…)

 また1941年12月、太平洋では日本軍による真珠湾攻撃が行われましたが、これはタラント空襲を参考にして立案された作戦だと言われています。どちらも航空機が大活躍し、戦艦巨砲主義の終焉を予感させる出来事でした。

 では、アズールレーンのゲーム内イベントの内容を見ていきましょう。

悲嘆せし焔海の詩・前編A1-A3

 A3がタラント空襲本番です。図鑑の思い出でいうところの#10, #11, #12ですね。そこまではアズレンのオリジナルの部分が多いと思われます。

 「#1:焔海の扉」の時点で、サディア帝国はレッドアクシズへ参加していることになっています。

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 ちなみに、「ここにいるだけの私たち」というのが現存艦隊主義への皮肉でしょう。リットリオは真正面から戦おうとしない軍人たちを良く思っていないようです。

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 「#2:脅威」「#3:小休止」はサディア側の視点で、地中海に現れたセイレーン艦隊を蹴散らす場面です。今回のイベントの登場人物を紹介するためのステージでしょうか。この様子をロイヤルは航空機で偵察していました。

 「#4:疑念」はロイヤルの視点です。現存艦隊主義に反する動きを見せたことで、サディアが何かをしでかそうとしているのではないかとウォースパイトとイラストリアスは疑いを持ち、クイーン・エリザベスに相談にお伺いを立てにいきます。

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 「#5:交渉」でウォースパイトがリットリオにアズールレーンへの復帰を求めます。ひとまず、地中海に現れたセイレーンへ対抗しようということで、共同作戦が行われることになりました。地中海の入り口はロイヤルが固めているため、地中海の中のどこかに鏡面海域があるのだろうという予測が立つわけですね。 

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 ここまではリットリオが描いた思惑通り。セイレーンに気を取られている間にタラント港に主力を集結させ、マルタ島を占領する作戦を彼女は計画していたのでした。(#3でサディアの主力の一部は半島の中央部のラスペツィアという港に向かっていたので、そこから移動してくるのでしょう)

 マルタ島は小さな島ですがイタリアの目と鼻の先にあり、地中海の交通の要所。ここをロイヤルに占領されているのは鬱陶しいことこの上ないのでしょう。しかし、#8, #9で明らかになりますがもともとクイーン・エリザベスにはこの作戦が疑われてしまっていたのですね。

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 「#6:戦闘」は対セイレーン共同作戦の一コマ。ロイヤルの重巡洋艦ヨークの特徴的なしゃべり方にサディア陣営が困惑するというほほえましい場面です。

 一転して「#7:魔砲の重巡洋艦」はサディアがロイヤルを裏切り、ヨークたちを取り囲む緊迫した場面。ここでヨークは信号弾を高々と打ち上げ、離れた場所にいるウォースパイトとイラストリアスに危機を知らせます。「#8:セカンドオペレーション」, 「#9:作戦準備」は時系列を遡り、ロイヤルがサディアを疑っていた理由と、対抗策の準備をしていたことが明かされます。

 「#10:悲嘆の焔海」,「#11:悲しき光」,「 #12:時既に遅し」がタラント空襲の本番の場面です。ザラたちがヨークたちに攻撃を仕掛けたということで、開戦の火ぶたは切って落とされました。

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  イラストリアスから発艦したソードフィッシュ隊がタラントの軍港に移動していたサディアの主力艦隊を攻撃します。史実ではイラストリアスは攻撃を受けていませんが、アズレン内ではリットリオと一戦交えたことになっていましたね。

 プリエーゼというのはリットリオのスキル「サディアの矜持」で再現されている、対魚雷の防御装置です。損害の軽減はしたものの、舵輪が損傷してリットリオはしばらく戦闘不能になりました。史実ではリットリオは空襲によって大損害を被って修理されることになりました。

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悲嘆せし焔海の詩・後編B1-B3

 「#13:地中海への招待」はロイヤル視点です。イラストリアスはフォーミダブルに地中海に行くように指令を出します。ここから、マタパン岬沖海戦のスタートです。次女のヴィクトリアスは準備が整っていないということを話していました。(史実ではどうだったのかはわかりませんが)

 「#14:選択肢」はサディア視点。タラント空襲ののちにロイヤルが地中海へどんどん進出していることが語らます。ヴェネトのもとにイラストリアスから「過去を水に流す」との電文が送られてきました。「カラブリアの宝石」の意味がここでは明かされませんが、サディアへの宣戦布告、さらには降伏してアズールレーンへ復帰せよというメッセージと読み取れます。史実では先に仕掛けたのはサディアでしたが、アズレンではロイヤルが地中海へと侵攻を開始します。

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 ヴェネトとリットリオは、闘志を漲らせロイヤルと真正面から戦うというよりかは、自分たちにとって味方が誰で、敵が誰かを見定めようとしています。史実では見方はドイツ、敵はイギリスだったわけですが果たして。

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  「#15:帝国の歓迎」「#16:旅の目的地」「#17:さらに奥へと」ではフォーミダブルとウォースパイトが、サディア艦隊と戦いながら地中海を進軍していきます「#18:情熱燃ゆる海」でウォースパイトがザラとポーラを打ち破りますが、史実ではこの二人はウォースパイトに沈められてしまっています。

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  「#19:嘆きの詩の終わり」でサディアは鉄血へ支援要請をしたが彼女らは来なかったことが語られます。これをヴェネトは、「再現」のために見捨てられたのだろうと考えます。ロイヤルに負けることが史実の再現ですから、鉄血はこの戦いにおいて歴史を覆そうとはしなかったことになります。

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 「#20:サディアの宝石」ではついにフォーミダブル・ウォースパイトとサディアの主力たちのご対面。史実ではイギリスが航路を守ろうとした戦いでしたが、アズレンではカラブリアの宝石=地中海を守るためにサディアが戦うという図式になったようです。クイーン・エリザベスの言う「カラブリアの宝石のもとに、過去を水に流す」というのは、地中海をロイヤルが征服すれば命までは取らぬよということだったのですかね。

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  ここでもヴェネトは語りますが、鉄血にとってサディアがどのような存在なのかは誰にも掴めていないようです。この戦いでロイヤルの力を見定め、歴史が「再現」されるのか、もしくは新しい未来の1ページを切り開くのか決めようと言っていました。もしサディアがアズールレーン側へ寝返ることになれば、史実と異なるifの物語になるわけですね。

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 「#21:旅の後」はロイヤル視点の後日談です。レーダーを積んでいなかったのが勝敗の分かれ目だったとフォーミダブルも言っていました。そして、情勢が落ち着いたら会おうとリットリオからイラストリアスへの伝言もありました。次回のサディアイベントはこの二人の会合から始まるでしょうか?

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 「#22:鉄血」でシャルンホルストグナイゼナウがこの戦いの趨勢を見守っていたことがわかります。結局見ていたんですね。ビスマルクが重い腰を上げてくれたと言っていたので、この後にアズレンの世界でもビスマルク追撃戦へと時系列が動いていくことがわかります。

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 グナイゼナウがサディアの監視を続け、鉄血を裏切るものには制裁を、と言っていますので、これも次回イベントに繋がってくるでしょうか?鉄血vsサディアとか?

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 「#23:結末」ではようやくセイレーンが登場してきます。戦いの結果がふわっとしたままだったのですが、「サディアは未来の1ページをつかみ取った」と言っているので、史実の再現とはならなかったようです。味方側は名前が緑、敵側は赤で表示されるのが通例ですが、ここでは誰からみて緑なのでしょうか…。サディアが闇落ちする未来もあり得るのかなと妄想が搔き立てられますね。

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今後の展開

 ちょっと地味目なイベントストーリーでしたが、アズレンの世界史の中ではなかなか大きな出来事だったのではないでしょうか。サディアはレッドアクシズからアズールレーンへ寝返ったようです。

 サディアのキャラクターが発表されたとき、レッドアクシズ側なのに重桜や鉄血のようにセイレーンの技術を取り込んだ形跡がないことが話題になりましたが、その種明かしとなるイベントになりました。彼女たちはセイレーンの技術を取り込むどころか、セイレーンにはほとんど接触をしていなかったのですね。

 さて、レッドアクシズはただでさえ負け戦なのに、サディアという勢力を取り逃してしまいました。鉄血は何を考えているのでしょうか。ビスマルクもティルピッツも戦闘不能になっているいま、まともにアズールレーンと対抗できるのは重桜の戦力のみになっているのでは?という状況です。

 ですがもともと2陣営の争いの前に、この世界の人類にはセイレーンに対抗せねばならないという大目標があるので、その目標に対しては前進と言っても良いのかもしれません。アズールレーンが再び1つにまとまり、セイレーンを打ち破ることは、人類にとっては悲願です。もちろん、ストーリーの大きな流れの中ではセイレーンは打倒すべき敵なのかはよくわからないので、この一件が未来に与える影響は現時点では全く分かりません。

 ヴェネトとポーラが未実装のまま今回のサディアイベントは終わりを迎えることになりました。2回目のイベントで実装されるでしょうか。2回目のサディアイベントはどんな展開になるか楽しみですね。

 その前に、ヴィシアとアイリスのイベントを開催してほしいものです。リシュリュージャンヌダルクを実装して、あの陣営も強くなってほしいなと思います。

 

 

 イラストリアスさんは今回も優雅で有能でした。

アズールレーン イラストリアス 1/8スケール PVC&ABS製 塗装済み 完成品 フィギュア

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アズレン:メイン13-4攻略

 2019年3月に実装され、いまだに最難関のステージとして多くの指揮官を阻み続けている13-4を、ようやくクリアすることができました。

艦隊構成(上が道中、下がボス)


 13-3からの大きな変更点は明石が不要になることです。弾薬補給ポイントを消費しつつの道中7戦になります。13-3は補給ポイントなしで道中6戦でしたので明石を使う人が多かったかなと思います。
 ボス戦での火力を増すためにボス用艦隊にウォースパイト改を投入し、制空値を維持するために道中艦隊は空母3構成にしました。
 13-3ではボス戦にイラストリアスを使っていたのですが、道中艦隊から明石が抜けたので道中の連戦性能をあげるためにイラストリアスは道中攻略へ回しました。
 13-3は防空艦が敵陣の前の方に2枚出てくることがあって、それをジャベリンの魚雷で打ち抜いていたのですが、その湧き方が少なくなりました。また、明石が抜けて後衛の回復手段がなくなり、前衛の対空値がより重要になったのもあって、ジャベリンをミネアポリスに変えました。素のステータスが高いのと、敵艦を撃破したときにバフがかかるのが道中攻略に向いているキャラです。回復スキル持ちですが、自身の耐久が30%を下回らないと発動しないので、回復を頼って投入したわけではありません。このときはレベル116でしたがMVPをガンガンとってくれて頼もしい存在でした。

道中で戦う相手

 13-3では強い敵から順に【航空3 > 航空2 > 主力3 > 偵察3 = 主力2 > 偵察2】としていましたが、13-4では主力3と航空2がひっくり返る気がしました。
 13-4の主力3では金剛、指揮艦、防空艦が一緒に出てくるWaveがあり、気を抜くと主力艦隊も前衛艦隊も大打撃を受けることがあります。指揮艦は耐久力が凄まじいので潜水艦を呼んだところであまり有効打にならない点と、このWaveのあとにまだ戦闘が続くため潜水艦が被弾する恐れがあるという点から潜水艦に頼りづらい相手です。
 一方13-4の航空2は13-3から変更点があまりなく、ラストに出てくる飛鷹・隼鷹を潜水艦で突破すると比較的楽に攻略できます。好みの領域ですが主力3と航空2のどちらを優先的に倒すかは自分の戦力と相談しながら決めるのが良いのではないかなと思いました。
 航空3と戦ってはいけないというのは13-3のときと変わらずです。リセマラをしてなるべく簡単に切り抜けられそうな出現パターンを待ちましょう。

道中攻略

 明石を入れる場合は回復手段があるので、緩急をつけた攻撃を意識していました。敵を速攻で叩き潰す場面と、回復のためにのんびりする場面の見極めが必要でした。
 13-4は明石を抜いたので、回復手段が応急修理装置とユニコーン(前衛のみ)になりました。空母が3枚に増えたので、積極的に弾消しに航空攻撃を使い、とにかくダメージを受けないことを意識して進みました。特に主力が被弾すると回復手段に乏しいので、敵の飛行機の数が多ければ迷わず航空攻撃で迎撃した方が後々ラクでした。

ボスステージ攻略

 ボスステージで一番意識すべきは開始30秒後に出てくる長門です。砲撃は旗艦を狙ってきますが、一発でもあたると大ダメージのため、その後の大鳳との戦う分の耐久が残りません。長門の砲撃は間隔を開けて2回撃つため、こちらの航空攻撃も2回残しておいて両方消しつつ、そのまま航空攻撃のダメージで突破するのが理想です。
 長門のために航空攻撃を2回残しておくとなると、開始15秒後に出てくる阿武隈、五十鈴、指揮艦を航空攻撃なしで突破せねばなりません。なのでここも正念場になります。ウォースパイトの砲撃チャージがちょうど間に合うので狙いを上手くつけましょう。ヘレナのスキルの初回発動のタイミング(開始20秒後)でちゃんと起動してくれれば、被弾を抑えて突破することができます。スキル発動の有無をリセットの基準にするのもアリです。
 大鳳は防空艦2隻、工作艦、指揮艦と一緒に出てくるので、出てきた瞬間が一番火力が高いです。ここをまずは上手く切り抜けることが大事です。潜水艦の投入はここに合わせるのが良いと思います。大鳳が出てきてからでは遅い場合もあるので、長門の体力が減ってきたら見切り発車で呼んでもOKです。
 大鳳は派手で避けにくい弾幕を撃ってきますが、結局は空母なので飛行機からの攻撃が一番痛いです。弾幕はあまり気にせず、飛行機の動きに集中しましょう。飛行機が連続で爆弾を落としてくる攻撃と、赤い弾を連射してくる攻撃がとくにきつい印象です。
 僕の艦隊の場合、ヘレナが途中で落ちてしまうのですが、ヘレナが落ちた段階で大鳳の体力がどのぐらい残っているかでリタイアするか決めていました。失敗してしまうとまた道中7戦をやり直さねばならず、心が折れるので、早めのリタイアを心がけましょう。

装備