ネタバレします！！
1話と2話を見てみて、これは予想以上に面白いぞと思ったので感想を書いていくことにしました。2話はヒイロとルシアの戦いがメインのお話です。
オープニング
1話では背景がなかったオープニングにアニメーションがつきました。めちゃくちゃクオリティが高くてびっくりしました。作画がすごいですよね。このご時世、こんなにヌルヌル動いてしまっていいものかと。あとキャラがみんな可愛い。
曲もとても良いですね。PENGUIN RESEARCHの「キリフダ」。今風のポップロック。Aメロ/Bメロの切り替えとサビの盛り上がりもアニソンにぴったりです。歌詞にアニメを意識したフレーズが並んでいるのも素敵です。
アニメの全容がだいたいオープニングからうかがえますね。シャドウバースのデッキのクラスは初期7つ＋後から追加されたネメシスです。これに対応する7人が、それぞれバトルをしていきながら最終的には味方っぽく共闘する展開になりそうです。まさに王道。安心してみていられます。サビに入る瞬間、みんなが並んで変身ポーズをとるところとか、男の子なら何歳になっても大好きな演出ですね。
バトル前
オープニングが終わったら即バトルに入るテンポの良さがいいですね。1話は短いですから、無駄なところに尺は取りません。
1話でもそうでしたが、バトルに入る前にCGでゴリゴリと演出をつけるのが印象的です。アナログのカードゲームに対して、シャドウバースはデジタルカードゲームなので、そのデジタル感を表現するために、このあたりに力を入れているのかなと思いました。バトル中の絵はどうしても既存のカードアニメと一緒になってしまいますからね。
バトル内容
手札やバトルログから推察した自分なりの棋譜をこのページの最後に載せています。一応齟齬なく、映ったカードもすべて使われる形で棋譜が書けたので、正確なのではないでしょうか。原作ゲームと矛盾がないように作っているのは原作勢として好感が持てます。
お互いのプレイ内容については、本当に始めたての初心者同士の戦いという感じで見ていて微笑ましいです。特に、手札がゼロになってしまうというのが象徴的です。取りうる選択肢の多さが対応力の強さに直結するので、基本的に手札が少なくなるのはデッキが悪いか、とんでもない事故か、悪手を繰り返しているかなんですよね。そういう意味で初心者っぽい戦いでした。
ただ、このアニメはシャドバ上級者に向けたアニメではないので、この描き方で正解だと思います。このアニメを見てシャドバを始めた人は、最初はヒイロのような戦い方になるでしょう。感情移入できて、等身大に感じられて良いと思います。
ダラダラと試合を引き延ばさず、15分ぐらいでさくっと終わるのもよいですね。
BGMが原作から引用しているものがあってとても良いです。ヒイロの7ターン目（覚醒するところ）は龍の祠（ローウェンのテーマ）という曲、ルシアの7ターン目（復讐状態になるところ）は血の渇欲（ユリアスのテーマ）という曲、ルシアの8ターン目（血の取引をプレイするところ）は真向勝負（闘技場のテーマ）という曲です。普段ランクマッチでずっと聞いている曲なのですが、こうやって改めて聞くとカッコいい曲です。アレンジも素敵。
SHADOWVERSE Original Soundtracks
- アーティスト:ゲーム・ミュージック
- 発売日: 2017/07/19
- メディア: CD
バトル後
夕方に放送されるホビーアニメらしく、バトル後の大袈裟な展開はわかりやすくて良かったですね。このアニメの主人公は、初心者ながらけっこうやるヤツなんだということがすぐにわかります。主人公がどういう人間なのか、2話の段階でしっかり位置付けていくわけですね。
そしてこの話には起承転結の「転」があって、実はヒイロは負けていたのにルシアに遊ばれていたということが判明するのです。1話と2話で主人公は勝利を手にしますが、勝負は甘くないという現実をつきつけ、挫折のエピソードにもしているのです。短い尺にこれだけの要素を破綻なく詰め込んだ脚本のうまさにほれぼれします。
さらに言うと、原作勢から見ても「鋭利な一裂き」を使わなかったというところは刺さる演出でした。というのも、8ターン目にルシアが使った「血の取引」「鋭利な一裂き」というカードはベーシックカードといって、レギュレーションが変わっても常に使えるカードなのです。ヴァンパイアデッキらしく自分のライフを代償にメリットを得るというカードで、幅広いタイプのデッキに採用されるカードです。「血の取引」で「鋭利な一裂き」を引き込んで勝つというプレイは、原作をやっているとどこかで似たような場面に必ず遭遇します。ルシアがプレイするカードを変えたあのシーンは、わかる人にはちゃんとわかる伏線になっているんですね。ヒイロの体力が3になっているのが映った瞬間に僕も気づきました。
