3度目のサザンドラ

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【アズレン】イベントストーリー考察:神穹を衝く聖歌 編【アズールレーン】

イベントのネタバレをします!!

 本記事は2020年5月21日にスタートした期間限定イベント「神穹を衝く聖歌」の考察記事です。以下の3つのアイリスイベントの内容を踏まえながら、今後につながる謎について考察していこうと思います。

2018/07/26:光と影のアイリス
2020/05/07:帰路は海色の陰りへと
2020/05/21:神穹を衝く聖歌

目次

 この記事は「時系列整理」と「本イベントで新たに生じた謎」の二部構成となっています。
 「時系列整理」では、下の表に従って、どのような事件が展開されてきたかを解説していきます。

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 「本イベントで新たに生じた謎」は以下の5つに絞ってみました。

・謎1:聖座とは何か?どこにあるのか?聖座の「秘蹟」とは?
・謎2:ガスコーニュはなぜ存在している?派遣したのは誰?目的は?
・謎3:重桜と鉄血の思惑は?
・謎4:ル・テリブルはどのように、そして何をスパイしている?
・謎5:今後のアイリス・ヴィシア関係はどうなるか?


 では、時系列整理の方から見ていきましょう。

第一部:時系列整理

1. 欧州四国会議(英・仏・独・伊)

 「神穹」イベントの最後の方に、クイーン・エリザベス(ロイヤル・英)、ヴィットリオ・ヴェネト(サディア・伊)、リシュリュー(アイリス・仏)、ビスマルク(鉄血・独)が勢ぞろいしていた回想がありました。これはイベントの本筋よりもだーいぶ前のお話です。どのぐらい前かというと、アズールレーンがまだ1つだったころのお話ですね。後々仲たがいしてしまう、鉄血やサディアがロイヤルと仲良くしています。
 このころ鉄血は、セイレーン技術の研究において他を一歩リードするような研究成果をあげていました。鉄血は科学技術が進んだ国という立ち位置です。その研究成果の一部が、サディアとアイリスに提供されているとの噂をKAN-SENたちが聞きつけ、調査を開始しているという場面です。KAN-SENたちはあくまで戦場のリーダーなので、政治的なことには手出しできていません。上部が勝手に話し合って決めた技術供与について、リシュリュービスマルクは心配をしています。ヤバい技術が横流しにされているのではないかということですね。

 リシュリューが言うには、鉄血・サディア・アイリスの間で、技術供与についての約束があったとのことです。

 サディアには量産型を生み出す技術について提供があったとリシュリューは言っています。しかし、鉄血からアイリスに伝えられた技術が何であったかは正体がつかめていませんでした。これが、秘蹟として聖堂に収められていた黒いキューブのことだと、今回のイベントでわかるわけですね。

 そしてこの事実はル・テリブルのスパイ活動が貢献している様子でした。


2. アルジェリーの回想シーン(アイリス・ヴィシア艦の過去)

 聖堂での本格戦闘を前に、アルジェリーが一人もの思いにふける場面です。この回想では、現在仲たがいをしてしまったアイリスとヴィシアのKAN-SENたちが仲良くしている様子が描かれています。

 鉄血との戦争の可能性がこの時点で浮上してきているということで、たぶん1の四国会議よりはあとの話なのかなと思いましたが、1, 2の順番は正直重要ではありません。

 聖堂でのリシュリューとアルジェリーの会話の中で、「ルピニャートとル・テルメールがマジックで失敗してしまって・・・」というエピソードが出てきますが、ここのことを話していますね。

3. 鉄血がアイリスを占領

 アズレン内では直接的には描かれていません。史実では陸軍による侵攻だったので、KAN-SENを絡ませにくいのでしょう。ナチスドイツの所業を生々しく描くわけにもいきませんし。
 「光と影」の#1で、フッドとアークロイヤルの会話の中によって、アイリスが鉄血に占領されたことがわかります。そして、4のカタパルト作戦をロイヤルが起こすことになった理由にもつながってきます。





4. カタパルト作戦(メルセルケビール海戦)

 このカタパルト作戦でどんなことが起きたのかがわかりにくいのが、アイリスイベント全体がイマイチわかりにくくなってしまっている原因だと僕は思っています。「光と影」および「神穹」イベントがおきるきっかけを作った大事件です。ロイヤルがアイリスを裏切ったと言われても仕方がないことをしました。
 ロイヤル側の言い分は、上の3のところでフッドさんが語っていることがすべてです。鉄血に占領されてしまったアイリス(この時点ではヴィシアと名乗るようになっていますね)の戦力が、レッドアクシズ側に取り込まれてしまうと危ないと考えたロイヤルは、ヴィシアに交渉をしにいくわけです。アズールレーン側に戻らないかと。
 一方のヴィシア側は鉄血に占領されているものの、何より大事なのは祖国の奪還です。鉄血の仲間になりたいという意思はなく、カタパルト作戦の時点では鉄血に加勢する意思すらなかったのです。その意思をダンケルクはフッドに伝えます。

 しかし、フッド側としてもヴィシア艦が武装を解除してくれず、セイレーンまではびこっているこの状況で、ヴィシアが鉄血に味方しないと判断できる材料は何1つとしてありません。



 その結果、フッドとダンケルクの間の交渉は決裂し、戦闘が始まってしまいます。

 この戦闘は省略されています。史実通り、兵力に勝るロイヤルは、ヴィシア艦隊を圧倒。ダンケルクらは大破してしまいました。わかりにくいところなのですが、「大破」であって沈んではいないのです。だから、「帰路は海色の」イベントに至るまでの間、ダンケルクは療養をとっていたということになっているのですね。史実でもダンケルクは沈まず、故意に浅瀬に座礁させることで、船としての機能を維持することができました。

 ロイヤルが下したこの判断(のちに、クイーン・エリザベスの判断だったとわかります)によって、ヴィシアはロイヤルに激しい憎悪の感情を抱くようになります。一方的にヴィシアにやってきて、飲めるはずのない条件をつきつけ、戦闘に発展させてしまったこと。イベント中で「ダンケルクさんの件」とか「ケビール港での件」と呼ばれているのは全部これです。
 これは史実でも一緒で、フランス内の対英感情が非常に悪化した事件だったと言われています。

5. リシュリューによる自由アイリス国建国の演説

 史実とは少し順番が入れ替わっているのですが、流れは史実通りです。鉄血に占領されたアイリスから、リシュリューはロイヤルへと亡命をし、ロイヤルの地で自由アイリス教国の建国と、鉄血への徹底抗戦を呼びかけます。





 ヴィシアではなく、リシュリューが率いるアイリスこそが、元々のアイリスの正当なる後継であることを宣言しているわけですね。この演説により、アイリスが真っ二つに分かれてしまいました。

6. ダンケルクトゥーロンへ帰投

 前哨戦イベントである「帰路は海色の」で語られた内容です。史実ではカタパルト作戦から1年半ほど時が流れました。アズレン世界では数か月ということになっています。

 カタパルト作戦で傷ついたダンケルクの整備が終わり、ヴィシアの中心であるトゥーロン港へと帰投をするという出来事です。

 地図を見て頂ければわかりますが、カタパルト作戦のあったメルセルケビール港は北海側、トゥーロンは地中海側なので、ぐるっとイベリア半島を回り込まねばなりません。途中にはロイヤルの支配地域があります。イベントではアリシューザとネルソンに出くわしてしまいましたが、史実がどうだったかは確認できませんでした。



7. ヴィシア vs ロイヤル&ユニオン(ジャン・バールvsマサチューセッツ

 史実では連合国(イギリス・アメリカ)がドイツ攻略の一環で北アフリカに侵攻する際に起きた、フランス軍との戦闘です。アズレンでは「光と影」イベントの本筋部分ですね。史実とイベントの順番が前後しているのでわかりにく展開になっています。
 ロイヤルとユニオンの共同作戦で、上陸の援護を行うというのは史実と一緒です。レンジャー先生が語った作戦目標も史実通りです。


 作戦開始前は、ヴィシアと戦闘になるかはわからないとされていました。ロイヤルとユニオンはヴィシアを叩くつもりはなく、あくまで近くの上陸作戦を支援するための作戦でした。


 ヴィシア側の対ロイヤル感情が非常に悪いのもあって、ジャン・バールは連合軍への攻撃を決定します。

 ここも史実通りですが、ジャン・バールは戦艦としての整備が全然追い付いていない状態にも拘わらず戦闘をすることになってしまいます。主砲の二番砲塔が使用不可だったのも史実通りです。そもそも、史実では船として航行することが不可能で、主砲は撃てるので主砲だけで戦ったと言われています。


8. ジャン・バールの呼びかけによるヴィシア艦たちの自沈

 マサチューセッツとジャン・バールの戦いに決着がついたとき、鉄血の艦隊が現場へと迫っているという連絡が入ります。鉄血のキャラが出てこないのでわかりにくいのですが、鉄血の管理下にあるヴィシアの船が戦闘に敗れたということで、保護をしに向かっているものと思われます。

 それに対して、ヴィシアの本部からはアズールレーン側に合流せよという指示が出ます。合理的な指示ではありますが、現場の感情を無視しています。しかも「再現終了」と言っているので、セイレーンが言っているのではないかと疑ってしまいます。

 ジャン・バールは本部に対しても不信感を抱きます。


 ジャン・バールからすると、ダンケルクを裏切った時点でアズールレーン側につくことは感情的に不可能です。

 一方、鉄血の軍門に下ることは、昔のアイリスとロイヤルの盟約に反するということでこれも認められない結果になってしまいます。袂をわかったとしても元々のアイリスの約束事を守るという騎士道精神ですね。

 行き場を失った彼女の下した決定は、ヴィシア艦たちの自沈です。

 これはおおむね史実通りで、フランス国内にドイツ軍が侵攻してきて、いよいよ海軍戦力がドイツ軍に取り込まれてしまうというときになって、トゥーロンにある艦隊戦力の多くを自沈させたという出来事に基づいています。史実では、アルジェリー、ラ・ガリソニエール、ヴォークランなど、今回のイベントで活躍したKAN-SENたちはほぼ全員がここで沈んでいます。

9. 鉄血陣営(?)が自沈したヴィシア艦を救出する

 「光と影」の最後で、「自沈したはずのヴィシアの同胞を救った指揮官に・・・」とリシュリューが言っているので、指揮官がジャン・バールたちを救ったのか?という推測が立ちます。

 しかし「神穹」イベントではジャン・バールたちは鉄血にいて治療を受けていると言われています。いままでの話だと、指揮官は鉄血とは何の関係もありませんから、上の画像が翻訳ミスなのかなと思っています。指揮官ではなく、鉄血陣営がヴィシアを救ったと考えたほうがいろいろと筋が通ります。

 ヴィシアが鉄血に信頼を寄せる理由の1つにもなっていますし、人質のようにもなっていますね。

 トゥーロンではなく鉄血にいるというのが、アイリスやヴィシア陣営からするととても気がかりなのでしょう。鉄血がジャン・バールたちをどのように扱うか不明瞭ですから。

10. ジャン・バールとル・テリブルの会話

 「神穹」イベントのオープニングがここです。自沈したはずのジャン・バールが意識を取り戻し、看病をしていたル・テリブルと会話をする場面です。


 ル・テリブルもジャン・バールと同じ境遇と言っているので、史実通りトゥーロンにて自沈をしたのち、助け出されたのでしょう。

 ル・テリブルが言うには、「ヴィシアの上層部は鉄血にご執心」「アイリスはアズールレーンにいるまま」ということで、リシュリューの演説で真っ二つに割れたあとの状況は、現在も特に変わっていないということですね。
 

 ル・テリブルはジャン・バールの看病をするようにアルジェリーから命じられていると言っていますが、ル・テリブルはアイリス側のスパイでもあります。ヴィシア艦との関係も良好なのでしょう。ちなみに、ジャン・バールは鉄血にいるとのことだったので、ル・テリブルは鉄血の港にも自由に出入りできる立場なのかもしれないですね。

11. クイーン・エリザベスとリシュリューの会話

 「神穹」イベントが起こる直前、つまり、聖堂調査へと旅立つ直前にリシュリューがクイーン・エリザベスを訪ねたシーンです。「イラストリアスとフォーチュンを遣わしてやるわ」というところで時系列が見えます。

 「鉄血はセイレーンを誘導してあの島を監視している」「直接手出しをする気はない」とクイーン・エリザベスは言っています。リシュリューが言い直しているように、鉄血はヴィシアの秘蹟とやらを奪う気はありません。なぜなら、もともと鉄血がヴィシアに与えたものなのだから(上層部経由なのでKAN-SENたちは知りません)。鉄血は島を監視はするけど手出しする理由はありませんね。


 ちなみに、ここでカタパルト作戦実行の判断はクイーン・エリザベスがしたことがわかります。結構な権力を持っていますよね、この人。


12. ル・テリブルがマルタ島に到着。ル・トリオンファンとの会話

 聖堂調査作戦の本筋に至る前にもう1つ出来事が起きました。
 時系列はここでわかります。アイリスがロイヤルとの共同作戦(つまり聖堂調査)を行うことが、気がかりだと言っています。

 そして、ジャン・バールが回復したことをリシュリューに伝えたいと言っていますね。

 ル・テリブルはトゥーロンにて自沈をしたのですが、鉄血に救出され、鉄血の地で休養したのち、マルタ島に戻ってきたことになります。割と自由に移動できるんですかね。妹であるル・トリオンファンに会いに来たというわけですね。

 ル・テリブルはリシュリューに忠誠を誓っているアイリス側のKAN-SEN。一方で、ジャン・バールと一緒に自沈した結果、ヴィシア側にも通じているので、スパイとして活動しているようでした。後半の謎のところで考察します。



13. 聖堂を巡る戦い(リシュリュー vs アルジェリー)

 「神穹」イベントの本筋がここです。史実とは全く関係がありません。
 リシュリューが攻める側、アルジェリーが守る側というわかりやすい構図の戦闘でしたが、アルジェリーが闇落ちしたり、ガスコーニュが乱入してきたりと後半はカオスな展開になりました。ここで生じた謎は後半でまとめてピックアップしていきます。まずは時系列を整理していきましょう。

14. 伊26と伊58が鉄血に到着

 聖堂の戦いの後日譚は実はここしかありません。

 アルジェリーたちに助太刀をした重桜潜水艦の二人が、ヴィシア艦隊とは別れ、なんと鉄血まではるばる航海をしたとのことです。

 そしてこの派遣は赤城の指示で行われたようです。

 プリンツ・オイゲンも「うちの人が寄り道しながら戦闘もさせるなんて無茶言って悪かった」と謝っているので、鉄血の誰かからの要請を、赤城が受けたということでしょう。

 プリンツ・オイゲンは赤城への届け物として、箱を伊58に渡します。これは、前回の重桜イベント「翳りし満ちる影の華」の最後で赤城とオイゲンが話していた、「艦船とセイレーンの情報」でしょう。


 赤城が鉄血に行くという、史実ではありえない展開がみられそうですね。


 長々とお疲れさまでした。これで、アイリスとヴィシアを巡る戦いの時系列は整理されたかと思います。鉄血が侵攻して以来、二分されたままの状態は変わらないということですね。
 では、このイベントで新たに生じた謎を考察していきましょう。

第二部:本イベントで生まれた謎

謎1:聖座とは何か?どこにあるのか?聖座の「秘蹟」とは?

 まず、今回の戦いの舞台を確認します。モザンビーク海峡とは、アフリカ大陸とマダガスカル島の間の海峡のことです。随分と南にきましたね。

 ここはアジアとヨーロッパを結ぶ航路として非常に重要な地点です。マダガスカル島を大回りして行きたくはないですからね。ということは、伊26たちが重桜から鉄血へ至るルートは、ちょうどこの上だったことになります。
 重要な航路だったとしても、リシュリューたちアイリスにとっては、ここは正直関係のない場所といっても良いでしょう。なので、イラストリアスはこの場所が作戦目標になることを不思議がっています。

 リシュリューはそれに対する回答として、アイリスの正当性の証明である「聖堂」を確保したいと答えます。ここをヴィシアが抑えていると、アイリスの正当な後継者はヴィシアであると(おそらく主にアイリスの民衆から)思われてしまうのでしょう。

 ヴィシア側もリシュリューと考えていることは同じはずなのですが、なぜかここに鉄血がいるため、リシュリューはきな臭い雰囲気を感じています。なので自分が直接、ヴィシアのKAN-SENたちと話がしたいという意図もあります。

 聖堂の地理的な機能、作戦上の立ち位置とは別に、聖堂には秘蹟が封印されているという伝承がありました。その秘蹟の正体は鉄血からの技術供与であるキューブであるという情報を、リシュリューはル・テリブルのスパイ活動により掴んでいました。この真偽を確かめるのもリシュリューの目的の1つでした。


 対するアルジェリーたちヴィシア側にとっても、この場所がそこまで重要なのかはわかっていません。ラ・ガリソニエール曰く、ヴィシア上層部の指示でここを守っているとのこと。この指示自体にアルジェリーは疑問を抱いていないようですが、「あらゆる方法で死守せよ」という過激さについては引っ掛かるところがあるようです。


 アルジェリーたちにとっては、降参したほうが気楽です。相手はもともとの仲間ですし。ただ、ヴィシアの上層部から指示が出ているといのうのは、それはすなわち鉄血からの指示と捉えてもよいでしょう。そして、ダンケルクとジャン・バールは鉄血にて保護されているようなので、アルジェリーたちにとってはジャン・バールたちが人質に取られている状態でもあります。アルジェリーたちはなんとか聖堂を守り抜かねばならない立場なのです。

 聖堂には秘蹟が収められています。本格的な戦闘に入る前に、アルジェリーは秘蹟を手にしたようでした。

 秘蹟は複数あるようで、いろいろな効力を生みます。量産型艦が強化されているのは秘蹟の効果だろうとリシュリューは考えています。戦闘画面で白く光っている量産型ですね。

 イラストリアスは量産型の強化はメンタルユニットによるものと言っています。つまり、秘蹟のひとつが鉄血から供与されたメンタルユニットだったということですかね。

 ラ・ガリソニエールは、量産型を強化するアレ(メンタルユニット)と黒いキューブを別物と認識しています。一緒くたになって「秘蹟」というわけではなさそうです。

 秘蹟の第二の効果は、光の壁を発生させることでした。リシュリューは伝説の秘蹟の正体を冷静に考察しています。もしかしたら、この光の壁も鉄血からの技術供与の一部なのではないかと。

 実際この推論は当たっていて、伊26たちが「重桜の結界に似ている」と言っているので、レッドアクシズ側のなんらかの技術であることがわかります。

 

 最終決戦の場で、アルジェリーは黒いキューブに飲み込まれてしまいます。リシュリューは黒いキューブがもともと秘蹟として聖堂に隠されていたのかと言っていますが、おそらく黒いキューブだけはガスコーニュが届けたものなのではないかと思います。ベアルンもそういう推理をしていますし。


 ただ、リシュリューの推論の方向性は間違っていません。秘蹟というのは伝説にすぎず、すべては鉄血からもたらされたセイレーンの技術だったというわけですね。

 リシュリューは黒いキューブがすべての秘蹟を体現する根源であり、聖堂を破壊すれば秘蹟の力を発動できなくなり、キューブに飲み込まれたアルジェリーも助け出せるのではないかという作戦を立案します。理屈が通っているのかちょっと怪しいですがそこはご愛敬ですね。


 聖堂を破壊した結果、キューブの力は失われ、アルジェリーはもとに戻ることができました。

謎2:ガスコーニュはなぜ存在している?派遣したのは誰?目的は?

 ガスコーニュはヴィシア本部の密命をアルジェリーに伝えます。ガスコーニュは本部と密接につながっていることがわかります。

 ガスコーニュがアルジェリーに渡したのは小さな箱。その箱はもともと1つだったころのアイリスのものであることがわかります。

 箱の中身はメモと装置。メモは重桜の潜水艦が助太刀に来る場所を示したものでした。途中でヴォークランに「潜水艦には気を付けて」と言っているので、メモにはそのぐらいの記載があったのでしょう。

 装置はおそらく黒いキューブなのだと思いますが、確証は得られません。もともと、秘蹟という建前でメンタルユニットと光の壁の発生装置は聖堂に収められていたっぽいのですが、キューブだけは本当に危険なのでガスコーニュが運んできたのではないかと僕は思っています。

 さて、ガスコーニュ本人はリシュリューたちとの戦闘には参加しませんでしたが、撤退するフェーズになって突如動き出します。

 リシュリュー型の4番艦は存在しないはずの艦船です。計画は立てたけど建造されなかった艦ですね。

 存在しないはずの艦船は、実は各陣営が擁しているとアルジェリーは指摘します。アズールレーン側もレッドアクシズ側も、存在しないはずの艦船を作り出す技術を持っている、と。ヴィシアの上層部も、何らかの力によってガスコーニュを生み出し、彼女にいろいろと仕事を命じている様子です。


 イラストリアスは「存在しないはずの艦船」のことを知らない様子でしたね。今後もいろいろとストーリーに絡んできそうではあります。

 「ガスコーニュは嘘をつくのが苦手」「聖座がみてたらから今の話はやっぱりなし」ということで、ガスコーニュはヴィシア本部からの監視であり、アルジェリーたちが寝返らないように見張る役割もあったのでしょう。開発艦は強いですし、アルジェリーたちは従わざるを得ないでしょう。


 また、謎3にも関連してきますが、ガスコーニュはル・テリブルからの伝言をリシュリューに届ける役割もかねていました。

謎3:ル・テリブルはどのように、そして何をスパイしている?

 聖堂調査の前に、ル・テリブルはジャン・バールの目覚めを確認しました。それをなんとかしてリシュリューに伝えようと考えた結果、ガスコーニュに伝えさせるという経路を選びました。


 リシュリューが戻ってきてから話しましょうとル・テリブルは言っているように、この二人は直接話ができる関係にあります。ただ、緊急案件だったので、聖堂に向けて出発してしまっていたリシュリューへ、誰かが伝言をする必要があったようです。
 

 リシュリューはル・テリブルのことをかなり信頼しているようです。ガスコーニュに伝言を頼める立場にル・テリブルがあるということで、ヴィシア側にかなり深く立ち入っているのではないかと思います。

 ここでリシュリューが言っていますが、ヴィシア本部はそもそも信用ならないので、ル・テリブルは調査する役割も持っているのかもしれません。

 ル・テリブルのもたらした情報によって、聖堂の秘蹟がキューブである可能性も知れたわけですし、有能なスパイですよね。



謎4:重桜と鉄血の思惑は?

 レッドアクシズ内の力関係では、ヴィシアが重桜を動かせるわけがないとアルジェリーは言っています。つまり、鉄血が重桜に派兵を依頼したのがスタート地点でしょう。

 鉄血のKAN-SENの中のトップであるビスマルクが決めたことではなさそうとアルジェリーは言っており、鉄血の上層部にこれを企てた人物がいるものと思われます。

 流れとしては、鉄血からの依頼が重桜にあり、重桜と鉄血間の協議があり、伊26と伊58の派遣が決まり、ヴィシア本部にそれを通達し、ガスコーニュを経由してアルジェリーたちに伝えられたという順番になります。
 鉄血はヴィシアを助けてもらう見返りとして、セイレーンの情報を重桜に渡したのだと思われます。上でも書きましたが、前回の重桜イベント「翳りし満ちる影の華」の最後で赤城とオイゲンが話していた内容ですね。

 もともとの赤城とオイゲンの交渉では、ワダツミを渡す代わりの見返りだったはずなのですが、何か状況が変わったのでしょうか。ここは次のイベントで明らかになるかもしれませんね。

謎5:今後のアイリス・ヴィシア関係はどうなるか?

 現在鉄血にて療養中のジャン・バールがどのような処遇を受けるかがまずは目下の関心ごとでしょうか。鉄血はせっかく助けたのですから、何か交渉のネタにしてくるような気がします。
 鉄血は重桜とも接触を続けていて、赤城を鉄血に招くようなことも計画しているようでした。いままで別々で進行してきたエウロパと重桜のイベントが1つに重なることもあり得るかもしれません。
 最終的な着地点はまだまだ見えません。史実通りなら、鉄血は戦争に敗れ、アイリスの地から撤退し、そこで再びアイリスとヴィシアがひとつになります。鉄血が戦争に敗れるというのは、エウロパにおけるWW2の終結です。セイレーンの行っている再現活動もほぼ終わりを迎えることになります。そこまで急に話が進むとは思えません。もう少しじっくり時間をかけるのではないかと。 
 少なくともル・テリブルは未実装ですし、名前だけ出ているKAN-SENもいるので、アイリス・ヴィシアのいざこざはまだまだ続きそうだなと思います。



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過去のイベントの考察です。
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アズレンアニメの感想はこちら。
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