3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメシャドウバース34話感想-絶望のバトル

ネタバレします!!

 34話はマウラvsヒイロ&ルシアの決着回です。絶望的な状態にもかかわらず、ヒイロとルシアは真正面から立ち向かっていきます。

ヒイロ&ルシア vs マウラ

 オープニング明けからすぐにバトルでした。まずはバトルの内容を見ていきます。

8ターン

先攻8T:マウラ
 このターンが前回33話のラストターンでした。
 エターナル・ドグマをプレイして、マウラのリーダー体力は40になり、5/5のシャドウアサルトが5体並びました。

後攻8T:ヒイロ
 竜の翼の全体1点と灼熱の嵐の全体4点でシャドウアサルト5体を倒します。

9ターン

先攻9T:マウラ
 「皮肉ですよね。僕にとっての希望が、あなたたちにとっての絶望なんだから」ということでマウラの伝説のカードであるインペリアルセイントが出てきます。
 私もうろ覚えだったので再掲しておきます。

インペリアルセイント
9コスト0/10→5/10
潜伏
自分のリーダーの体力が0になったとき、敗北を無効にしてリーダーの体力を10にする。さらに自分の場のフォロワーすべてを破壊し、自分の手札を全て捨て、このフォロワーは進化する。
(進化後)攻撃時:このターンのあとに追加ターンを得て、この能力を失う。

 マウラの体力を0にする前に、潜伏しているコイツを倒しておかねばなりません。

後攻9T:ルシア
 ブラッドウルフ、狂気の処刑人、貴き血牙で自分の体力を5点削って復讐状態に入ります。ルシアのデッキは復讐にならないとパワーが出ないカードが多いですが、インペリアルセイントが目覚めたらちょうど10点出るのが怖いところです。
 ジュエルデビル・モリアナをプレイします。復讐状態で進化権を回復するカードです。もともと1個進化権が余っていたので、残り2つになります。

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 リメイクもされていますが、コスト重めの進化権回復はちょっと使いにくいという評価がどちらもありましたね。

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10ターン

先攻10T:マウラ
 エンシェントレオスピリットをプレイして進化します。進化時に2点AOEを放つフォロワーです。

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 ルシアの場には3/3が2体いたので、1体は残るのかなと思ったのですが、ターンエンドすると見せかけて御言葉の天使をプレイするというフェイントがありました。

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後攻10T:ヒイロ
 イグニスドラゴンをプレイします。ヒイロの手札は0枚なのでタダで進化します。
 攻撃時の3点AOEでマウラのフォロワーを倒します。インペリアルセイントも3点削れます。


11ターン

先攻11T:マウラ
 レディアンスエンジェルをプレイしてカードを1枚引きます。教会の守り手とアーデントシスターをプレイします。イグニスドラゴンのスタッツが高いため破壊できませんでした。
 これでマウラの手札も0枚です。

後攻11T:ルシア
 ダークエンペラーをプレイします。ファンファーレで2体のフォロワーを破壊できますが、潜伏を持っているインペリアルセイントは対象に選べません。レディアンスエンジェルと教会の守り手を破壊します。
 イグニスドラゴンで攻撃すれば3点AOEでアーデントシスターを巻き込めるのですが、ルシアはわざわざ鮮血の口付けでアーデントシスターを破壊しました。2点回復しておきたかったということでしょうか。

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 これでルシアの手札も0枚です。3人で山札の上から強いカードを引いてきたヤツが勝つ大会の開催です。
 イグニスドラゴンで相手のリーダーに攻撃します。この試合初めてマウラにダメージを与えました。
 攻撃力10のフォロワーで攻撃したので、普通のバトルなら相手の体力は10まで減るわけですが、神器のおかげでマウラの体力はまだ32もあります。絶望的に遠いなと思ってしまいます。
 アニメには映っていませんが3点AOEが放たれるのでインペリアルセイントの体力は4です。


12ターン

先攻12T:マウラ
 プロミネンスフュージョンというカードをドローします。ヒイロに渡すようにレオンから命じられていたカードです。
 しかしこのカードはマウラには使うことができず、禍々しいオーラに包まれてジャッジメント・スピアというカードに変化します。
 「全部、消してしまえばいい…。ひれ伏せ、第3の神器…」ということでこれが神器シリーズの3つ目のカードでした。

ジャッジメント・スピア
10コストスペル
相手のフォロワー1体を破壊する
相手のフォロワー1体を消滅させる
神器の使者を2体場に出す
自分のリーダーに攻撃力を2与える
(自分のリーダーはこのターンから攻撃可能)

 トークンはこちら。

神器の使者
3コスト3/3
ラストワード:リーダーが装備するジャッジメント・スピアの攻撃力を1上げる

 リーダーが攻撃力を持つというのが一番注目すべきポイントです。シャドバでは初の概念です。攻撃するための特殊なUIが必要になるので本家で実装されることは今後もないのではと思います。
 リーダーが攻撃できるという概念はドラゴンクエストライバルズにあるので、すんなり理解できる方も多いのではないでしょうか。

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 ライバルズの場合は武器に耐久値があって攻撃できる回数に限りがあるのですが、ジャッジメント・スピアにはそれがありません。破壊されない、場を埋めることもないフォロワーが現れたような感じです。強いです。
 バトルに話を戻します。ルシアのダークエンペラーは能力によって破壊されませんが、消滅は防げないため消滅させられました。ラストワードでリーダーが5点ダメージを受けますが、消滅ではラストワードが発動しません。
 場をクリアにして神器の使者を2体出すことで圧力をかけます。神器の使者を破壊するとリーダーの攻撃力が上がってしまうので、相手からすると対処が悩ましいです。
 リーダーはこのターンから攻撃できるので、相手のリーダーに攻撃しました。
 このターン以降、マウラは異様に強いオリジナルカードを連打します。神器が揃ったことによってサタンのようにデッキの内容が変わるのか、虚ろの影に完璧に取り込まれた作用なのかはわかりませんでした。

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後攻12T:ヒイロ
 ジュエルドラゴンでイグニスドラゴンを復活させて、イグニスドラゴンで神器の使者を倒します。ラストワードでジャッジメント・スピアの攻撃力が2上がって4になります。
 次のターン4点受けても負けないため、一旦ジャッジメント・スピアの攻撃力が上がることは許容した動きです。
 イグニスドラゴンで合計3回攻撃したため、インペリアルセイントの体力は1まで減りました。

13ターン

先攻13T:マウラ
 このターンは神器の裁きというオリジナルカードを使います。

神器の裁き
9コストスペル
相手のフォロワーをすべて破壊する
自分のすべてのフォロワーの体力を4回復する
神器の使者を場が上限枚数になるまで出す

 シャドバの強いAOEカードはお互いの場のフォロワーに作用するものが多いのですが、このカードは相手の盤面だけを吹き飛ばせるカードです。
 さらにフォロワーを回復しつつ、最大で3/3を5体出すのでだいぶすごいコストパフォーマンスです。
 どんなに盤面を固めていても1枚で形勢がひっくり返るので、使われたらたまったものではありません。
 インペリアルセイントの体力は5まで回復します。ジャッジメント・スピアで相手のリーダーを攻撃して4ダメージを与えます。
 9コストで相手の盤面だけのAOEということでカインドブライトが比較しやすいところにいます。エンハンス9で、相手盤面6点AOE、リーダー6点回復、2ドローです。自分の盤面の強化までは行えないようになっているので、神器の裁きの強さが分かってもらえるかと思います。

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後攻13T:ルシア
 「汝は気高き暗黒。駆け抜ける漆黒。アビスドゥームロード!」というわけで伝説のカードの登場です。
 シオリ戦では明らかにされていなかった進化時効果が明らかになりました。

アビスドゥームロード
9コスト6/4→8/6
疾走
ファンファーレ:自分のリーダーの体力が1になるようにダメージを与え、与えたダメージと同じだけ、相手フォロワーすべてにダメージを与える。
攻撃時:自分の手札の枚数が0枚なら自身を+3/+0する。
進化時:このフォロワーと自分のリーダーは「次の自分のターン開始時までダメージを受けない」を持つ

 ファンファーレでマウラの盤面は吹き飛びます。インペリアルセイントもちょうど倒せました。
 アビスドゥームロードは進化時効果が分かっていなかったので、「返しのエンジェルスナイプで負けになる雑魚カード」という認識で見ていたのですが、これは手のひらを返さざるをえません。
 リーダーの体力を1にしてバリアをかけるという点はゾーイと同じなのですが、ゾーイは自身にバリアをかけることはありません。

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 リーダーへのバリアのおかげで、どんなに負けていても必ず次のターンが回ってくるようになります。さらにアビスドゥームロード本体にもバリアがかかるため、確定除去がなければ次のターンもデカブツが殴れるというのが偉いです。
 進化権を9ターン目まで残すのが大変ですね。
 疾走を持っているので11点でマウラを攻撃します。-2されてマウラの体力は残り23です。これはこのまま40点を真正面から削り切ってしまう展開なのだなとここで気づきました。

14ターン

先攻14T:マウラ
 「これぞ滅びの象徴。終焉は近い」ということでさらなるアニメオリジナルカードを使います。

神器の番人
10コスト8/10
ファンファーレ:シャドウアサルトを4体場に出し、それらに守護を与える
能力によって破壊されない

 合計10/28/30という暴力的なスタッツ、守護4面、自身には破壊耐性がついています。
 最近実装された死の哲学者が合計9/20/20の守護4面という盤面を作ります。最新環境と比べてもマウラのオリジナルカードのインフレ具合がわかるかと思います。

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 盤面にいるアビスドゥームロードはダメージを受けない状態なので対処はできなかったようです。
 ジャッジメント・スピアの攻撃力は8まで上がっていますが、アビスドゥームロードも相手のリーダーもダメージを受けない状態なので攻撃しませんでした。


後攻14T:ヒイロ
 シャドバは強い盤面を作るだけでは勝てません。相手の体力を削ったもん勝ちです。
 「汝は灼熱。天を焼く業火。オレに力を貸してくれ!インフィニットフレイムドラゴン!」
 というわけでヒイロも伝説のカードを繰り出します。このカードについては新情報はなかったです。

インフィニットフレイムドラゴン
10コスト10/10→10/10
ファンファーレ:相手のリーダーに5ダメージ
進化時:場の体力5以下のフォロワーを全て破壊し、その数だけ相手のリーダーにダメージを与える
相手のフォロワーに攻撃してダメージを与えたとき、相手のリーダーにも同じだけダメージを与える

 ファンファーレで3点、シャドウアサルトを4体破壊して2点、攻撃時能力で8点をたたき出します。相変わらず豪快な能力です。
 ヒイロも手札が0枚のため、アビスドゥームロードの攻撃力がさらに上がり、12点パンチでヒイロ&ルシアの勝利でした。
 -2点のバリアがついている中、40点をそのままゼロにするなんて不可能だろうと思っていたのですが、まさかまさかストレートに削り切りました。コンボを使って体力を減らすのではなく、馬鹿正直に殴り倒してしまったのが逆に驚きで、とても面白かったです。
 ルシアがジュエルデビル・モリアナをプレイして進化権を2つ確保できたことで、アビスドゥームロードとインフィニットフレイムドラゴンが両方進化でき、能力を最大限発揮して勝利を掴むことができました。絆の力ですね。

マウラの救い

 バトルに勝利したことでマウラから虚ろの影が抜けていきます。

ルシア:「もとに戻ったようだね」
マウラ:「もとに…。またあの孤独な時間に…僕は…」
ヒイロ:「孤独じゃない、オレたちがいるだろ!」
マウラ:「そうでしたっけね」

 マウラの抱えている根本的な問題は孤独というたった二文字に帰結されるのかもしれませんね。
 孤児ゆえに親の愛情を知らず、レオンは親ではなく命を救ってくれた神であり、おそらく学校にも通っていないのがマウラという人間です。親しい人間が皆無なのではないかと思います。
 ヒイロのストレートなアプローチは、ルシアよりもマウラの方に深く刺さるのかもなと思いました。ルシアにはシオリがいましたし、ちゃんと学校にも通ってそれなりの社会性を持ったうえで、運命に翻弄されていましたから。マウラには人間に触れるということから始めてもらいたいところです。
 「生きたい」という自分の願いに気づいたことで伝説のカードに認められたマウラは、いまさら生贄になることを喜んで受け入れたりはしないでしょう。であればマウラのやるべきことは、レオンに逆らってでも災いの樹を止める別の方法を探すことです。

ヒイロ:「いくぜマウラ。オレの想いをカードに込める。運命がお前を苦しめるなら、オレもルシアも、みんながお前と一緒に、お前の運命とバトルする。オレたちはみんな違うさ。だけど、シャドバで繋がってるんだ。この絆は誰にも、運命にも、負けやしない!」

 ヒイロの言うことはいつも荒唐無稽に聞こえるのですが、よくよく考えてみるとマウラにはダイレクトに響き、彼の心の支えになるメッセージなのかもしれません。
 ヒイロたちがそばにいることは、孤独感という敵に抗うための武器になり得ます。これでマウラは前に進んでいけるようになるのかもしれません。見た目には問題が何も解決していないのに、なぜかなんとかなるんじゃないかという気分になってきます。


竜ヶ崎エイジ登場

 バトルが終わった後、竜ヶ崎エイジが空から降ってきます。ものすごい勢いでした。隕石の生まれ変わりなんでしょうか?
 ルシアがスマホを掲げて守ろうとしたのも失礼ですが滑稽で笑ってしまいました。なぜスマホで防げると思ったんだ…??
 ヒイロは写真の中のエイジしか知らないみたいです。物心つく前にエイジはいなくなってしまったんですね。
 エイジはラスボスになるのかなと思っていたのですが、次週バトルをするようです。ラスボスはお母さんでしょうか?
 エイジとのバトルが35話と36話に当たるのかもしれませんが、オープニングに出てきている謎の白い少女が全然出てこないので、物語そのものは終わりそうにありません。48話までやってくれるのでしょうか…?


使えなかったプロミネンスフュージョン

 今後の物語のカギを握りそうなカードが出てきました。レオンがヒイロに託そうとした「プロミネンスフュージョン」というカードです。
 カードイラストには燃え盛る炎のドラゴンが描かれており、ドラゴンクラスのカードっぽく見えます。イグニスドラゴンもインフィニットフレイムドラゴンも炎を使うドラゴンですからね。マウラが使えないのも無理はないのではと思ってしまいます。
 災いの樹を封じるためには7枚の伝説のカードと生贄が必要なのだとして、レオンはなぜこのカードをヒイロに託そうとしたのでしょうか。関係なさそうに見えますよね。

マウラ:「これを彼に渡せばいいんですね?」
レオン:「その通りだ。災いの樹を消し去るために、きっと役に立ってくれることだろう」

 フュージョンという言うからには、7枚の伝説のカードが全部合体するとかなら道理が通りそうですが、そういうわけでもなさそうです。
 カードとカードが合体して強くなるというのもまた、カードゲームアニメのだいご味です。本家シャドウバースにも合体という仕様はありますが、特定のカードがあれば勝手に合体してしまうので、能動的にやっている感じが出ません。どんなカードなのか楽しみです。
 レオンの真意はまだまだ読めませんね。

マウラ:「なぜ竜ヶ崎ヒイロを特別視するんですか?」
レオン:「さあ、なぜだろうね。なぜだか、惹かれるんだよ。どうしようもなく、ね」

 レオンがマウラの劣等感に気づかないわけないのに、いじわるですよねこの答え方。友人であるエイジの息子だということが、レオンがヒイロに注目する1番の理由でしょうが、それもストレートに言葉にしません。
 結局、レオンとエイジがお互いどこまで知っていて、お互いが何を企んでいるのか、ということが見えてこないうちは物語の全体像が浮かび上がってこないでしょう。
 子どもたちがバトルをしている裏で、大人たちの陰謀が渦巻きます。結末やいかに。



棋譜

 2話みっちりバトルだったので今まで一番長い棋譜になりました。
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 何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter


 33話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com



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