3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

Shadowverse: Worlds Beyond・ストーリー「ドライツェーン編」の感想とか考察

 旧シャドウバースのストーリーが大好きで、ワールズビヨンドのストーリーも楽しみに待っていました。初っ端から期待以上のものをお出し頂いたので、感想を書いておこうと思います。
 旧シャドバのストーリーをやっていないとわからない部分もあったので、補足情報にもなれば幸いです。思いっきりネタバレするので、未読の方は注意してください。

アイアロンを巡る世界線

 ドライツェーン編の最後の方で明かされていましたが、彼女が生まれた世界の名はアイアロン。旧シャドバの「機械反乱編」で登場した世界です。本来進むべきだった未来に向かう途中で何者かの介入を受け、最悪な未来へ導かれてしまいました。それがビヨンドの「ドライツェーン編」で見た物語。
 旧シャドバのアイアロンもかなり酷い有様ではあったのですが、イザベル・ルナ・ユリアス・ユアンが乗り込み、ベルフォメットを倒してハッピーエンドへ導かれました。英雄が現れて世界が救われる結末が、本来のアイアロンの定めだったわけです。
 ドライツェーンが生み出された世界線では、ベルフォメットが人間を幸福にするためにニオとフィーラを生み出しました。心を持つ人間を幸福にするのは無理だと判断した機械たちは、アイアロンの人々の脳だけを取り出し、培養液の中で幸せな夢を見させています。
 ドライツェーンが目覚めた時点で、アイアロンはすでに絶望の中でした。英雄が登場するずっと前に、あの世界の人間には希望が失われていたのです。「ドライツェーン編」はアイアロンの人々の最後の尊厳を守るために、機械の電源を落とすお話でした。
 タヌの話によると、アイアロンの行く末に意図的に介入した悪者がいるらしいです。これがビヨンドのストーリーの大枠を定義していく悪役になると思われます。タヌはこの存在に復讐したいと考えており、プロローグで見た"狼の宴"へと繋がっていきます。


パスワード

 面白い演出だったのがパスワードを入れる演出です。旧シャドバの「レヴィール編」で採用されていた、選択肢による真エンド解放の手法がパワーアップした感じでとても面白かったです。
 もしかしたら答えを調べるためにこの記事に辿り着いた人がいるかもしれないので書いておくと、「ドライツェーン」がノーマルエンド、「ドライツェーン・アーデライト」が真エンドへのパスワードでした。単なる試験管ベイビーではなく、家族の一員としてちゃんと認められていたんだよ、という温かいギミックになっていました。
 さて、今回はプレイヤーの自由記述による回答のため、不正解の選択肢に様々な反応が仕込まれていました。

 細かくて良いなと思った点として、「ベルフォメット」と「ベルフォメット・アーデライト」にも別の反応が仕込まれています。真エンドへのヒントがこういうところにもありました。


 ドライツェーンの個体番号「P13-118451225205-01」を入れても反応してくれます。

 この時点でエウメニデスは心を完全に理解しているような答えをしてくれます。個体名と名前は異なりますからね。喋り方にどんどん人間味が感じられるようになってきていて、声優さんの演技力にも感動する場面でした。


 「アイアロン」にも反応します。それが守りたい家族だという考え方もあるかもしれませんが、今回の場合にはそぐわない回答でした。


 旧シャドバファンへのメッセージとして心が熱くなったのが、「モノ」「テトラ」「エンネア」に反応が仕込まれていたことです。正しい未来に進んだ先で、ベルフォメットが生み出すことになる「心を持つ機械」たち。本来エウメニデスには何の関係もないのですが、純粋なるファンサービスとして仕込んでくれていたようです。
 ちなみに「ニコラ」「ニコラ・アデル」では反応しません。彼は元々人間ですからね。「エリネイス」もダメでした。

 

感想

 ビヨンドのストーリー構成は、ざっくりと言ってしまえば旧シャドバと同じになるだろうと予想されます。7人のリーダーによる群像劇。旧シャドバでのアリサと同様、ビヨンドではドライツェーンが頭1つ抜けた存在として描かれると思いますが、リーダーの間に格差が出ないような扱い方をするのではないかと。
 旧シャドバでの「災いの樹編」と同様の扱いになるのが狼の宴と思われますが、ビヨンドのリーダーたちは別々の世界から来ており、異なるバックボーンを背負っています。それが旧シャドバとの違い。
 「災いの樹編」は各リーダーのチュートリアル戦闘を兼ねていたため、どうしてもお話は冗長になりがちでした。今回はそれを最低限にとどめるのと同時に、世界を分けることで展開に飽きがこないように工夫しているのだと思います。他のリーダーの物語も楽しみです。
 ドライツェーンがまさかアイアロンと繋がっているとは思いませんでした。ウィッチの歪原火織は旧シャドバ「天象旅籠編」の災藤と繋がりがあるようだというのは早くから分かっていたため、他にもガッツリと旧シャドバの世界観と繋げてくれるようです。
 旧シャドバのストーリーはサービス終了に伴って、ある種の打ち切りエンドのような形になってしまいました。描き切れなかった世界を深堀りしてくれることを楽しみにしていますし、登場人物たちに再会できることにも期待が持てます。
 カードゲームで新しいカードを生み出すにはキャラクターが必要です。ビヨンドの初期で旧シャドバのオリジナルキャラが多数採用されていたことからも、新しいキャラと過去のキャラが入り乱れて登場してくると予想できます。いまからとても楽しみです。


yterapokemon.hatenablog.com


yterapokemon.hatenablog.com


yterapokemon.hatenablog.com