3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメシャドウバースF 12話感想-だからシャドバは、面白い!

 アニシャドFの12話の感想文です。

ライトvsツバサ

6ターン目

先攻6T:ツバサ
 11話のラストがここです。ツバサの盤面は4/3の進化後ホーリーファルコン、2/3の進化後スレッジエクソシスト、3/4のサファイアプリースト、カウントダウンが2の結晶ルビーファルコン、ジュエルシュラインで5面埋まっています。
 一方でライトの盤面はドラゴウェポンのみです。

後攻6T:ライト
 ドラゴンウォーリアをプレイ。場のドラゴウェポンで武装されます。ドラゴンテイマーをプレイ。覚醒時能力で武装ドラゴンウォーリアを+1/+1しました。

武装ドラゴンウォーリア
4コスト3/5
EPを使用せずに進化できる(1ターンに1度の制限はある)
進化時:相手のフォロワー1体に3ダメージ。相手のすべてのフォロワーに1ダメージ

 4/3のホーリーファルコンに3ダメージを飛ばして破壊し、サファイアプリーストを上踏みします。スレッジエクソシストが2/2で残りました。武装ドラゴンウォーリアは5/4です。


7ターン目

先攻7T:ツバサ
 「その姿は至高の光。輝け!ダイヤモンドマスター」ということでツバサの切り札が登場しました。

ダイヤモンドマスター
2コスト2/2
能力によって破壊されない
このフォロワーが場にいる限り、(自分の?)ランダムなフォロワー1体を対象にする能力が働くとき、その対象は必ずダイヤモンドマスターになる
すでに持っている能力を得たとき、代わりにランダムな自分のフォロワー1体にその能力を与える
相手のフォロワーを攻撃時、このフォロワーが疾走と守護を持つとき、ダメージを与え合う前に相手のフォロワーを破壊する

 よろめく不死者のようなランダム破壊の効果を自分に吸い寄せて無効化できるカードです。続いてデジフレカードをプレイ。

ジェムストーンウィンギー
2コスト2/1
ファンファーレ:元の攻撃力2以下のランダムな自分のフォロワー1体は疾走を持つ
ラストワード:元の攻撃力2以下のランダムな自分のフォロワー1体は守護を持つ

 元の攻撃力の制限はありますが、ファンファーレで疾走がつけられる強力な効果です。対象はランダムなので、ダイヤモンドマスターに吸われました。
 場残りしていたスレッジエクソシストで相手のリーダーに攻撃します。結晶ルビーファルコンの効果でランダムなフォロワーに疾走がつく効果が発動し、ダイヤモンドマスターに再び吸われます。ダイヤモンドマスターはすでに持っている能力を付与されたときにランダムなほかのフォロワーに転送するので、ウィンギーが疾走を持ちました。
 ウィンギーでドラゴンテイマーと相討ちし、ウィンギーのラストワードが働きます。ファンファーレと同様の条件で守護を付与する能力で、ダイヤモンドマスターが再び吸い寄せました。
 2枚目のエメラルドメイデンをプレイします。
 ダイヤモンドマスターで武装ドラゴンウォーリアを攻撃します。ウィンギーの効果で疾走と守護がついているので、相手フォロワーへの攻撃時にダメージを与え合う前に破壊しました。
 ターン終了時にエメラルドメイデンの効果でランダムなフォロワーに守護がつきます。一度ダイヤモンドマスターに吸われて振り分けなおされ、スレッジエクソシストに守護がつきました。
 ターン終了時に効果が働くカードがもう1枚ありました。11話で設置したジュエルシュラインです。

ジュエルシュライン
1コストアミュレット
場に出たときカードを1枚引く
ターン終了時:自分の場の守護と疾走を両方持つフォロワーを+3/+3する

 1コストで置いたアミュレットが永続的に+3/+3の仕事をし続けるのはなかなか偉いです。ツバサのデッキテーマの核となるのがこのカードでした。様々な方法を使って疾走と守護の両方を持っているフォロワーを作り出し、ジュエルシュラインで強化するデッキです。
 ツバサの盤面は5/5疾走守護, 2/2守護, 2/3守護で、アミュレットで2面埋まっています。リーダーへのダメージは2点だけですが、ライトの盤面は再びまっさらになって返ってきました。
 アプリ版には自力で疾走と守護を持てるフォロワーがいくつかいます。



 

後攻7T:ライト
 プリズンドラゴンをプレイします。
 グリフォンナイトをプレイします。手札からコスト最小のカードを1枚捨ててスレッジエクソシストで2ダメージで破壊しました。ライトの手札には2コストの煌牙の戦士キットとドラゴニックアーマーがあり、2分の1の賭けに勝ってキットが選ばれました。キットは手札から捨てられたとき場に出てきます。
 ドラゴニックアーマーをプレイして、場に出てきたキットを武装します。

武装煌牙の戦士キット
2コスト2/2
攻撃時?:カードを2枚引く

 キットを進化してエメラルドメイデンを上踏みしました。どういうトリガーなのか説明がありませんでしたが、武装の効果によってカードを2枚引きました。
 バトルの演出上仕方がないかなとは思いますが、グリフォンナイトの2点と進化後キットの攻撃でダイヤモンドマスターを破壊しておかないといけない場面でした。次のターンには8/8になって、余計に破壊しにくくなりますからね。キットでドローするために上踏みしなくてはいけなかったのかもしれません。


8ターン目

先攻8T:ツバサ
 場に置いてあった結晶ルビーファルコンのカウントダウンが0になりますがラストワードはないので何も起きません。
 2枚目のルビーファルコンを本体でプレイします。

ビーファルコン
6コスト3/3
結晶2:カウントダウン3:自分のフォロワーが相手のリーダーに攻撃するとき、ランダムな自分のフォロワー1体(攻撃するフォロワーは除く?)は疾走を持つ
=======================
疾走
自分のフォロワーが相手のリーダーに攻撃するとき、ランダムな自分のフォロワー1体(攻撃するフォロワーは除く?)は疾走を持つ

 常駐能力があるのでスタッツは控えめです。
 続けて2枚目の煌翼の戦士・リノをプレイします。
 まずは4/3守護が立ちはだかっているので、5/5のダイヤモンドマスターで攻撃します。能力でダメージを与え合う前に破壊できます。
 ルビーファルコンは疾走があるのでリーダーに攻撃します。自分自身の他のフォロワーに疾走を与える能力が働きます。ダイヤモンドマスターに1度吸われたあと、リノに転送されます。
 疾走を持ったリノはキットと相討ちしました。ドロー効果があるからでしょうか。交戦時に1点与える効果が働きます。これでライトの体力は5点。ライトの盤面は2/3のグリフォンナイトが残りました。
 ターン終了時に再びジュエルシュラインの効果が働き、ダイヤモンドマスターが8/8になります。

後攻8T:ライト
 2枚目のハンマードラゴニュートをプレイします。覚醒状態の効果があることと、素で武装されているフォロワーだということが判明しました。

ハンマードラゴニュート
1コスト1/2
武装
ファンファーレ:覚醒状態ならドラゴンスマッシュ1枚を手札に加え、そのコストを0にする
ラストワード:ドラゴンスマッシュ1枚を手札に加える

 覚醒効果が強力。元々強いカードだったドラゴンスマッシュを0コストですぐに使えるように手札に加える能力です。1/1/2に3点除去がくっつきながらドラゴウェポンを出せるのが偉い。
 ナックルドラゴン・ドラグニルをプレイ。場に出たときにドラゴウェポンを手札に加えます。
 レーヴァテインドラゴンをプレイします。今回もだいぶ前のターンから手札にありました。
 2/3のグリフォンナイトで8/8のダイヤモンドマスターに下当たりします。そしてハンマードラゴニュートで加えた0コストのドラゴンスマッシュで3ダメージ。ドラグニルを進化して進化時能力で3ダメージでダイヤモンドマスターを突破しました。
 レーヴァテインドラゴンは突進を持っているのでルビーファルコンを上踏みし、攻撃時能力でPPが2回復します。大嵐のドラゴンをプレイし、ドラゴンスマッシュで出てきたドラゴウェポンで武装され、リーダーを攻撃しました。
 このターンはライトはめちゃくちゃカードを使いますが、2+1+6+0+(2回復)+2の9PPのプレイでした。ライトの盤面は1/2, 4/4, 5/2, 2/2で、ツバサの体力は14。竜の闘気でPPブーストしたのと、温存していた進化権によるカウンターで一気に戦況をひっくり返しました。


9ターン目

先攻9T:ツバサ
 ムーンアルミラージをプレイします。ずっと手札に見えていたカードでした。
 ダメージカットをするためレーヴァテインドラゴンと相討ちしたいところだったのですが、守護を付与して壁になってもらうために武装大嵐のドラゴンを上踏みしました。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

ラズライトメイデン
2コスト1/3
守護
ファンファーレ:ランダムな自分のフォロワー1体は守護を持つ
ターン終了時:破壊されたときに疾走と守護を両方持つフォロワーがいたとき、その中から1枚をランダムに1枚手札に加えて、疾走と守護を与えて+3/+3する

 これでムーンアルミラージが疾走+守護の状態になりました。
 ターン終了時効果はまさにダイヤモンドマスター専用カードといった感じで、破壊されたときに疾走+守護だったカードに再び疾走+守護を与えて+3/+3するすごいカード。次のターンにハンドから2コストの5/5疾走が飛んでくるので、現在体力5のライトはそのケアを迫られました。
 ツバサの盤面は6/8守護, 1/3守護の2面。ライトの盤面には1/2, 4/4, 5/2で10点残っており、進化権があるので、手札から2点出しつつ守護を割れれば勝ちです。

後攻9T:ライト
 ターン開始時にドラグニルの効果でドラゴウェポンが加わります。
 ライトはドローしなくても手札のみで勝ち確定なのでレーヴァテインドラゴンの進化から入ります。
 ドラゴウェポンとルフ鳥をプレイします。

武装ルフ鳥
3コスト2/3
突進
攻撃時:ターン終了時まで自身を+2/+0して、相手のリーダーに2ダメージ

 ムーンアルミラージに攻撃して4ダメージ、リーダーに2ダメージ。
 続いて場残りしたハンマードラゴニュートでムーンアルミラージを攻撃。1ダメージ。ラストワードで加わったドラゴンスマッシュで3ダメージ。再びドラゴウェポンが場に出て、これでムーンアルミラージが破壊されました。
 2枚目のランスリザードをプレイ。場にドラゴウェポンが出ているので、ラズライトメイデンを上踏みしつつ相手のリーダーに2ダメージ。これで守護がなくなります。
 進化後レーヴァテインドラゴンと進化後ドラグニルで7+4点。これでツバサの体力は0です。


高難度なツバサのデッキ

 12話のバトルは今までに比べて複雑さが増し、何が起きているのか理解するのが難しくなりました。
 ツバサのデッキはランダムに付与される疾走と守護をコントロールしていくテーマです。補助としてカウントダウンアミュレットを使うので、要素の多いデッキでした。デッキ構築の時点からかなり難しそうだなと思います。
 特に難しいのがランダム付与の疾走。どのフォロワーに疾走がつくかによってもターン中に分岐が発生するので、アドリブ力が問われます。カウントダウンアミュレットのターン数管理、アミュレットで盤面が埋まるので足りなくなりがちな盤面管理も怠ることができません。
 シックスマジック、フィフスソード、フォースウィンドの部長と戦ってきて、サードフェザーのツバサは別格の強さがあると言われていました。プロになりたいと前部長のセイラ先輩に打ち明けているシーンも出てきましたが、デッキの難易度からも説得力があるなと思いました。このデッキを苦も無く扱えるツバサってすごいよね、と。
 輝く宝石の固い守護で身を守るツバサのデッキは、彼女の境遇にシンクロする部分もありました。

ツバサ:「けど、まだ私の場には守護がある!」
ライト:「ああ!それも貫いてみせる!」

 最終ターン、ライトはツバサの展開した守護を突破して勝利を収めました。11話で仲間と一緒にデッキに加えたランスリザードが活躍し、文字通り心のガードごとツバサのシャドバを貫いて、彼女の本心に迫ったのですね。

ツバサの背中を押したもの

 アニメ全体の展開から、12話の結末は最初からわかっていました。ツバサはなんらかの形で心を入れ替えてセブンスフレイムに入ります。しかしそこに至る過程は予測が難しく、いったい何が起きて仲間になってくれるのかワクワクしながら見ていました。ライトが負けるという展開もあり得るのではないかと思うと、バトルの行方も目が離せませんでした。
 ツバサがセブンスフレイムに入る直接的なきっかけを作ってくれたのは、マミとカナとセイラ先輩でした。部を守る責任からの解放です。ツバサが本気でシャドバをやりたがっていることを知っていて、背中を押してくれた彼女たちのファインプレーでした。
 ツバサの心を縛り付けていたのはハルマではなく、彼女自身の責任感だったのでしょうね。サードフェザーを背負っているから、自分のカードは"重い"のだとツバサは言っていました。

ツバサ:「これがアンタとアタシの差だ。違いだ。カードの重さが全く違う!」
ライト:「同じさ。シャドバの上ではみんな変わらない(中略)みんな同じシャドバプレイヤーだ。カードの重さは皆同じ。だから本気でぶつかり合える。だから本音で語り合える。だからシャドバは、面白い!」

 しかし、ツバサが言及した"カードの重さの差"はライトにあっさりと否定されていました。バトルで向かい合った2人は全く同じ条件でシャドバをしている単なるプレイヤーでしかない。良くも悪くも。初心者だからこそ、ライトはその単純な事実をツバサに思い出させることができたのかもしれません。
 経験が増えるほどライトのようには考えられなくなってくるんですよね。ランクマッチと大会ではカードの重さが違うと自分も感じてしまいます。同じシャドバなのに。
 真の意味でツバサが救われるのは、ハルマを倒したときなんだろうなと思いました。「ツバサはバトルしてるときの笑顔が1番可愛いんだからさ」とセイラ先輩に言われたときの回想が意味ありげに再登場しましたが、ツバサは結局ライトとのバトルでは笑顔を見せませんでしたから。





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【アークナイツ】危機契約の世界観的設定の考察

 危機契約はホントによくできたイベントだなと思います。自分と敵の戦力がちょうど釣り合うところが1番面白いタワーディフェンスというゲームで、自分の裁量で縛りを追加して高みを目指すこのシステムはとても理にかなっていると感じます。
 アークナイツのすごいところは、危機契約にも世界観的な設定があって、なぜこういうシステムになっているのか、そしてなぜロドスが参加しているのか理由付けがなされているところです。それらを軸に世界観を整理してみます。


 

1. 危機契約機構設立の経緯

 危機契約が設立された経緯から見ていくとわかりやすいと思うのでここから説明します。
 アークナイツの世界であるテラは、「天災」と呼ばれる超常現象が発生し、多くの人命が失われる過酷な大地です。人智を超えた災害を前に、1人でも多くの命を救いたいということで立ち上がった人たちがいます。

 それが天災トランスポーターと呼ばれる人たちです。天災の発生を予知して被害を最小限に抑える使命を負った職種であり、人々の命のために予報する気象予報士のようなものと例えるとわかりやすいかもしれません。
 彼らがわざわざ危機契約機構という組織を立ち上げる必要があったのはなぜか。それは、国や地域の仲が非常に悪く、情勢が不安定なテラでは勢力をまたぐ協力がしにくいからです。政治的思惑によって人命が軽んじられる事件が多発しています。
 そこで如何なる政治的勢力からも独立した組織を立ち上げる必要がありました。為政者に接触すると設立の理念が揺らいでしまうからです。

 誕生した「危機契約」というのはシステムの名前です。どのように運用されているのか次で見ていきます。

 

2. 危機契約の運用体制

 危機契約は依頼者と依頼を遂行できる人を繋ぐシステムです。単なるプラットフォームと捉えることもできるでしょう。ゲーム上はなかなか複雑ですが、世界観的には非常にシンプルな構造をしています。
 危機契約を運用する天災トランスポーターたちは、情報と支援物資を持ち寄ることでこのシステムを運用しています。重要なのは、危機契約のシステムは依頼を届けるだけという点です。解決の仕方はあくまで任務を受け取った人に委ねられます。
 危機契約のスローガンをご存じでしょうか。毎回公式Twitterが危機契約の告知に添えるアレです。


 天災がもたらす非常事態(Contingency)に対して、誰でもいい、どんな方法でもいいから「より多くの命を救う」のが危機契約の理念です。どれだけの人命が救われたかという結果だけが重視され、その手段や過程は問われません。それを追求しはじめるとまともに機能しないぐらいには難しい任務が持ち込まれるということであり、それを解決してきた実績があるからこそ頼りにされているのです。あらゆる政治実体から独立しているため、政治的な判断で人命が失われることもありません。
 過程が重要視されないある種の自由度というのは、ゲーム上でも再現されています。同じ等級であっても選択する契約によってステージの性質がガラッと変わるので、各々が自分の戦略で攻略を進めていけるようになっています。
 任務を達成したものには巨額の報酬が与えられます。たくさんの天災トランスポーターが各地から集めてきた物資ということでしょう。(ゲームの報酬がマズイなんて言っちゃダメです)

 

3. ロドスがなぜ参加するのか

 ロドスは製薬会社なのになぜこの危機契約に参加しているのでしょうか。
 ゲームでは2-10をクリアすると危機契約に参加できるようになります。レユニオンの蜂起に巻き込まれていて危機契約どころではなくなってしまったロドスが、再び危機契約機構と連絡を取り合うようになったのがこのタイミングだったという設定になっています。

 端的に言えばロドスは報酬欲しさに危機契約に参加しています。製薬会社ではあるのですが、貧しい鉱石病患者に届けるために、ロドスの薬は利益率が落とされています。意外と経営が厳しいのですね。このあたりの事情は危機契約βで語られたのですが、復刻の機会がないので二度とみられないストーリーになってしまっています。
 ロドスが製薬事業で利益をあげる気がないというのはいろんなところで語られていることではあります。

 もちろん、ロドスが危機契約に協力するのは、「より多くの命を救う」という危機契約の基本理念に賛同しているという前提があります。ロドスは感染者だけでなく、大地を生きるすべての人々のために活動することを理念としていますから。
 ロドスが引き受ける危機契約は、最近は天災が直接関係ないものが多くなっています。危機契約も設立当初から役割が変化しているということでしょうか。困っている人を助ける高難易度の任務というのは基本的には変わりません。

 「風蝕の高原」の弱者を虐げる暴漢を撃破せよというのは危機契約らしいテーマでした。

 「8号競技場」は協議騎士の模擬訓練に付き合ってくれという変わり種でした。あの2人を相手にするのは普通の依頼じゃないってことでしょうか。

4. 実例:ウォルモンドの薄暮

 危機契約がどのように役割を果たしているかを知ることのできる実例が1つあります。イベント「ウォルモンドの薄暮」のストーリーです。
 天災によってウォルモンドが危機に陥り、危機契約機構に依頼が持ち込まれ、それを解決するために契約を結んだ天災トランスポーターが暗躍するお話でした。契約の概要を下にざっとまとめています。援助がなければ大飢饉でたくさんの人命が失われてしまう危機的な状況にありました。

 例えば、周囲の移動都市が援助してくれず、孤立無援になってしまった状態は、ゲームで言うところの「孤軍奮闘」の契約の状態に似ていそうです。

 ビーダーマンという天災トランスポーターと、憲兵長の息子トールワルドは危機契約を受注し、ウォルモンドで「より多くの命を救うため」の作戦を練りました。最終的に実行された方法が、我々がイベントストーリーで追いかけていったあの事件だったというわけです。

 ビーダーマンたちはアントというロドスのオペレーターを殺害しました。彼女はウォルモンドの感染者を治療して信頼を得ていた人物です。アントの死で感染者に怒りが広がり、ウォルモンドを飲み込む感情のうねりとなり、無関心な貴族たちを動かすことができれば任務が達成できるという作戦です。
 副次的な効果として、アントと連絡が取れなくなったロドスが引き寄せられたことと、ウォルモンドの周囲に潜んでいたマドロック小隊が巻き込まれたことで、騒ぎが非常に大きくなりました。感染者の問題には敏感な貴族たちは、ウォルモンドを支援することに決めました。イベントのラストではほかの都市から駆け付けた憲兵隊がウォルモンドに入ってくるというシーンで締めくくられるため、このビーダーマンたちの危機契約は成功したと言ってよいと思います。
 少数の人命と引き換えに都市全体の人々を救う。危機契約のスローガンである「善悪不問」を体現したかのような作戦でした。危機契約機構からのお咎めはありませんでしたが、実行犯2人は人命を天秤にかけてしまった罪を償って自死してしまい、多くの人が真相を知る機会が失われました。
 ゲームの危機契約は異常に難しい縛りプレイを要求される過酷なイベントですが、世界観的にもかなりえげつない任務が飛んでくるシステムです。それをすさまじい実力を持った人たちが解決しているのであり、たまにぶっ飛んだ人たちが奇想天外な方法を使ったとしても、「より多くの命を救う」が達成されていればヨシとされているのです。テラの過酷さを示す良い実例だなと自分は思っています。
 エアースカーペがたまに語ることですが、天災を相手にする天災トランスポーターの中には、天災を憎むがあまり善悪観がねじ曲がってしまう人もいるそうです。我々ドクターも高難易度のステージを攻略する際はあらゆる戦術を試しますが、心までも歪めてしまわぬよう、頑張っていきたいところですね。


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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 11話感想-アンタに理解されたくない…

 アニシャドFの11話の感想文です。

ライトvsツバサ

1ターン目

先攻1T:ツバサ
 詠唱:聖なる願いをプレイ。ツバサが直接教えてくれましたが、彼女が使うアーキタイプはアミュレットビショップでした。

後攻1T:ライト
 ハンマードラゴニュートをプレイ。

2ターン目

先攻2T:ツバサ
 煌翼の戦士・リノをプレイ。

後攻2T:ライト
 ムシュフシュをプレイ。ハンマードラゴニュートは相手のリーダーに攻撃します。2話のシノブ戦では同じ盤面で2/2に攻撃して返り討ちになっていましたが、今回はちゃんとリーダーへ攻撃しました。初心者卒業という演出ですね。

3ターン目

先攻3T:ツバサ
 アニメオリジナルカードをプレイします。

エメラルドメイデン
3コスト2/3
守護
ターン終了時:ランダムな自分のフォロー1体は守護を持つ(自分を除く?)

 アプリ版にはファンファーレで狙ったフォロワーに守護をつけられるカードがあります。エメラルドメイデンは場残りすれば2回目以降の守護付与が望めるカードです。

 煌翼の戦士・リノでハンマードラゴニュートを上踏みします。リノの効果でリーダーに1点飛びます。1/2を出すことでリーダーに攻撃されることは防ぎましたが、リノの強いところが活かされました。ハンマードラゴニュートのラストワードが発動してドラゴンスマッシュが手札に加わりました。

後攻3T:ライト
 ムシュフシュでリノと相討ちします。ドラゴンスマッシュでエメラルドメイデンを破壊してドラゴウェポンが場に出ます。

4ターン目

先攻4T:ツバサ
 プリズムプリーストをプレイ。ファンファーレで詠唱:白翼への祈りを持ってきて、そのままプレイします。

後攻4T:ライト
 アニメオリジナルカードをプレイします。最初の食堂のシーンからの伏線でした。

ランスリザード
4コスト5/3
武装
突進
攻撃時:自分の場にドラゴウェポンがあるなら、自身を+0/+2して相手のリーダーに2ダメージ

 素で武装されているフォロワーがいるというのが新情報でした。盤面にはドラゴウェポンがあったのですが、ランスリザード武装フォロワーなので反応しません。攻撃時効果で場にドラゴウェポンがあるかどうかを参照する効果を持っていました。武装デッキではこういう絡ませ方もあるんですね。
 進化開始ターンですがライトは進化を使わずに盤面有利を取り返しました。

5ターン目

先攻5T:ツバサ
 アニメオリジナルカードをプレイします。

ジュエルシュライン
1コストアミュレット
場に出たときカードを1枚引く
??

 このカードはカウントダウンではなく常駐型で、すごい効果があるらしいです。11話では明かされませんでした。
 スレッジエクソシストをプレイし、進化時効果でランスリザードを破壊します。ランスリザードは5/3で上踏みしにくかったので、進化効果で破壊できたことは悪くはありません。
 もう一枚アニメオリジナルカードをプレイします。このターンに効果は働きません。

ビーファルコン
6コスト3/3
結晶2:カウントダウン3
自分のフォロワーが相手のリーダーに攻撃するとき、ランダムな自分のフォロワー1体は疾走を持つ
===================
??

 10話の授業のシーンで結晶の説明がされていたり、11話でスバルがライトに説明をしていたりしたことの伏線回収でした。結晶フォロワー入りの宝石テーマのデッキのようです。
 「結晶」というロジックがアプリ版に入ったのはリリースから3年ほど経ったあとのことなので、アニシャドのカードプールとはだいぶ時空が離れています。最初に紹介されたのは確かこの子でしたね。

後攻5T:ライト
 竜の闘気をプレイ。PPブーストして体力を20に戻し、2枚引きます。
 ツバサの場のフォロワーが2/3のスレッジエクソシストだけだったので、強気に無視をするプレイです。ライトのデッキは序盤からフォロワーを出しながら戦うデッキですが、ドラゴンクラスの強さはやはりPPブーストにありますからね。
 ツバサの盤面はジュエルシュライン、詠唱:白翼への祈り、スレッジエクソシストの3面が埋まっていたので、残り2面しかないからそんなに強い動きもされないだろうという読みもあったのかもしれません。

6ターン目

先攻6T:ツバサ
 詠唱:白翼への祈りが割れてホーリーファルコンが出てきます。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

サファイアプリースト
4コスト3/4
ターン終了時:このターン中に自分のフォロワーが3回以上攻撃していたならカードを3枚引く

 カウントダウンアミュレットで疾走フォロワーが出てくるターンを予約できるからこその効果です。発動出来たら爆アドですが、このカード自体に4コスト必要なのでけっこう難しいカードです。
 ホーリーファルコンを進化し、場残りしたスレッジエクソシストと一緒にリーダーを攻撃します。
 自分のフォロワーがリーダーを殴ったのをトリガーにして、結晶で置いてあるルビーファルコンの効果が働きます。ランダムな自分のフォロワーに疾走を与える能力です。付与対象はランダムなので、攻撃してトリガーを引いたフォロワーに付与される可能性があるのがなんともイケてないカードです。無駄になる可能性を含んだ抽選が毎回行われるので。
 処理は省略されていますが、ホーリーファルコンとスレッジエクソシストが殴ったときにそれぞれ抽選が発生しています。3分の1の抽選を2回行って、サファイアプリーストに疾走がつかないパターンは9分の4。天もアタシを味方しているとツバサは謙虚な姿勢でしたが、半分ぐらいの確率でサファイアプリーストが疾走を持つことになります。
 これでツバサの盤面はジュエルシュライン、結晶ルビーファルコン、2/3, 4/3, 3/4となります。ライトの体力は11です。

後攻6T:ライト
 次回はたぶんここからです。ライトの場にはまだドラゴウェポンが残っています。どのように盛り返していくでしょうか。

ツバサの内面

 11話のツバサはかなり機嫌が悪いので、ライトたちへのアタリがキツく、口の悪いギャルの先輩という描かれ方をしています。ただ、我々は10話でツバサの内面をある程度知っているので、彼女がなんでそんな態度をとっているのかがなんとなくわかっています。見ていて不快にはならず、むしろライトたちがツバサを救ってほしいと祈るような気持ちが湧いてきました。
 ツバサの内面をライトは一切知りませんが、「苦しそうにシャドバをするんだな」と声をかけるシーンがあって印象に残りました。シャドバをすることで分かり合えるというのはライトがずっと一貫して主張し続けていることです。

ライト:「シャドバは時々心を縛る。真剣に向き合うからこそ苦しくもなる。だが、自分らしくいられるのが、心のままでいられるのがシャドバの良さだ」

 ライトは初心者ですがすでにシャドバの苦しい側面も知っているようです。シャドバは負けが続くとなかなか苦しいというのは私も日々実感しています。ライトが使った「心を縛る」という表現は、負けて悔しいというだけではない繊細なニュアンスを感じますが、対人ゲームならではの負の側面にもちゃんと目を向けようとしているのが伝わってきます。
 1vs1でハルマに勝てないからツバサは苦しい思いをしています。彼女は部長として部を守らなくてはいけない責任と、シャドバプレイヤーとして勝負の世界に身を置くことを天秤にかけた結果、後者を諦めています。ジェントルマンはツバサの腕前はプロ級だと言っていて、10話ではツバサがプロに関するニュースを見ていたシーンもありました。彼女の本音が聞きたいですね。
 ライトはどういうふうにツバサを救ってくれるでしょうか。1人のシャドバプレイヤーとしても、次回がとっても楽しみです。




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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 10話感想-マジになっても意味ないしね

 アニシャドFの10話の感想文です。

バトルなし回

 今回はバトルなしの回でした。1話ぶり2回目です。無印アニシャドは全48話中でバトルがない回は13話の1回のみだったので、すでにそれを超えました。制作陣の明確な意図を感じます。
 シャドウバースのアニメなんだからバトルは毎回すべきという方が自然な考え方かなと思います。わかりやすいですし。無印アニシャドからはそういう意志を感じました。一方、デメリットとしてはバトルをしながら会話をしたり回想をしたりするので、バトルのテンポが悪くなってしまう点が挙げられます。
 アニシャドFはバトルのテンポが比較的早く感じます。バトル中はシャドバを集中的に描こうとしているのかなと思います。バトルがコンパクトにまとまるため、ターンをまたいでの伏線が作りやすそうだなと思います。
 一方で、バトルのときはバトルしかしないので、話が前に進みません。というわけで今回の10話のようなバトルをしない回が挟まれます。小鳥遊ツバサがどういう人なのか、サードフェザーの空気感、波瀬浦ハルマとの確執、そしてセブンスフレイムの活躍…。特にツバサの心情描写の描き方はかなり丁寧だなと思いました。ダウナーで無気力そうに見えますが、心の中でくすぶっている火種。セブンスフレイムに触れてどうなっていくか楽しみです。

ハルマの切り札

 ハルマがバトルしている様子がちょっとだけ出てきました。
 1回目はモブ生徒とバトルをしているときです。バトルの内容はわかりませんが、デスサイズハウンドという切り札フォロワーがとどめを刺したのはわかりました。モブ側の手札には剣豪、ヴァンガードヴァンガード・レイサムの3枚が見えていて、そのデッキじゃあ勝つのは難しいかもなと思ってしまいました。芸が細かい…。

 2回目はサードフェザーの前部長伊久美セイラとの試合です。同じくデスサイズハウンドが場に出ていて、セイラの場のヒーリングエンジェルを攻撃して破壊しました。そのあとで効果ダメージでリーダーの体力を6点削り切って勝利していました。一体どんな効果なのでしょうか。
 アニメでハルマのバトルが描かれるのは、早くてもツバサ戦が終わった後でしょう。数字の順番通りで行くならば、ファーストリーパーの前にセカンドブラッドを挟むのでさらに後になると思います。ここで先出ししたのはどんな意味があるでしょうか。

シャドウバースプロ

 ツバサがスマホでニュースサイトを見ている場面が2回出てきました。
 1回目は「君もプロを目指してみよう!」というタイトルで、本文中には「彼女は財善寺財閥の令嬢ではあるがシャドウバースプロとして活躍している」という文言が出てきます。無印アニシャドで登場した財善寺ミヤビのことを言っているのだと思います。シャドウグランプリでヒイロに負けて敗退していましたが、プロになったんですね。
 2回目は「白熱するシャドウバースのプロリーグ」「さぁ!君もシャドウバースで世界に羽ばたこう!」という見出しのあるプロリーグの記事でした。ミヤビ個人に興味があるというよりかは、プロリーグに意識がありそうですね。
 ツバサのシャドバに対する情熱は揺らいでいるようです。素直に考えるなら「プロになりたい」という願望がある…?彼女の本心はどんなところにあるでしょうか。


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【アズレン】ストーリー考察:誠閃の剣 搖光の城 編【アズールレーン】

 2022年5月26日開始のイベント「誠閃の剣 搖光の城」のストーリーを整理していきます。

1. フッドのMETA化

 まずはストーリーの背景や時系列の話から。
 時系列的に言うと今回のイベントは直近の『吟ずる瑠璃の楽章』から素直に続くお話です。フリードリヒの作戦でスカパ・フロー特異点が開かれ、コンパイラーをおびき出して撃破した後のロイヤル陣営の様子が描かれました。
 前哨戦イベント『慶弔と帰路』ではフッドが病に倒れたところから始まりますが、その原因はチュートリアルで描かれていました。アズールレーンがリリースされたのは2017年なので実に5年越しの展開でびっくりでした。
 チュートリアルは「ライン演習」という史実の再現です。イギリスの補給路遮断のためにプリンツ・オイゲンとビスマルクが出撃し、プリンス・オブ・ウェールズやフッドからなるイギリス艦隊に遭遇しました。両者は戦闘モードに入り、海戦の末にビスマルクがフッドを撃沈させました。
 アズールレーンの場合、ビスマルクはこのときすでに黒いキューブの力を発現していて、それが物語のすべての始まりとなっていました。

 ビスマルクが得た力とはなんだったのか?チュートリアルのお話から過去へさかのぼって、ビスマルクが黒いキューブをセイレーンから与えられたときの話が描かれたのがイベント『黒鉄の楽章、誓いの海』のお話でした。

 ビスマルクに撃たれたフッドと、黒いキューブの力に飲み込まれてしまったらしいビスマルクは、その後のイベントでもチラチラ出てきてはいました。しかしどういう状況になっているのかははっきりとは描かれてきませんでした。
 直前の『吟ずる瑠璃の楽章』でビスマルクは黒いキューブの後遺症から回復し、セイレーンへ反旗を翻すのだという宣言を行っていました。一方のフッドは黒いキューブの力を受けたため治療できない傷を負ってしまっていました。
 クイーン・エリザベスは指揮官を通じてフッドの治療方法を探っていたようですが、芳しい成果がありませんでした。黒いキューブを使ったことがあるビスマルクやアルジェリーから得た情報だけではフッドを治せません。ビスマルクに直接診てもらうのはどうかとキングジョージVが提案していましたが、鉄血がセイレーンを裏切った直後で上層部がピリピリしている状態であり、むやみに動けないのだとも言っていました。
 『吟ずる瑠璃の楽章』でクイーン・エリザベスがフリードリヒに協力している理由はまだほかにもあるのだとほのめかされていましたが、フッドの治療方法を探りたいという理由があったのだとわかりました。


2. スカパ・フローの式典

 『誠閃の剣 搖光の城』の本編へと入っていきます。
 スカパ・フローはロイヤルが誇る自然の要塞で、非常に重要な軍港です。対外的には鉄血に奪われたスカパ・フローを取り返したという形なので、復旧記念の式典が計画されていました。クイーン・エリザベスがフリードリヒに貸していたというのが真相なので、上層部に対して目くらましをしたいという意図がありました。
 フッドは演説の名手です。セイレーン作戦でもアズールレーン側の総代表のような形で全軍を前に演説していました。式典を行うなら彼女が出てくるのが当然という流れがあるのだと思います。しかしフッドは病床に臥せっていました。
 ビスマルクから受けた傷は治っているものの、黒いキューブの力に浸食されていて、フッドは非常に弱っていました。セイレーン作戦の時点では演説と艦隊指揮を行うぐらいの余力はあったみたいですが、時間が経つにつれて悪化していて、いまはかなりキツそうでした。彼女が上層部の前に出ると怪しまれてしまうリスクがあるので式典は中止することにしました。セイレーンの襲撃を受けたフリをして中止のアナウンスが出されました。
 式典には特別計画艦の3人が呼ばれていました。チェシャー、モナークネプチューンです。今までこの3人はストーリーにはほとんど出てきませんでしたが、それは計画艦ゆえの運用の難しさのせいだと言われていました。今回はフッドの治療法を見つけるための、特異点の調査のために呼ばれました。ロイヤルの計画艦はほかにドレイクがいますが、彼女は遠航任務に出ているらしいです。海賊っぽい彼女らしい理由ですね。


3. キャメロットからの転送

 今回のストーリーの大枠を見ていきます。
 フッドの傷のことを立ち聞きしたモナークは1人で特異点調査に出発してしまいます。それをクイーン・エリザベスたちが追いかけて、さらにそれをヴァンガードたちが追いかけるという二重の追いかけっこが行われました。
 まず、スカパ・フロー特異点の先は「キャメロット」という放棄されたセイレーン施設に繋がっています。「観測転送装置」と称される「キャメロット」には別の鏡面海域へとジャンプできる扉があり、その扉を維持するエネルギー供給の役割も果たします。
 「キャメロット」とはアーサー王伝説に登場する都市の名前です。アーサー王が治めたログレス王国の都で、キャメロット城というお城がありました。クイーン・エリザベスはお城があるからこの名前を付けたのでしょうか。
 「キャメロット」から別の鏡面海域に出ようとしたモナークとクイーン・エリザベスたちは、ボノム・リシャールの仕掛けた罠にハマり、彼女の住処である「サモス」と呼ばれる鏡面海域に飛ばされました。「サモス」で黒い竜巻に飲まれる前に、彼女たちは緊急脱出で別の鏡面海域へ飛びました。その先が「アヴァロン」でした。アーサー王伝説では「アヴァロン」はアーサー王が亡くなった地とされています。
 一方、クイーン・エリザベスの不在を不審に思ったヴァンガードたちも「キャメロット」にやってくるのですが、「サモス」に飛ばされたのはリシャールの干渉によるもので、ヴァンガードたちは正常な2つの飛び先へ向かいました。
 1つ目が「忘却の森」です。レパルスMETAとレナウンMETAが幽閉されている海域でした。ここでフッドの治療の手がかりを手に入れて、ヴァンガードたちは「キャメロット」から2つ目の鏡面海域へ飛びました。
 2つ目が「アヴァロン」で、ここでモナークとクイーン・エリザベスたちと合流することができました。ボノム・リシャールも「アヴァロン」へやってくるのですが、ロイヤル艦隊が力を合わせて逃げ切り、壮大な追いかけっこは無事に終わりを迎えました。

4. レパルスMETAとレナウンMETAの過去

 忘却の森とアヴァロンという2つの鏡面海域はレパルスMETAたちの過去に関係がある海域です。キャメロットから両方に行けるのは、そういう繋がりがあるからなのかもしれません。彼女たちは我々指揮官が見ている「枝」の住人ではなく、ほかの「枝」の出身のKAN-SENです。
 レパルスMETAたちがMETA化してしまった戦いを再現しているのがアヴァロンだと考えられます。アヴァロンが「係留再現機構」と呼ばれているのは読んで字のごとく、"係留"施設での戦いを"再現"しているからでしょう。
 2人はMETA化したのちにエンタープライズMETA(コードG)に誘われて余燼の一員になりました。再現の実験を繰り返すアンチエックスを止めるべく、余燼たちはオブザーバー・零の本拠地へ奇襲を仕掛けました。この様子はレパルスMETAたちが語った回想にて語られます。アビータに敗れた余燼はバラバラの枝に飛ばされてしまい、レパルスMETAとレナウンMETAは2人で忘却の森へと閉じ込められました。
 飛ばされた当初は忘却の森を脱出しようとしていた2人でしたが、何をやっても出ることができず、完全に諦めてしまっていました。そこにヴァンガードたちがキャメロットの力を使ってやってきたのですね。
 ではそれぞれの出来事をもう少し詳しく見ていきます。

5. アヴァロンが再現しているもの

 係留施設で起きた別の枝での出来事(起きた順番で言うと過去)をアヴァロンは再現しています。状況がたまたま似てしまったことと、スペアボディのピュリファイヤーはプログラム通りにしか喋れないので、2つの世界線がややこしく繋がっていました。
 別の枝の出来事から見ていきます。何らかの事由によって係留施設に囚われてしまったこの枝のクイーン・エリザベスを、レパルス、レナウンヴァンガード、インドミタブルが助け出そうとしていました。この時点ではアンチエックスはKAN-SENの味方で、ピュリファイヤーが安全な侵入ルートを教えてくれました。このときピュリファイヤーがKAN-SENに喋ったことの一部は、現在の方のスペアボディにもプログラムされていました。なので現在のスペアボディの発言は、基本的には過去に喋ったことの繰り返しだと捉えて良いと思います。
 ピュリファイヤーは「博士の立場を悪くしたくなかったら」という発言をします。リシャールの一件で人類がピリピリしていると言っていて、KAN-SENを作った"ソウゾウシュ"アンジュ博士は、ボノム・リシャールの暴走の責任を問われているのでしょう。アンチエックスを作った"シンパンシャ"オースタ博士がアンチエックスを動かしてKAN-SENたちをサポートしてくれているようでした。
 コードGたちは様々な「枝」を飛び回っていますが、博士のいる「枝」には飛べないのだと以前のイベントで言っていました。ピュリファイヤーが博士の存在について言及するこの「枝」はすべての世界線の根本の時空だったのでしょうか。
 この過去の出来事と現在の状況は部分的に一致しています。係留施設にいるクイーン・エリザベスをロイヤル艦隊が助けにくるという部分ですね。なので再現をするだけのピュリファイヤーのスペアボディと微妙に話が嚙み合ってしまい、ややこしいことになりました。
 係留施設のセキュリティはKAN-SENとアンチエックスに牙をむくようでしたが、誰が作ったものなのかはわかりませんでした。北方連合の海底施設と似ているそうです。このセキュリティはすごいんだぜとピュリファイヤーが自慢げに言っていました。博士たちが作ったものなのか、博士たちに敵対する人類がいたのでしょうか。過去の方でクイーン・エリザベスだけがなぜ囚われていたのかという理由も不明でした。

6. 別の枝のエリザベス救出作戦

 レパルスMETAたちが経験したエリザベス救出作戦は失敗に終わりました。KAN-SEN全員の力を合わせても敵には勝てなかったと言っていました。そのぐらい強大な戦力を持っているとなると相手はエックスだったのかなと思われるのですが、敵の正体は明示されませんでした。
 エリザベスを救出するために、四代陣営すべてが戦力を投下してくれたようです。ピュリファイヤーが協力してくれていたのでアンチエックスもたぶん共闘してくれたのではないかと思います。重桜はワタツミを使ったと言われていました。人類が持ち得る戦力を惜しみなく投入したのだと思われます。
 この戦いでレパルスMETAとレナウンMETAはMETA化してしまいました。もともとMETA化が進行していたのか、それとも敵の攻撃によりMETA化してしまったのか、経緯はよくわかりませんでした。「リュウコツの損傷」とレパルスMETAは言っていましたが…。
 このあと2人はMETA化したKAN-SENの連合である余燼に加わりました。


7. 決戦 - 余燼vsアビータ

 余燼が活動を続けていく中で、オブザーバー・零の本拠地に奇襲をかけたことがあるのだという話が語られました。
 この戦いには少なくとも8人のMETA KAN-SENが出撃していて、その中にアークロイヤルMETAがいなかったことはわかりました。レパルスMETAたちが"知らない"と言っていたのです。シャルンホルストMETAやヨークタンMETAなど、いままでのストーリーに出てきたけれどこの戦いにはいなかったMETAはほかにもいます。別の枝で拾われたのかなと考えられます。
 逆にヘレナMETAがいたのは驚きでした。彼女は『照らす螺旋の鏡海』で出てきたときには、自分は余燼陣営ではないと言っていました。この戦いのあとで余燼を抜けたものと思われます。方向性の違いみたいなものがあったのでしょうか。
 余燼の奇襲は敵に読まれていました。オブザーバー・零はこの拠点にはおらず、代わりにアビータボディが迎え撃ちました。アビータは9体いると言われていましたが、画面に映ったのは5体、名前だけ出てきたのが2体でした。この食い違いに意味はあるでしょうか。
 余燼側の転送装置はHierophant(教皇)とDevil(悪魔)の2体に制圧されてしまいました。まだ姿が出てきていないアビータです。どんな姿をしているでしょうか。余燼は退路を断たれてしまったようです。
 アスキーコードで喋っていたのはTowerです。名前を解読するとTHETOWERとなります。人型ではないので人間の言語を話さないのでしょうね。なぜこの子だけこんな形なのかは謎です。

 発言をアスキーコードで解読すると「Start up backup protocol. Execute transport protocol.」と読めます。バックアップをとってから転送プロトコルを起動しますよと言っています。最終的に余燼はアビータに負けてバラバラな枝に飛ばされてしまいました。その転送を行ったのがTowerだった模様です。

8. ボノム・リシャールとは何者なのか

 アヴァロンでクイーン・エリザベスを発見したあと、ボノム・リシャールが襲ってきました。これがこのイベントでの最後の戦いとなりました。
 オブザーバーに命令され、ピュリファイヤーがこの再現のスペアボディに意識を移し、ボノム・リシャールの対処を実行しました。枝の保全のためだそうです。ついにアンチエックスとKAN-SENの共闘が行われたということで興奮しました。やはり敵との共闘は胸が熱いですね。
 ロイヤル艦隊の援軍がかけつけ、KAN-SEN側の戦力は一気に充実しました。改造が実装されている子は改造後の立ち絵になっていました。改造艤装をつけてやってきたとのことで、着脱式になっているのかもしれません。
 レパルスMETAとレナウンMETAも一緒に来ていました。2人はボノム・リシャールというKAN-SENを知っていましたが、いま目の前にいるのは別物だと言っており、METAとも違う「なにか」なのだと言っていました。
 レパルスMETAたちが知っているボノム・リシャールはどの枝にも出現したことがなく、オブザーバー・零も素体にアクセスできない謎の存在だそうです。例の事件を起こして以来初めて見たとレパルスMETAたちは言っていました。史実のエセックス級航空母艦CV-31ボノム・リシャールはそんなに変な艦歴を持つフネではないのですが、いったいどんなバックグラウンドを持っているのでしょうね。
 ボノム・リシャールはMETAではないらしいですが、METAについては自分が1番詳しいのだと言っていました。その矛盾も謎です。METAは黒いキューブによって引き起こされるものだと我々は捉えていますが、彼女曰く黒いキューブがなくても成立するらしいです。単なるリュウコツの変質なのだと。
 特別計画艦は自力ではMETA化しないけれど、ボノム・リシャールの力の前にはMETA化してしまうのだとモナークに言っていました。なので計画艦のMETAはよっぽどの理由がない限りは実装されないかもしれないですね。
 ピュリファイヤーの力も借りてロイヤル艦隊は海域から脱出し、今回の騒動は終わりました。後日談でフッドが治ったところまで描かれており、レパルスMETAたちは忘却の森に戻らずロイヤルに加わったようでした。謎は多いけれどいったんめでたしめでたしといったところでしょうか。

感想

 ここからはただの感想です。
 このイベントはボノム・リシャールとの戦いが本題ではありましたが、ロイヤル初のURヴァンガードと、ロイヤル陣営の計画艦の3人が初めて本格的にストーリーに絡むというにぎやかなイベントでした。
 史実のヴァンガードはイギリスが最後に建造した戦艦で、最新鋭の技術が詰め込まれたもののWW2には間に合わずに戦闘に出ることはありませんでした。戦争が終結したのちは、王室専用ヨットのような立ち位置で運用されました。
 アズレンヴァンガードはそんな史実を反映し、近衛騎士として陛下を守る任務に就き、対セイレーンの任務にはほとんど出たことがないと言っていました。戦闘の機会がないことに不満を漏らしていました。
 モナークはそんなヴァンガードに親近感を持っていました。ロイヤルの特別計画艦たちは、運用が難しいという理由をつけられて海戦には出撃させてもらえていませんでした。その中でも特にモナークは自分が「最優」であることを誇示したいコンプレックスを抱えているため、出撃できないことに大きなストレスを覚えていたのですね。
 モナークキングジョージV級戦艦の設計案の1つとして計画されていたフネが具現化したKAN-SENです。彼女のリュウコツには史実が刻まれておらず、WW2期の主力として活躍していたキングジョージV、プリンス・オブ・ウェールズ、デューク・オブ・ヨーク、ハウたち姉妹にはコンプレックスがだだ漏れになっています。
 今回のイベントではそんなヴァンガードモナークに違った角度から気づきがもたらされ、最終的に2人が演習で決闘をするという場面で締められるというきれいな幕引きがされていました。
 忘却の森で長い年月を過ごしてもロイヤルの栄光を忘れなかったレパルスMETAとレナウンMETAを見て、ヴァンガードは「栄光は誰かに与えられるものではない」ことを思い知らされました。戦わずにいても栄光を失わずにいられるのだと。
 モナークはフッドに悩みを打ち明けたときに「栄光は人によって施されたものではない」と言われました。ヴァンガードが受けたアドバイスと似ていますが、モナークは他人と自分を比べてしまっていたので、栄光は自分の中にこそあるという視点が彼女にとっては大事だったのかもしれません。
 イベントのラストで、襲い来るボノム・リシャールに対して、仲間を守るために戦うことの中に2人は「栄光」を見つけました。ロイヤルのKAN-SENたちは彼女たちの栄光や優雅さを大事にして戦っています。どんな立場に追い込まれても、自分の栄光は自分で見つけて守り抜くものなのだと。久しぶりのロイヤルメインのイベントで、こういうロイヤルらしさをテーマにした話をやってくれるのは素敵だなと思いました。



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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 9話感想-お前のバトルを見せてくれ!

 アニシャドFの9話の感想文です。

フワリ vs スバル

 8話は後攻4ターン目で終わりました。続きから。

5ターン目

先攻5T:フワリ
 新緑の守護者をプレイします。進化して悪戯なネクロマンサーを上踏みします。新緑の守護者は5/2になるのに対して、スバルの場には2/1のトリックデュラハンが残るので、スバル側はラクな展開です。

後攻5T:スバル
 アニメオリジナルカードをプレイします。

ネクロカーニバル
3コストスペル
エンハンス?:??
ゾンビ1体とスケルトン1体とゴースト2体を場に出す

 3コストで1/1と2/2を出してゴーストが2体おまけでついてきます。墓場が3枚貯まるところも強くてすごいカード。しかもエンハンスもあるらしいです。
 5/2になっていた進化後新緑の守護者をゴーストで破壊します。フワリはラストワードでフェアリーを2枚手札に加えます。
 場残りしていたトリックデュラハンを進化して、ネクロコンジュラーをプレイします。ネクロコンジュラーは場に進化後フォロワーがいるとゴーストを出します。トリックデュラハンとゴーストでリーダーを攻撃し、4+1点。フワリの体力は14です。スバルの盤面は4/3, 2/2, 1/1, 2/2の4面。


6ターン目

先攻6T:フワリ
 癒しのエルフとフェアリーをプレイします。フェアリーが場に出たときに癒しのエルフの効果で1点回復。さらにオリジナルカードをプレイします。

ガイアフェアリー
2コスト2/2
ファンファーレ:このターン中にプレイしたカードの枚数分だけ(このカードを含む)、自分のリーダーを回復。プレイしたカードが3枚以上ならカードを1枚引く

 シンプルですが強力な効果です。1+1+2コストで動けば起動するので4ターン目から使えて、終盤に使えば大量に回復することもできます。
 癒しのエルフを進化してトリックデュラハンを上踏みします。
 癒しのエルフで2点とガイアフェアリーで3点回復してフワリの体力は19です。スバルは進化を使って攻め込みましたが回復されてしまったせいで進化権を有効に使えませんでした。一方で、スバルは盤面に3体残って帰ってきたので依然として盤面有利は続きます。

後攻6T:スバル
 スカルウィドウとマリスゴーストをプレイします。マリスゴーストを進化してガイアフェアリーを攻撃します。
 場残りしていたゾンビで進化後癒しのエルフと相打ち、スケルトンでフェアリーと相打ち、そしてネクロコンジュラーでリーダーを攻撃します。スバルの場は6/2, 2/2, 1/2が残ります。フワリのフォロワーをすべて片付けて、盤面を押し付けていく展開を継続します。


7ターン目

先攻7T:フワリ
 ユニコーンの踊り手・ユニコをプレイします。とにかく回復カードをたくさん積んでいるデッキですね。
 「母なる自然が命をはぐくむ!」ということでフワリの切り札が登場します。

ベネディクションエルフ
5コスト3/6
ターン終了時:相手のフォロワーすべてに2ダメージ。自分のリーダーの体力が20だった場合、相手のフォロワーすべてと相手のリーダーに6ダメージ。

 自分のリーダーの体力を参照する効果はヴァンパイア以外ではほとんどありません。面白い効果です。
 このターンのフワリの体力は17なので2点のAOE。スバルの場には3体フォロワーがいましたが体力がすべて2だったので刺さりました。
 もしフワリのデッキ内容をスバルが事前に知っていたら、攻撃先を工夫することでケアが可能でした。進化後マリスゴーストはフェアリーを攻撃して6/3で場に残し、ネクロコンジュラーを相打ちに使って、1/1, 6/3, 1/2という盤面を作るとフワリ側は困ったでしょうね。 

後攻7T:スバル
 「せめてあの世もにぎやかに。お祭り騒ぎだ!」ということでスバルの切り札が登場します。

マスカレードゴースト
5コスト3/3
場に出たとき、ゴーストを1体場に出す
自分の場にゴーストが出るたび、それを+1/+0する
自分の場のゴーストが消滅するたび、ジャイアントゴーストを場に出す
ラストワード:自分のリーダーは「次の自分のターン開始時、ラストワードを持たないマスカレードゴーストを1体場に出し、この効果を失う」を持つ

ジャイアントゴースト
4コスト4/4
守護
場を離れるとき消滅する

 どこにでも飛ばせる2点(ゴースト)を出しつつ、3/3+4/4守護で盤面を作れるカード。しかもラストワードでもう1回戻ってくるのがとても偉くて、戻ってきたターンにゴーストをいっぱい出せば盤面がゴリゴリになります。どう考えても5コストの仕事量じゃない。
 2/1になったゴーストでユニコと相打ちします。ゴーストが消滅することをトリガーにしてジャイアントゴーストが出てきます。
 デジフレカードをさらにプレイします。

プチゴースト・バケルス
2コスト1/1
ファンファーレ:ゴーストを場に出す。自分の場にジャイアントゴーストがあるならカードを1枚引く。
ラストワード:ラストワードを持たたないコスト1のプチゴースト・バケルスを手札に加える

 ジャイアントゴーストを作れるのが今のところマスカレードゴーストのみなので、実質専用コンボカードという感じです。このカードもラストワードで戻ってくるので、マスカレードゴーストと合わせて使うことでオトク感が増します。ライトもイツキもそうですが、切り札カードとデジフレは一緒に使う前提でデザインされていますね。
 バケルスが生み出したゴーストは相手のリーダーを攻撃します。フワリの体力は15。
 ベネディクションエルフは体力が6あって倒せないのでスバルは倒すのを諦めました。後攻5Tと6Tの進化があまり有効なプレイじゃなかったので、進化権が温存できているとよかったですね。次のターンにフワリが体力を5点回復できれば6点AOEが飛んでくるので、相手の手札次第で形勢が大きく変わります。スバルの盤面は3/3, 4/4守護, 4/4守護, 1/1の4面。

8ターン目

先攻8T:フワリ
 癒しのエルフ、ヒーリングエンジェル、ウォーターフェアリー、フェアリーをプレイします。癒しのエルフが3点、ヒーリングエンジェルが2点回復するのでフワリの体力は20に戻り、6点AOEが炸裂します。スバルの盤面はすっからかんになります。

後攻8T:スバル
 マスカレードゴーストがラストワードで戻ってきて、ゴーストを出します。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

ミスチーフゾンビ
1コスト1/1
ファンファーレ:自分の場のゴースト1体は必殺を持つ

 少しピーキーですがスバルのデッキなら活躍できそうなカードです。マスカレードゴーストが出したゴーストに必殺を付与し、ベネディクションエルフを破壊します。ジャイアントゴーストが出てきます。
 ソウルコンバージョンをプレイします。スバルはジャイアントゴーストを破壊しようとしていたのですが、ライトの言葉を思い出して撃ち先をミスチーフゾンビに変えました。
 ファントムハウルをプレイします。3面空いているのでネクロマンスを3消費してゴーストが3体出ます。ここは相手の盤面を処理せずに相手の体力を詰めました。フワリの体力は14です。
 スバルの場は3/3が1体と4/4守護が4体。相手の盤面を処理するのではなく体力を詰めたほうが勝つだろうという算段でしょうか。


9ターン目

先攻9T:フワリ
 ウォーターフェアリーとフェアリーでジャイアントゴーストに攻撃します。そのあとヒーリングエンジェルで攻撃をするのですが、4/2になったジャイアントゴーストではなく別の4/4のジャイアントゴーストに攻撃しました。2点AOEに巻き込むためです。
 ウォーターフェアリーのラスワで加わったフェアリー、2枚目のユニコ、2枚目のベネディクションエルフをプレイします。癒しのエルフが場残りしているので3点回復しますがフワリの体力は17どまり。6点AOEは撃てません。ジャイアントゴーストが2体破壊され、スバルの盤面は3/1, 4/2守護, 4/2守護です。

後攻9T:スバル
 盤面に11点あるので、手札から6点出ればこのターンでスバルの勝ちです。
 バケルスをプレイ。2点のゴーストが出て1枚引けるので、この行動は確定でしょう。2枚目のソウルコンバージョンをトップドローします。
 ソウルコンバージョンでバケルスを破壊して2枚引きます。バケルスは盤面にいても何もしないので、ここを破壊するのも確定です。2枚引いたのはカースドソルジャーと怨嗟の声でした。場残りフォロワーの総攻撃で11点、バケルスが出したゴーストで2点、カースドソルジャーのファンファーレで4点でスバルの勝利でした。
 カースドソルジャーはブロンズのカードではあるのですが、リリース初期はアグロネクロの後詰のカードとして採用されることがあり、この勝ち方には懐かしさがあっていいなあと思いました。
 怨嗟の声はゴーストを2体出すカードなので、このカードでも4点出るのでは…と思いきや盤面が1つしか空いていないのでこっちではダメでした。

 

フワリだからできる煽り

 9話のテーマは「スバルの本気」。フワリはスバルに優しく話しかけてテーマを深堀していきます。

フワリ:「スバル君は苦手なんですね。誰かの期待に応えること。期待に応えるために真剣に本気になっていること。そういうのが嫌なのかなーって」
スバル:「このバトルには関係ねえな」
フワリ:「お手本見せないとですね」
スバル:「お手本?」
フワリ:「はい!期待に応えるために、本気になるお手本です」

 現実で自分がシャドバ中にこんなことを言われたらブチ切れると思います。「お前のプレイ下手すぎるからもっと真剣にやってくれよ」って言われてるようなものですからね。スバル自身も手を抜いている自覚があるからか怒りはしていませんでしたが。
 フワリが言うと嫌味には聞こえませんでした。たぶん理由は2つあって、1つは彼女のほんわかしたキャラクターのおかげなのですが、もう1つは彼女はたくさんの部員の期待を背負ってあの場に立っているという事実があるからなのかなと思います。部長として負けられないという責任を背負う覚悟をキメていて、期待への応え方を知っているのが伝わってきます。この二面性の同居がすごく素敵なキャラでした。
 スバルが言われたくないであろう言葉を真正面からぶつけるのもむしろ彼女なりの優しさを感じます。スバルの痛みに向き合う覚悟があって、こういう言葉をかけているのだなあと。フワリの底知れぬ器の大きさを感じました。最後にちゃんと謝っていましたし。

期待からの逃避

 スバルはこのバトル中で2回、試合を投げ出そうとしました。フワリの指摘通り、期待されることや期待に応えることが苦手なスバルは、そうやって自分にかかった期待を解こうとしてしまうのかもしれません。
 1回目が後攻8ターン目、ミスチーフゾンビをプレイしたあとのソウルコンバージョンの撃ち先です。4/4守護のジャイアントゴーストに撃とうとしたところをライトに呼び止められました。
 このときスバルの盤面は3/3, 4/4守護, 1/1の3面だったため、ソウルコンバージョンは1/1に撃つ以外ありえません。仮にジャイアントゴーストに撃ってしまったら、観客から見ても明らかに不自然に見えます。「スバルって実はシャドバ強いんじゃないの?」と静かに高まっていた期待がぶち壊されます。ライトは本能的にそのリスクを読み取ってスバルに声をかけたのかもしれません。
 2回目が決着のターンです。手札から6点出れば、盤面の総攻撃と合わせて勝てる場面。6点出す可能性の追求を放棄し、相手のベネディクションエルフを倒せば良い勝負っぽく試合を続けられるんじゃねという思考が頭をよぎっていました。
 ライトの言葉を思い出し、スバル自身の気持ちでその思考を断ち切りました。「この熱のままやってみるのも悪くねえか!」と言っていました。積極的に勝ち筋を見て、勝ちへこだわるのだと。ここの描き方はカードゲームアニメとして非常に上手だったので後述。


なぜスバルは本気ではないと思われたのか

 フワリとライトに「本気で戦っていないように見える」と煽られ続けていたスバルですが、プレイ自体はそんなに変ではありません。上で挙げた試合を投げ出そうとしたターンも未遂に終わりました。観客も「このまま勝っちゃうんじゃないの?」と言っていたぐらいには、ちゃんとシャドバをやっていました。2人だけがスバルの本心に気づいていたことになります。
 8話でゴーストの当て先をメイじゃなくてフェアリーにするという明確なプレイミスをして以来、スバルのプレイにミスらしいミスはありません。なぜ本気で戦っていないなんて言われてしまったのでしょう。
 ここからはシャドバオタクの深読みで、制作陣はここまで考えていないのだろうなとは思うのですが、バトル展開からスバルが本気じゃないとする根拠を無理やり作るなら2つ。
 1つ目は進化の切り方。後攻4Tの悪戯なネクロマンサーの進化は的確なプレイでした。しかし後攻5Tのトリックデュラハンと後攻6Tのマリスゴーストの進化はホントに必要だったかは微妙です。雑に進化権を使った結果後攻7Tでベネディクションエルフが倒せず、むやみにAOEを起動させられてしまいました。このプレイを見たフワリも意味ありげな表情をしていました。進化権が余っているので、深く考えずに進化を切っていたのではないかと。
 もう1つが手札にずっと残っていたソウルコンバージョン。後攻5ターン目ぐらいからずっと手札に見えていました。結果論で言えば、このカードの使い方はバッチリでした。ただ、もうちょっと早いターンでの使用を検討してもよかったかなと思う展開だったのです。
 スバルは盤面優位の展開を続けていました。1/1のスケルトンが場に残って帰ってきたこともありましたし、ゴーストにソウルコンバージョンを撃てる場面もありました。現状の手札だけで勝ち切るプランが見えていない場合、ドローをして勝ち筋を見つける必要があります。最終的に撃たない方がよいと判断するにしても、撃つかどうかの検討は毎ターンしてもよかったんじゃないかなと思ったのですね。
 アニシャドFでは考え込むシーンは少し時間を使ってプレイヤーの思考が描かれます。しかしスバルは深く考えずにコスト通り手なりでカードを出して、それなりに戦えている様子を演出できさえすればいいと考えていたのではないでしょうか。あらゆる可能性を考慮して、本気で勝ちの可能性を探る様子が見えなかったから、フワリとライトに本気じゃないと思われてしまったのではないかと考えました。さすがに深読みのしすぎだなと自分でも思いますが、こうやって考える余地を作ってくれているだけで、良いアニメだなと思います。


トップドローによる決着

 古今東西、カードゲームを観戦していて一番盛り上がる瞬間は、デッキのトップから大逆転のカードを引いて試合がひっくり返すことだと思います。シャドバの大会でもなんどもそういう神ドローで試合が決まる試合を見てきました。
 ただ、カードゲームアニメでそれをやりすぎると、冷めてしまうんですよね。ご都合主義じゃんと。現実はそう甘くないぞと。
 アニシャドFのすごいところは、切り札カードをトップドローさせないように徹底しているところです。ベネディクションエルフもマスカレードゴーストもかなり前のターンから2人の手札にあって、ここぞというタイミングで出てきました。イツキvsタツミもライトvsジェントルマンもそうでした。
 そういう積み重ねをしてきたからこそ、9話の決着が映えるのですね。バケルスの1ドローとソウルコンバージョンの2ドローで表現したかったのは、スバルに芽生えた勝ちへの執念だと思いました。何か解決札を引いてくれと本気で願ってドローをして、それにデッキが応える瞬間。やっぱりそれがカードゲームアニメで1番アツイ瞬間だと思うのです。




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【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - ニアーライト後編「騎士の栄光編」

 2022年4月28日開始のイベント「ニアーライト」のストーリーを整理します。この記事は「騎士の栄光編」と題して、ストーリーに出てきた5人の人物にスポットライトを当て、彼らの生きざまを整理していきます。
 監査会と商業連合の暗闘を追いかける「権力闘争編」と合わせてご覧いただければ幸いです。
yterapokemon.hatenablog.com

1. 燭騎士ヴィヴィアナ・ドロステ

1-1. 燭騎士 vs 耀騎士

 今回のメジャー本戦で最初の大騎士同士の戦いがドロステvsマーガレットでした。この戦いは監査会と商業連合の代理戦争のような様相になりました。
 ドロステはリターニア出身で、生まれ故郷にファンがたくさんいます。リターニア貴族がメジャー観戦のついでに面会を求めてくるほどです。ビジネスチャンスを虎視眈々と伺うカジミエーシュの大企業はこのチャンスを逃しません。例えばミェシュコ工業はリターニア貴族が移動式プラットフォームを建設するのを援助する契約を取り付けようとしていました。
 ドロステがメジャーで良い成績をあげることは、リターニア関連のビジネスを行っている企業にメリットをもたらします。契約締結のカギがドロステだと言い切るぐらい。それゆえドロステは商業連合の期待を背負ってしまっていたのですね。マッキーが個人的に推しているだけではないのです。
 本人も故郷には思い入れがあるようで、騎士競技で稼いだ莫大な賞金をリターニアの貧困地域へ寄付しています。国をまたぐ寄付だからなのか用途不明金としていて、それがメディアに好奇の目で見られます。ワイン風呂だとかイケメン従者だとか、PV欲しさに根も葉もないことを書かれているのですが、本人は気にしていない様子でした。
 監査会は商業連合のメンツを潰せとばかりにマーガレットを応援します。大騎士長のラッセルとニアール家の個人的な繋がりがあったり、ロドスとの協力関係があったりと、のちのち様々な理由が付随してくるのですが、基本路線はやはり代理戦争という構えでした。
 商業連合は汚い手を使ってドロステを勝たせようと本人に提案するのですが、高潔なドロステはそれを断り、2人は正々堂々と戦いました。試合はマーガレットの勝利となりました。

1-2. 生みの親と育ての親

 ドロステはリターニア貴族の私生児でした。大貴族である父と、卑しい身分の母の間に生まれてしまった子供で、父を攻撃する材料にならないように隠れて生きてきました。お屋敷の蝋燭を母が差し入れてくれたのが、戦いに使うアーツに繋がっているようでした。
 ひっそりと生きてきたものの、隠しきることが難しいと判断されたのか、ドロステはリターニアを追放されました。彼女は隣国のカジミエーシュにやってきてラッセルに拾われました。養母として彼女を育てたラッセルは、ドロステにとってはカジミエーシュで数少ない恐れを抱く相手だそうで、厳しく育てられたのかなと予想されます。現在はラッセルから食事に誘っても断られてしまうらしいですが、お互いの立場を意識してのことなのか、本当に嫌がっているのか…。
 同じリターニア出身の競技騎士ということで、ドロステは黒騎士と比べられることがよくあるようです。黒騎士は15年前、12年前、9年前と3つのメジャーを3連覇したチャンピオン。リターニア出身ですがアーツが使えず、大きな武器を振るって戦うタイプの騎士だったとのこと。ドロステは自分が黒騎士の代用品として担がれているだけだと自嘲気味でしたが、3連覇するような次元の違う騎士と比較されてしまうのは可哀想ですね。
 今回のメジャーが終わったあと、ドロステは大騎士領を離れることにしました。理由は明言されていないのですが、マーガレット戦で商業連合の意向に背いてしまったことが立場を悪くしたのでしょうか。彼女の所属するノヴァ騎士団が手回しをしていたと書かれていて、組織的な力が働いている様子でした。
 ドロステが向かった先は木漏れ日と職人の街オグニスコです。ビッグマウスモーブの故郷です。都市の名前が詩的でいいですねと彼女は言っていました。そこからマーガレットと手紙のやりとりをしている様子も描かれました。

2. 追魔騎士トゥーラ

2-1. ハガンの系譜

 トゥーラはナイツモラ(悪夢馬)という変わった種族の騎士でした。歴史上の存在として語られてきたハガンの血を受け継ぐ人物です。
 トゥーラは天路を追い求めているのだということを繰り返し口にしていました。ナイツモラの成人の儀式で、自らが定めた目標を踏破することで一人前の戦士になれるというものです。
 バトバヤルは彼の同胞の末裔らしく、衰えた老兵からバトバヤルの存在を聞いてわざわざ会いにきました。なんかんだ面倒を見てあげるバトバヤルは優しかったですね。
 ラッセルはトゥーラの祖父を知っているようで、この人が子孫を残し、トゥーラの代まで血が受け継がれていることに驚いていました。トゥーラはハガンの系譜を受け継ぐ人物であり、ハガンはテラの歴史を語るうえで外せない転換点となった人です。

2-2. ナイツモラとペガサス

 ナイツモラというのはクランタ族の中のより詳細な区分のようでした。いまは伝説上の存在になってしまっていて、サルゴンに隠れ住んでいると言われています。
 ハガンはナイツモラを率いた大昔の王様を指す言葉で、ハガンの従者はケシクと呼ばれます。ハガンは食欲のように征服欲を満たす必要があったと言われていて、数々の国を襲って征服していきました。ケシクはハガンの手足となった勇猛な戦士の集団でした。
 ナイツモラと同様にクランタ族の中にはペガサスと呼ばれる人たちがいます。かつてハガンは金色の血のペガサスと戦い敗れたと言われていました。トゥーラはマリアやマーガレットに金色の血のペガサスの片鱗を感じ取っていました。
 セントーレア曰く、ペガサスはカジミエーシュに山ほどいるとのことでした。ロイはセントーレアのことを"ペガサスちゃん"と呼びますし、トゥーラは二アール家の人たちのことをペガサスと呼びます。ナイツモラが数を減らしたのに対して、ペガサスの血はカジミエーシュ中に広がって薄れたということなのでしょうか。
 セントーレアがペガサスアイというスキルを持っていたり、マリアが「お前はペガサスの瞳を持っている」と言われたりと、"目"に関する言及が相次いでいるのも気になります。ペガサスと言われたら普通は翼があるんじゃないかと想像してしまいますよね。

2-3. カジミエーシュの転換

 大昔、カジミエーシュのあたりにはペガサスが治める国があったとのことでした。ナイツモラがもたらす混乱によって国が転覆し、騎士の国へと移り変わりました。
 ペガサスのことをトゥーラは"時代遅れの神民"と呼び、ペガサスの国が倒れたことをラッセルは"神民統治の転覆"だと言っていました。現代のテラを生きる人たちは先民(エーシェンツ)と呼ばれるので、両者には何らかの差異があるものと思われます。
 神民の血を引いていると明確に言われているオペレーターが1人います。スズランです。彼女は極東出身の父から神民の血を受け継いだと言われていて、通常のヴァルポとは異なり9本の尻尾を持ちます。父の同僚も尻尾がたくさんあるとスズランが言っています。
 九尾の狐、悪夢を象徴する黒い馬(ナイトメア)、羽の生えた馬(ペガサス)と並べてみると、神民というのは現実の生き物ではなく空想上の生き物をモチーフにしている人たちなのかなと想像できます。ただ、スズランの例のように先民と神民は子供を設けることができるようで、両者の間の本質的な差異とは何なのか気になります。
 ペガサスの国が倒れたあと、騎士が国を治めるようになるのですが、彼らは武人のため暴虐な振る舞いに民衆は困っていたようです。従者たちは団結して騎士を追い落とし、いまのカジミエーシュの統治体制を作り上げます。従者団は権力を増して商業連合へと姿を変え、裏から国を支配しています。

2-4. ハガンの天路とトゥーラの天路

 トゥーラはメジャーが終わると天路への旅路を続けるためにカジミエーシュを出て北に向かいました。ウルサスを突き抜けてテラの外側へと足を踏み入れていきました。
 ラッセルがハガンの天路について語ってくれたシーンがありました。ハガンのスタート地点はウルサスの東側。昔は豊かな草原地帯だったと言っていました。そこからヒッポグリフが治める当時のウルサス、ペガサスが治める当時のカジミエーシュ、千の塔がそびえる当時のリターニアを越えていきました。
 今は亡きガリアとも戦ったと言われていました。かつては世界の首都と言われ、国をまたぐ交流にはガリア語が使われた時代があったと言われていますが、四皇会戦という戦いでヴィクトリアを含む連合軍に敗れて地図上から消え失せました。
 ハガンはサルゴンの南側を目指したと考えられます。「遺塵の道を」でケルシーやイシンがポロポロと喋ったことがヒントになります。ケシクは古代サルゴン王と同盟を結んだこと、ハガンは文明の外側の征服を決心したこと、ケシクの大軍がサルゴンの南に広がる無人の砂漠に突撃していったこと、沁礁パーディシャーは悪夢の血を引くクランタだったこと、などなど。
 現在、ナイツモラがサルゴンに隠れ住んでいると思われているのは、ハガンの最後の地がサルゴン周辺だったからなのではないかなと思われます。トゥーラもサルゴンからカジミエーシュまで歩いてやってきたと言っていました。
 地図上に示したように、トゥーラの天路は南から北へ向かう矢印であり、ハガンとは逆です。トゥーラはサーミ付近で文明の境界線を越えていったと考えてこの矢印を引きましたが、ハガンの天路を完全に逆走していった可能性もあります。
 バトバヤルはトゥーラが母を追いかけて死を求めているのではと言っていました。文明の外側を目指すというのはテラの人々にとっては死とほぼイコールです。テラの北側には皇帝の利刃が宿す悪魔がいたり、ケオベの茸狩迷界の寒災がいたりするらしいです。文明の南側を突き抜けたハガンがどうなったのか明らかになっていないように、北側を突き抜けたトゥーラがどうなってしまうのかは全然分からないなと思いました。

3. 血騎士ディカイオポリス

3-1. 感染者騎士法

 ディカイオポリスは感染者騎士法を提案し、感染者に生きる道を示した英雄です。ただ、彼の競技騎士としてのキャリアを振り返ってみると、商業連合に良いように使われて来たんだなというのが見えて悲しくもなります。
 ディカイオポリスが感染者であることを公表しながらメジャーを目指すきっかけを作ったのはチャルニーでした。彼は感染者騎士で構成されるブラッドゴブレット騎士団の設立をディカイオポリスに持ち掛けました。マッキーもこれをカジミエーシュの感染者の1つのモデルケースにしたかったと言っていて、感染者問題に頭を悩ませる商業連合が解決の糸口を探った一手だったのだなとわかります。
 3年前にメジャー優勝を果たしたあとにディカイオポリスが提案した感染者騎士法は、監査会と商業連合が共同で採択するという異例の対応がとられました。メジャー優勝者の強い影響力を考慮してのことだったとは思いますが、裏側で働いたであろう組織的な力も感じます。
 ディカイオポリス自身は純粋に世のため人のために行動を起こせる人物で、自分と同じ感染者のためになるなら労力を厭わない人です。自分が利用されていることは分かっていたはずですが、少しでも感染者のためになるならとこの道を選んだのかなと思います。
 マーガレットに敗れたあと、ディカイオポリスは競技騎士を引退しました。大騎士領を離れ、小さな村で隠居することにしたようでした。農業をしながら暮らしていくつもりのようです。
 ラストはロイがこの村に尋ねてくるという不穏な締め方でした。「お2人さん」と声を掛けられていたことから、モニークも一緒だった様子。日をまたぐ描写がなかったことからディカイオポリスと同日に村に来ています。せっかく彼が安らかな余生を見つけられたと思ったのに、胃が痛くなる終わり方だなと思いました。
 ディカイオポリスを殺しに来た以外に、ラズライトが村に来た理由を考えるのは難しいのですが、殺す動機が見当たらない気がします。無冑盟は商業連合の命令をもう聞いていません。無冑盟の存在を知っているので口封じに来たというのが一番ありそうな理由ですが、ディカイオポリスとそんなに深く関わっていましたっけ。
 ディカイオポリスほどの有名騎士が引退したことを世間は知らない様子だったので、引退する際に何か事件が起きてしまったのかもしれません。

4. ムリナール・ニアール

4-1. 黄金平野の夜明け

 ムリナールのお父さんであるキリル・ニアールの話が初めて語られたのでまずはそこから整理します。
 大騎士長ラッセル・イオレッタが現役の征戦騎士だったころ、キリル・ニアールも同じ部隊にいました。カジミエーシュとウルサスが何度も交戦したカウ戦争において彼らは活躍しました。
 あるとき、漆黒の沼地で多くの征戦騎士がウルサスの包囲を受けました。ラッセルとキリルを含むたった7人の騎士が救助に向かいました。7人は出発前に「苦難と闇を恐れるべからず」と盾に刻み、絶望的な戦いへと身を投げ出しました。
 合流したあと、その場の41人の騎士は同様に自身の装備に同じ言葉を刻みました。マリアとマーガレットもたびたび口にしていましたが、「苦難と闇を恐れるべからず」はニアール家の家訓です。キリルが来ていたので言葉を借りたのでしょうか。
 41人の騎士は3000人の敵を殲滅しながら東に向けて包囲を突破しました。生きて戻ってきたのは7人にまで減ってしまいましたが、全員分の盾は持ち帰ってきました。この戦いは黄金平野の夜明けと呼ばれていて、征戦騎士なら誰もが知っている有名なエピソードだそうです。キリルが戦争の英雄と呼ばれる所以の1つなのかなと考えられます。

4-2. 兄夫婦を探す旅

 ニアーライトの最後でムリナールは兄夫婦を探す旅にでかけることにしました。
 ムリナールの兄はキリルと同様に征戦騎士でした。奥さんはムリナール曰くカジミエーシュで最も美しい宝石のような女性だったとのこと。15年前に失踪してしまったため、マーガレットの記憶にもほとんど残っていないみたいです。カジミエーシュにおいてこの2人の失踪は禁忌事項らしく、ちょっとでもメディアが言及しようとするとその記事は即座に削除されてしまうという話が耀騎士ニアールのプロファイルに書かれています。
 クロガネとムリナールの会話の中で、2人の失踪に関わる機密ファイルの存在に言及されました。征戦騎士を指揮する監査会の機密が記載されていて、いまはチャンピオンウォールに隠されているらしいです。いままで何度も物語の舞台になってきた場所ですが、あんなところに大事なものが隠されているんですね。このファイルの管理人はラッセルとは別の人物らしく、頑固者だとクロガネは言っていました。
 近年のニアール家は征戦騎士をずっと輩出し続けていて、マーガレットも過去に征戦騎士に誘われていたようです。国に命令される兵器にはなりたくないという理由でマーガレットは断ったようでした。ラッセルはキリルを説得できなかったことがあると言っていましたが、それは何のことを指しているのでしょうか。
 15年間失踪し続けている兄夫婦を、ムリナールはどうやって探すつもりなのでしょうか。どこかに匿われているのでしょうか。監査会の重要な任務の中で失踪したのではと耀騎士ニアールのプロファイルでは書かれていて、カジミエーシュという国を揺るがす大事件に対処した結果、姿を消さざるを得なくなったのかもしれません。

5. トーランド・キャッシュ

5-1. カジミエーシュのバウンティハンター

 ニアーライトの物語を引っ掻き回したトーランドという人物は、故郷をウルサスに破壊されてバウンティハンター(賞金稼ぎ)をしながら暮らしています。
 トーランドはカジミエーシュのバウンティハンターを組織化して、大騎士長外で活動をしていました。ファイヤーラングとイェモークという同業者が突然いなくなってしまい、バウンティハンター業界において突然大きな縄張りが空白になったため、そこを抑えるために大人数を統制する必要があったのでしょう。
 この2人のバウンティハンターがいなくなったのはスカジの仕業です。イベント「騎兵と狩人」でケルシーに渡すためのカギを手に入れるため、スカジはバウンティハンターの有名どころを片付けました。まわりまわってこんなところに影響が出ていたのは面白いですね。
 ニアーライトでトーランドが大騎士領に戻ってきたのは、ムリナールを説得するためだと言っていました。彼らはかなり古い付き合いのようで、初対面のときにムリナールが遊侠と名乗ったというエピソードも披露されていました。トーランドがムリナールを説得したかったのは何についてだったのでしょう。
 トーランドはいろんな勢力に声をかけていましたが、腐敗騎士と凋零騎士に声をかけたのは、同じサルカズ族だからだという理由のようでした。トーランドの種族は見た目ではわからないのですが、角を削ったサルカズだと言っていました。無冑盟にボロボロになるまで酷使された2人の騎士を放っておけなかったのでしょう。
 モニークがシャイニングに「サルカズが角を削るとしたらそれは何のためなの?」と質問したシーンがありました。あれは恐らく、なんでトーランドが角を削っているのか興味を持ったからなのではないかなと思います。

5-2. 「連合」の結成

 トーランドのいまの目標が最後に語られました。感染者の「連合」を作るのだと言っていました。この名前は憎き商業連合の一部をとったものなのですが、「名前の一部なら見習っても構うまい」と割り切っている様子でした。
 トーランドは錆槌(ラスティハンマー)と戦ったことがあると言っていました。イベント「灯火序曲」で詳しく語られましたが、錆槌は荒野で生きる排斥された人たちの集団です。カジミエーシュでも感染者は悲惨な暮らしをしており、一歩間違えると錆槌のように生きていくことになります。トーランドはあんなふうにはなりたくないと心に決め、感染者同士で団結して生き抜いていこうと、「連合」を作ったのだと思います。
 トーランドも当然感染者なのかなと考えられるのですが、彼が感染しているかどうかは明言されませんでした。サルカズなので感染しやすいとは思うのですが。
 トーランドはレッドパイン騎士団にも声をかけて、「連合」への協力を依頼しました。ソーナはこの申し出を最初は悩んでいましたが、活動の幅を広げてみたいということで承諾をしました。
 ソーナが連れていかれた村には「騎兵と狩人」の舞台である滴水村の村長のキャロルがいました。「騎兵と狩人」を読む限り、彼女が感染者なのかどうかはわかりません。単にこの村を根城にしているだけなのか、彼女も感染者なので居場所を提供しているのかよくわかりませんでした。
 トーランドに関するお話は起承転結で言うところの「起」だけで終わってしまいました。マリア・二アール→赤松林→ニアーライトは大騎士領の騎士たちにスポットライトが当たった三部作でしたが、今後のカジミエーシュイベントでは移動都市外に生きる感染者が注目されていくでしょうか。


 前編も合わせてお読みいただけると幸いです。
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