3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメシャドウバース32話感想-希望の足音

ネタバレします!!

 32話はマウラとルシアがバトルするという仲間割れバトルでした。マウラの背負った使命がようやく判明しました。

マウラ vs ルシア

 オープニング前、ひっくり返ったバスの上でたそがれるルシアの前にマウラが現れるところから32話はスタートです。四の五の言わずにとにかくバトル。このテンポの良さが相変わらず良いですね。
 オープニングが明けると後攻3ターン目までカットされています。

1ターン

先攻1T:ルシア
 蠢く死霊をプレイします。

後攻1T:マウラ
 3ターン目にホーリーファルコンが出ているので、ここは詠唱:白翼への祈りを置きます。

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2ターン

先攻2T:ルシア
 ブラッドウルフをプレイします。アグロヴァンパイアの理想ムーブです。

後攻2T:マウラ
 詠唱:獣姫の呼び声を置きます。こちらもカウントダウンビショップの理想ムーブですが、アグロのスピード感についていけるか若干不安なところです。

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3ターン

先攻3T:ルシア
 このターンは何かフォロワーを置いて、次のマウラのターンで除去されるという流れを踏んだものと思われます。
 ルシアが3ターン目によくプレイする吸血貴・ヴァイトだったということにしておきます。

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後攻3T:マウラ
 2コスト消費したあとのシーンからアニメに映ります。
 詠唱:白翼への祈りが割れてホーリーファルコンが出てきたあと、漆黒の法典でヴァイトを消滅させたものと思われます。
 体力が苦しいのでホーリーファルコンはブラッドウルフと相討ちすべきではと思ったのですが、リーダーの体力を削りにいきました。

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4ターン

先攻4T:ルシア
 夜の群れでホーリーファルコンを破壊します。ホーリーファルコンをリーダーに向かわせた場合の裏目がこういう除去カードを撃たれてしまうことでした。

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後攻4T:マウラ
 鉄槌の僧侶をプレイして進化します。ブラッドウルフを進化時効果で消滅させ、蠢く死霊を攻撃します。
 ルシアの場にはフォレストバットが2体います。フォレストバットは夜の群れの他にも吸血鬼の古城などで参照されるメリットトークンなので、蠢く死霊よりも優先度を上げて破壊するべきフォロワーです。

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5ターン

先攻5T:ルシア
 狂気の処刑人を出し、鋭利な一裂きとフォレストバットで鉄槌の僧侶を破壊します。残ったフォレストバットでリーダーを攻撃し、マウラの体力は9になります。
 鉄槌の僧侶にカードを2枚使うぐらいなら、狂気の処刑人に進化権を使って鉄槌の僧侶を上踏みし、鋭利な一裂きはリーダーに撃ったほうが良さそうに見えました。そうすればルシアの盤面は5/1, 1/1, 1/1でマウラの体力は6。次のターン1/1が残れば進化で3点、6コストで3点出せるようなカードがあれば勝ちという構え方です。

後攻5T:マウラ
 詠唱:獣姫の呼び声が割れます。レディアンスエンジェルをプレイして3点回復して1ドローします。ホーリーファルコンはリーダーへ攻撃し、レディアンスエンジェルを進化して狂気の処刑人を上踏みします。
 前のターンにルシアが少し緩い選択をとったところ、レディアンスエンジェルで回復してホーリーファルコンで体力を詰めるという強気のプレイでマウラは応酬します。

6ターン

先攻6T:ルシア
 このターンからカットされています。ルシアの手札はディアボリックドレインと群れなす飢餓の2枚が見えています。
 このターンから進化権をポンポン切ってもらわないと後半進化権が余ってしまいます。
 ディアボリックドレインで4/4のホーリーフレイムタイガーを破壊、群れなす飢餓で4/3のレディアンスエンジェルを破壊、フォレストバットを進化して2/1のホーリーファルコンを上踏みしたとしておきます。

後攻6T:マウラ
 マウラの手札はエンシェントレオスピリット、詠唱:天喰らう聖竜、愛の福音、煌角の戦士・サリッサが見えています。
 カットされていたターンに使ったカードは確定できます。6ターン目がエンシェントレオスピリット、7ターン目がサリッサです。
 6ターン目で最後の進化権を吐いてもらわないと余ってしまうので、ここはエンシェントレオスピリットを進化させてフォレストバットを破壊します。

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7ターン

先攻7T:ルシア
 ルシアの使用カードはもうヒントがありません。ルシアもここで進化権を使いきってほしいので、キャタラクトビーストを進化してエンシェントレオスピリットを上踏みしたことにします。

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後攻7T:マウラ
 煌角の戦士・サリッサでキャタラクトビーストを破壊します。突進を持っていてダメージがカットされる能力が活きます。

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8ターン

先攻8T:ルシア
 お互いのリーダーの体力が3ずつ削れているのでここはデモンストームをプレイしてサリッサを破壊しつつ、リーダーの体力も削ったこととします。これで盤面の状況、リーダー体力、そして進化権の辻褄は合います。

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後攻8T:マウラ
 ここからアニメに映ります。
 盤面がカラなのでチャンスです。詠唱:天喰らう聖竜を置き、ゴッド・オブ・カースをプレイします。

9ターン

先攻9T:ルシア
 ダークエンペラーをプレイしてゴッド・オブ・カースを破壊します。キリフダカードをキリフダカードで破壊する応酬が美しいですね。

後攻9T:マウラ
 ゴッド・オブ・カースが能力で場に戻ってきます。ルシアの体力はかなり削れているので体力最大値-5はあまり意味がありませんが、もう一度発動して最大値10になると苦しくなります。
 インペリアルセイントをプレイします。効果はのちほど発動するのであとで書きます。
 まだ伝説のカードに認められていないのだろうとルシアは言っていましたが、テキスト通りだとしてもプレイしただけでは何も起きません。

10ターン

先攻10T:ルシア
 黙示録で進化後のゴッド・オブ・カースを破壊します。潜伏で体力6というのはなかなか破壊しにくいのですが、黙示録であれば簡単に破壊できてしまいます。
 ダークエンペラーは能力によるダメージを受けないので無傷で、相手のリーダーに攻撃します。マウラの体力は4点。ナイトメアとデモンハンドアサシンをプレイして盤面をさらに固くします。

後攻10T:マウラ
 愛の福音を2枚、治癒の祈りを2枚使ってリーダー体力が一気に12点も回復します。治癒の祈りはカウントダウンが進むのでまあわかるのですが、なぜ愛の福音が入っているかは謎です。

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11ターン

先攻11T:ルシア
 アルカードをプレイします。7コスト4点疾走です。これでちょうど16点を削り、マウラの体力がゼロになります。
 ダークエンペラーに攻撃をされるところでマウラはイリスに認められ、インペリアルセイントが覚醒します。

マウラ:「汝は希望。想いの結晶。今ここに、奇跡を起こせ!インペリアルセイント!」

 「希望の足音」という32話の副題はここからきているのですかね。マウラの状況は絶望そのものでしたが…。

インペリアルセイント
9コスト0/10→5/10
潜伏
自分のリーダーの体力が0になったとき、敗北を無効にして体力を10にする。さらに自分の場のフォロワーすべてを破壊し、自分の手札を全て捨て、このフォロワーは進化する。
(進化後)攻撃時:このターンのあとに追加ターンを得て、この能力を失う。

 リーダー体力0が効果起動の条件になるというシャドバ初の能力です。相手のターンにも誘発する効果自体がそもそもシャドバでは珍しく、カードゲームアニメならではの劇的な演出になりました。
 ヴァンパイアであれば自分から体力を削って発動をさせる方法があるのですが、ビショップで自分の体力を能動的に削る方法はありません。
 体力10の潜伏フォロワーを破壊するのはなかなか難しいため、相手からすると仕方なく効果を発動させるしかないこともありそうなカードです。ただ、進化後に潜伏がついていなかったら簡単に破壊できてしまいます。
 効果が発動して進化すると手札と盤面のフォロワーが消えるため、追加ターン効果を含めても5+5点しかダメージが出ません。マウラのように上手くカウントダウンアミュレットを置かねばなりません。
 追加ターンという概念はリリース時から実装されている次元の超越にしかない効果です。使われている側のストレスが大きいため、これ以上は増やせないんですかね。

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後攻11T:マウラ
 詠唱:天喰らう聖竜が割れて大翼の白竜が出てきます。インペリアルセイントはルシアのターンに進化したため、このマウラのターンから相手のリーダーを攻撃できます。リーダーを攻撃して追加ターンを得ます。

12ターン

後攻12T:マウラ
 ターンが経過したことにより大翼の白竜の召喚酔いが消えて攻撃できるようになります。ルシアの体力は10だったため、バトルはマウラの勝ちですが、虚ろの影に攻撃を止められてしまいました。

ルシアの変化

 マウラがルシアにバトルを吹っ掛けた理由は深くは語られませんでした。次週以降マウラの真意が知れる可能性はありますが、大した意味はなさそうに感じました。ルシアがたまたま近くにいて、コイツとバトルしたら伝説のカードが目覚めるかもなあぐらいの感覚だったのかなと思いました。
 視聴者にとっては、シオリと和解したことでルシアの中に大きな変化が起きていることを知るバトルとなります。

ルシア:「彼はどうしもようない矛盾を抱えている。苦痛となってしまうほどの大きな矛盾を。それが何かはわからないけど、どうすべきかはわかる。キミが僕に教えてくれたんだろ。こんなときはぶつかり合えばいいって」

 シャドバを通して他者を理解しようとする、ヒイロのアプローチをルシアが試みるなんて、人は変わるものですね。

ルシア:「マウラ、キミが思っているほど世界は残酷じゃない。この世界には、守るべき優しさだってあるんだ。

 あれだけ世界に痛めつけられたのに、こんなセリフが言えるぐらいには、ルシアは前を向いてくれたのだなと嬉しくなります。

ルシア:「想像もできなかったよ。こんなふうに僕が、シャドバが好きだって、素直に思える日が来るなんて。マウラ、絶望するには早すぎる。希望はきっと、まだある。答えはキミの中にあるはずだ。」

 シャドバが好きということもさらっと言えるぐらいにはルシアは素直になりました。
 ルシアの抱えていた問題は、彼自身の心の持ちようで大きく変わりました。同様に、マウラ自身の中に答えがあるのではないかとルシアは問いかけます。実際それは当たっていて、この問いかけはマウラが本当の願いを見つける手掛かりになりました。
 29話でのシオリとのバトルを通じて、ルシアの心境は大きく変わりました。32話を見る限り、ルシアはもう大丈夫なんだなと安心させてくれます。

マウラの使命

 マウラが抱えているモノがようやく明らかになりました。32話までよく引っ張ったものです。
 災いの樹を止めるためには7枚の伝説のカードと生贄が必要で、マウラはレオンから生贄として指名されているという話が明かされました。災いの樹編でマウラがずっと浮かない顔をしていたのはこういうことだったのですね。
 孤児マウラを拾ったとき、すでにレオンは研究者ではなく社長の身なりをしていました。確定的な情報はありませんでしたが、マウラを見つけたときにはすでに災いの樹を止める方法が判明しており、マウラを生贄として育てることを計画していたのかもしれません。
 幼いマウラがベッドに横たわり思い悩むシーンもあったため、早いうちからレオンに言い聞かされていたのではないでしょうか。
 あくまでマウラ側の視点のお話しか出てこないのでレオンの真意はわかりません。しかし、レオンはマウラのことを「私の道具」と言っていましたから、使い捨てるつもりで育てたのかなというのが今のところの見立てです。冷酷な人ですね。
 一方、生贄の話をするときのマウラはとても嬉しそうでした。レオンはヒイロを特別視していましたが、生贄の話をしたのはマウラに対してだけです。レオンに選ばれたのはヒイロではなくマウラ。この期に及んで、そのことに優越感を覚えるぐらいには、マウラはレオンには心酔しているのですね。

マウラの覚悟

 マウラ以外の6人が伝説のカードの認められたことで、マウラが生贄となる時間が近づいてきました。そして自分はまだ伝説のカードに認められていません。精神が不安定になるのもわかります。
 ルシアの「そろそろ(バトルを)終わらせよう」という発言を聞いて、マウラは不安定な情緒を隠しきれなくなります。「終わり」という言葉で自分の人生の終幕を意識してしまったのでしょう。
 マウラ以外の6人は覚悟を示すことで伝説のカードに選ばれました。素直に考えれば、マウラは生贄となって世界を救う覚悟を決めることで伝説のカードに選ばれるところです。しかにアニシャドは真逆の答えを用意します。
 ルシアに「答えは自分の中にあるだろう」と指摘をされ、マウラの心の扉が開きます。

マウラ:「僕の答えは…あのころから…ずっとずっと…。最初から…僕の中にある答えはたった1つ…」

 答えの内容を最初に口にするのは、マウラ本人ではなくイリスなんですよね。これが面白い構造だなと思いました。

イリス:「運命に溺れながら、生を強く掴まんとするものよ。私の伝説をあなたに託します」

 この段階ではまだ生贄が必要という話は明かされていないため、「生を強く掴まんとするもの」の意味がよくわかりません。イリスと出会ったあとで、マウラは生贄の話をします。なのでもう1回巻き戻して観ないと意味がわからないセリフでした。

マウラ:「僕だから与えられた、僕だけの役目。だから、絶対に果たさなきゃいけない。これが僕の中にある答えなんです。でもね、その答えとは別に、僕の中にあったもう1つの想いを見つけてしまいました。ずっとずっと僕を苦しめていた想い。それは、生きたい、生きたい、生きたい……そう、ただ生きたいという願い」

 イリスがマウラを認めたのは、心の奥底で強く生きたいと願ったからです。皮肉なものですよね。レオンへの忠誠はマウラの生きる意味そのものでした。それなのに、レオンを裏切ることが伝説のカードに選ばれる条件になっているだなんて。
 生贄になることを条件に命を救われた少年が、「ただ生きたい」と願ってしまうことに罪悪感を覚えていたということです。残酷なお話です。
 生きたいという願いが伝説のカードを目覚めさせたわけですから、イリスや伝説のカードはその願いを肯定してくれているのですよね。マウラは生きたいという願いを貫き通すつもりでしょうか。それともレオンにはやっぱり逆らえないのか、先が読めません。
 レオンが何を考えているかもまだ分かりません。マウラの願いなどお見通しなのかもしれないと思わされるぐらいには、レオンは底が知れない人物だなと思います。

エイジの策略

 バトルの最後、ルシアへのとどめの一撃は虚ろの影に妨害されてしまいました。災いの樹の内側の世界から、竜ヶ崎エイジが命令を出していたようです。伝説のカードが7枚とも目覚めたので、エイジは危機感を覚えたということでしょうか。
 伝説のカードの所持者にして、災いの樹を封印する生贄でもあるマウラを捕えることで、レオンの作戦を妨害しようというのがエイジの狙いなのだと思います。
 エイジは正気を保っていそうな顔をしていますが、災いの樹に操られ、侵略者を妨害しようとしているのかなと思いました。エイジvsヒイロがどこかで勃発しそうですね。
 次回は虚ろの影に乗っ取られたマウラを救い出す戦いになるでしょうか?「生きたい」というテーマは本家シャドウバースのイルガンノ編が頭をちらつきます。アニシャドはどういう結末を用意してくれるのか楽しみです。

棋譜

 虚ろの影に邪魔されて決着はつかなかったですがバトルとしてはマウラが勝ったとしておきます。
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 何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter


 31話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com



 感想の一覧はこちら。
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【原作勢目線】アニメシャドウバース31話感想-勇者の剣

ネタバレします!!

 31話はミモリとカズキが伝説のカードを手に入れる回です。前半でミモリ戦の決着が着き、その後はカズキのバトルが展開されます。

ミモリ&タクマ vs セイヤ

ミモリの覚悟

 絶体絶命のピンチに追い込まれたミモリのターンから31話はスタートです。体力は1対20で、セイヤの盤面にはデカいフォロワーがたくさんいます。

ミモリ:「セイヤさんの言う通り、世界には悪い人もいる。酷いことをする人もいるかもしれない。でも、手を取り合える日が必ず来るから。だから私は、人の可能性を信じるって決めます。それが、私の覚悟です」

 ミモリが伝説のカードに認められるときのセリフです。「特別になれない普通の女の子」という文脈からアリサが出てくるのかなと予想していたのですが、違いました。
 これは1話からの伏線なのではないかと思います。実に30話ごしのロングパスです。1話で自分のスマホを奪った張本人が横にいて、一緒に世界の危機に立ち向かってくれているというこの状況を引き合いに出して、酷いことをする人ともいつか手を取り合えると言っているのです。
 ミモリはアリスとの絡みの中で「普通vs特別」の価値観争いには折り合いをつけて、さらにもう1歩前に進もうとしているのだなと思いました。本当に強くなりましたよね。

13ターン

 決着のターンを見ていきましょう。

先攻13T:ミモリ
 アリサから託された伝説のカードと、グロリアス・スラッシュの効果が一緒に判明します。まずは復習を兼ねてグロリアス・スラッシュから。

グロリアス・スラッシュ
10コストスペル
相手のフォロワー1体を破壊する。
相手の場のフォロワーの数が自分より多いなら、グロリアスパラディンを1体場に出す。

グロリアスパラディン
?コスト7/7
突進
ラストワード:聖騎士の剣を場に出す

聖騎士の剣
?コストアミュレット
自分がフォロワーをプレイしたとき、それは疾走を持ち、このカードは消滅する

 グロリアス・スラッシュで相手のフォロワーを1体破壊、グロリアスパラディンでもう1体破壊してそのターンはしのぎ、ラストワードで出てきた聖騎士の剣でフィニッシュを狙うというカードのようです。時間がかかるのでそこまで強くはないですね。
 このターンにミモリはフォロワーを5面展開するため、聖騎士の剣は発動すると消えるはずです。
 副題の「勇者の剣」は31話に出てくる2本の剣のことを指しています。1本目はタクマが残した剣です。タクマも勇者の1人ということではないでしょうか。

ミモリ:「汝、生い茂る新緑。数多の妖精を統べし者。お願い、シャイニングヴァルキリー!」

 ミモリの口上があって伝説のカードが出てきます。

シャイニングヴァルキリー
5コスト2/5→4/7
ファンファーレ:フェアリーを1枚手札に加える。前の相手にターンに自分のリーダーが5ダメージ以上受けていたらさらに2枚フェアリーを手札に加える。この効果で加えたフェアリーのコストを0にする。
攻撃時:自身を+X/+0する。Xは自分の場のフェアリーの攻撃力の合計である。

 普通にプレイをしたら0/1/1がくっついているだけの5/2/5バニラということで、あまり強くないカードだなと思います。本体に疾走がついていて全然良かったレベルです。
 5ダメージ以上受けていたらファンファーレで0コストフェアリーを3枚ゲットなので、リノセウスの打点向上には活用できます。フェアリーを集めるためにプレイをして、相手がこのカードを破壊してこなかったら返しのターンでフェアリーを並べちゃうぞと構えるのが基本の使い方になるでしょうか。
 ミモリは5コストのシャイニングヴァルキリーをプレイし、0コストのフェアリーを3枚、そして5コストのブリリアントフェアリーをプレイします。
 ブリリアントフェアリーの効果でシャイニングヴァルキリーが+1/+1、フェアリーすべてが+2/+0されて疾走します。フェアリー(3/1)3体で9点、シャイニングヴァルキリー(2/5+1/1+9/0)で12点の21点パンチで大逆転フィニッシュでした。

タクマとセイヤ

 セイヤは虚ろの影が抜けて、すぐに気を失ってしまいます。

セイヤ:「ありがとう、お嬢さん。それと、僕の…自慢の…」

 タクマとセイヤの物語に用意された結末は、多くの言葉を用いないシンプルなものでした。
 虚ろの影に乗っ取られて世界を崩壊へと導いてしまいかねなかったセイヤを、タクマはバトルで撃ち破ります。タクマは何をしても勝てなかった兄を乗り越え、世界を救う手助けをしたわけです。
 そんなタクマを、セイヤは「僕の自慢の弟だ」というセリフで称賛します。セイヤなら普段からそんな言葉をタクマに対して使っていそうではありますが、この局面で出てくる言葉には重みがありますね。
 タクマ側にとっても、虚ろの影に乗っ取られた兄を救ったこと、世界を救う手助けをしたことには充足感があるのでしょう。満足げな表情をしていました。

タクマ:「聞いたかよクソ兄貴。絶対世界救うってよ。そんな大それたこと平気な顔で言いやがって。普通じゃねえな、あいつ」

 タクマのこのセリフを聞いて、セイヤはうっすらと微笑みます。こういうハプニングを乗り越えて、この兄弟はゆっくりと打ち解けていけそうだなという安心感を私は抱きました。
 それと同時に、第三者から見ればミモリも「普通じゃない」側の人間に見えるという視点が提示されます。たった少しのセリフの中に、様々なニュアンスが込められていますね。

カズキ&ヒイロ vs ズオウ&コウ

 ロイヤルの遺跡で待ち構えていたズオウとコウを相手に、カズキは1人でバトルをしています。18話でカイとタッグを組んで撃ち破った相手ですが、今回はヒイロが途中で乱入します。
 1~3ターン目はカットされていますが推測可能です。

1ターン

先攻1T:コウ
 奇数ターンがコウです。呪剣の吸血鬼をプレイしたはずです。ゴブリンでも同じです。


後攻1T:カズキ
 カズキの手札が減っており、相手の体力が削れているのでここはクイックブレーダーで相手のリーダーを攻撃しました。

2ターン

先攻2T:ズオウ
 偶数ターンがズオウです。4ターン目に5コストのゴブリンスレイヤー・ルシウスがプレイされているので、ここは竜の託宣でPPをブーストします。
 呪剣の吸血鬼でクイックブレーダーを破壊します。


先攻2T:カズキ
 向かって左側からフォロワーが展開されるので、ここはアサルトナイトをプレイしたはずです。


3ターン

先攻3T:コウ
 バーバリックデーモンをプレイします。2T託宣からの3Tで4/4が出るのはドラゴンの強い動きですね。

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後攻3T:カズキ
 オースレスナイトとニンジャエッグをプレイし、アサルトナイトで呪剣の吸血鬼を破壊します。これでアニメに映る通り、アサルトナイトの体力が1削れます。

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4ターン

先攻4T:ズオウ
 ここからアニメに映ります。
 ゴブリンスレイヤー・ルシウスをプレイします。ズオウはすべてのフォロワーに1ダメージと言っていましたが、正確に言うと1コストフォロワーのナイトとニンジャエッグには2ダメージが入っています。
 4/4のバーバリックデーモンに対して横並べで対抗しようとしたカズキを阻むプレイとなりました。

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後攻4T:ヒイロ
 ヒイロが乱入します。これ以降、奇数ターンがカズキ、偶数ターンがヒイロになります。
 相手の4/3と3/3の盤面に対してドラゴンウォーリアは完璧な回答でした。

5ターン

先攻5T:コウ
 ヒイロたちがよそ見をしている隙にカードをさっさとプレイします。
 リリムを出して、処刑人の斧とメドゥーサの魔眼で効果を付与します。

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 処刑人の斧は1コストで突進を付与するカードです。

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 メドゥーサの魔眼はメドゥーサ本体が持っている、攻撃時に一方的に破壊する効果を付与するカードです。

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 どちらのカードも手札を消費してまでやりたいことではないので、基本的には使われないカードたちでした。


後攻5T:カズキ
 ここからカットされています。カズキの手札に見えているのはケンタウロスヴァンガード、勇敢なる旗手、パーシヴァルですが、前2枚はバトル終了まで手札に残り続けていたので使用していません。
 このターンはパーシヴァルを進化してリリムを破壊します。

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6ターン

先攻6T:ズオウ
 ズオウの手札はノーヒントです。次のヒイロの動きから察するに、パーシヴァルよりも大きいフォロワーを進化して上踏みしたと思われます。
 7コスト以下のフォロワーならなんでも可です。ドラゴンガードだったということにしておきます。

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後攻6T:ヒイロ
 ヒイロの手札はドラゴンナイト・アイラとワイルドハントが見えていて、後半でそれらが消えているのでこのターンはその2枚をプレイしました。
 無償で大きいフォロワーを突破しつつ、アイラを置くことでPPもブーストできます。この試合はヒイロの動きが毎ターンキレイです。

7ターン

先攻7T:コウ
 このターンはメドゥーサをプレイします。スペルと本体と両方入っているのが良いですね。蛇神コウという名前だけあります。

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 メドゥーサを進化してアイラを倒します。攻撃時能力があるので、体力が削れずに7/6のサイズで場に残ることができます。
 ただ、アイラを破壊するとその場でPPブーストしてしまうので、わざわざ進化を切ってまで破壊する必要はなかったかなと思いました。結果論ですが、終盤カズキたちは残り体力2まで追い詰められるので、この進化権が残っていればズオウたちの勝利でした。


後攻7T:カズキ
 ここからアニメに映ります。7/6のメドゥーサに対してフロントガードジェネラル進化7/8で上踏みします。
 「きてくれたか!」とカズキは言っていましたがこのカードを引いていなければだいぶ厳しかったですね。

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8ターン

先攻8T:ズオウ
 ズオウたちのシャドウ化カードが出てくるターンです。
 まずは侵食する災いをプレイします。0コストでフォロワーがすべてシャドウ化するカードです。ジュスティーヌ姉妹も使っていたカードです。
 そして虚無竜の笛というアニメオリジナルカードをプレイします。

虚無竜の笛
3コストアミュレット
ファンファーレ:自分の手札のシャドウ化したフォロワーすべてをシャドウ・フレイムドラゴンに変身させる
自分の手札にシャドウ化したフォロワーが加わるたび、シャドウ・フレイムドラゴンに変身させる

 18話でズオウが使った竜呼びの笛のシャドウ化バージョンです。

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 ジュスティーヌ姉妹が使った虚無への道と同じく、侵食する災いをプレイしないと起動できないカードです。
 竜呼びの笛はスペルやアミュレットも変身させますが、侵食する災いでシャドウ化するのはおそらくフォロワーだけなので、虚無竜の笛はフォロワーしか変身させられないのかなと思いました。
 竜呼びの笛は手札をヘルフレイムドラゴンに変身させるカードですが、虚無竜の笛はシャドウ・フレイムドラゴンというカードに変身させます。

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シャドウ・フレイムドラゴン
3コスト4/3
ファンファーレ:相手のフォロワー1体に4ダメージ
自分の場に3体のシャドウ・フレイムドラゴンがいるとき、合体してシャドウ・トリプルドラゴンに変身する

 同じ4点ですが、ヘルフレイムドラゴンは突進で、シャドウ・フレイムドラゴンはファンファーレで4点飛ばすので自身の体力が削れません。合体する効果も持っています。その分コストが1つ重い3になっています。

シャドウ・トリプルドラゴン
?コスト6/5
疾走
ラストワード:シャドウ・フレイムドラゴン1体を場に出す

 比較的緩い条件でシャドウ・トリプルドラゴンに合体できます。ドラゴンが3体合体して三つ首になるのは、カードゲームのお約束です。
 このターンは合体まではいかず、2体のシャドウ・フレイムドラゴンでフロントガードジェネラルとフォートレスガードを破壊します。


後攻8T:ヒイロ
 PPブーストをしているので、7コストイグニスドラゴンと2コストの大嵐のドラゴンをプレイして反撃します。アイラをプレイしたところからこの動きがキレイに繋がっています。

9ターン

先攻9T:コウ
 新たなアニメオリジナルカードをコウがプレイします。

増殖する虚無
1コストスペル
自分の手札を1枚捨ててシャドウソルジャーを3枚手札に加える

 虚無竜の笛のためにあるようなカードです。侵食する災いをプレイしていなくても、シャドウソルジャーはシャドウ化したフォロワー扱いになったりするのでしょうか?
 3体のシャドウ・フレイムドラゴンをプレイして相手の盤面を破壊し、シャドウ・トリプルドラゴンへと合体させます。
 これがこのデッキの一番強い動きですね。盤面に4点を3回飛ばしつつ、6/5疾走で相手の体力を詰める動きです。手札を一気に消費するので、手札をいかに補充するかが大事になりそうです。


後攻9T:カズキ
 カズキが伝説のカードを手に入れます。

カズキ:「汝は世界を変える剣!切り裂け!レジェンドソードコマンダー!」

 ビクトリーブレイダーに続いてこちらもイケメン剣士でした。

レジェンドソードコマンダー
9コスト5/5→7/7
突進
ファンファーレ:伝説の剣を1枚場に出す
伝説の剣が場に存在する限り、このフォロワーはダメージを受けない

伝説の剣
?コストアミュレット
自分の場のレジェンドソードコマンダーが攻撃するとき、相手のリーダーに3ダメージを与える

 レジェンドソードコマンダーは破壊耐性がないのであっさり破壊されてしまうと弱いですが、破壊されない限りは5点で殴りつつ3点を飛ばし続けるカードです。どちらかが破壊されてしまうと途端に弱くなりますね。初期のロイヤルらしい堅実な性能という感じです。
 伝説の剣というのはさすがに名前がシンプルすぎないでしょうか…。まあわかりやすいのは良いことですね。これが副題の「勇者の剣」の2本目です。
 三つ首の竜を剣士がぶった切るという、これまたカードゲームのお約束の展開です。
 シャドウ・トリプルドラゴンのラストワードでシャドウ・フレイムドラゴンが1体出てきます。継戦能力があって便利ですね。

10ターン

先攻10T:ズオウ
 問題のターンです。
 竜の知恵で手札を補充して、シャドウ・フレイムドラゴンを2体プレイし、合体させたシャドウ・トリプルドラゴンでリーダーを攻撃します。
 前のターンにシャドウ・トリプルドラゴンのラストワードで出てきたシャドウ・フレイムドラゴンは、普通の処理に則ると攻撃可能です。シャドウ・フレイムドラゴンを合体させる前に攻撃して4点、合体させたシャドウ・トリプルドラゴンで攻撃して6点でズオウたちの勝ちだったのでは?と疑念が生まれるシーンです。
 攻撃しないorできないのが正だとすると、以下の2つの可能性があります。

①シャドウ・フレイムドラゴンが「相手のリーダーを攻撃不可」というテキストを持っている説

 ↑この場合はズオウが説明するような気がします。

②攻撃権を使用したフォロワーが1体でも含まれていると、合体後のフォロワーは攻撃権を持たない説

 ↑こういう仕様があるのだとすれば、変身後のシャドウ・トリプルドラゴンで殴ったほうが2点分得なので、シャドウ・フレイムドラゴンではあえて攻撃しないという行動になります。
 本家のフラム=グラス、メドゥシアナ、マリオネット・トレはいずれもターン開始時に合体してしまうため、この処理順を試すことができません。真相は闇の中です。

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後攻10T:ヒイロ
 レジェンドソードコマンダーが破壊されずに盤面に残りました。ズオウたちの体力は残り11です。あと3点詰めればカズキたちの勝ちです。
 ヒイロがインフィニットフレイムドラゴンをプレイして勝つのかなと思ったのですが、あくまで今回はカズキの回ということで、カズキを立てるプレイをします。竜の力でレジェンドソードコマンダーを+3/+3して勝利でした。

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 花を持たせてあげるヒイロくん偉い!


シャドバが弱いカズキ

 カズキが伝説のカードに認められる場面は、他のキャラクターたちとは一風変わっていました。彼は誰の助けを借りるでもなく、1人で覚悟を決めます。

コウ:「この世界は弱肉強食。弱きものはすべて我ら強者に食われる」
ズオウ:「その通り。お前たちも、その仲間も、弱い奴らは全部オレたちの獲物だ!まとめて食ってやる!」
カズキ:「そんなこと言われたら、諦めるわけにいかないじゃんね。オレの弟たちも、弱いけど、みんなシャドバ大好きでさ。何度負けてももう一回って。そんな弟たちがオレは大好きなんだ。あいつらだけじゃない。父ちゃんや母ちゃん、シャドバ強くない友達だって、みんな大好きじゃんね。オレはバカだし、ヒイロやルシアほど強くもない。でも、好きなものを守りたいって気持ちは、誰にも負けてないじゃんね!」

 ズオウ&コウが唱える弱肉強食という概念に反応して、カズキは自分の兄弟たちを回想します。カズキの兄弟のように、シャドバが弱い人も守りたいという気持ちが、伝説のカードを呼び覚まします。自分自身の中にトリガーがあったというのがカズキのすごいところです。
 「カズキはバカでシャドバが弱い」という設定は、シャドウバースチャンピオンバトルの方でかなり補強されていて、エモーショナルなサブストーリーがついています。シャドバトを持っている方はやってみてください。
 主人公格のキャラの中に"弱い"キャラを作ることは少し意外だなと思います。シャドバでは8リーダー横並びという考え方が底流しており、本家のストーリーでは8人の群像劇になっているためです。
 一方、全年齢対象のホビーアニメという観点では、カズキのようなキャラがいてくれることに安心感を覚えます。カードゲームは1対1で勝敗がつくので、勝てる人と勝てない人の差がどうしても出てきてしまいます。勝てなくても好きでいていいのだというのは大事なメッセージなのだと思います。
 カズキよりもさらにシャドバが弱い人たちの名前を挙げて、カズキ自身が弱者の代表として世界を守るために戦うという構図を作っているのですね。

ズオウ:「気持ちだけでオレたちに勝てると思ってんのか!」
コウ:「お前はもう負けるだけ」
カズキ:「いいや!まだ負けてない!負けてないってことは、勝てるってこと!オレはどんなときでも諦めない。それが、オレの覚悟じゃんね!」

 ここは以前からカズキが繰り返し口にするセリフでした。
 エリカさんは本家だと険しい顔や苦しい顔ばかりする人だったので、ニッコリ笑顔を見ることができて幸せになりました。

認められていないマウラ

 バトルの合間にマウラが映りました。レオンと電話していたようです。

わかっていますよレオン様。たとえこの力を使いこなしたとして、世界が救えたとして、それで僕は…僕は…

 とても不穏ですね。伝説のカードに認めてもらっていないのはこれでマウラだけとなりました。次回はマウラの回ということで楽しみです。

棋譜

 久しぶりに棋譜が書けるぐらいヒントがもらえたバトルでした。
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 何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter


 30話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com







 感想の一覧はこちら。
アニメシャドウバース カテゴリーの記事一覧 - 3度目のサザンドラ

【プロセカ】Leo/needの「ステラ」はなぜこんなにエモいのか?

 2020年11月16日に突然ステラのfullが公開されたわけですが、その出来事があまりにもエモーショナルだったため感想を書くことにしました。
 Leo/needがどういうグループなのか、ステラがどういう曲なのかざっくり書いたあと、本題に入っていきます。

※Leo/needのメインストーリーのネタバレをしますのでご注意ください。


目次

Leo/needの由来

 Leo/needは幼馴染4人組のガールズバンドです。「あの日みんなで見た星空」をキーに、バラバラになってしまった4人が再び集まり、Leo/needとしてバンド活動を開始するお話が、メインストーリーの20話を通して語られます。
 「星」「天」「月」「日」と天体に関わる漢字が名前に入っています。

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 メインストーリー20話でLeo/needというバンド名の由来が語られます。
 「あの日みんなで見た星空」はしし座流星群が流れる空でした。志歩が星の名前を使うのはどうかと提案し、穂波が調べたフランス語のしし座流星群「Les Léonides(レ・レオニード)」の響きを一歌が気に入り、「Need(必要とする)」が入っているのがいいねと咲希が言って、「Leoneed」というつづりが決まります。最後に、咲希がLeoとneedの間にスラッシュを入れます。「ふふん!流れ星だよ!」と言っていましたね。
 2020年10月9日開始のイベント「雨上がりの一番星」ではLeo/need結成後のアフターストーリーが描かれます。プラネタリウムでの天体ショーを4人で見に行きたいと張り切りすぎた咲希が、体調悪化で倒れてしまうお話でした。
 「雨上がりの一番星」のためにボカロPのじんさんが書き下ろした曲が「ステラ」です。イベントのアフターライブで初公開されました。星空をバックに演奏する4人+ミクが本当にカッコよくて、曲の終わりに煌めく朝焼けが顔をのぞかせるという演出がとても印象的でした。

ステラfullの公開

 プロセカにリズムゲームとして実装されているがため、ステラは短いバージョンしか聴けませんでした。Aメロ→Bメロ→サビという単純な構成です。
 2020年11月16日の夜、唐突にプロセカ公式Youtubeにステラのfull(セカイver.)と、じんさんのニコニコ動画のチャンネルにステラのfull(初音ミクver.)がアップされて騒然となりました。
 ゲーム内では実装できないのにセカイver.のfullもわざわざ作っていてくれたんだなということ、じんさんが2年ぶりに初音ミクのボカロ曲をアップしてくれたこととダブルで嬉しさがこみあげてきました。
 それと同時に、今まで聴けなった2番とCメロが公開されたわけです。さらには、公式に公開されていなかった歌詞も明らかになりました。


Leo/needとステラの歌詞

 ステラの歌詞は、宮沢賢治作「よだかの星」が下敷きになっていて、随所に同様の表現が見られます。この作品は国語の教科書で読んだ方もいるのではないでしょうか。
 醜い外見のせいで他の鳥たちにいじめられている「夜鷹(よだか)」が、星を目指して飛ぼうとするという非常に短いお話です。青空文庫で無料公開されていますので、ぜひ読んでみてください。

宮沢賢治 よだかの星www.aozora.gr.jp

 ステラという曲の歌詞は、「よだかの星」にインスパイアされた物語であり、Leo/needの4人の物語にもなっているという非常に文脈豊富な代物でありながら、センスの高い語彙で美しくまとめられ、歌の響きとしても違和感のないように仕上げられています。神業としか言いようがありません。
 Leo/needの4人とミクが歌うセカイver.は、4人の目線からの物語に聞こえます。「よだかの星」の夜鷹のように、美しく高潔に生きようとするがあまり燃え尽きてしまう人生に、歌詞全体から憧れがにじみます。(最後に歌詞を載せました)
 特に、2番のサビを見たときは鳥肌が立ちました。

世界にとって僕にとって
ふさわしかった役なんて
要らない知らない
所詮僕は僕だった

 醜い自分は変えられず、星になろうと思ってどれだけ飛んでも落ちてしまう夜鷹自身の気づきの歌詞のようでもあり、Leo/needの4人のための歌詞でもあるのではないかと想像が膨らみます。
 自分と絡んでいると変な目で見られるからと一歌たちを避けた志歩だったり、穂波のためを思って彼女をバンドに誘うのを諦めた咲希だったり、彼女たちの葛藤が脳裏をよぎります。
 しかし自分は自分であり、それは簡単には変えられなくて、自分の思うがままに行動するべきだと気づいた彼女たちに、「世界にとってふさわしかった役なんて要らない」という歌詞が重なります。

これはそう今日を諦めなかった
故の物語(ストーリー)
風切羽響かせて空を目指して
惨めになって嫌になって
輝いてる夢も叶える羽は
疾っくの疾うに生えていた

 Leo/needの4人が抱える問題は、実は自分たち自身で解決できる壁でした。夜空を疾走する夜鷹の物語に重ねつつ、それを「疾っくの疾うに」と表現するのがまさに天才の所業だなと思いました。
 彼女たちは「今日を諦めなかったがゆえ」に4人でまた一緒にいられる夢を叶えました。これが1番のサビとラスサビで繰り返される構成になっているのが美しすぎます。

なぜこの日に公開されたのか?

 ステラのfullは事前告知なしに唐突に公開されました。「雨上がりの一番星」イベントが終わってしばらく経ち、プロセカの中ではすでに別のイベントが始まっています。なぜこのタイミングなのだろうと不思議に思いました。
 この疑問は、ニュースを見ているときに解決しました。ステラfullの公開日の翌日、2020年11月17日は日本列島でしし座流星群が見ごろになる日でした。Leo/needをもう一度結び付けてくれたしし座流星群を見ながら、ステラを聴いてねというメッセージだったのですね。
 これがじんさんの発案なのか、プロセカ運営さんの発案なのかはわかりませんが、両者が合意してこのタイミングに出してくれたことにただただ感動です。じんさんもただ曲を提供するだけではなくて、プロセカの中の物語のことをちゃんと考えてくれているんだなとわかるのが本当に嬉しいです。
 こんなことをしてもゲームの売り上げには特に繋がらないんですよね。ガチャが回るわけでもないですし。でも、エモーショナルだからそうしようと意思決定ができる組織に、私は信頼感を覚えます。ユーザの目線に立って、なるべく大きな感動を提供しようとする姿勢に胸がうたれます。
 次はどんなワクワクが待っているのかと期待してしまいますね。


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 星4咲希の背景にもちゃんと流れ星が描かれていたじゃないかとしみじみ見返していました。

ステラ歌詞

涙が夜に溶けて
空が今日も遠くなる
未来が綴じたように
暗闇が満ちている
あぁ、醜い心も
掠れそうな言葉も
すべて見透かしたように
星が輝いていた

「夜鷹のように高く
空を高く駆けて往けたら
綺麗だって囃されて
特別になれたのに」
そう、俯いた目には
憧れしか映らない
誰かの書いた地図じゃ
灯る場所は探せない
あぁ、僕らの現状は
いじらしくフラットして
気を抜けば明日が
昨日になってしまう

これはそう今日を諦めなかった
故の物語(ストーリー)
風切羽響かせて空を目指して
惨めになって嫌になったって
輝いてる夢を叶える羽は
疾っくの疾うに生えていた
吐き出す息が白冷めて
声も聞こえなくなって
燃えあがる体温が
夜空を焦がすまで
誰よりもっともっと向こうへって
羽ばたいた星の一瞬を
あぁ、夜空はずっと待っている
灯る日を、待っている
きっときっと

「いつか」なんて誤魔化して
「誰か」になすりつけて
「どこか」なんて慰めて
「なにか」に縋っている
あぁ、それこそが僕だ
汚れきった心だ
夜鷹にはなれないな
だから今日を飛んだんだ
あぁ、僕らの結末は
面白いほどナーバスで
予測なんて一つも
宛にならないから

これはまだ僕を諦めなかった
故の物語(ストーリー)
嗄れた喉を響かせて
後悔を追い越して
世界にとって僕にとって
ふさわしかった役なんて
要らない知らない
所詮僕は僕だった
それならどうかこの涙を忘れないで
疲れ果ててこの空から落ちるまで
今よりもっともっと向こうへって
羽ばたいた星が鳴いている
あぁ、夜空が白け出している
陽が昇り出している
そっと

あれから始まって
これから終わっていく
一つ、一つ、一瞬を
確かめていく
誰とも同じじゃない
誰にも似ていない
一人、一人、
とても不確かな空を
飛んでいるのさ
僕らの現状は
気持ちひとつでシャープして
怯えていた明日を
昨日に変えてしまえる

これはそう今日を諦めなかった
故の物語(ストーリー)
風切羽響かせて空を目指して
惨めになって嫌になって
輝いてる夢も叶える羽は
疾っくの疾うに生えていた
吐き出す息が白冷めて
声も聞こえなくなって
燃え上がる体温が
夜空を焦がすまで
誰よりもっともっと向こうへって
羽ばたいた星の一瞬が
あぁ、夜空を照らし出している
淡く光っている
ずっとずっとずっと

【原作勢目線】アニメシャドウバース30話感想-覚悟と勇気

ネタバレします!!

 30話はミモリがセイヤとバトルをする回です。ミモリの成長を感じられる回であり、牙倉兄弟の因縁の回でもあります。

ミモリ vs セイヤ

 オープニング前から変身バンクが入り、早速バトルに突入です。

1~5ターン

 カットされているターンが長く、手札のヒントも少ないので推察は諦めます。もうちょっと手札を映してくれれば頑張って考えたのですが…。
 ミモリ側の「エルフの少女・リザ」と、セイヤ側の「ドワーフアルケミスト」「初級錬金実験」は見えています。2T, 3Tはそのカードを使ったものと思われますが、その先がまったくわかりません。

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 先攻側のミモリの体力だけ2減っているので、3Tか4Tでテンポロスしてセイヤのフォロワーに殴られたのかなと思います。
 虚ろの影に乗っ取られているにもかかわらず、セイヤはウィッチクラスのカードしか使いませんでした。30話ではバトルが終わらなかったので、他のクラスが混合している可能性もまだあります。

6ターン

先攻6T:ミモリ
 アニメに映る1個前のターンです。場に残っていたカードから察するに、ローズガーデンキーパーとパフュームドワーフをプレイし、ローズガーデンキーパーを進化したはずです。

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 ローズガーデンキーパーの進化時効果でセイヤのフォロワーが1枚手札に戻ります。セイヤの手札の右の方にデュアルウィッチ・レミラミがあり、これが怪しいかなと思っています。

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 後攻5Tにレミラミの進化時効果でガーディアンゴーレムが場に出て、先攻6Tでレミラミを手札に戻しつつガーディアンゴーレムを上踏みしたのかなと予想しています。ここもこれ以上検証のしようがないので諦めます。


後攻6T:セイヤ
 このターンからアニメに映ります。
 グレートマジシャンをプレイし、進化します。進化時能力でローズガーデンキーパーを消滅させ、土の秘術でそれを自分の場に出します。ローズガーデンキーパーは進化後なのでそのまま攻撃でき、パフュームドワーフを破壊します。

7ターン

先攻7T:ミモリ
 フェアリーとベビーエルフ・メイをプレイします。メイのファンファーレが5/1のローズガーデンキーパーに当たったため、無償で突破することができました。

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 メイの効果がグレートマジシャンの方に当たってしまっていたら、フェアリーに進化を切ってローズガーデンキーパーを取ることになっていたかなと思います。
 最後にクリスタリアプリンセス・ティアをプレイします。カードを2枚以上プレイしていたら、横に出てくるクリスタリア・イヴが進化します。

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 お手軽に6/6突進を作れるので重宝されたカードです。ミモリのデッキの2種類目のレジェンドですね。


後攻7T:セイヤ
 シャドウ・プレデターゴーレムをプレイします。

シャドウ・プレデターゴーレム
7コスト0/7
相手の場にフォロワーが出たとき、そのフォロワーの攻撃力を0にする。
ターン終了時 土の秘術:相手のフォロワーすべてに2ダメージ。シャドウアサルトを場に出す。
ラストワード:プレデターゴーレムを場に出す。

 効果を発動するときに、「土の印アミュレットを破壊し…」とセイヤは言っていて、「土の秘術」とは言っていないのがちょっとだけ気になりました。
 セイヤは虚ろの影に取りつかれているのに災いの刻印をプレイしませんでした。その代わりに、このカードが災いの樹の力を取り込んだカードということらしいです。
 土の印を安定的に供給できればかなり強いカードです。シャドウアサルトを毎ターン出すのですぐに破壊しないといけないのですが、破壊するとラストワードでプレデターゴーレムが出てきてしまいます。プレデターゴーレムは元々9コストなので、丸々9コスト分踏み倒すという破格の性能ですね。
 ミモリの盤面のフォロワーはすべて体力が1だったので全滅しました。

8ターン

先攻8T:ミモリ
 エルフトラッカーをプレイします。ファンファーレでシャドウアサルトに2ダメージが入ります。

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 妖精のいたずらをプレイして、エルフトラッカーを手札に戻します。シャドウアサルトがセイヤの手札に戻りました。

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 シャドウ・プレデターゴーレムが戻ったとしても、どうせ次のターン出てきてしまうので、ここはシャドウアサルトが戻ったほうが体力を守れます。メイの当たり先に続いて、ミモリはラッキーでした。


後攻8T:セイヤ
 ここでCMが入り、先攻10Tまでカットされます。ミモリ側の手札は見えているので動きは確定していますが、セイヤの動きはよくわかりません。
 このターンは手札に戻ったシャドウアサルトをそのままプレイして終わるのが自然かなと思います。シャドウ・プレデターゴーレムは攻撃力が0なので、こういうふうに粘られると能動的に攻められないですね。

9ターン

先攻9T:ミモリ
 手札にあるのはエルフトラッカーとフェアリーサークルです。この次のターンでミモリの手札はブレイブフェアリーとエルフガードだけになっているため、ここの動きは確定です。
 エルフトラッカーを出して、フェアリーサークルでフェアリーを2枚手札に加え、そのままフェアリーを両方プレイします。
 エルフトラッカーの1点×2は、すくなくとも片方はシャドウアサルトに当たったはずです。

後攻9T:セイヤ
 ミモリの体力が18のまま削れていないため、場残りしたシャドウアサルトはエルフトラッカーを攻撃したものと思われます。体力が削れているため相討ちになります。
 土の印を1枚プレイすることで、フェアリー2体が破壊され、場にシャドウアサルトが出てきます。これで体力や盤面の辻褄は合います。
 ただ、このターンにセイヤは8PP使ったようなのですが、8PPも使ったのに土の印1枚で終わりというそんなカードはありません。なので8Tと9Tでもうちょっと複雑なことをしているのかもしれないのですが、ヒントがなくて良く分かりません。

10ターン

 ここから牙倉タクマが乱入します。初期手札3枚と、ターン開始時の1枚ドローで手札が4枚からスタートのようです。体力と進化権は2人で共通ですが、ミモリとしてはタクマが抱える分だけ手札が増えるというメリットがあります。

先攻10T:タクマ
 4枚ある手札をすべて使います。1コストのアックスパイレーツ、2コストの歴戦のランサー、3コストのシーフ、4コストの剣豪です。

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 1, 2, 3, 4と階段になっていて美しいですね。アックスパイレーツは相手の場のフォロワーの方が多ければファンファーレで手札にパイレーツを加えるカードです。

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 タクマが宣言した順番でカードをプレイしたのならファンファーレが働いているのですが、働いていないのが不思議でした。もちろん、実はアックスパイレーツを最後にプレイしていたというのならこれで正しい処理です。
 剣豪を進化してシャドウアサルトを破壊してターンエンドです。シャドウ・プレデターゴーレムが2点AOEを撃ってくる以上、こういう細かい横並べは大きな意味を持たないですね。


後攻10T:セイヤ
 炎熱の術式をプレイして剣豪の体力を削ります。2点になればシャドウ・プレデターゴーレムのAOEに巻き込めます。
 デュアルウィッチ・レミラミをプレイします。
 ターン終了時にシャドウ・プレデターゴーレムの効果が働きます。

11ターン

先攻11T:ミモリ
 ブレイブフェアリー→自然の導き→翅の輝き→ブレイブフェアリー→エルフガード→まどろみの森というプレイ手順でした。エルフらしいバウンスとドローをからめた動きです。
 まどろみの森もランダムでターゲットを取るカードです。攻撃力0のシャドウ・プレデターゴーレムに飛んでいたら意味がありませんでしたが、ちゃんとシャドウアサルトに飛びました。ミモリはこの試合、50%のランダム3連勝です。

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後攻11T:セイヤ
 2枚目の炎熱の術式でエルフガードの体力を削ります。
 さらに天翼を喰うものをプレイします。

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 手札を全部捨ててしまう時点でその後の勝負を放棄するようなものなので、基本的には使われないカードでした。土の秘術デッキと特に相性が良いわけでもないので、なんでこんなカードが入っているのか謎です。
 場残りしたシャドウアサルトはまどろみの森で攻撃不能になっているので、このターンも相手リーダーへのダメージはありません。
 ターン終了時に再びシャドウ・プレデターゴーレムの効果が働きます。

12ターン

先攻12T:タクマ
 タクマがデッキトップから引いたのはアニメオリジナルカードのグロリアス・スラッシュです。

グロリアス・スラッシュ
10コストスペル
相手のフォロワー1体を破壊する。
相手の場のフォロワーの数が自分より多いなら、グロリアスパラディンを1体場に出す。

 フォロワーの数の条件があるのに、相手のフォロワーを1体減らしてしまうので、グロリアスパラディンが出せないこともありそうなカードです。

グロリアスパラディン
7/7
突進
ラストワード:聖騎士の剣を場に出す

 相手の場に攻撃力7以上のカードがあれば、今回のように自滅してすぐに聖騎士の剣を場に出すことができます。すぐに破壊されないと消滅させられてしまうこともあるので、使いどころが難しいカードですね。
 聖騎士の剣の効果は次回にお預けです。カードの感覚としてはレオニダスに近いのかなと予想しています。

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 ラストワードで出てくる「レオニダスの遺志」で強固な盤面を築くことのできるカードです。
 タクマのデッキは比較的軽めのフォロワーが多く、長期戦になったときに勝ち筋がないデッキなのでしょう。セイヤはそれを見抜いて、グロリアス・スラッシュを投入することを勧めたのかなと思いました。
 このターンはグロリアス・スラッシュで11/11の天翼を喰うものを破壊して、グロリアスパラディンは5/5のシャドウアサルトを破壊するのが安定択です。タクマ側からはガブリエルが見えていなかったとはいえ、まどろみの森の効果が天翼を喰うものに飛んでいなければ返しのターンで負けでした。


後攻12T:セイヤ
 手札は0です。山札の上から引いたガブリエルをプレイします。

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 リメイク版が滅茶苦茶強いので、比べてしまうとどうしても控えめに見えますね。

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 レミラミを+4/+3して総攻撃をしかけます。7点+5点+5点でミモリたちの体力は残り1です。今回はここで終わりでした。

牙倉兄弟の物語

 1話で登場し、「勝ったら相手のスマホを奪う」という無茶苦茶な所業でこのアニメのイメージ作りに貢献した牙倉タクマくんの物語が深掘りされました。普通のアニメや漫画なら、ただのかませ犬役として役目を終えているはずのところを、アニシャドはこうやって活躍させてくれて嬉しいですね。
 30話を見た限り、良く言えば王道の兄弟秘話、悪く言えばありきたりなお話という感想です。31話でどのようなオチをつけてくれるかが楽しみです。
 主人公組の踏み台にどうしてもなってしまう脇役のセイヤとタクマに、こうやって王道の物語をつけてくるのがアニシャドはすごいなあと思ってしまいます。普通は主人公組の誰かにこういう話を用意したくなるところじゃないですか。
 虚ろの影に乗っ取られてしまって、セイヤが記憶を失くしてしまっているというのがお話のスパイスとして使われています。セイヤ自身は自分の過去を分かっておらず、タクマだけが本当の姿を知っているという構図です。

セイヤ:「キミに絶望を与えてしまったかな?」
タクマ:「うるせえな。今更なんだよそんなの!」

 こういう会話とか素晴らしいなと思ってしまいますね。ほんの一言でタクマの抱えている感情や、いままでの人生経験が見え隠れします。何をしても兄に勝てないタクマは、劣等感を爆発させてグレてしまいます。物心がついた時点で、兄弟の才能の差に絶望をしてしまっていたのでしょう。
 でもそれは、タクマが負けず嫌いだったからがゆえなんですよね。兄に勝つことを諦めていたなら、もっと違った関係性になっていたはずです。まだ勝ちたいと思い続けているから、反発してしまうのかなと思います。その反発心は、勝負に生きる人間には必須のものだったりします。だからタクマも強いプレイヤーの1人として描かれるのでしょう。

タクマ:「嫌いなんだよ!オレはテメエが嫌いだ。いつだってオレより上で、何をやったってオレより強い。ベラベラうるせえしキザったらしいし、記憶を失ったって変わりゃしねえ。たった1つを除けばな。テメエは弱くなった」
セイヤ:「なにっ」
タクマ:「逆転のカードがないだと?甘すぎるんだよ。テメエはコイツを知ってんだろうが。忘れたとは言わせねえぞ。テメエがオレに押し付けたんだ。テメエが寄越した、逆転のカードだ!」

 虚ろの影に乗っ取られたセイヤは、自らの力に溺れていて、気が大きくなっています。グロリアス・スラッシュをタクマに勧めた記憶がなくなっているのもありますし、この盤面はもう返せないだろうと油断もしているのでしょう。
 本来のセイヤであれば、グロリアス・スラッシュで逆転の芽があることを念頭に置いて、慎重に構えているはずだとタクマは思っているわけです。

タクマ:「どうしたよクソ兄貴!いつもみたいに笑ってみせろよ!それができねえんじゃあ、テメエはオレの兄貴じゃねえよ」

 虚ろの影に乗っ取られて力を得たセイヤを、逆に弱いと煽るのがタクマの兄弟愛ですね。兄の強さを一番わかっているのは自分だという意識があるのかもしれません。
 ちなみに回想のセイヤがルシアと同じ制服を着ているのは、6話でセイヤがこの中学のOBなんだとルシアに言っていたところから引っ張ってきています。ほんの一言で出していた設定で伏線を貼る細やかさが好きです。
 兄弟のお話というは我々にも身近で感情移入しやすくて良いですよね。

ミモリと牙倉兄弟

 30話はミモリの回でもあり、牙倉兄弟の回でもあるという絶妙なバランスを上手く保ったお話だなと思いました。
 30話のミモリを見ていると、本当にこの子は強くなったなと感じます。謙虚なところは相変わらずなのですが、自分の力やバトルの状況を冷静に認識し、背負った使命が自分にとって無理難題ではないと確信している気持ちの強さを感じます。

タクマ:「こっちの体力は1だ。クソ兄貴の体力は20。テメエは邪魔だ」
ミモリ:「ううん。どかない。タクマくんだけ置いてけないよ」
タクマ:「やっぱりバカだな。テメエも忘れたってのかよ。オレはテメエの敵だっただろうが」
ミモリ:「ひどいなあって思ったよ。でも、いまは味方だもん。それにまだ希望は残ってる」
タクマ:「聖騎士の剣、テメエに掴み取れんのかよ」
ミモリ:「わからない。でも、何か感じるの。あの子が、私を待ってるって」
タクマ:「そうかよ。ならやってみろ」
ミモリ:「うん!わたしにまかせて!」

 1話でスマホを奪った張本人が横にいるからこそ、1話からのミモリの成長が目に見えるような形で示されます。タクマに負けて俯いていたミモリはもういません。タクマのことを笑って許せるのもまた強さですよね。
 次回はエルフの伝説のカードをゲットすることになるでしょう。ついにアプリ版の主人公であるアリサが登場しますね。



 今回は棋譜はありません。何かあればご連絡ください。
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 29話はこちら。
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アニメシャドウバース カテゴリーの記事一覧 - 3度目のサザンドラ

【原作勢目線】アニメシャドウバース29話感想-僕である証

ネタバレします!!

 29話はルシアとシオリの物語に決着がつく回です。お見事としか言いようがない完璧な答えにただただ感動しました。

ルシア vs シオリ

 屋上にいるシオリのもとへとルシアがたどり着き、バトルが始まります。まずはバトルの内容だけを書き、心情的な部分は後半に書きます。

1ターン

先攻1T:ルシア
 呪剣の吸血鬼をプレイします。ルシアが使っているのを見るのは初めてです。

後攻1T:シオリ
 パスです。

2ターン

先攻2T:ルシア
 レヴィオンデューク・ユリウスをプレイします。呪剣の吸血鬼でシオリを殴ることをためらっているところからアニメに映っています。

後攻2T:シオリ
 災いの刻印をプレイします。

3ターン

先攻3T:ルシア
 吸血貴・ヴァイトをプレイします。レヴィオンデューク・ユリウスと呪剣の吸血鬼でリーダーを攻撃します。

後攻3T:シオリ
 シャドウソルジャーが出てきて、ユリウスの効果が発動します。鮮血の口付けでヴァイトを倒します。ヴァイトは殴るとフォレストバットを出してしまうフォロワーなのでスペルで処理するのが吉です。

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4ターン

先攻4T:ルシア
 血の取引をプレイします。先攻は1枚手札が少ないので、ここで補充できたのは良い動きです。アグロヴァンパイアならフォロワーを2枚並べて短期決戦を仕掛けるターンですが、ルシアのデッキはコントロール気味なので長期戦の構えです。
 ブラッドウルフをプレイしてリーダーを攻撃し、ユリウスでシャドウソルジャーを破壊します。

後攻4T:シオリ
 シャドウソルジャーが出てきて、ユリウスの効果が発動します。ユリウスは災いの刻印に刺さるカードですね。
 漆黒の法典でユリウスを消滅させます。視聴者には僧侶の聖水が見えていたのでヴァンパイアとビショップの混合デッキであることはわかっていましたが、プレイしたのは初めてなのでルシアはここで気づきます。
 煌翼の戦士・リノをプレイします。こちらもビショップのカードです。アニメ初登場ですかね。「元気一番!がんばるよ~」

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 進化権が相手リーダーへの2点に変わる攻撃的なカードです。

5ターン

先攻5T:ルシア
 ここからカットされています。ルシアの手札に見えているのは5コストのディアボリックドレイン、6コストのデモンストーム、7コストの血餓の女帝で、分かりやすくコスト通り動いたものと思われます。
 進化したリノにディアボリックドレインを撃ち、シャドウソルジャーを呪剣の吸血鬼で倒します。

後攻5T:シオリ
 シオリの手札で見えているのは僧侶の聖水のみですが、このカードは8ターン目に使うので、実質見えている手札はありません。ノーヒントです。ヴァンパイアとビショップの混成デッキなので自分の体力を上げ下げするカードが多いため、辻褄を合わせるための手段は豊富です。
 このターンは、次のターンルシアがデモンストームを使いたくなるような盤面を作ったはずです。なんでもいいのですがヴァンピィちゃんとレディアントシャーマンを並べたことにします。シオリは女性のフォロワーしか使っていないので、なるべく合わせることにします。

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6ターン

先攻6T:ルシア
 呪剣の吸血鬼でリーダーを攻撃したあと、デモンストームを使ってフォロワーを一掃します。フォロワーが全て同時に破壊されるため、シャドウソルジャーのラストワードは働きません。

後攻6T:シオリ
 このターンお互いのリーダーが2点のダメージを受けて、次のターンルシアが使う血餓の女帝に3体のフォロワーが巻き込まれると、体力の辻褄が合います。シャドウソルジャーが1体出てくるので、手札からブラッドウルフともう1体フォロワーを出します。これで手札の枚数も合います。
 もう1体のフォロワーは体力に影響を与えず、体力が2以下であればなんでもOKということで、ここも女性フォロワーのラウラにしておきます。

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7ターン

先攻7T:ルシア
 血餓の女帝をプレイします。シオリのフォロワーすべてに2ダメージを与えて破壊し、フォロワーを破壊したとき相手のリーダーにダメージを飛ばす効果で3ダメージを与えます。このカードも災いの刻印に刺さるカードですね。

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 これでシオリの体力は5まで減り、ルシアはまだ進化権を2つ残しています。バトルの展開だけみるとルシアがかなり有利なんですよね。これはシャドバのスキルがルシアの方が高いことを示しているということなんでしょうか。
 シオリ側のプレイに特にミスはないですが、プレイしているカードがそこまで強くないという印象を受けます。災いの刻印を除けば、レジェンドはゼロで、活躍したゴールドもウルズのみでした。


後攻7T:シオリ
 ソウルミニデビルとウルズを出します。
 ウルズは自分の場のフォロワーを破壊して、同じフォロワーを場に出すカードです。

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 ラストワードを持っているフォロワーと相性が良いです。ここはシャドウソルジャーを破壊してラストワードでウルズに取りつかせたあと、新しいシャドウソルジャーが場に出ます。
 ウルズを進化させます。ソウルミニデビルの効果が働きます。

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 自分の体力が危ういので回復はありがたいですが、この1ダメージでルシアも復讐状態に入ってしまいます。ダークジェネラル進化で6点が簡単に削られてしまうようになるので、ソウルミニデビルを後に出して、効果を発動させないほうがよかったかなと思いました。

8ターン

先攻8T:ルシア
 このターンあたりからルシアの精神状態が崩れてきて、プレイが怪しくなってきます。
 裁きの悪魔をプレイします。復讐状態なので必殺とドレインがつきます。裁きの悪魔を進化してソウルミニデビルを破壊し、鮮血の口付けでウルズを破壊します。
 鮮血の口付けでソウルミニデビルを破壊すれば、ルシアへの1ダメージとシオリの1回復を阻止できました。その場合は裁きの悪魔でウルズを攻撃する分、裁きの悪魔の体力が減ります。結果論、次のターンでシャドウソルジャーが裁きの悪魔を攻撃してきたので、盤面の状況で多少得をした形となります。

後攻8T:シオリ
 千雨の槍使いをプレイして裁きの悪魔に2ダメージ与え、場残りしたシャドウソルジャーでさらに攻撃して破壊します。

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 会話の成り行きでシオリちゃんがぶちギレて、片目が赤、片目が青で赤いほうから涙を流しています。千雨の槍使いと同じようなビジュアルになっているのですが、このカードは特に因縁のあるカードではありません。たまたま似ていたので寄せてみたという感じでしょうか。
 僧侶の聖水を使って回復してカードを引きます。

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9ターン

先攻9T:ルシア
 山札から伝説のカードを引くのですが、グレーアウトしていてプレイすることができません。アニメならではの表現ですね。ゲーム中にこんなことがあったらびっくりしちゃいます。
 ヴェノムコブラと強欲な魔獣をプレイします。復讐状態ではないのでバニラです。群れ成す飢餓をシャドウソルジャーに撃ち、強欲な魔獣を進化して千雨の槍使いを攻撃します。
 シオリちゃんが指摘した通り、千雨の槍使いを破壊してから群れ成す飢餓を撃つべきでした。ラストワードの存在を忘れていたという感じのプレイですが、そもそも体力に余裕があるのに1/1に除去スペルを撃っている時点でもうパニック状態みたいな感じですね。

後攻9T:シオリ
 3体のシャドウソルジャーが場残りしたので合体してシャドウコマンダーになります。
レイニーデビルと大修道女をプレイし、大修道女を進化してヴェノムコブラを破壊します。シャドウコマンダーで強欲な魔獣を吸収します。
 わざわざ1/3のヴェノムコブラを破壊するために進化権を切る必要はなかったかなあというプレイです。ルシアの盤面をカラにして、絶望感を表すための演出でした。

10ターン

先攻10T:ルシア
 会話をいろいろ挟んでルシアが伝説のカードをプレイできるようになります。心境の変化についてはまた後程書きます。

アビスドゥームロード
9コスト6/4
疾走
ファンファーレ:自分のリーダーの体力が1になるようにダメージを与え、与えたダメージと同じだけ、相手フォロワーすべてにダメージを与える。
攻撃時:自分の手札の枚数が0枚なら自身を+3/+0する。

 伝説のカードとの比較ではなく、一般のカードと比較してもあまり強くない効果です。9コスト払って体力が1になるので、他のカードと組み合わせて回復をすることが難しいです。マジックミサイルやクイックブレーダー1枚で負けてしまうので、基本的に相手にターンを返したら負けです。
 ゾーイのようにリーダーの体力を守るようなテキストがないとリスクが大きすぎます。

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 手札0枚の条件は達成するのがかなり難しいのですが、そのリターンが3点というのも少し物足りないですね。イグニスドラゴンは2枚以下でも進化するというのに。手札0枚を条件にするなら+10/+0でもよかったと思います。


後攻10T:シオリ
 鋭利な一裂きでもいいので打点になるカードを引けば勝ちなのですが、肝心なときにビショップのカードしか手札にありません。
 スネークプリーストとクレリックランサーを出して、守護の力を使ってシャドウソルジャーに守護を付与します。

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 前のターンで進化権を切っていなければ、シャドウソルジャー進化でアビスドゥームロードを破壊できていました。進化権は大切に扱いましょうという好例ですね。

11ターン

先攻11T:ルシア
 ダークエンペラーとブラッドレイジで守護を剥がして、アビスドゥームロードで攻撃して勝ちでした。元々のキリフダであるダークエンペラーに活躍の場を設けているのが偉いですね。


ルシアとシオリの物語

 いままで何度も扱ってきたルシアの復讐の物語の結論が出る、まさに集大成の回でした。
 オープニングとエンディングを挿入歌扱いにして尺を拡張し、会話の密度を上げることで、1話にぎゅっとまとめられていました。2話に分割しないことで濃度が非常に高くなり、視聴者の満足感はぐっと高まったのではないかと思います。
 ルシアとシオリの抱える問題は、冷静に考えてみると視聴者にあらかじめすべて開示されていた話でした。隠されていた真実などありません。あるのは冷酷な事実のみ。ルシアがそれを直視すると心が折れてしまいそうなほど、残酷なそれを、虚ろの影に取り付かれたシオリはぶちまけます。
 ルシアの心は折れませんでした。だから、虚ろの影に取り付かれて逆に良かったなとさえ思えるのですよね。このままではシオリはずっと本心を打ち明けられず、ルシアの認識も変わらぬままだったと思います。劇薬による強引な治療だったなと僕は思いました。

何が誰を苦しめていたのか?

 残酷な世界がルシアとシオリを苦しめているというのが2人の旅路の出発点だったはずなのですが、その構図が変わってしまったことをルシアは気づいていませんでした。

シオリ:「あなたは何もわかっていない、何も!私は兄さんを苦しめていた。それがホントに苦しかった。私が、どんな想いでいたか、いっそ消えてしまいたいって、いっそあのとき消えていればよかったって、そう思ってることを知らない!過去の笑顔ばかり知ってる!私はね、優しい兄さんが大好きですよ。でもね、それと同じぐらいそんな兄さんが嫌いです。」
ルシア:「シオリ、僕は…」
シオリ:「分かってます。これは私のわがままですよ。でも、わがままぐらいいいじゃないですか!私には四角く切り取られた空しかなかったんですよ!だから、だから、わがままぐらい許してくださいよ!」
ルシア:「シオリ、僕はただお前のために…。僕がお前を苦しめていたのか?僕が…」

 ルシアが最も傷つくであろう事実を、最大限尖らせた言葉でシオリがぶちまけたこのシーンは鳥肌が立ちました。前述の通りルシアとシオリが陥っている状況は、視聴者にはすべてオープンになっており、ずっとヤキモキしていたんですよね。心無い言葉ではあるのですが、一番鋭く伝わる言葉を選んで、シオリはついにルシアにぶつけてくれたのです。
 ルシアがシオリのために頑張れば頑張るほど、シオリは苦しんでいたことを、ルシアはようやく認識しました。
 伝説のカードを触ろうとして、弾かれてしまうのもこの会話のシーンです。泣きっ面に蜂。ルシアは満身創痍になって、プレイミスを連発します。
 「空を直接見たかった」という発言がここ以外にも何度かシオリから出てきます。ルシアが高いところに登って空を見上げているシーンと対になります。ルシアはシオリの望みを知っていて、自分はシオリのために外の世界にいることを意識するために空を見上げていたのでしょうか。


ヒイロの言葉

 自分が頑張るほどシオリを苦しめていたこと、シオリが自分の存在を消してしまいたいと思っていたこと。残酷な現実を突きつけられてもルシアの心が折れずに踏みとどまれたのは、ヒイロが何度も何度も伝えてきた言葉が脳裏に焼き付いていたからでしょう。

ヒイロ回想:「なら、お前の妹は、お前に、そんな顔してほしいって思ってんのかよ!悲しい顔してほしいって、思ってんのかよ!(12話)」
ヒイロ回想:「だからって、お前が苦しんだら、お前の妹はもっと苦しいだろうが!(22話)」
ルシア:「ああ、ヒイロ。キミの言葉は正しかったのか…」

 ヒイロがこれまでルシアにかけてきた言葉は、個人的にはちょっと暑苦しくてお節介だなあと思うこともありました。ただ、こうやってルシアが現実に向き合うための支えになった瞬間を見て、ヒイロも報われたのだなと思いました。2話からずっと積み重ねてきたルシアとヒイロの2人の関係があったから、本当にピンチの場面で思い出すことになったのでしょう。
 シオリが言っていることがヒイロの言葉と重っているから、ルシアは辛いけど事実だと認めて、向き合う覚悟を決めたのでしょう。

幸せになるために

ルシア:「僕とお前の関係は、嘘ばかりだったんだな。僕はお前のために笑って、お前は僕のために笑って、自分をさらけ出すことなんてなかった。お前の気持ちはわかった。お前の言葉も理解した。だから僕も、嘘はやめよう」

 お互いがお互いのためを思って笑うことが、相手のことをより強く苦しめていたことをルシアが言語化したのが上のセリフです。なんと悲しく、儚いすれ違いでしょうか。それをこんなに端的な言葉で表現し、ルシアは前を向いて歩を進めようとするのです。強いですよね本当に。

シオリ:「やっぱり兄さんも欲しくなりましたか、この力…」
ヒイロ回想:「オレがお前を助けるから、だからルシア、ホントのこと言えよ!シャドバ好きなんだろ、楽しいんだろ!(22話)」
ルシア:「いらないよ、僕の背中を押してくれるのは災いの樹の力じゃない。友達の言葉だ。いつからだろうね。僕がお前に嘘をついていたのは。あの日からずっとなのかもしれない。すべてを失った僕に残った唯一のもの、それがお前だったから。いつからだろうね、僕が僕に嘘をついていたのは。最初はただ生きるために始めたシャドバだったのに、いつの間にか、いつの間にか手放せなくなってしまった。だけど認められなかったんだよ。僕ばかりが幸せになるなんて。認めるよ。僕は、僕は、僕は、シャドバが好きだ!!!!」

 エンディングがかかり、伝説のカードの封印が解けます。シャドバが好きだと叫ぶルシアの目元には涙が浮かんでいます。ただただ最高の演出でした。

ルシア:「シオリ、ぶつけるよ僕のすべてを!だからもう、僕は嘘をつかない!」
シオリ:「兄さん、兄さん、兄さん、兄さん、兄さん!!!!私は、本当はずっと兄さんに幸せになってほしかった。私に、本当の笑顔を見せてほしかったんです!!」
ルシア:「ありがとう、シオリ。僕は、僕のために幸せになる!」

 1個上のセリフと合わせて、ルシアが抱えてきた問題の答えが示されます。ルシアがルシア自身のためにシャドバを楽しみ、自分自身の幸せを追求すること。本当に単純なことなのですが、1人で悩んでいても一生たどり着けなかった答えがこれなのです。
 自己犠牲が美徳とされるこの時代に、相手のためを思って個人としての幸せを追いかけることが答えとして提示されるアニメがアニシャドなんです。僕はけっこうすごいことをやっていると思うんです。
 ルシアが大金を手に入れて、シオリの病気が完治すれば問題は見た目には解決していたのかもしれません。そんな未来が訪れたとして、ルシアは自分の幸せを追いかけられなかったでしょうし、シオリが本心を打ち明けることもなかったでしょう。2人で生きていくんだから、2人の間で嘘をついていてはいつまでたっても苦しいままです。
 アビスドゥームロードの効果はカードゲーム上だけで考えると強くないのですが、ルシアの人生に重なるカードとして設計されているのかもしれません。体力を1まで削り、手札が0枚になるというのはこれ以上ない最低の状態です。そんなどん底にあるときに一番の力を発揮し、力強く逆転をしていく様子が、ルシアの人生そのものなのかもしれませんね。

ルシア:「すぐに助けが来る、それまではここにいさせてくれ」
シオリ:「そのあとはどうするんですか?」
ルシア:「僕は行くよ。友達とともに世界を救いに」
シオリ:「いってらっしゃい、兄さん。ようやく見れました。兄さんの本当の笑顔。ずっと、ずっと見たかった。」

 「私を置いていかないで」と悲痛に叫んでいたシオリが、最後には心の底から「いってらっしゃい」と言ってくれるんですよ。達人のセリフ回しの極致ですよね。ルシアが自分のことを気にせずに、全身全霊をかけて世界を救いにいってくれることを、シオリは心から喜びます。
 世界を救うために旅立つ勇者を、妹が笑って送り出せることに感動するなんて、すごい演出を作るなあと驚嘆します。

ミモリの試練

 次に試練が始まるのはミモリのようです。相手はプロプレイヤーの牙倉セイヤ。弟の牙倉タクマも話に絡んでくるようです。兄弟の仲が上手くいっていないということは語られてきましたが、牙倉兄弟にも救いを与えてくれるのでしょうか。
 アリスとの和解を通じてミモリがどのような成長を見せてくれるのかも楽しみですね。本家シャドバの顔であるアリサがどのような形で登場するのかも注目です。


棋譜

 お互いのリーダーの体力が増えたり減ったりと、めまぐるしいバトルでしたね。
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【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - ウォルモンドの薄暮 編

 2020/10/28開始のイベント「ウォルモンドの薄暮」の考察と感想を書きます。

※イベントのネタバレを含みます。
※私は大陸版で先行して公開されている情報を追っていないので、その観点でのネタバレは含みません。大陸版の情報を基にしたコメントもありません。


目次

人物相関図

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時系列整理

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考察ポイント

①真犯人がいる

 人物相関図に書いた通り、危機契約を実行した人物はトールワルドとビーダーマンの他にもう一人います。コイツをここでは真犯人と呼びます。真犯人が何をしたのかをちゃんと理解することで今回のイベントの全容が見えてきます。
 トールワルドは火災で死亡しました。これは街の誰もが認めているので間違っていないでしょう。
 ビーダーマンは火災以降行方をくらましていたため、てっきり火災に巻き込まれたものと思われていました。しかし、それは罠でした。ビーダーマンは生きていました。
 火災を起こしたのはビーダーマンではありません。蓄音機はリターニアの高度なアーツ教育を受けた人物でないと起動できないので、ビーダーマンには火災を起こせません。火災を起こしたのは真犯人です。

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 ビーダーマンを殺害したのも真犯人です。氷のアーツがその証拠。ウォルモンドの民兵は火のアーツしか使えません。トールワルドが氷のアーツを使う描写が出てくるので、一緒にどこかで身に着けたものでしょうか。

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 真犯人はリターニア人であるという以外は一切情報がありません。トールワルドの「次の候補」というのがこの真犯人だと思うのですが、それだけではヒントになりません。

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 今後のイベントで出てくるのかもしれないですね。

②危機契約はトロッコ問題

 ビーダーマンたちが遂行した危機契約はトロッコ問題だと捉えれば、彼らの不可解な行動が理解できます。
 暴走したトロッコが5人の人を引き殺そうとしています。このまま放っておけば"事故"で5人の命が奪われます。しかしあなたは、分岐ポイントを切り替えることで、犠牲者の数を1人に減らすことができます。あなたがその1人を殺したということになりますが、あなたは犠牲者の数を減らしますか?

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問題設定

 大裂溝が発生してウォルモンドが北へ移動するしかなくなった瞬間に、頭の良い人たちは気づきました。このままでは食料がなくなって全員死んでしまうことに。
 しかも、大裂溝の難民として感染者が街へ押し寄せてきます。食料の奪い合いになることは必至です。
 食料がなくなる前に、ウォルモンドが十分に食料を得られる状態に戻さないといけません。

正攻法では解決できなかった

 最初、トールワルドは正攻法で危機契約を達成することを考えていました。結婚式に行ってしまった憲兵隊をなんとかして連れ戻し、大裂溝を乗り越えるだけのマンパワーをウォルモンドに備えればよいのではないかと。

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 しかしトールワルドの力では貴族を動かすことができませんでした。
 他にもいろいろな手立てを検討したようです。周辺の街に行っていたということで、援助を求めたのではないかと思います。しかしそれも叶いませんでした。

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苦肉の策

 追い詰められたトールワルドが思いついた作戦が、トロッコ問題的な解決法です。貴族たちにウォルモンドの事態を気づかせ援助を出させるために、あらかじめウォルモンドで騒ぎを起こそうという作戦です。
 トロッコ問題で言うところの小さい犠牲を払うことで、大きい犠牲を回避するのが狙いです。注意しなければならない点は、小さい犠牲とは言っても、ウォルモンドの状況が相当ヤバイのだということをアピールできるような事件じゃないといけません。
 そこでトールワルドが思いついたのが、アント先生を殺害することです。アント先生は感染者からも非感染者からも慕われている人物で、彼女を殺害することで大きな感情のうねりが発生します。それを利用するのです。
 また、ウォルモンドの動力炉を破壊することで、人的な被害を発生させることなく、街の状況をさらに悪化させることができます。
 エアースカーペが冷静に分析していますが、この作戦の目的はロドスを呼び寄せることではありません。ロドスのオペレーターがウォルモンドにやってきて、事を荒立てるかどうかは感情の問題で、トールワルドたちは感情をあてにしてないのです。

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 ロドスは1つの企業なので、ウォルモンドの街を恒久的に支援してくれるわけではありません。

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 頼るべきはあくまでリターニアを治める貴族です。国が1つの都市の支援をするという形を実現するのが、この作戦のゴールです。作戦の成否判定ポイントは、貴族がウォルモンドの状況の悪さを看過できず、支援に乗り出すかどうか、その1点のみなのです。

作戦は成功したか?

 さて、トールワルドたちが思い描いた作戦は成功したでしょうか?
 ロドス小隊が街を出発する日、ウォルモンドの近くに物資を積んだ輸送隊が現れたことが語られましたね。

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 どんなタイミングで、誰が意思決定をしたのかはわかりませんが、リターニアがウォルモンドを見捨てないことがこれで分かりました。暴動が起きていなかったら、この時点で犠牲者は出ていなかったでしょうが、補給が来ることはありませんでした。つまり作戦成功です。少数の犠牲を払うことで、街を救ったのです。
 ロドスの視点でこの物語を見ると、仲間の殉職の真相を暴けず、暴動をかろうじて食い止めただけのただただ悲惨な出来事です。しかし、ビーダーマンたちからすると、このお話はハッピーエンドなんですよね。命を賭してウォルモンドの街を守ったのです。
 しかしビーダーマンとトールワルドは正攻法ではこの危機契約を達成できず、トロッコ問題の分岐ポイントを切り替えるはめになってしまったことの重さに耐えられず、自ら死を選びました。(ビーダーマンは真犯人と戦った形跡があったようですが)
 真犯人の目的や感情はまったくわからないのでそこだけ未知ですが、本当に救いのないお話なのです。

何もしなくてもよかったのでは?

 作戦決行前にビーダーマンの心は揺れ動きます。自分が何もしなくても結果は変わらないのではと考えることさえありました。

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 一方、トールワルドはどこまでも物事を悲観的に考えて、最悪のケースを想定するタイプの人間でした。自分たちがこのタイミングで事を起こさないと、もっと酷いことになってしまう可能性がある、その可能性はゼロではない、だからやるしかないのだという思考を持っています。
 例えば、トールワルドたちが何もしなければ、食糧庫が空っぽになって初めて暴動が起きるかもしれません。食糧がゼロになってようやく貴族が援助を出すということになれば、援助がすぐに到着するわけではないので、暴動と飢餓で大量の人が死にます。
 また、季節がどんどん冬に向かって行っていることも悪い判断材料です。雪に閉ざされて援助が到着できないかもしれません。天候まで予想することはできませんから、最悪のケースを想定しなくてはいけないという理屈もわかります。
 トロッコ問題の分岐ポイント切り替えるべきだったのかという問題は、どこまでいっても結果論にしかならないのですね。ビーダーマンたちが火災を起こしたおかげで、食料がゼロになる前に暴動が始まり、貴族の援助は間に合いました。我々にはその結果だけが見えます。
 アント先生が死ななかったIfの世界線を見ることはできません。この世は常に取り返しのつかないことだけで進んでいきます。死者は蘇ることがありません。その無情なる現実を受け止めて、生き残ったものは生きていくしかないのですね。

感想

 ここから先は感想です。メインストーリー6章のお話なども混ぜますので、ネタバレが気になる方はここで止めてください。

フォリニックとグレースロート、ロドスのオペレーターとして

 今回の物語はフォリニックの目線で進む場面が多いです。彼女はこの物語の一番の被害者ですが、一番常識的な感覚で客観的にウォルモンドを見ていた人でもあります。間違っていることには怒り、悲劇に悲しみ、立ち向かうべき悪に立ち向かったヒトです。
 ロドスはマドロック小隊を撃退するという大仕事をやってのけましたが、それ以外の問題に関してはほとんど貢献できていません。ウォルモンドの感染者問題という大きなうねりの中では、流されるしかないちっぽけな存在でした。
 救うべき人を救えず、意味のない戦闘の中で命をすり減らすという無力感を、一足先に経験していたのがグレースロートです。メインストーリー6章のお話ですね。
 グレースロート本人がウォルモンドで多くのことを語るわけではありません。しかし、我々プレイヤーは彼女がどんな経験をしてきたかを知っています。

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 グレースロートがウォルモンドの問題に冷静に対処し、フォリニックを慰めようとさえするのをみて、私はグレースロートの成長を感じずにはいられません。あの壮絶な経験が、ちゃんと次の現場に活かされて、今度はフォリニックへと繋がっていくのだなと思います。
 ただ、これを「成長」だと言い切ってしまっていいものかは疑問符が残るところです。ただの「諦め」なのではないかと。
 仲良しの同期を殺され、真相を追える立場にもあるのに、諦めるのが最善の選択だなんて、そんな酷い話があるのかと気分がふさぎます。

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 ロドスのオペレーターとして仕事を続けるなら、今後もこのような場面に何度も出くわすでしょう。少しずつ心が死んでいってしまっているのではないかと不安になります。オペレーターとして習熟するということは、諦めを知るということだけでしょうか。決してそうではないはずです。
 ロドスのオペレーターたちの過酷な境遇を想うとき、燦然と輝くのがスズランの姿です。幼いが故の行動もありましたが、彼女は自分の中のまっすぐな正義感に背を向けず、堂々と戦い抜きました。フォリニックをはじめとする大人たちのメンタルまで気にしながらです。まさにすべてに恵まれた天才と言ってよいでしょう。
 スズランのような傑物が自分らしくこれからも戦い抜けるよう、ロドスの大人たちは頑張っていってほしいものです。

レユニオンのエンブレムを背負うこと

 レユニオンの立場というのは単純なものではないのだなと思わされるイベントでもありました。感染者にとってレユニオンは希望の星で、自分たちの願いを叶えてくれる組織だと認識している感染者は、実は多くないのかもしれません。
 ウォルモンドの感染者たちは、自分たちの都合の良いようにマドロック小隊を利用しようとし、都合の良い時だけ「俺たちはレユニオンだ!」と騙ります。レユニオンたちからすると、仲間から裏切られるような出来事です。
 マドロックがどういう人間なのかまだわかりませんが、レユニオンのエンブレムを背負うことは相応の覚悟がいることです。マドロックにはマドロックなりの信念や理由があってレユニオンを名乗り続けるのでしょう。

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 アークナイツの物語は、ロドスとレユニオンの対決のお話ではなく、感染者を取り巻くすべての問題をロドスが解決していく長い旅のお話です。その過程でレユニオンという組織と衝突することが多いだけで、レユニオンを撲滅することは何の解決にも繋がりません。
 レユニオン側は、どんな信念を持って、何をゴールに戦い続けているのでしょうか。それが今後徐々に明かされてくるのではないかと思います。

危機契約に巣くう闇

 危機契約のスローガンとでもいうべき「出身不問、種族不問、善悪不問。全ては、より多くの命を救うため」という文言は、非常にカッコイイものだなと以前は思っていました。
 ロドスにはあらゆる種族の、様々な思想を持ったオペレーターが集まってきています。彼ら1人1人が持ち味を発揮して、難しい課題を一丸となって解決していく姿に、このスローガンが非常によく当てはまるなあと思っていました。
 しかし、ウォルモンドの物語を見たあとだと、このスローガンが違った意味に見えてきてしまうからアークナイツって怖い物語だなと思います。

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 「より多くの命を救うために」。目標がシンプルで分かりやすいほど、組織は強くなります。構成員の判断基準が同質化し、迷いなく一丸となって結果を追求することができるからです。
 シンプルで強力なスローガンがあるからこそ、危機契約はいままでものすごい結果を出し続けてきたのでしょう。依頼の難易度が上がり、報酬もどんどん高額になるはずです。
 善悪不問とスローガンに書かれている以上、ウォルモンドでのビーダーマンたちの行いを危機契約側は咎めません。むしろ正しい行いだと評価するでしょう。
 エアースカーペはこのことを課題意識として持っているようでしたが、いったい誰がビーダーマンたちを糾弾することができるでしょうか。

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 ブレーキがついていない暴走機関車。シンプルな燃料でどこまでも加速していきます。ロドスも報酬を獲得するためには乗り込まなくてはいけません。
 ただのゲーム内イベントのシステム名称だと思っていた危機契約の、不気味な本性を知ってしまいました。こういう世界観の作りこみが、このゲームは本当にすごいのです。
 次回のイベントも楽しみですね。

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 ウルサスイベントについても同様に書きました。
yterapokemon.hatenablog.com

 メインストーリー6章の考察です。
yterapokemon.hatenablog.com


【アズレン】イベントストーリー考察:激唱のユニバース編【アズールレーン】

 2020/10/29開始の海域イベント「激唱のユニバース」の考察です。前回の「激奏のポラリス」での出来事と合わせて見ていきましょう。また、イベントのために作成された3曲の歌詞も見ながら、KAN-SENたちが歌に込めた想いを考えていきたいと思います。

※イベントのネタバレを含みます。


目次

μ兵装の世界線

 前回の「激奏のポラリス」の告知Twitterは衝撃的でしたね。

 アドミラル・ヒッパーが"アズールレーン"陣営のKAN-SENだと言っているわけです。誤植かと思いました。
 しかしイベントをやってみると意味が理解できましたね。μ兵装が生まれた世界線はとても平和で、アズールレーンとレッドアクシズに分かれていがみあったりしていなかったのです。
 「激唱のユニバース」で世界線設定について新たな情報は特にありませんでした。前回は姿が見えていなかったセイレーンが、姿を現してしゃべったぐらいです。

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 会話の内容は他愛もないものでした。オブザーバーがこの世界線を観察していたようですが、こっそりピュリファイアーも見に行っていたようです。本当に平和そのものですね…。

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なぜ今回は3グループだったのか

 「激奏のポラリス」で結成された「Polaris」には様々な陣営のKAN-SENが参加していました。
 ガスコーニュ(ヴィシア)、クリーブランド(ユニオン)、シェフィールド(ロイヤル)、アドミラル・ヒッパー(鉄血)、赤城(重桜)と一切の被りがありませんでした。
 一方、「激唱のユニバース」で新たに結成された3グループは、意図的に陣営をわけているのではという作為が感じられます。

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 戦争とまではいかなくても、ちょっときな臭い雰囲気を感じましたが、あっさりネタ晴らしがあります。指揮官が決めたことだったようです。おまえかーい。

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 「激奏のポラリス」でも、この世界線に指揮官が存在していることはほのめかされていました。「激唱のユニバース」ではこのアイドルイベントの運営に指揮官が意外と深く関わっていることがわかりました。さてはコイツ、けっこう楽しんでいるのではなかろうか…。
 平和な世界線ではよくある、各陣営の交流を促すためのイベントとして、2回目のアイドルイベントは開催されたようです。

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 「激奏のポラリス」のときから、明石は2回目をやる気まんまんでしたが、ちゃんと計画を実現させたみたいですね。

μ兵装と感情

 μ兵装は音楽の力を艤装に宿し、KAN-SENの感情の強さで出力が変わる兵器です。「激奏のポラリス」では1グループだけでしたが、「激唱のユニバース」では3グループあって、それぞれが違った想いをμ兵装に込めて戦うお話でした。
 楽曲の歌詞も最後に載せています。歌詞を精査しながら考えると、いろいろ深読みしたくなってしまいます。

Polaris

 「激奏のポラリス」ではボーカルのガスコーニュにスポットを当て、彼女が自らの感情を理解し、開放していく過程が描かれていました。

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 ガスコーニュ自身の変化を描いた物語として、起承転結のついたお話が展開されました。ガスコーニュはライブを楽しむという感情を理解することで、μ兵装の出力を引き上げることに成功したわけです。

lumière

 ル・マランがμ兵装に込めた想いは妹のル・トリオンファンを大切に想う気持ち、そして感謝の気持ちです。赤城さんが説明してくれています。

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 ル・マランはぐうたらなキャラとしてネタ扱いされることが多いです。妹はそんな姉に対してお節介を焼きたがるわけですが、姉さんはちゃんと妹のことを大事に想っているのですね。思いがけないエモさにガツンとやられました。
 ダンケルクさんのお菓子に釣られて参加してしまった…みたいなおふざけ展開を予想していたので、ル・マランちゃんの頑張りが余計に尊いです。歌唱も本気でしたし。
 本編の世界線ではル・マランはヴィシア側、ル・トリオンファンはアイリス側と散り散りになってしまっています。早く1つのアイリスへと戻れると良いですね。
 「祈りノウタ」は、苦境を乗り越えて希望溢れる明日へと向かおうという意志が込められた楽曲です。ラスサビの『手をとって 咲かせよう 新たな 時代を 映し出そう』という歌詞には、アイリスとヴィシアが1つになって次の時代を創ろうというメッセージを感じます。
 「祈りノウタ」は唯一のソロ曲で、かつバラード調なので歌声がダイレクトに響く楽曲です。誤魔化しが効きにくい条件下で、ル・マランの声を出しながらもすばらしい歌唱を披露している白石晴香さんの声優力は圧巻です。ロングトーンが伸び切らずに「っ」って途切れちゃう感じとか無茶苦茶ル・マランっぽいなと思いました。
 ちなみに「lumière」はフランス語の「光」で、ル・マラン「Le Malin」は「悪意」という意味なので、音は近いけど意味は真逆という面白い名づけになっています。

Verheerender

 大鳳とローンがμ兵装に込める想いは、説明してくれなくてもわかります。指揮官を慕う気持ちですね。

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 大鳳はともかく、ローンは指揮官にべったりするキャラではありませんが、不安定な彼女のメンタルを支えてくれる存在として、指揮官のことはとても大切に思っているのですね。
 「艦上LOYALTY」は指揮官への想い100%の曲です。loyaltyは忠誠とか信義という意味なので、単なる愛情を超えた深みのある想いだなあと思いました。「艦上」って変な言葉を使うなあと思ったのですが、「感情」とのダブルミーニングなんですかね。
「verheerender」はドイツ語の「verheerend(壊滅的な)」を語尾変化させた単語で、比較級だったり主格だったり与格だったりするらしくニュアンスまで明確に掴めません…。
 表出させる感情が明確だという前提はあるものの、今回の3曲だと悠木碧さんの歌い方が一番すごいなあと思いました。大鳳らしい凄まじい感情が伝わってきて、表現力の高さに圧倒されます。

Astrum

 Astrumはどんな想いをμ兵装に乗せるのか?というのが「激唱のユニバース」でのクライマックスでした。みんな個性的で、同じような想いを持っているわけではありません。方向性を揃えないとμ兵装の出力が高まらないので、Astrumは条件的には不利な立場なのではと思います。
 アイドルカツドウを行っていく中で、彼女たちは様々なKAN-SENに助けを求めます。アイドルとしてレベルアップしたいという想いからの行動だったわけですが、実はそれがそのままμ兵装に乗せるべき答えだったというわけですね。仲間たちを大切に想う気持ちなら、1つにしてμ兵装に込められると。

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 「Blue Sprit」のサビには『絆とともに空を穿つ』『仲間が隣にいるだろ』という歌詞があります。あの曲は仲間を想う気持ちをみんなで歌うという構成にちゃんとなっているのですね。
 イラストリアスから順々に歌声を繋いでいく「Blue Sprit」の入り方が大好きです。声優さんたちの声色の使い方が本当にお上手で、キャラの個性がはっきりと立っています。
※公式Youtubeでは「Blue Sprit」、ゲーム内では「Blue Spirit」と表記揺れしていますね…。


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 キャラの特徴を良く表した素敵な楽曲と、声優さんたちの名演があり、今回の3曲はとても感情を揺さぶられる仕上がりになっています。想いを込めることで殺傷力の上がる兵器、まさにμ兵装による攻撃を、我々プレイヤーも受けているのではないかと思いました。
 準備するのにパワーがかかるイベントだと思いますが、売り上げが良ければ来年もやってくれるはずです。期待して待ちましょう!


「Blue Sprit」歌詞

イラストリアス
It's my life いつから 果てを追いかけた


ボルチモア
灯の風が空を舞うような 輝きのDestiny


ダイドー
So I left 不完全な 未来へ向かって歩いた


タシュケント
戦い抜いた先には


【アルバコア】
Absolute 自信だけ


【all】
繋いだ 声はきっと
次の 奇跡を起こしていくんだ
恐怖なんか忘れた あの碧(あお)へ


絆と共に 空を穿つ 出撃の合図だ
積み上げた力 ただ前に進め
仲間が隣にいるだろ


この先まで 限界突破 無我夢中の記憶を
意味のない傷なんて
あるわけなくて 光が見えた

「艦上LOYALTY」歌詞

大鳳
(語り)さあ指揮官様 命令をくださいませ
(語り)指揮官様に尽くすための命令を この私に…


【ローン】
(語り)私の愛する人に手を出すつもり?
(語り)そう なら覚悟を決めてもらいましょうか!!!!


大鳳
あぁ 要らない 要らない
この航路を阻むなら そんな命 邪魔でしかないわ
(語り)私の全ては勝利をささげるために…


【ローン】
あぁ 解せない 解せない
愛を成すための戦争というのに 慄くなんて
(語り)指揮官のためならば どんなことも…


大鳳
紺碧の 海を染めよう


【ローン】
夕陽よりも深く 暗い赤 愛の色で


大鳳&ローン】
戦旗高く掲げて この愛を果たそう
己が 想い だけを貫いて
勝利栄光のすべて ただひとりのため
あなた以外 世界に要らない
いま また 燃え盛る この胸の愛がゆえ

「祈りノウタ」歌詞

祈りの先 誓った 明日へ 火を灯せ
守り抜く 愛のfleur(フルール:花)
懐かしい 清らかな歌は
海越え 響く希望


傷ついた 過去も 抱き寄せ飛び立つ
目指した場所 それは日が差す場所
迷い込んだ 深い森の中
広げた羽はどこまでも白くて


暗闇に星踊り出す 願いを紡ぐように
信じて 前へ漕ぎ進め
未来を拓く 剣に見果てぬ夢を


絆の先 辿った 軌跡輝いて
描こう 青きciel(シエール:空)
悲しみの色は流さない 光が奔る
太陽と 付き合えなくても
この海 照らすように
手をとって 咲かせよう 新たな
時代を 映し出そう


 以前のイベント考察記事です。
yterapokemon.hatenablog.com

yterapokemon.hatenablog.com


 BGMのまとめも書いてます。
yterapokemon.hatenablog.com