3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメアズレン10話感想-【残響】漂白されし紅の記憶

ネタバレします!!


 物語が一気に動いた10話でした。オロチが加賀とエンタープライズに干渉してくるのですが、その対応は明暗分かれることになります。2話ぐらいからなんとなく予感はありましたが、加賀は圧倒的な可哀そうヒロインですね。

重桜の分裂

 長門の判断でオロチ計画が一時中断されました。加賀は断固反対といった感じでしたが長門は全く取り合いません。この世界の長門は威厳がすごい。加賀が逆にタメ口なのが気になりますね。
 謎の海域から帰ってきたわけですが、日向曰く量産型セイレーンは動かないままなのだとか。オロチと接続すれば動くのでは?なんで動かないのでしょう。
 飛龍が「鉄血にも弱みを見せられない」と言っていますが本当に重桜は辛い状況に追い込まれてしまいましたね。

加賀の見た夢

 加賀の目の前に、突然赤城と天城が現れます。最初は単なる夢を見ているのかと思ったのですが、意図的に加賀の精神に干渉しているように見えるので、オロチの仕業と考えてよいのかなと思いました。黒箱には赤城の想いが取り込まれているので、赤城の記憶をベースに加賀に幻覚を見せているのでしょう。
 天城は病弱キャラです。史実では、関東大震災で竜骨にヒビが入ってしまい、空母に改装する予定がそのまま破棄されてしまいました。その変わりに、戦艦として建造途中だった加賀が空母として建造されました。「代用品にすらなれない」と加賀が言っていたのはこのことですね。天城の代わりなのです、加賀は。
 オブザーバーが出てくる回想シーンは、一番最初にセイレーンが重桜に接触してきたシーンでしょうか。天城のことを引きずっている赤城が、一番落としやすいと判断されたのでしょう。「どんなものでも生み出せるわ。たとえそれが死せるものだったとしても」とオブザーバーは赤城に揺さぶりをかけるのですが、赤城は「戯言ね」と全く相手にしていません。しかし、結局は誘惑に負けてしまった。
 「形も中身も寸分たがわず同じなら、それはすでにホンモノよ」とテセウスの船のパラドックスを用いてオブザーバーは再度問いかけます。今回の場合、オロチとして復活するのだから少なくとも外見は別物なのではと思ってしまいますが。
 加賀に幻覚を見せることで、オロチは加賀を思うがままに操っていきます。

エンタープライズの見た夢

 加賀の回想シーンの直後にエンタープライズにも幻覚が襲い掛かります。同じ時間帯にオロチが活動しているということでしょうか。
 オープニング前にもコードGが登場し、エンタープライズに語り掛けていました。あれもオロチの仕業ということでしょうか。コードGそのものはこの世界線には関係がなく、黒いメンタルキューブに貯め込まれたデータをオロチが使っているだけ。そういう解釈もできそうです。
 オープニング前でコードGは、「時を巡り、海を越え」と言っていたので、ゲーム版と同じく世界線を飛び越える力を有しているようです。目は赤色。覚醒したエンタープライズが黄色でしたが別物のようですね。「紅に染められた航路」というのが10話の副題に繋がります。ちなみに副題の話でいうと、「残響」というのは天城が実装されたイベント「縹映る深緋の残響」と繋がっていますね。
 廊下のシーンでは、1話のモノローグと同じようなことをコードGは喋っていました。「冒険心を胸に大海原に乗り出した人類は...」にはわざとらしく冒険心(エンタープライズ)という言葉が使われていますね。名前に込められた意味を理解できる日は来るでしょうか。
 「海の戦いは戦いの歴史だ。闘争、これこそが人が求めたモノ。これが人の望んでいるロマン」ここはゲームとアニメのキャッチコピーに引っかけたセリフなので、最初から意図的に設計されているのだと思います。キャッチコピーは「これがキミの望んでいるロマン(海戦)」。人とは我々のことでもあるので、なんだかメタ的ですね。
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https://play.google.com/store/apps/details?id=com.YoStarJP.AzurLane&hl=jaより
 最初はコードGなのかなと思ったのですが、天城に変化したあたりでオロチとしての本性を現しました。膨大なデータを取り込んだオロチは、「人の想いを映し出す鏡」「人の想いにより生まれた、人柱の怪物」。これはだいぶ強敵ですね。

ベルファストのブレーキ

 オロチの干渉によって加賀は壊れてしまいました。エンタープライズも危ういところだったのですが、ベルファストが寸前のところで踏みとどまらせてくれました。ここが加賀とエンタープライズの決定的な分かれ目になりましたね。
 海が怖いのになぜ戦い続けたかという問いに、「私は戦うための存在だ」とエンタープライズが答えると、「安易な答えに逃げないでください。あなたはもう、答えを知っているはずです。いまはただ、見失っているだけ」と叱るベルファスト。視聴者ならだれでもわかる単純な話なんですけどね。暗闇にいる本人にとってはそれに気づくのが意外と難しいのかもしれません。
 アニメを通してずっとベルファストだけが、兵器として生まれたKAN-SENに心がある意味を問い続けているような気がしています。こういう葛藤はすごく好きなので、他のキャラが他の角度からも考えてくれていたらもっと深みが出た気がするのが残念なところです。

ピュリファイアーvsアズールレーン

 黒いメンタルキューブを奪い返すために、ピュリファイアーが基地に単独で乗り込んできました。一機だけだったので哨戒も見落としてしまい、臨戦態勢に入るまえに多数のKAN-SENが被弾してしまったようです。いきいきとしているピュリファイアーがとてもかわいいですね。
 追ってきたロイヤルメイド隊に対して、「遊んでほしいの?」と迎撃をするピュリファイアー。量産型セイレーンを呼び出して基地に襲い掛かります。たぶん目的は黒いメンタルキューブを奪うことなので、さっさと帰るのが良いはずなんですが。。。わざわざ相手をしてあげるのははピュリファイアーらしいところですね。
 綾波を含めて初期艦が3人で出撃するのは胸熱でした。空中からジャベリンが発射した弾道は、ゲーム内の全段発射スキルののものでしたね。最初は正面に向いた弾道が、徐々に横に広がっていきます。

 エンタープライズベルファストの問いかけの答えが分からぬまま、結局戦いに赴いてしまいます。たぶんアニメを通じてほとんどがの出撃が、仲間を助けるためのものなはずなんですよね。ピュリファイアーはエンタープライズを見つけてさらに嬉しそうにしていました。

オロチ出撃

 重桜では加賀が一人でオロチの本体を起動させ、出撃させてしまいました。蛇型の船首をもち、島と比較しても明らかに巨大なフネ。このままアズールレーン基地に進撃するのでしょうか。アズールレーンを攻撃する意味はない気がしますが。。

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