3度目のサザンドラ

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【アズレン】イベントストーリー考察:虚畳なりし限象 編【アズールレーン】

 2020年12月29日開始の期間限定イベント「虚畳なりし限象」のストーリーを考察する記事です。気になった7つのトピックついて順々に書いていきます。

※イベントストーリーのネタバレを含みます

1. 時系列はどこにあたるか

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 「虚畳なりし限象」はセイレーン作戦が始まる直前のお話です。

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 金剛たちはセイレーン作戦が行われるNA海域(大西洋)へと向かっている途中で、今回の事件に巻き込まれてしまいました。セイレーン作戦Chapter4の段階で金剛たちはNA海域に到着済みなので、その前の出来事であることがわかります。

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 ラストでリットリオが「遠方の客人を迎える」と言っています。これは赤城たちが和平協定を結ぶためにサディアのタラントを訪れることを指しています。同じヨーロッパから来るお客さんのことを"遠方の客人"とは呼ばないでしょうからね。
 セイレーン作戦Chapter1でクイーン・エリザベスが和平協定が結ばれたことを報告しているので、そこよりも前の時間軸であることがわかります。

2. イベントの舞台はどこにあるのか

 今回のイベントは鉄血が所持する浮島要塞と呼ばれる施設で起きた出来事ですが、それがどこにあるのかは明示されません。
 瑞鶴たちは南大陸(アフリカ大陸)を回り込む航路を進んでいました。

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 この航路はアフリカの沿岸部で補給を受けながら進んでいくものと思われるので、そこから大きく外れるということは、沖の方に離れてしまったということなのかなと思います。ただし、アフリカ大陸の東側(インド洋)なのか、西側(大西洋)なのかはヒントがなくて良く分かりません。
 浮島要塞がある場所は、もともと鉄血が掌握していた海域だったものの、セイレーンが現れたときに奪われてしまったとニュルンベルクが言っています。
  
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 セイレーンがこの世界にやってきた年代は明言されていませんが、三笠やアヴローラが作られたころなので、第一次世界大戦の前ぐらいなのではないかと私は考えています。
 1884年ベルリン会議で列強諸国によるアフリカ植民地の調整会議が行われ、ドイツは現在のカメルーンナミビアタンザニアのあたりに植民地を持っていました。
 この中のどれかがモチーフになっているのかなと思ったのですが、カメルーンナミビアは大西洋、タンザニアはインド洋に面しているため、結局絞り込むことはできません…。


3. カンレキのないKAN-SEN

 浮島要塞がどこにあるにせよ、鉄血本土からはけっこう遠い場所のはずです。なぜここに鉄血のKAN-SENが駐留していたかと言うと、鏡面海域を発生させて戦力を隠していたからですね。

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 「カンレキのないKAN-SEN」は存在が公にされていないようです。アイリスイベントでガスコーニュが出てきたときには、リシュリューですらビックリしていましたからね。どこの陣営でもそうなのでしょう。
 浮島要塞にいた4人は史実では建造されていない「カンレキのないKAN-SEN」です。
 ペーター・シュトラッサーはグラーフ・ツェッペリン航空母艦の2番艦です。1938年に起工し、1940年の完成を目指していたのですが第二次世界大戦の勃発の煽りを受けて建造が中止されてしまいました。

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 プリンツ・ハインリヒはZ計画と呼ばれる海軍軍拡計画の中のP級装甲艦の1隻です。計画だけで言えば全部で12隻ありましたが、1隻も建造されることはありませんでした。

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 ヴェーザーは元々は軽空母ではありません。アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦四番艦ザイドリッツとして建造がスタートし、途中で軽空母ヴェーザーに転換しようとしたものの、物資不足などにより建造が中止されてしまいました。

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 Z46が実装されたのは「鏡写されし異色」でしたがこの子も史実では完成していません。

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 特に重要なのが空母の2人です。カンレキのある鉄血空母はグラーフ・ツェッペリンしかいないため、他陣営は鉄血には空母が1隻しかないと思っているからです。
 鉄血と直接敵対しているロイヤルはもちろんですが、重桜もグラーフ・ツェッペリンの居場所には注意を払っている様子でした。

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 なのでペーター・シュトラッサーとヴェーザーの存在自体が奇襲みたいなものなのだったわけです。サディアと重桜にはバレてしまいましたが、アズールレーン側にはまだバレていません。

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 ペーター・シュトラッサーの存在を知った翔鶴が赤城に思いを馳せる一コマがあったのは、重桜の実権を握っているのが赤城だからというだけではありません。
 史実のグラーフ・ツェッペリン級空母は日本から赤城の設計図を提供されて作られました。自分と似た設計の空母がもう1隻いると知ったら赤城がどんな反応をするか見てみたいということでしょう。

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4. 鉄血-サディア関係

 フリードリヒ・デア・グローセの命令でサディアを鉄血基地の視察へ招待したようでしたが、その意図が見えにくいイベントでした。オイゲンの言っていることは口先だけの出まかせにしか見えないですからね。

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 どのような企みがあるにせよ、サディアにとっては鉄血の内部事情が知れて、セイレーン技術のおこぼれに預かれるかもしれないわけで、視察を断る理由はありません。
 イベントの最後でリットリオがカラビニエーレから視察の報告を受けるシーンがありました。リットリオも鉄血が隠していた戦力のことが気になっているようでした。

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 サディアは一応レッドアクシズ陣営に属しているものの、アズールレーン陣営への復帰も考えるぐらいには定まらない立ち位置をとっています。両軍の陣容と戦況を見極めながら、どちらにつくかを判断していこうとしているのでしょう。
 リットリオが味方である鉄血の戦力が充実していることにショックを受けたということは、鉄血を裏切る選択肢がこの段階でも残っていることを示しているのではないかと思います。
 「悲嘆せし焔海の詩」のときはタラントに迫りくるロイヤル艦隊を前に、サディアは鉄血に支援を要請したものの、鉄血はついに動きませんでした。

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 今回の「虚畳なりし限象」では、サディアが国家としての舵取りに依然として苦労している様子が垣間見えます。セイレーン作戦が始まっても状況はあまり変わっていないようです。戦争が起きている以上、戦力の大きさがものを言う世界であり、小国の立場は厳しいですね。
 逆に、鉄血がサディアを浮島要塞の視察へと招待した理由については、武力による威嚇だったのかなと予想しています。

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 鉄血の技術力や戦力を見せつけて、サディアが鉄血に勝てる可能性はないことを示し、おとなしく言うことを聞いておけというメッセージを発したかったのでしょうか。フリードリヒ・デア・グローセが表舞台に出てこないので、鉄血の真意は分かりません。


5. セイレーン中枢部に持ち込めないモノ

 わざとらしく伏線として残されたものはこのセリフですね。

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 重桜が所持しているものの中で、セイレーン中枢部に持ち込むと危ないものといえばワダツミぐらいでしょうか。
 赤城はセイレーン作戦にワダツミを持ってきているのでしょうか。高雄METAがあんなにすごい勢いで奪おうとしてきたものなのに、ひょいひょい持ち運ぶと危ないですよね。
 これはこの先のイベントで自ずと明らかになっていくでしょうから、これぐらいにしておきます。

6. セイレーンが持ち帰った「サンプル」とはなにか

 「虚畳なりし限象」でコンパイラーが浮島要塞に侵入した理由は、「サンプル」を回収するためと言っていました。

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 この「サンプル」はストーリーを語る上では特に重要なものではない可能性もありますが、わざわざ危険を冒してまで盗みに来たものなので、セイレーンたちにとっては重要なものなのでしょう。

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 壊れやすいものらしいです。テスターが行うテスト結果のようなデータではなく、物理的なものなんですかね。


7. セイレーンの兵装モチーフ

 ストーリーとは直接関係ありませんが、コンパイラーがちょっと面白いことを言っていたのでメモ程度に書いておきます。

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 セイレーンはどことなく海洋生物っぽい見た目をしていますが、兵装のモチーフが決まっているのだということは初耳でした。人型の部分が本体で、そこに海洋生物型の兵装をつけているというのがセイレーンたちの戦闘態勢ということみたいです。
 コンパイラーの兵装はダイオウグソクムシがモチーフとのことです。黒い殻の部分が言われてみればそんな感じですね。
 ピュリファイアーはシュモクザメでしょうか。

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画像はhttps://www.compileheart.com/alcw/chara/?page=ch29より

 オブザーバーはタコかな…?

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画像はhttps://www.compileheart.com/alcw/chara/?page=ch28より

 オミッターはなんでしょう…?ウツボ…?ヤツメウナギ…?

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 テスターはマンタですね、おそらく。

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 下級セイレーンたちにもプリンツ・ハインリヒが言及していましたね。
 左からコンダクター(イソギンチャク)、オブストラクター(???)、スカベンジャー(エイ?)、ナビゲーター(オウムガイ?)、スマッシャー(カニ?)
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画像はhttps://twitter.com/azurlane_staff/status/1340263411075096578より

 適度に抽象化されていてカッコいいデザインですよね。

おわりに

 セイレーン作戦の中でもガッツリとイベントストーリーがあったため、今後海域イベントはどうなるのだろうと思っていたのですが、今まで通りの形でやるみたいですね。
 しばらくはセイレーン作戦が始まる前の時間軸を遡っていくのではないかと思います。アズレンのストーリーはただでさえ難解なのに、時間軸をぐちゃぐちゃにされると困ってしまいますね…。時間軸だけはわかりやすく示してもらえると有難いなと思いました。


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 他のイベントストーリーについても同じように書いています。
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