ネタバレします!!
37話は災いの樹に吸い込まれたヒイロが異世界に迷い込むお話です。ジェネシスアイランド編のスタートである13話以来のバトルがない回でした。
今回描かれたお話は本家シャドウバースのメインストーリーと関わりの大きいものでした。本家のお話を知っている人と知らない人では見え方が大きく変わると思います。
私は本家のお話を知っている立場から感想を書きます。予備知識なしのまっさらな状態でアニメを楽しみたいという方は、ここで引き返すことをお勧めします。
36話と37話を見た感じ、本家を知っていても知らなくても、どちらでも楽しめるアニメになっていると思います。
災いの樹の中
36話のラストでヒイロたちは災いの樹に吸い込まれてしまいました。
ヒイロは自宅のベッドの上で目を覚まします。災いの樹に囚われてしまっているはずの母アサギと平穏に暮らしている日常が突然訪れ、ヒイロは世界を守るために戦っていたことを忘れています。
災いの樹を出現させて世界を崩壊させようとしている上位存在ネクサスは、本家シャドウバースのメインストーリーのラスボス的存在です。過酷に満ちた現実から人々の目を背けさせ、偽りの安寧の夢の中に閉じ込めてしまいます。
安寧の夢の中では、眠っている本人が心から望む世界が実現されます。アリサは親友ロザリアよりも優秀な森番になり、ルナは両親と暮らし、ユリアスは宿敵バルタザールと戦い続けることができました。
本家シャドウバースとの相違を感じた点は、眠っている本人以外も夢の中で変化しているという点です。
ヒイロの安寧の夢の中であれば、アサギとエイジが一緒にいてくれさえすればそれでよいはずです。しかしそれ以外の登場人物たちも理想の自分になっているところに違和感を覚えます。
①あの世界はあくまでもヒイロの夢の中であり、ヒイロがあの形の世界を望んでいる
②複数人の願望が混ざり合って1つの夢の世界を形成している
私は②なのではないかなと思っています。
アリスが普通になりたいとかカイが天青学園には入学したくなかったなどの願望をヒイロは把握していないのではないかなと思ったためです。
また、ヒイロがあの世界から消滅しても、世界自体は残り続けたようなので、ヒイロだけの夢ではないのかなと。解釈の仕方は人それぞれかと思います。
理想の夢
ヒイロ
両親と一緒に暮らすという願いが叶いました。
エイジが家に帰ってくる前に夢を出たためエイジには会えませんでした。エイジもこの世界に来ているのだとしたら、違った願望を抱いているはずなので、エイジが出てこなかったことには作為的なものを感じます。
玄関に写真が増えていました。爺ちゃんは特に変わっていませんでしたね。
カズキ
唯一何も変化がないように見えました。現実に満足しているということなんですかね。
家が裕福になって、徒歩通学からバス通学に変わっている?なんていうのは深読みしすぎでしょうか。
ミモリ
特別な存在になることを夢見るミモリはアイドルになっていました。バスのラッピングでヒイロがびっくりする演出が良かったですね。
開場を待っているファンの中に、全国大会やジェネシスアイランドに来ていたリーゼントのゴツイおじさんがいましたね。今回はモブの使い方も面白いです。
オリジナルの挿入歌まで作る気合の入れようでした。曲名は「You are in my eyes」。ちなみにアリスが歌う挿入歌は「瞳の国のアリス」。ミモリは世界が変わってもアリスちゃんを見つめ続けているというエモさにやられました。
アリス
普通の女の子になりたいアリスは一般人になっていました。電子公告にでかでかと映るミモリとの対照性が美しいです。
普通であることに幸せを感じられるのが、ある意味羨ましいというか、自分自身を振り返ってしまってグサッとくるものがありました…。
カイ
カイはオブシディアン学園の制服に身を包んでいました。受験に落ちてたんですね。これは初耳でした。ということはルシアに対してはシャドバだけでなく勉強についても劣等感を抱えていたのかもしれません。
学校が違うためか、この世界ではヒイロとは面識がありませんでした。
ジェネシスアイランドで戦ったモブのメガネ女子が、カイのファンになってて細かいなあと思いました。
ルシア
シオリが元気になっていました。両親がいたのかはわかりません。
シオリってこんなに背が高かったんだなと思いました。健康体だからちゃんと背が伸びているのか、いつも寝たきりだからわからなかったのか…。
ルシアは表情が柔らかくなって、声のトーンも高めでした。心に重荷を抱えていると、表情も変わってきますよね。
マウラ
自室でレオンの帰りを待っていて、レオンと一緒にディナーに行くところでした。レオン以外は何もいらないという純真なる愛ですね…。
ハニワがちょっと気になりました。考古学に興味があるんですかね。
牙倉兄弟
謎だったのはここです。牙倉兄弟は災いの樹には吸い込まれていないはずなのに、なぜか理想の自分へと変化しています。実はこっそり巻き込まれているのでしょうか。
セイヤ側の希望が叶っているように見えますが、タクマも素直になりたいと思っているならこういうふうになるのかもしれません。ルシアと同様、状況が変わると表情が変わって面白かったですね。
もしくは災いの樹に吸い込まれた7人の中の誰かが、牙倉兄弟が中の良い世界であってほしいと願ったのでしょうか。であれば不仲の真相を知っているミモリが、この形の世界を望んでいたということでしょうか。優しいですね。
謎の少女
オープニング、エンディングに出てきていた謎の少女がアニメに出てきました。
どこからどうみてもアサギの幼少期ですね。ヒントを出すために、37話はアサギの正面カットが多かったように思います。
CVは???となっていましたが、アサギと同様に生天目仁美さんが演じているのではないかと思いました。
ネクサスに囚われたアサギが、助けを求めるために仮の姿を手に入れたのでしょうか。安寧の夢の中から無理矢理ヒイロを救い出したあたり、けっこう大きな力を持っているように見えます。ネクサスにバレたりしないのでしょうか。
彼女の正体はおいおい明らかになってくるでしょう。
ローウェンと黒龍
夢の中から飛ばされたヒイロは、また別の異世界にやってきます。ローウェンが槍の穂先を突きつけています。伝説のカードを託すときにヒイロとローウェンは出会っていますが、2人ともこの世界に来る前の記憶がありません。
謎の少女が再び現れて、黒いドラゴンと戦えと言います。ローウェンと黒いドラゴンと言えば、本家のストーリーが想起されます。
本家でローウェン率いるドラゴン討伐隊が倒した黒いドラゴンは呪いの竜でした。黒いドラゴンはローウェンに取り付き、彼が何かを強く守りたいと思ったとき、彼の体をドラゴンが乗っ取り、辺りを破壊しつくしてしまいます。
ローウェンはドラゴンを討伐するという使命だけは覚えていると言っていますが、彼はすでに黒龍の呪いに侵されているようでした。黒龍を倒すことが討伐隊の目的だったと思うので、時系列的な矛盾を感じます。
ヒイロと話しているところで、野営地の近くにドラゴンが現れます。シャドバのフォロワーではなさそうでしたね。
ヒイロはイグニスドラゴンを召喚してローウェンを助けます。「いけると思ったんだ」とのこと。異世界に飛んでカードが実体化するのもカードゲームアニメの鉄板の展開です。
ヒイロの様子を見てローウェンは記憶を少し取り戻したようです。「君の勇気に答えよう」ということでバトルすることになりました。
本家シャドウバースをずっと遊んできた人間からすると、ローウェンがシャドバをするというのがそれ自体でとてもエモーショナルなんですよね。ずっとずっとゲームの中で見てきた光景ですから。
今回のCM前後のカード掲出はベビーエルフ・メイとスカルフェインでした。バトルがない回とはいえ、ストーリーと繋がりのあるカードにしてほしかったですね。詠唱:夢想の白兎とかが合いそうだなと思いました。
何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter
36話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com
感想の一覧はこちら。
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