ネタバレします!!
24話はシャドウグランプリ編のクライマックス、ヒイロ vs レオンの決着回です。
ヒイロ vs レオン
先にバトルの流れをざざっと見ていきましょう。レオン社長のアニメオリジナルカードが暴れ回る展開でしたね。
7ターン
ジェネシスアーティファクトの効果はこのターンでは発動しませんでした。
竜の託宣で最大PPを増やしつつカードを1枚引き、シールドドラゴンで守護を貼ります。
相手が何をしてくるかわからないからとりあえず守護を貼るというのはある程度のリスクヘッジになります。突然疾走がいっぱい出てくる可能性もあるので。
ただここはジェネシスアーティファクトに2ダメージを与えることで特別なアーティファクトを埋めさせる結果になってしまいました。
8ターン
ジェネシスアーティファクト
7コスト0/12
①ダメージを受けて破壊されなかったとき、「ディフェンスアーティファクト」「ガードアーティファクト」「キャノンアーティファクト」の中からランダムな2枚をデッキに加える
②共鳴状態ならこのカードは攻撃されない
③自分の場に他のアーティファクトフォロワーが出るたび、それを+2/+2する
④このカードの他にアーティファクトフォロワーが2枚以上存在しているとき、自分のリーダーはダメージを受けない
体力は12もありますが、確定除去に対する耐性がないため、7ターン目にそのまま置いてもあまり強くありません。②があるので必殺だけは効きません。
①の能力で加わるAF(後述)はかなり強いですが、自分から攻撃をしにいかないとダメージをもらう場面は限定されます。加えたカードをピンポイントで引き抜くこともできないため、①を絡めた強い動きは想定しにくいです。
③と④があるので、最低でもAFを2枚一緒に出したいカードだなと思いました。ただそれをするにはコストが重いです。
もちろんこれは実際の対戦環境を考慮したときの話です。アニメではまさにラスボスにふさわしい絶望感を与えるカードでしたね。
このターン、レオンはミスティックアーティファクトを出して共鳴に入ります。マキナサーヴァントを出してシールドドラゴンにぶつけて、次元断でシールドドラゴンを破壊します。
次元断は能力調整が入って共鳴状態は5点出るようになりました。ただ、シールドドラゴンの体力は6あるので、能力調整の有無は結果に影響しません。
最後にアナライズアーティファクトを出します。ミスティックアーティファクトとアナライズアーティファクトは+2/+2され、ジェネシスアーティファクトの④の能力でレオンにバリアが貼られます。バリアの色がAFの種類に対応しているのが芸が細かかったですね。
ただ、ジェネシスアーティファクトにもイグニスドラゴンの3点AOEダメージが入ってしまうため、①の能力が再び働きます。イグニスドラゴンと相性が悪いカードですね。
9ターン
できることの割にコストが重すぎて使われないカードでした。
エアシップホエールの効果でアナライズアーティファクトを2枚出し、さらに手札からアナライズアーティファクトを1枚出します。これでアナライズアーティファクトが5枚デッキから出てきましたね。
エアシップホエールを進化してイグニスドラゴンを破壊します。
23話のときに思わせぶりにコストを下げておいた輝石のドラゴンがここで登場します。
本来なら4コストなのでプレイできませんが、騎竜兵の効果で2コストに下がっていたのでプレイできました。ファンファーレで2枚手札を捨てる効果を持っていますが、手札はインフェルノドラゴンのみだったため1枚得しました。
10ターン
ディフェンスアーティファクト
4コスト4/6
守護
能力によるダメージを受けない
ガードアーティファクト
4コスト2/8
守護
能力によって破壊されない
キャノンアーティファクト
1コスト4/2
ファンファーレ:自分の場の他のアーティファクトカードの数だけ相手リーダーにダメージを与える
キャノンアーティファクトが別格に強いです。AFは相手のリーダーにダメージを与えるカードがあまりなく、初期はレディアントアーティファクトの5コスト4点疾走のみでした。キャノンアーティファクトは1コストなので他のAFカードとくっつきやすく、手軽に5点出せます。
キャノンアーティファクトが2枚出てきて、ヒイロの体力は1まで落ちました。絶体絶命のピンチがやってきます。
輝石のドラゴンが23話からの伏線となりました。攻撃して破壊されることで、3ドローします。
決着のキーカードは竜爪の首飾りでした。
5コストが重いですがロマンのあるカードでした。愛されしネタカードという感じです。このカードを置いた状態でアスタロトの宣告を撃つと確定で勝ちになったりします。
レオンの場にアニメオリジナルカードしかないため分かりにくい盤面でした。ジェネシスアーティファクトの④の効果があるため、守護を持つディフェンスアーティファクトとガードアーティファクトを突破したとしてもレオンにはダメージが入りません。ただ、イグニスドラゴンの攻撃時効果で3+1点のAOEが入るため、キャノンアーティファクトはいないも同然で、守護をどかせばヒイロの勝ちという状況でした。
輝石のドラゴンとワイルドハントでディフェンスアーティファクトを破壊し、ドラゴンナックルとジュエルドラゴンでガードアーティファクトを突破します。
レオンさんは最後の最後まで余裕ぶっていましたが、竜爪の首飾りとイグニスドラゴンの効果はすでに明らかになっているのだから、負けは自明だったんですがね…。シャドバは相手のターン中にカードをプレイできないので、こういうシーンの盛り上がりを作るのが難しいですね。
ただ、ラストバトルということでイグニスドラゴンに決着をつけさせるあたり、本当に頑張ってバトルの演出を考えていますよね。こだわりを感じます。
仲間のバトル
ヒイロのバトルの間に挟まっていましたが、ここでまとめて見ていきましょう。
ミモリ vs ドライ
ミモリの先攻10ターン目が映ります。ドライの体力は13、ミモリは5です。ドライの盤面はアナライズアーティファクト、機構翼の剣士、白黒翼・ネクス(進化後)、不定の実験体がいます。ミモリの盤面はカラです。
ドライの手札には異界転送、熱狂の機兵、機構職人・ジノ、機構翼の剣士が見えます。ミモリの手札にはフェアリーが5枚と白銀の矢があります。
AFを絡めてドライが盤面を取り続け、ミモリが押し込まれている試合展開に見えます。
先攻10ターン目、デッキトップからブリリアントフェアリーを引いて勝ちでした。ミモリはこのパターンばかりになってしまっていますが、一応白銀の矢もフィニッシュカードとして採用しているので大目に見てあげましょう。
カズキ vs アイン
カズキの体力は12、アインの体力は4です。
カズキの盤面にはヘビーナイト、ビクトリーブレイダー、ホワイトジェネラルがいます。アインの盤面にはエンシェントアーティファクトが1枚と、シルバーのカードが2枚、ブロンズのカードが1枚あります。
カズキは試合展開がだいぶ苦しそうでしたが、盤面を取り返して形勢を逆転したようです。エンシェントアーティファクトが素で場残りしているのも不可解ですし、何が起きたのでしょうか…。
アインは前のターンでビクトリーブレイダーを破壊しきれなかった様子です。ビクトリーブレイダーの攻撃で締めでした。
アイン:「バカな、こんなことが…」
カズキ:「バカだってやるときはやるじゃんね~」
カズキが自らをバカキャラだと認めました。アインはカズキのことをバカだと言ったわけではないのに…。
カイ vs ツヴァイ
カイの体力は17で、ツヴァイの体力は見えません。
カイの盤面にはフレイムデストロイヤー、クロノウィッチ(進化後)、7/7のルーンブレードサモナーがいます。ツヴァイの盤面はカラです。
ツヴァイの手札はハクラビ、古代の増幅器、虚数物体、造られし巨象、不定の実験体、機構翼の剣士が見えます。
クロノウィッチの攻撃でカイの勝利となりました。スペルブーストを進めてフレイムデストロイヤーとルーンブレードサモナーで暴れたあと、それをクロノウィッチで復活させて盤面を再構築したみたいです。2回強い盤面を作られて、ツヴァイは対応しきれなかったのかなと思われます。
アリス vs フィーア
アリスの体力は11で、フィーアの体力は3です。
アリスの盤面にはスケルトンレイダーが出ています。
アリスの手札には、アンデットキング、アンドラス、死都の女王、ラビットネクロマンサーがいます。フィーアの手札にはレディアントアーティファクト、アナライズアーティファクト、デウスエクスマキナ、ミスティックアーティファクトが見えます。
デウスエクスマキナは初期AFネメシスの要であり、絶対に6ターン目にプレイしたいカードでした。
AFが場に出たときPPを1回復するため、アナライズやエンシェントがノーコストで出てくるようになります。アニメでは6コストでしたが、アンリミテッドの環境に合わせるために現在は5コストになっています。
このカードがキレイに着地していたら主人公組は相当きつかったと思うのですが、6人のシャドウナイツたちは誰もこのカードを場に出せなかったのですかね。それはまあ世界を救う資格はないのかもしれません。
この試合は、スケルトンレイダーのAOE効果でフィーアの盤面を破壊して一気に勝ちという展開だったみたいです。
スケルトンレイダーでとどめを刺すときに、フィーアさんがふっと微笑むんですよね。これはミモリのときと同じ演出で、びっくりしてしまいました。アリスちゃんに負けるとみんな穏やかな気分になるのでしょうか。
マウラ vs フンフ
マウラの体力はよく見えないですが赤文字まで減っています。フンフの体力は5です。おそらくフンフは体力最大値が5まで減らされているはずです。
マウラの盤面にはゴッド・オブ・カース(進化後)とブロンズのカードがあります。フンフの盤面にはレディアントアーティファクト、ハクラビ(進化後)、ミスティックアーティファクトがいます。
マウラの手札には煌角の戦士・サリッサ、漆黒の法典、天空の守護者・ガルラが見えます。
ゴッド・オブ・カースが進化したあと、フンフは頑張ってマウラの体力を詰めたようですが、間に合いませんでした。ゴッド・オブ・カースが体力最大値を5減らしてマウラの勝利でした。
ルシア vs ゼックス
ルシアの体力は9、ゼックスの体力は5です。
ルシアの盤面にはダークエンペラーと氷結の剣鬼がいます。ゼックスの盤面にはミスティックアーティファクトが2体います。
ゼックスの手札には鉄鋼の拳闘士と魔鉄の銃兵が見えます。
ルシア:「キミには、譲れない何かがあるかな?ボクにはある。大切な妹と、負けられない相手がいる!だからボクは負けない。こんなところでは終われない!」
ルシアの中では、シオリとヒイロが同列の"譲れないもの"になっているんですよね。本当にヒイロのことが大好きですねえ~。
ルシア:「覚悟も実力もキミたちの方が上だったのかもしれない。でも、それだけじゃ足りないんだよ!」
よくある少年向けアニメだと、「オレたちには絆がある!」みたいなことを言うところだなと思ったのですが、アニシャドの主人公組は単純な絆で結ばれているわけではないですからね。表現が難しいところです。
群れなす飢餓で2体のミスティックアーティファクトに3ダメージを与えて破壊し、ダークエンペラーの攻撃でルシアの勝利でした。
ヒイロの両親の過去と災いの樹
回想でいろいろと語られたので見ていきましょう。
ヒイロの両親である竜ヶ崎エイジと竜ヶ崎アサギはともに災いの樹を研究するジェネシスカンパニーの研究員だったようです。当時はレオンも同じぐらいの立場だった様子で、今はそこから出世したということでしょう。
エイジ:「コイツは人類に叡智をもたらすと同時に…」
レオン:「災いをもたらす」
エイジ:「オレが臆病なだけかもしれないがな」
レオン:「確かにリスクはあるだろう。しかし、この祝福の樹にはそのリスクに見合うだけの対価が眠っている。それにね、エイジ。私たちには------------(聞き取れない)」
災いの樹から得られる成果物が何なのかはよくわかりませんね。本家のストーリーでは災いの樹はゲートのような存在であって、特にメリットをもたらすものではありませんでした。
レオン:「我々は手に入れた未知の存在に興奮していた。しかし、祝福の樹と呼ばれていたそれは、ある日破壊へと時を刻み始めた…」
最初は安定していたものの、暴れ出したようです。当初エイジは「"けんげん"数値は安定している」と言っていました。これが"顕現数値"だとしたら、災いの樹がこの世に現れるときの安定度合いみたいなものを示しているのかなと思いました。暴走を始めたときは、顕現数値の異常確認と言っていましたね。
レオン:「この日、祝福の樹は災いの樹となり、アサギは災いの樹の依り代として選ばれた。
実体を持たなかったものが顕現しようとして、アサギを取り込んで実体化したということでしょうか。キリストが十字架に貼り付けにされたときのポーズをアサギはとっていました。本家のストーリーで災いの樹そのものが何かを取り込むという話はなかったです。
取り込まれたアサギを救おうとして、エイジは必死にキーボードを叩いていました。災いの樹は電子制御できるものなのでしょうか…?シャドウバースがカギとなるぐらいなので、デジタルなものなのかもしれません。
ヒイロの家の玄関にある写真立てを横に置いて作業をしていましたね。エイジが自分の子を想う気持ちの現れでしょう。いま家に飾ってあるものは、事件のあとにレオン社長が届けてくれたのでしょうか。
エイジ:「オレは行く。封印装置は完全じゃない。災いの樹は必ずよみがえる。だからレオン、これを消し去る方法を、世界を救う方法を、オマエが創ってくれ」
レオン社長はエイジから災いの樹の対処を頼まれて、必死にそれに応えようとしているのでしょう。歪みも見えるのですが、これも1つの友情のカタチなのかもしれません。
レオン:「事故などではない。必然だ。そして死も訪れてはいない。キミの両親は災いの樹の中で、ヒトを超えた存在となり、今も生きている」
「ヒトを超えた存在」になっているというのが気になりますね。取り込まれただけなら、ただ「生きている」だけでも良いはずなのに。
こういう過去があったのであれば、レオンがヒイロに執着する理由も何となくわかりますね。後述しますが災いの樹に対抗するためにシャドウバースが創られたのだとしたら、エイジはシャドウバースプレイヤーではなかったことになります。ヒイロに受け継がれている「力」とはなんなのでしょうか?
ヒイロの絶望
決着がつく直前のやりとりが印象的でした。デッキトップから引いたカードがドラゴンナックルで絶望してしまうヒイロくんに、レオン社長は追い打ちをかけます。
レオン:「しかし残念だよ。いまのキミでは2人に会うことはできない。キミには世界を救うことも、シャドバを愛することもできない。キミは、何も成せない、何も選べない。いまのキミは何者でもない。ここまでだ。」
清々しいまでの精神攻撃ですね。シャドバを愛することぐらいはできるだろ!wと思うのですがまあヒイロくんに効いているのでヨシとしましょう。
ルシア:「何を迷っているヒイロ!どんな絶望的な状況でも諦めない、どんなに厳しいバトルにも立ち向かう、それがキミだろヒイロ!」
ヒイロ:「…わりいルシア、らしくねえよな!こんなの。最後まで諦めねえ。それがオレのシャドバだ!」
ルシアはヒイロのことをよく見ていて、彼のバトルの本質をぴたりと言い当てます。もはや愛ですね。
レオン:「うむ、ではどうする少年よ。何のためにバトルする?選び取って力にするが良い」
ヒイロ:「選ばねえよ。オレは全部のためにバトルする。世界を救うために、父さんと母さんに会うために、シャドバを楽しむために、そしてレオン、アンタに勝つために」
このセリフをヒイロがしゃべるところで、後ろに小さく映るルシアが表情を変えるんですよね。心情描写が本当に細かいのですこのアニメは。
ルシアはシオリのためにバトルをすると決め、自分のためにバトルをすることを捨てました。一方ヒイロはルシアの前で、全部を掴み取ると高らかに宣言をするわけです。この対比の構造が上手いですね。
また、ヒイロの勝利への期待が高まるにつれ、マウラの表情が曇っていくのも印象的でした。まだ核心的なことには触れていませんが、レオンに対して抱いている特別な想いがあるのでしょう。
ここのBGMは「大いなる決闘」のアレンジバージョンでした。世界大会の舞台でのみ流れるBGMで、テンションの上がる荘厳な一曲です。
7枚の伝説のカード
レオン:「シャドウバースの真の力を解放した。シャドウバースは単なる遊戯ではない。災いの樹を消し去るために作られた力、世界を救うカギだ」
レオン社長のトンデモ発言です。私たちが遊んでいたのはただのデジタルカードゲームではなかったのか…。
レオン:「7枚の伝説のカード、それらをそろえて、災いの樹のもとにたどり着け。そして災いの樹の中にあるコアを破壊するのだ。キミたちならできる。だからどうか、頼む」
まさにドラゴンボールのような展開ですね。7枚というのは当然1人1枚の計算になります。それぞれが2枚目のキリフダをもらうということでしょうか。どんなカードなのかワクワクしますね。
初代遊戯王で、3枚の神のカードが配られたような感じなのかなと想像しています。カードゲームアニメの王道の展開です。次回は特別編で、そこからまた新たな章の幕開けですね。
棋譜
23話と合わせて棋譜にしています。
何かあればご連絡ください。
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23話はこちら。
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