3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメシャドウバース22話感想-決着!そして…

ネタバレします!!

 22話はヒイロvsルシアの3回目のバトルの決着回です。そして物語全体が予想外に大きく動き始めて、私もアタフタしていまいました。

ヒイロ vs ルシア(前半)

 オープニング明けからすぐに前回のバトルの続きがスタートします。

7ターン

 先攻7ターン目、ヒイロのターンです。ここが前回のラストターンでした。アイボリードラゴンとリヴァイアサンを並べて全竜突撃でルシアの盤面をすべて処理するという動きでした。
 後攻7ターン目、ルシアのターンです。ここから22話のスタートです。デモンストームで盤面を吹き飛ばし、相手と自分のリーダーにも3ダメージを与えます。ルシアの体力は9となりましたが、自分がつけている記録だと11になるはずなんですよね…。なぜか2点減っています。ただ、次のターンにアザゼルの効果がかかるため、この差はその後の展開に影響しません。
※追記:前回の21話の時点で私が点数計算を間違えておりました。ちゃんと合っています。お騒がせいたしました。

8ターン

 先攻8ターン目、ヒイロのターンです。ツインヘッドドラゴンにドラゴニックチャージで疾走を付与して体力を削りに行く作戦です。これでルシアの体力は4。ヒイロの心理描写はなかったですが、手札の海剣竜が4点出せるカードなので、ルシアが回復せずに守護も出なければ勝ちというプレイです。
 後攻8ターン目、ルシアのターンです。当然コントロールヴァンパイアはヒイロの目論見が通るほど甘いデッキではありません。アザゼルでお互いの体力を10にすることで回復します。

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 ヴァンパイアは復讐を保つギリギリのラインである体力10が一番うれしい数字です。このバトルではいろいろなカードを使って体力を10前後に保って戦うという、コントロールヴァンパイアらしい戦い方をルシアは見せてくれます。

9ターン

 先攻9ターン目、ヒイロのターンです。アザゼルを破壊する手段がないため、4点打点として使えたはずの海剣竜を処理に使用せざるを得ませんでした。ここも先ドローを守ってくれないヒイロ君は、海剣竜で攻撃したあとに竜の闘気を使います。竜の闘気からスタートして、例えばワイルドハントを引けば海剣竜を温存することができる可能性もあったのに。
 後攻9ターン目、ルシアのターンです。盤面がカラで返ってきたのでチャンスです。ブラッディ・メアリーをプレイして、自傷コンボでダメージを稼ぎにいきます。

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 すごい面白い効果を持っているのですが、本体のコストが高くてコンボを成立させるのがなかなか難しかったカードです。
 ブラッディ・メアリーを出したあと、アニメオリジナルカードを続けてプレイします。

ダークオーダー
2コストスペル
自分と相手はカードを4枚引く。自分のリーダーに2ダメージ。

 相手にもリソースを配るカードはシャドバの歴史の中ではイマイチ強くないカードばかりでした。手札の量というのは絶対的なキーですからね。
 ただ、このカードは4枚も加えるというのが逆に悪用できそうで面白いですね。手札が9枚を超えてしまうとそれ以降引いたカードは墓場送りになってしまい使うことができません。現代シャドウバースはドロー量がとても多いので、わざと手札を溢れさせて相手のキーカードを燃やしてしまうとか、相手のデッキ切れを狙うとか、そういう作戦に使えそうなカードです。
 ルシアはさらに鋭利な一裂きをプレイします。5ターン目にも使っていたのでこれで2枚目です。ブラッディ・メアリーとのコンボが一番輝くカードですね。2コスト5点です。
 これでヒイロの体力は6です。打点になるカードを複数引けば1ターンで終わるぐらいのラインまで落ちてきました。
 ここでは成立しませんでしたが、ブラッディ・メアリーが出ている状態でアザゼルを投げつけたとき、自分の体力20であれば10点+10点でいきなり相手の体力が0になるというコンボがあったりします。ブラッディ・メアリーが次のターンも残って返ってくるなんてほぼあり得ないのですが。

10ターン

 先攻10ターン目、ヒイロのターンです。ディザスタードラゴンを進化してブラッディ・メアリーを破壊します。なんとヒイロは10ターン目で初めての進化権使用です。攻撃時効果で自身の攻撃力が上がるディザスタードラゴンを使ったあと、エースドラグーンを出すというコンボを見せてくれました。3/8/3というフォロワーが爆誕です。

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 上手く決まると強いですが、場にフォロワーがいないと攻撃力0のため、3ターン目に使えない3コストフォロワーという感じです。
 このカードをヒイロ使うのは初めてです。このカードが記念すべき41種類目のヒイロが使ったカードです。つまりヒイロはずっと同じデッキを使っていたのではなく、試合に応じて組み替えていることが確定しました。カードを集めて徐々に強いデッキへとブラッシュアップしているのですね。
 大嵐のドラゴンをさらに出して攻撃します。

 後攻10ターン目、ルシアのターンです。ディアボリックドレインでディザスタードラゴンを破壊します。復讐状態なら1コスト4ダメージ2回復のお得なカードです。
 ヴェノムコブラと蠢く死霊で小粒フォロワーを並べます。そしてスカーレットヴァンパイアをプレイします。11話で登場したアニメオリジナルカードです。

スカーレットヴァンパイア
6コスト3/5
ファンファーレ:相手のフォロワー全員に2ダメージ。このターン中に自分のリーダーがダメージを受けていたなら、相手のフォロワー1体と相手のリーダーにそれぞれ3ダメージ。自分のリーダーに2ダメージ。

 除去性能の高いカードです。これでヒイロの盤面はまたカラになりました。
 ヒイロの体力は2まで落ちます。鋭利な一裂きやブラッドウルフで負けというところまで追い詰められました。他にもリーダーにダメージが飛ぶカードはいろいろあるので、ヒイロは毎ターンお祈りしなくてはいけません。
 一方、スカーレットヴァンパイアの効果でルシアの体力は7になります。7点はジェネシスドラゴンの圏内に入るため、すべての可能性をケアするなら守護を貼らなければいけません。

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11ターン

 先攻11ターン目、ヒイロのターンです。イグニスドラゴンが登場するターンですが、珍しく手札が2枚以下まで減っていないので、自動で進化できません。ルシアが使ったダークオーダーの弊害がきていますね。進化権をわざわざ消費してイグニスドラゴンが進化します。
 その後すぐに攻撃するのではなく、鉄鱗の竜人の効果で2点を飛ばしてから攻撃することで、イグニスドラゴンがダメージを負うことなく、ルシアの盤面を全処理しました。

 後攻11ターン目、ルシアのターンです。ルシアも負けじと切り札で応戦します。ダークエンペラーのファンファーレでイグニスドラゴンと鉄鱗の竜人を破壊しました。そして横にヴァンパイアライカンを添えます。

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 アニメ初登場でしたが進化権を使いきってしまっているのでただのバニラフォロワーです。

12ターン

 先攻12ターン目、ヒイロのターンです。ムシュフシュ、ジュエルドラゴンとプレイし、ジュエルドラゴンで回収したイグニスドラゴンが再び場に出ます。今度は手札が減ったので自動進化して、ムシュフシュの効果も発動します。イグニスドラゴンでダークエンペラーを破壊します。

 後攻12ターン目、ルシアのターンです。黙示録で盤面のフォロワーを吹き飛ばし、強欲な魔獣をプレイします。ダークエンペラーのラストワードで5点ダメージを受けたのでルシアの体力も2まで落ちました。ダメージを出せるカードを引かれた瞬間負けという状態までルシアも追い詰められました。

13ターン

 先攻13ターン目、ヒイロのターンです。ここは灼熱の嵐でしのぎます。お互いがカード1枚で負けられる状態なので心臓に悪いターンが続きます。ここでCMに入ります。

ヒイロ vs ルシア(後半)

 後攻13ターン目、ルシアのターンです。復讐の悪魔をプレイします。このカードもたぶんアニメ初登場ですね。3/4/4という破格のスタッツですが復讐状態でないと攻撃できません。

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 そしてアニメオリジナルカードの登場。

暗闇の蝙蝠
5コスト1/5
守護
ファンファーレ:復讐状態なら必殺を持つ
ラストワード:自分のリーダーを3回復してカードを1枚引く

 守護+回復+ドローなので最低限の仕事はできるカードですが、4コストでも良かったんじゃないかなと思います。ヴァンパイアの蝙蝠ファミリーの一員ですね。名前が紛らわしいです。

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 守護を貼ることで、疾走1枚では負けないようになりました。

14ターン

 先攻14ターン目、ヒイロのターン、決着がつくターンです。このターンのヒイロの思考は、カードゲーマーの議論の的になるのではないかと思います。「負けないプレイ」か「勝ちにいくプレイ」かの分岐のお話です。ヒイロの手札は少ないですが、勝ち負けに直結する大きな分岐となりました。
 アニメオリジナルカードがまずは登場します。

ドラゴンナックル
3コストスペル
手札のコスト最小のカードを1枚捨てて、そのコスト分のダメージを相手フォロワー1体に与える
覚醒状態ならカードを1枚引く

 3コストスペルは6点というのが現代シャドウバースのコスト感覚です。

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 手札にあるカードがすべて6コスト以上になるタイミングというのはなかなか訪れないため、基本的には使いにくいカードだなと思います。手札も捨ててしまいますし。
 この場面では5コストのライトニングベヒモスを捨てるため5ダメージです。復讐の悪魔も暗闇の蝙蝠もどちらも破壊できます。ドローの効果で引いてくるのは竜の伝令です。
 ヒイロが解説してくれた通りなのですが、復讐の悪魔を破壊するのは「負けないプレイ」です。暗闇の蝙蝠は攻撃力が1なので、追加で打点を引かれない限りは負けません。ただ、守護が場に残るので、守護の突破手段と、リーダー体力を削る手段の2つを用意しないと勝てません。次のターン以降もヒイロの勝利への道筋は遠いままです。
 一方の暗闇の蝙蝠を破壊するのは「勝ちにいくプレイ」です。守護を突破するという第一条件をこのスペルでクリアすることで、リーダー体力を削れば勝てる状況に持っていくことができます。
 ヒイロは4パターンの分岐を検討することになります。せっかくなので見ていきましょう。

選択肢
①復讐の悪魔を破壊してドラゴンガードをプレイする
②復讐の悪魔を破壊して竜の伝令をプレイする
③暗闇の蝙蝠を破壊してドラゴンガードをプレイする
④暗闇の蝙蝠を破壊して竜の伝令をプレイする

検討結果
①暗闇の蝙蝠が必殺を持っているため、ドラゴンガードが守護としての機能を果たしません。疾走打点が追加の負け筋です。
②竜の伝令から疾走フォロワーを引いたとしても守護が突破できずに勝てません。守護フォロワーを引いたとしても、ドラゴンガードを出したほうが基本的には強いため損です。
③5/6守護のドラゴンガードが4/4の復讐の悪魔からリーダーを守ってくれますが、除去されるとそのまま攻撃が通ります。除去スペルが追加の負け筋です。
④竜の伝令からプレイできるカードを引けなければ即負けです。1番リスクが大きいですが、守護がいなくなるので伝令から疾走を引くのが勝ち筋になります。

 ①か③で負けないプレイをするか、④で勝つプレイをするかの選択です。負けないプレイといっても、リーダーに直接打点を飛ばす鋭利な一裂きなどは防げないため、割り切ることになります。①の追加の負け筋はダークジェネラル等の疾走フォロワー、③の追加の負け筋はブラッドレイジ等の除去スペルです。 
 デッキ公開性ならば、相手のデッキが判断材料になります。鋭利な一裂きのような直接打点が入っていないなら、①③を選ぶべきです。直接打点が多いなら④に賭けるしかないでしょう。① or ③の判断も、疾走フォロワーが入っているなら③、除去スペルが入っているなら①というふうになります。
 デッキ非公開性なら、ここまで見えているカードから相手のデッキの中身を予想することになります。こういう場面での判断基準になるので、環境デッキのテンプレ構成は頭に入れておく必要があります。
 ちなみに②のようなプレイを一貫性のないプレイと言います。負けないために復讐の悪魔を破壊したのに、勝ち筋を探しに行く竜の伝令を撃つことで、ちぐはぐな動きになってしまいます。
 話を単純にするために4択にしましたが、ドラゴンナックルを撃つ時点では竜の伝令が見えていないため、④の選択肢はあとから加わることになり、実際はもうちょっと複雑です。ヒイロのデッキの中身に何が残っているのかということを考えて、ドラゴンナックルの1ドローの先を予測しなければなりませんからね。また、竜の伝令のサーチ先が絞れているのなら、ドラゴンガード or 竜の伝令という2択はもうちょっと単純になったりします。
 というわけでヒイロ君はルシアが鋭利な一裂きを引く可能性があるからこのターンで勝たなくてはいけないと判断し、④に賭けました。
 駆けつけたのはダークドラグーン・フォルテでした。「我が漆黒の翼、堕としてみよ!!」

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 前週のアルベールと同じく、神撃のバハムート出身の人気キャラです。6コスト5点疾走という驚異のコストパフォーマンスで、長らくドラゴンクラスを支えました。フォルテやアルベールのような強いカードが出てくるようになって、アニシャドの中でも少しずつインフレが起きてきたなあと思います。
 話は戻りますが、ドラゴンナックルの1ドローと、暗闇の蝙蝠のラストワードの1ドローが同時に入ってくる演出は良かったですね。ここでドローすることになる竜の伝令はヒイロを、鋭利な一裂きはルシアを支え続けたデッキのベースとなる2コストスペルです。しかもこの試合、ヒイロは伝令の2枚目、ルシアは一裂きの3枚目が見えたことになります。ちゃんと複数枚積んでいるんですね。

ルシアのウソ

 今回のバトルで、ヒイロとルシアの関係性が一歩前に進んだなあと思ったのはこのやりとりですね。

ルシア:「キミの言う通り、ボクは嘘をついているんだろう。シャドバを楽しみたくない、楽しむべきじゃないと」
ヒイロ:「だったら…!」
ルシア:「でも、これは…!必要なウソだ。そして、そのウソは、キミの真実で曲がったりはしない!」

 ルシアがウソをついていることをヒイロに対して認めました。自分の中にもシャドバを楽しみたいという気持ちがあるということを認めたわけです。

ヒイロ:「ルシア!オレはオマエを倒すぜ。自分にウソをつくオマエを、ぶっ飛ばす!そしたらきっと、オマエともシャドバを楽しめるから!」
ルシア:「あの日からいままで、ボクはこのウソとともに生きてきた!倒せるものか!壊せるものか!」

 ヒイロの中では「ウソ=悪いもの」という図式になっていて、ルシアがウソをつく行為を悪だと糾弾しようします。少年少女の視聴者に対しては、ウソをつくのはよくないことだよね、というメッセージングになるわけですが、大人には違った景色が見えるのではないでしょうか。ときにはウソついてでも守るべきものがあったりしますよね。
 そのウソをルシアが必要としている理由は、「シオリのためにシャドバをしている」という大義名分を、自分の中でちゃんと守らなくてはいけないからです。

ヒイロ:「ルシア!オレは何度だってオマエに伝えるぜ!1人で苦しむな、抱え込むな、オレはいまオマエのそばにいる!まだ3度目のバトルだけど、オレたちはライバルで、友達だって言っただろ。だからオレは、オマエが苦しみながらシャドバするなんて嫌だ!オレがオマエを助けるから。だからルシア、本当のことを言えよ!シャドバ好きなんだろ?楽しいんだろ?」
ルシア:「そんなことは認められない。認められるものか!認められるわけないだろう。それを認めたら、ボクはシオリのためじゃなく、自分のために…。」
ヒイロ:「自分のためで何が悪いんだよ!そうやって苦しむのが、本当に妹のためなのかよ!」

 ルシアは、病に倒れた妹を救わなくてはいけないという強い責任感を持ったヒトです。こんな残酷な世界で、可哀想な妹を助けられるのはもう自分1人しかいないと考えているでしょう。本当に優しいお兄さんです。
 一方で、彼女を救うためとはいえカードゲームをしているということに後ろめたい罪悪感を覚えているのではないかと思います。「妹が病で辛い思いをしているのに、自分1人だけ楽しんでいいていいのか?いや、そんなはずはない」と。幼少期の悲惨な体験も、その罪悪感を助長するでしょう。世界は過酷に満ち溢れていて、楽しいものではないのだと。その罪悪感から逃げるために、「自分はシャドバを楽しんでなどいない」というウソを貫く必要があるのですね。罪悪感とまともに向き合ってしまったら、ルシアの心は壊れてしまいます。
 お金稼ぎの手段と娯楽が地続きになっているが故の、孤独な悩みとも言えます。ヒイロには理解できません。たぶんシオリも理解してくれないでしょう。「兄さんは自分のために生きてほしい」とシオリも願うはずです。だから、本当の意味でのルシアの理解者は世界中に1人もいないのです。
 ヒイロとルシアの会話は、上辺だけを聞くとヒイロの言い分が非常に押し付けがましく聞こえます。ヒイロの言動に違和感を覚えるという趣旨の投稿をTwitterでけっこう見ました。その気持ちもすっごいよくわかるのですが、ヒイロぐらい強引に迫らないと、ルシアがはまり込んでいる沼からは救い出せないんだろうなと思います。

ルシア:「ヒイロ、キミはボクの迷いの源だ。キミを倒して、迷いを断ち切る」
ヒイロ:「オマエを迷わせてるのはオマエ自身だろ!オレはオマエに勝つ!オマエの中の迷いに勝つんだ!」

 シオリを救うためにシャドバをお金稼ぎの手段(=道具)として捉えなければいけないのに、娯楽として楽しんでしまいそうになっていることを、ルシアは"迷い"と表現しているのでしょう。我々からすれば、楽しみながらお金も稼いで、シオリちゃんも元気になって、みんなでハッピーエンドになろうよと思っちゃうわけですが、ルシアの責任感と罪悪感とプライドが、そういう考えを許しません。それは、ルシアが悪いわけではありません。彼の実体験を通して築き上げられた価値観の話なのです。

ルシア:「ボクはボクの考えを改めるつもりはないよ」
ヒイロ:「今はそれでいいや。でも、オレだって諦めるつもりはねえよ。またバトルしようルシア。そんときはもっとオマエに近づいてやる」

 試合後の会話での、ヒイロのスタンスがすごく良いなと思いました。ルシアの抱える悩みが簡単に解決するとはヒイロも思っていないわけですね。シンプルに、ルシアに近づきたいと言っています。理解者が1人もいないルシアの孤独に寄り添うことが、問題を解決する第一歩だと思います。
 ミモリvsアリスのときもそうですが、価値観が対立したときに片方の答えがそのまま通ることがないように、かなり気を配って脚本が作られていますよね。非常に現代的だなと思います。
 ルシアの価値観が少しずつ変わっていって、楽しみながらシャドバをできるようになって、シオリも元気になるとよいですね。価値観を変えるには、やはり他人との交流が不可欠であり、ヒイロの存在が必要なのだと思います。


ミモリ vs ツヴァイ

 ヒイロとルシアのバトルの途中に、ミモリの試合の決着が挟まっていました。
 ツヴァイの場にはゴリアテ、アサシン、レイジングジェネラルが出ています。

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 ツヴァイの体力は11、ミモリの体力は7。ミモリのPPは10になっています。
 ミモリのターン、手札にはフェアリーが4枚、エルフの弓術、森の意思、そしてデッキトップからブリリアントフェアリーを引きます。ブリリアントフェアリーの最大打点、4+3+3+3の13点でミモリの勝利でした。
 ミモリの勝ち方は割とワンパターンになりがちですが、プレイのゴールが分かりやすい良いデッキだと思います。フェアリー4枚とブリリアントフェアリーを集めて、9コスト13点で勝つまで準備を重ねるわけですね。
 シャドウナイツに勝利したことによりミモリはゴールドランクにランクアップします。他の参加者はシャドウナイツに狩られ尽くしてしまったようで、いつものメンバー7人のみにゴールドランクのプレイヤーが絞られました。シャドウグランプリは終了とのことです。
 ミモリの背後からカメラが迫り、手が伸びてくるカットが突然映ります。タイミング的に、悪の組織にヒロインが囚われて、主人公が助けに行く展開かなと思ったのですがアリスちゃんでした。紛らわしすぎる。でも可愛いから許される。アイドル補正なのかジャンプするたびにぴょんぴょんと効果音が鳴ります。可愛い。シャドウナイツを倒したあと、アリスはわざわざここまで移動してきたんですね。

災いの樹

 中央タワーの中でいつものメンバーがそろって、秘書のマルグリットさんが現れます。最後の試練があるとのこと。
 ホログラムのレオン社長が登場します。世界は滅びの危機に瀕している、キミたちが世界を救うのだと演説します。
 レオンが「これは災いの樹だ」と言って画像を出します。オープニングの中には映っていましたが、まさか本当に物語に絡んでくるとは…。驚きました。
 「何千年もの間封印されてきた災厄の権化。世界を滅亡させるもの」だそうです。なんだその抽象的な言い方はと思うわけですが、本家でも良く分かってないですからね、災いの樹の正体は。本家のストーリーがアニシャドの物語の伏線になる可能性は低いだろうと思ってはいますが、もし未プレイの方がいましたらこれを機に遊んでみてください。

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 ヒイロたちの街がボロボロになっている様子が映し出されます。人がいません。何が起きたかも良く分かりません。一応これで、ヒイロたちが世界を救うモチベーションを作ったことになります。自分たちの大切な人を守らねばならない、と。
 ここのBGMがシャドバのメイン画面のBGMでしたね。すごく神秘的なアレンジでした。
 次回からはその"最後の試練"とやらが始まります。

棋譜

 14ターン目での決着は過去最長のバトルでした。
※ルシアの体力が合っていないのではとコメントをしていましたが私の勘違いでした。お騒がせいたしました。
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