ネタバレします!!
32話はマウラとルシアがバトルするという仲間割れバトルでした。マウラの背負った使命がようやく判明しました。
マウラ vs ルシア
オープニング前、ひっくり返ったバスの上でたそがれるルシアの前にマウラが現れるところから32話はスタートです。四の五の言わずにとにかくバトル。このテンポの良さが相変わらず良いですね。
オープニングが明けると後攻3ターン目までカットされています。
2ターン
3ターン
ルシアが3ターン目によくプレイする吸血貴・ヴァイトだったということにしておきます。
詠唱:白翼への祈りが割れてホーリーファルコンが出てきたあと、漆黒の法典でヴァイトを消滅させたものと思われます。
体力が苦しいのでホーリーファルコンはブラッドウルフと相討ちすべきではと思ったのですが、リーダーの体力を削りにいきました。
4ターン
ルシアの場にはフォレストバットが2体います。フォレストバットは夜の群れの他にも吸血鬼の古城などで参照されるメリットトークンなので、蠢く死霊よりも優先度を上げて破壊するべきフォロワーです。
5ターン
鉄槌の僧侶にカードを2枚使うぐらいなら、狂気の処刑人に進化権を使って鉄槌の僧侶を上踏みし、鋭利な一裂きはリーダーに撃ったほうが良さそうに見えました。そうすればルシアの盤面は5/1, 1/1, 1/1でマウラの体力は6。次のターン1/1が残れば進化で3点、6コストで3点出せるようなカードがあれば勝ちという構え方です。
前のターンにルシアが少し緩い選択をとったところ、レディアンスエンジェルで回復してホーリーファルコンで体力を詰めるという強気のプレイでマウラは応酬します。
6ターン
このターンから進化権をポンポン切ってもらわないと後半進化権が余ってしまいます。
ディアボリックドレインで4/4のホーリーフレイムタイガーを破壊、群れなす飢餓で4/3のレディアンスエンジェルを破壊、フォレストバットを進化して2/1のホーリーファルコンを上踏みしたとしておきます。
カットされていたターンに使ったカードは確定できます。6ターン目がエンシェントレオスピリット、7ターン目がサリッサです。
6ターン目で最後の進化権を吐いてもらわないと余ってしまうので、ここはエンシェントレオスピリットを進化させてフォレストバットを破壊します。
7ターン
8ターン
盤面がカラなのでチャンスです。詠唱:天喰らう聖竜を置き、ゴッド・オブ・カースをプレイします。
9ターン
インペリアルセイントをプレイします。効果はのちほど発動するのであとで書きます。
まだ伝説のカードに認められていないのだろうとルシアは言っていましたが、テキスト通りだとしてもプレイしただけでは何も起きません。
10ターン
ダークエンペラーは能力によるダメージを受けないので無傷で、相手のリーダーに攻撃します。マウラの体力は4点。ナイトメアとデモンハンドアサシンをプレイして盤面をさらに固くします。
11ターン
ダークエンペラーに攻撃をされるところでマウラはイリスに認められ、インペリアルセイントが覚醒します。
マウラ:「汝は希望。想いの結晶。今ここに、奇跡を起こせ!インペリアルセイント!」
「希望の足音」という32話の副題はここからきているのですかね。マウラの状況は絶望そのものでしたが…。
インペリアルセイント
9コスト0/10→5/10
潜伏
自分のリーダーの体力が0になったとき、敗北を無効にして体力を10にする。さらに自分の場のフォロワーすべてを破壊し、自分の手札を全て捨て、このフォロワーは進化する。
(進化後)攻撃時:このターンのあとに追加ターンを得て、この能力を失う。
リーダー体力0が効果起動の条件になるというシャドバ初の能力です。相手のターンにも誘発する効果自体がそもそもシャドバでは珍しく、カードゲームアニメならではの劇的な演出になりました。
ヴァンパイアであれば自分から体力を削って発動をさせる方法があるのですが、ビショップで自分の体力を能動的に削る方法はありません。
体力10の潜伏フォロワーを破壊するのはなかなか難しいため、相手からすると仕方なく効果を発動させるしかないこともありそうなカードです。ただ、進化後に潜伏がついていなかったら簡単に破壊できてしまいます。
効果が発動して進化すると手札と盤面のフォロワーが消えるため、追加ターン効果を含めても5+5点しかダメージが出ません。マウラのように上手くカウントダウンアミュレットを置かねばなりません。
追加ターンという概念はリリース時から実装されている次元の超越にしかない効果です。使われている側のストレスが大きいため、これ以上は増やせないんですかね。
12ターン
ルシアの変化
マウラがルシアにバトルを吹っ掛けた理由は深くは語られませんでした。次週以降マウラの真意が知れる可能性はありますが、大した意味はなさそうに感じました。ルシアがたまたま近くにいて、コイツとバトルしたら伝説のカードが目覚めるかもなあぐらいの感覚だったのかなと思いました。
視聴者にとっては、シオリと和解したことでルシアの中に大きな変化が起きていることを知るバトルとなります。
ルシア:「彼はどうしもようない矛盾を抱えている。苦痛となってしまうほどの大きな矛盾を。それが何かはわからないけど、どうすべきかはわかる。キミが僕に教えてくれたんだろ。こんなときはぶつかり合えばいいって」
シャドバを通して他者を理解しようとする、ヒイロのアプローチをルシアが試みるなんて、人は変わるものですね。
ルシア:「マウラ、キミが思っているほど世界は残酷じゃない。この世界には、守るべき優しさだってあるんだ。
あれだけ世界に痛めつけられたのに、こんなセリフが言えるぐらいには、ルシアは前を向いてくれたのだなと嬉しくなります。
ルシア:「想像もできなかったよ。こんなふうに僕が、シャドバが好きだって、素直に思える日が来るなんて。マウラ、絶望するには早すぎる。希望はきっと、まだある。答えはキミの中にあるはずだ。」
シャドバが好きということもさらっと言えるぐらいにはルシアは素直になりました。
ルシアの抱えていた問題は、彼自身の心の持ちようで大きく変わりました。同様に、マウラ自身の中に答えがあるのではないかとルシアは問いかけます。実際それは当たっていて、この問いかけはマウラが本当の願いを見つける手掛かりになりました。
29話でのシオリとのバトルを通じて、ルシアの心境は大きく変わりました。32話を見る限り、ルシアはもう大丈夫なんだなと安心させてくれます。
マウラの使命
マウラが抱えているモノがようやく明らかになりました。32話までよく引っ張ったものです。
災いの樹を止めるためには7枚の伝説のカードと生贄が必要で、マウラはレオンから生贄として指名されているという話が明かされました。災いの樹編でマウラがずっと浮かない顔をしていたのはこういうことだったのですね。
孤児マウラを拾ったとき、すでにレオンは研究者ではなく社長の身なりをしていました。確定的な情報はありませんでしたが、マウラを見つけたときにはすでに災いの樹を止める方法が判明しており、マウラを生贄として育てることを計画していたのかもしれません。
幼いマウラがベッドに横たわり思い悩むシーンもあったため、早いうちからレオンに言い聞かされていたのではないでしょうか。
あくまでマウラ側の視点のお話しか出てこないのでレオンの真意はわかりません。しかし、レオンはマウラのことを「私の道具」と言っていましたから、使い捨てるつもりで育てたのかなというのが今のところの見立てです。冷酷な人ですね。
一方、生贄の話をするときのマウラはとても嬉しそうでした。レオンはヒイロを特別視していましたが、生贄の話をしたのはマウラに対してだけです。レオンに選ばれたのはヒイロではなくマウラ。この期に及んで、そのことに優越感を覚えるぐらいには、マウラはレオンには心酔しているのですね。
マウラの覚悟
マウラ以外の6人が伝説のカードの認められたことで、マウラが生贄となる時間が近づいてきました。そして自分はまだ伝説のカードに認められていません。精神が不安定になるのもわかります。
ルシアの「そろそろ(バトルを)終わらせよう」という発言を聞いて、マウラは不安定な情緒を隠しきれなくなります。「終わり」という言葉で自分の人生の終幕を意識してしまったのでしょう。
マウラ以外の6人は覚悟を示すことで伝説のカードに選ばれました。素直に考えれば、マウラは生贄となって世界を救う覚悟を決めることで伝説のカードに選ばれるところです。しかにアニシャドは真逆の答えを用意します。
ルシアに「答えは自分の中にあるだろう」と指摘をされ、マウラの心の扉が開きます。
マウラ:「僕の答えは…あのころから…ずっとずっと…。最初から…僕の中にある答えはたった1つ…」
答えの内容を最初に口にするのは、マウラ本人ではなくイリスなんですよね。これが面白い構造だなと思いました。
イリス:「運命に溺れながら、生を強く掴まんとするものよ。私の伝説をあなたに託します」
この段階ではまだ生贄が必要という話は明かされていないため、「生を強く掴まんとするもの」の意味がよくわかりません。イリスと出会ったあとで、マウラは生贄の話をします。なのでもう1回巻き戻して観ないと意味がわからないセリフでした。
マウラ:「僕だから与えられた、僕だけの役目。だから、絶対に果たさなきゃいけない。これが僕の中にある答えなんです。でもね、その答えとは別に、僕の中にあったもう1つの想いを見つけてしまいました。ずっとずっと僕を苦しめていた想い。それは、生きたい、生きたい、生きたい……そう、ただ生きたいという願い」
イリスがマウラを認めたのは、心の奥底で強く生きたいと願ったからです。皮肉なものですよね。レオンへの忠誠はマウラの生きる意味そのものでした。それなのに、レオンを裏切ることが伝説のカードに選ばれる条件になっているだなんて。
生贄になることを条件に命を救われた少年が、「ただ生きたい」と願ってしまうことに罪悪感を覚えていたということです。残酷なお話です。
生きたいという願いが伝説のカードを目覚めさせたわけですから、イリスや伝説のカードはその願いを肯定してくれているのですよね。マウラは生きたいという願いを貫き通すつもりでしょうか。それともレオンにはやっぱり逆らえないのか、先が読めません。
レオンが何を考えているかもまだ分かりません。マウラの願いなどお見通しなのかもしれないと思わされるぐらいには、レオンは底が知れない人物だなと思います。
エイジの策略
バトルの最後、ルシアへのとどめの一撃は虚ろの影に妨害されてしまいました。災いの樹の内側の世界から、竜ヶ崎エイジが命令を出していたようです。伝説のカードが7枚とも目覚めたので、エイジは危機感を覚えたということでしょうか。
伝説のカードの所持者にして、災いの樹を封印する生贄でもあるマウラを捕えることで、レオンの作戦を妨害しようというのがエイジの狙いなのだと思います。
エイジは正気を保っていそうな顔をしていますが、災いの樹に操られ、侵略者を妨害しようとしているのかなと思いました。エイジvsヒイロがどこかで勃発しそうですね。
次回は虚ろの影に乗っ取られたマウラを救い出す戦いになるでしょうか?「生きたい」というテーマは本家シャドウバースのイルガンノ編が頭をちらつきます。アニシャドはどういう結末を用意してくれるのか楽しみです。
棋譜
虚ろの影に邪魔されて決着はつかなかったですがバトルとしてはマウラが勝ったとしておきます。
何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter
31話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com
感想の一覧はこちら。
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