3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - 闇散らす火花 編

 2022年8月18日開始のイベント「闇散らす火花」のストーリーを整理していきます。

1. 前提

1-1. カレドン市とロドス

 イベントストーリーで起きた事件を見る前に、前提情報の整理から。
 今回の舞台カレドン市はヴィクトリアのゴドズィン大公爵が治める領内にあります。ヴィクトリアの中では先進的な感染者対応を行っている都市で、感染者が都市内で働けること、都市外からも感染者を受け入れることを許容しています。「クルビアモデル」と呼ぶ人もいますが、厳密にはクルビアで行われていることとはちょっと違うとのこと。
 カレドン市議会はロドスを専門家として招請し、感染者問題の解決に当たらせています。これも感染者対策の一環のようです。カレドンにはそこそこの人数のロドスの駐在員がいるようでした。今回登場した主要なメンバーはビタールート隊長、スカイフレア、クエルクス、そして未実装のカゼマルというオペレーターです。
 ロドスも馬鹿正直にカレドン市議会に付き合っているわけではなく、別の任務にも並行して取り組んでいるようでした。
 カゼマルは市政公文書館、つまり市の資料保管庫の職員として内情を探っていました。クエルクスは天災トランスポーターとしての業務を優先して荒野にいることが多く、カレドン市のオフィスにはたまにしか立ち寄っていなさそうでした。一方スカイフレアは市議会から与えられた使命に真正面から対応している様子でした。彼女はカレドン市が抱える感染者問題を調べ、その対応策を市に提案する役目を担っています。
 グラニもカレドン市にいましたが、彼女はロドスの職員という立場ではなく、本職であるヴィクトリアの騎馬警官としてカレドン市の応援要請でここに来たようです。もしかしたら裏からロドスが手を回していて彼女が派遣されていたのかもしれませんが。
 時系列的にはメインストーリー9章の直前といった感じでした。ヴィクトリアの中で感染者に比較的寛容な街として、ロドスはここを足掛かりとして重要視しているのではないかなと思います。ヴィクトリアへの突破口を探しているようでしたから。

1-2. スージーの夢

 主人公であるスージーのお話です。スージーがゴールデングローとしてロドスのオペレーターになるまでのお話が語られました。
 ヴィクトリア北部のホッセンダルという街に家族と暮らしていたスージーでしたが、鉱石病に罹患してしまい、5年前に1人でカレドン市に移り住んできました。スージーの父は理髪師でしたが亡くなってしまい、収入を得ているのは母と兄のみ。感染者であるスージーを養っていくのは経済的に難しい状況でした。カレドンなら働いた給料の一部を鉱石病の薬で払ってもらえるということでこの街を選びました。
 クエルクスが経営するライトアートストアの店員としてスージーは働いていました。クエルクスは植物のアーツを扱うことができ、お酒を自分で醸造できるので、バーのようになっているのだとか。常連客が集う憩いの場になっていました。しかし本業の天災トランスポーターの仕事が忙しいのでお店を手放したいと考えていたところでした。
 スージーはお金を貯めてこの物件を買い取り、自分のお店を開きたいという夢を持っていました。クエルクスが一度オーナーに店を返したあと、物件ごと買い取ろうとしたみたいです。オーナーも物件を手放したがっているという話でした。
 この物件を所有していたのは実はロドスで、オーナーはビータールートということになっていました。ロドスがここを所持している理由は不明でした。クエルクスやビタールートとの良好な関係もあり、通常より安い価格でスージーに譲ってくれることになりました。
 クエルクスは過去にも駐留任務の拠点で花屋、ジャムパン屋、貸本屋などを営んだ経験があるらしく、クエルクスが使っていたのは彼女の要望に沿った結果なのかなと思います。
 スージーがお店を買い取ったあと何が起きたのかというところから次の項目で見ていきます。


2. イベント時間軸の整理

2-1. 11月23日 - 11月25日

 今回のイベントは珍しく詳細に日時がわかるようになっていました。複数人の視点から同じ物語を見た群像劇であり、時間の前後関係がこれまで以上に重要なお話だったため、日時が詳細に記されたのかなと思います。
 アークナイツ歴1097年という年号が出てきたのは珍しいことでしたが、ロドスがシエスタでオブシディアンフェスティバルに参加したのは1097年のことだと元々わかっていたため、スカフレアの下記の発言だけで年号は類推できるものではありました。

 今回で1番古い時系列は11月16日でしたが、ここでは重要なところに絞ります。
 11月23日。午前中にスージーはビータールートと面会し、お店を買い取ることが決まります。その日の夜、スカイフレアは市議会の愚痴をぶちまけるためにケイトとお酒を飲んでいました。同じころ、ヘイズは忍び込んだ倉庫で襲撃の準備をしているダントン兄弟に出くわし、追いかけっこが始まります。途中でアンスト議員の部屋に入り込み、彼は心臓発作で倒れてしまいました。「グリーンスパーク」にヘイズが逃げ込んだところ、焼夷弾が投げ込まれお店は焼け落ちてしまいました。
 11月24日。火事は朝方にかけて鎮火したようでした。スージーが現場に来て、ショックを受けて失踪してしまいました。二日酔いで寝込んでいたスカイフレアのもとに電話がかかってきて、心臓発作で倒れたアンスト議員の代理を務めることになりました。感染者との対話集会中に暴徒に襲われ、工場に運び込まれますが、敵を1人で殲滅して帰ってきました。夕方グラニが現場を訪れ、消防隊から焼夷弾の破片を受け取り、調査を開始します。
 11月25日。この日は目立った事件は起きませんでした。スージーは依然行方不明です。

2-2. 11月26日 - 11月28日

 11月26日。グラニ焼夷弾を手掛かりにモードを尋問し、捜査の突破口を開きます。ヘイズは自分の病状が限界にきたと悟り、一緒に暮らしていた感染者ミンに魔女の儀式を施し、お別れをしました。クエルクスが荒野の住人から情報を仕入れました。
 11月27日。明朝、カレドンの外縁部にたどり着いたヘイズは、スージーと出会いました。ヘイズはスージーの自殺を踏みとどめますが、自身の身体が限界を迎えて倒れてしまいました。通りかかったレイドに助けられてロドスに運び込まれました。この日の夕方、グラニは調査したことをまとめて警備隊長に報告するのですが、真面目に取り合おうとしない彼を疑い出します。
 11月28日。クエルクスが荒野から戻ってきます。ケイトに会ったあとでロドスオフィスでスージーに再会しました。スカイフレアが襲撃された事件は懸賞金がかかっていたため、情報提供でお金をもらおうとスージーが警備隊へ向かいました。数時間経っても戻ってこないスージーをクエルクスたちが捜索していたころ、グラニはダントン兄弟を見つけて戦闘が始まります。警備隊に捕まったスージーが目を覚ましたのと、ダントン兄弟が大爆発を起こしたのがほぼ同じ時間帯でした。助けにきたクエルクスとレイドのおかげでスージーは無事救出されました。

3. 物語と人物の深堀

 事件自体は単純なものでしたが、深堀できるところがいくつかあったので見ていきます

3-1. ヘイズと魔女の森

 ヘイズはどのような人物なのか。
 初期から実装されているオペレーターですが、彼女のプロファイルには驚異的に短い記載しかありません。実はかなり謎な人物でした。
 ヘイズはヴィクトリアのグレイヒルという場所にあった「魔女の森」という組織の一員でした。魔女の森は感染者術師からなる集団です。ヘイズは昔から感染者だったようです。とある大公爵からの要求を拒否したため、ヴィクトリア軍の攻撃で魔女の森は壊滅してしまいました。それが5年前のこと。
 そこから魔女たちは散り散りに逃げ、ヘイズはドルン郡、カイシャー郡を経由してカレドンにやってきました。仲間はどんどん減っていき、カレドンには現地で出会った感染者の女の子ミンと2人で暮らしているようでした。
 ヘイズは113番目の魔女だと言っていました。彼女の魔女歴が長いのか短いのかよくわかりませんが、数百人ぐらいは魔女がいたのでしょうか。ビタールートがヘイズのことを「魔女の森のビッグハット」と呼びましたが、大きな帽子を被っているのが魔女の目印ということでしょうか。
 ヘイズはグラントと呼ばれる大魔女様の言葉を大事に胸に刻み込んでいました。この人が魔女の森のリーダーだったようです。

 ヘイズはプロファイルの情報が非常に貧相であるがゆえ、鉱石病の病状が飛びぬけて重いのが一層目を引きます。全オペレーターで見てもトップクラスの源石融合率です。その原因が今回ようやくわかりました。
 ヘイズは魔女の森が壊滅した5年前には感染していたことになります。逃亡生活中はまともな治療を受けず、不健康な暮らしを送っていました。病状はかなり悪化していました。
 カレドンで彼女は死を覚悟していたぐらいですので、よくぞまあ戻ってこられたなと思います。オペレーターになったのは、治療費を払うためというのが主な理由だと思いますが、スージーに対する贖罪の意識もあったのかもしれませんね。

3-2. ビシュマー伯爵

 黒幕のビシュマー伯爵が何をしていたのかということについて。この人が分かりやすい悪者だったのでストーリーの概要は比較的把握しやすかったです。
 彼は市議会の助成金に絡む不正を行いました。ジョーンズという別の議員が、工場建設のための助成金を正しく使っていないとケイトが疑っていたシーンがありましたが、ビシュマー伯爵も似たようなことをやっていたというわけです。
 ビシュマー伯爵は助成金で設備を購入したところまでは悪いことはしていなかったようですが、その設備は工場のために使わずに運び出してしまい、証拠隠滅のために工場を爆破しようと計画していたようでした。なぜそんなことが可能になるかというと、この工場の地下には昔の物流通路が通っていて、それを使えば誰にも知られず設備を運び出すことが可能だったからです。地下から響く異音の正体はこれでした。
 ビシュマー伯爵にとっては、感染者を支持するアンスト議員が邪魔だったらしく、アンスト議員と感染者も工場と一緒に爆破しようとしていました。感染者に工場を爆破されたことにして、感染者に罪をなすりつけつつ、損失の申請もしようとしていたようでした。いろいろ欲張りすぎですね。アンスト議員が心臓発作を起こしたのは本当にたまたまだったっぽいですが、ビシュマーの策略を見抜いていたりしたのでしょうか。
 ロドスのメンバーは警備隊長とビシュマー伯爵が繋がっていることを知らず、警備隊が懸けた懸賞金をもらおうと情報提供にでかけたスージーが捕まってしまいました。クエルクスとレイドの活躍によってスージーは無事に救出されました。

3-3. アンスト議員

 アンスト議員という人物について。
 この人はカレドン市議会の議員で、先見の明を持つ153歳のザウラ族の独立貴族です。感染者に寛容な政策を推進していて、反対派との対立は根深くなっています。事件のあと、反対派議員はゴドズィン大公爵にアンスト議員の爵位取り下げの要求を出すほどでした。
 アンストは20数年前にジャネット・ロングフェローという人物が発表した、源石廃棄物の危険性を示唆する論文について話していました。ここ最近で源石利用が急速に増えた結果、鉱石病の感染者も急増し、彼女の学説は正しいと裏付けられたのではないかと。カレドンは感染者問題に向き合うべきとアンストは考えています。
 スカイフレアを議会に招いたことはその一環でした。ブレずに立場を堅持し続けることを彼女に期待していて、ケイトもスカイフレアのそういうところを評価していました。スカイフレアは感染者ではないのですが、純粋な善意で虐げられている人々を助けようとしています。
 アンストはケルシーとも知り合いのようで、スカイフレアがロドスに帰る際にはよろしくと言っていました。「遺塵の道を」で見たような、ケルシーがテラの各地で作り上げてきたネットワークの一部のようです。
 カレドン市議会にはもう1人、白狼伯爵という注目すべき人物がいます。同数による再選となった1回目の投票では、この人は棄権票を投じていました。この人がどちらに傾くかで帰趨が決まったのかもしれません。
 メインストーリー9章で見たように、白狼伯爵はホルン隊長のお父さんです。高貴な家柄の人らしいですが、どんな人なんでしょうね。

3-4. クエルクスの任務

 クエルクスが担っていた任務はロドスの今後に関わるものでした。
 彼女はロドスのために荒野の住人から様々な情報を得ています。荒野の人に寄り添って生活をし、葬儀をあげたり、お酒を恵んだり、薬を分け与えたりしています。そのお返しに少しばかりの情報を提供してもらっているのです。フロストノヴァという凍傷の薬は、メインストーリー8章の最後でロドスが開発したものです。
 クエルクスにとって現在関心が高い案件は、大公爵が軍を動かそうとしていることでした。エルバという天災トランスポーターに依頼をして軍の駐屯状況を探っていて、荒野の住人を介して返答を受け取りました。
 ケイトが「8人の大公爵が軍を率いてロンディニウムに向かうなんて…」と言っていたことから、ゴドズィン大公爵だけでなく、他に7人もの大公爵が軍を動かしていることになります。戦争が起きたらヤバいことになりますよね…。
 ケイトは別の任務をケルシーから託されていました。ロドスがヴィクトリアで活動するにあたって、その保証となるものを手に入れる任務です。ヴィクトリアにはロドス号本艦ごと向かうつもりなので、正当な理由が必要なのですね。龍門に行くときはウェイに、カジミエーシュに行くときは大騎士長に話を通していましたが、ヴィクトリアではトップと直通することは難しかったようです。
 ケイトが用意したのは4つの公爵領の出入り許可証と業務内容証明でした。「医療サービスの提供」のようないつも使っている理由ではなく、「廃棄工業資源の回収および処理」の方がヴィクトリアでは簡単で良いのだと言っていました。公爵領ごとに鉱石病の管理法が全く異なるので医療サービスは扱いにくいのだと。大公爵は少なくとも8人いるのですが、現在手に入れているのは4人分。ロドスはどのような作戦を展開する計画なのでしょうか。
 また、ケイトはハイディからの手紙も受け取っていました。ケイトはロドスのオペレーターという立場を隠して市政公文書館に潜入しているため、ロドス号にいるケルシーに届けるのはクエルクスの役目です。諸々の書類を彼女に託していました。特にハイディの手紙は直接ケルシーに手渡すように念を押していたのが印象的でした。


4. 新生レユニオン

4-1. メンバーたち

 新生レユニオンのメンバーが続々と明らかになったので整理から。
 チェンのスパイとして旧レユニオンに潜入し、のちに寝返ったナインが新生レユニオンを率いています。ナインの下に隊長が何人かいて、それぞれの部隊を率いているようでした。
 Guardは過去なんども登場した人物。元々ロドスのオペレーターでしたが、パトリオットに惹かれてレユニオンに入りました。
 カレドンの部隊の隊長がレイドでした。元ウルサス軍人で、「紅い刃」の異名を持つ戦士です。ウルサス人だけどお酒が苦手のようだとスージーが言っていました。この人はリベンジャー/ヴェンデッタ系統の人なのかなと思いました。アーツを使うと刀が燃えるだけでなく、ビジュアルも意識されているように思います。背中に担いだ大きな剣、布で覆った口元、肩が空いた服装など。

 レイド隊に「ビーン」という迷彩狙撃兵がいましたが、この人はたぶんクエルクスのお店の常連のあの人ですね。炎国の薬を持っていたり、きれいな服を持っていたりと謎な人物でしたが、新生レユニオンの一員だったので物資を所持していたのでしょう。
 アウローラという人はパトリオットが率いていた遊撃隊を引き継いだようで、いまはウルサスの北原に残った部隊を探していました。ここには来られないとのこと。遊撃隊からはサルカズの戦士が派遣されています。
 カジミエーシュからも感染者が部隊に加わりました。ニアーライトのトーランドと関係があるでしょうか。
 新生レユニオンは旧レユニオンのマークを外して活動しています。記号ではなく精神で繋がるのだとGuardが言っていました。一方で、引き続きマークをつけているのが第4小隊で、ウルサスの東側で活動をして、目くらましをしています。レユニオンの残党はチェルノボーグ周辺にいるとウルサスの政府や貴族には思わせておきたいようです。
 クエルクスと連絡を取り合っていたエルバという天災トランスポーターも新生レユニオンに加わっていました。お互いの立場は知っているのでしょうか?エルバはトランスポーター小隊を率いてクルビアに行っており、ビール醸造所のオーナーと関係を結んだと言っていました。「騎兵と狩人」で登場して以来、ビールといったらビッグボブというふうになりつつありますね。


4-2. 飛行機

 新生レユニオンが取り組んでいたのが、空飛ぶ乗り物の修理でした。
 この乗り物はもともとクルビア軍の飛行ユニット開発プロジェクトで作られたプロトタイプでした。7年前に資金の問題でプロジェクトは停止され、この乗り物は倉庫に放置されていました。最近になって処分されるという情報を掴んだ新生レユニオンは、ゴミ回収業者に上手く接触し、機体を購入しました。文字通りゴミそのものですが、修理すれば動きそうだとエンジニアは張り切っていました。
 なんでこんなものの情報を得ていたのかというと、Dijkstraのおかげでした。このひとはクロージャD.D.D.と一緒に活動していたハッカーで、いまはクルビアを拠点にしています。新生レユニオンたちの目の光に惹かれて力を貸しています。パイロットがいないのが問題だと言われていましたが、それについてもDijkstraに考えがあるそうです。
 Guardはこういう乗り物に乗ったことがあると言っていました。ロドスのバッドガイ号のことでしょうか。
 レイドのカレドンでの任務は、この乗り物に取り付けるためのエンジンを調達することでした。調達方法まではわかりませんでしたが、地下の物流路を使っていたのはビシュマー伯爵だけではなかったのかもしれません。
 エンジンとは別に、電気制御システムがないと動かないと言われていました。それはナインが商人に依頼しているので、もうすぐ届くと言われていました。
 この飛行機が後々何に用いられるかを、我々はもうすでに知っています。メインストーリー9章の最後で、新生レユニオンがロドス本艦を急襲したときに用いられていました。「クルビアの飛行ユニットか」とケルシーが言っていて、ドクターは驚いていましたが、こういう経緯があったのですね。

4-3. キャノットとの取引

 ナインが電気制御システムを発注したのは荒野の商人キャノットでした。
 キャノットはド派手な方法で注文の品を届けます。クルビアからレム・ビリトンに向けて輸送隊が運んでいる制御装置を、お客の目の前で強奪したのです。
 襲撃したのはヴォルヴォード・コシンスキーの輸送隊だったと言われていました。クルビアの先端企業のうちの一社で、ライン生命やビーチブレラとよく並んで出てくる企業名です。
 襲撃の際、錆槌(ラスティハンマー)の力を借りていたことに、Guardやレイドは反発しました。錆槌と取引するほど落ちぶれちゃいないと。錆槌は文明を捨てた人たちの集まりなので、新生レユニオンたちもプライドが邪魔してしまったようです。
 緊迫した空気を救ったのはキャノットと一緒に来ていたガレスでした。「灯火序曲」で見たように、ガレスはイラという人と一緒にレユニオンを抜けて、錆槌の入隊試験をクリアし、錆槌の一員となりました。エルバと面識があったようで、この2人が両者の対立を止めてくれました。
 エルバはイラがいないことをガレスに尋ねます。ガレスは照れながら、子供を授かったのだということを話していました。まさかアークナイツの中で、しかもこの文脈の中でオメデタイ話が出てくるとは思ってなかったのでびっくりしてしまいました。大変だとは思うのですが子育て頑張ってほしいですね。
 キャノットとナインの取引は無事完了し、キャノットは手数料として精錬源石錐40個を要求していました。交換レートがよくわかりませんが、レイドはたった40個でいいのかと驚いていました。我々が古城を探索するとその倍ぐらいは稼げるので、驚くぐらい安いのでしょうね。
 取引が終わったあとの会話で、キャノットとエルバは昔に会ったことがあると語られていました。エルバはクエルクスとも知り合いのようでしたから、新生レユニオンに入る前の物語が今後どこかで展開されるかもしれません。

4-4. 大地に迫る狂気

 ナインはなぜキャノットが新生レユニオンをサポートしてくれるのか疑問に思っています。
 キャノットは大げさに言えば世界の崩壊を食い止めようとしています。極北の氷原に潜む影、つまりウルサスの北側にいる悪魔と呼ばれている怪物たち。深海をも飲み込む暗闇、つまりエーギルが戦い続けている海の怪物。大地に眠る古の厄災、つまり炎国が千年以上戦っている歳という巨獣。世界を崩壊させうる力をもった存在を危惧していました。
 危機を目の前にして、国家というものは当てになりそうもないとキャノットは言っていました。現在のテラで一番の強国はヴィクトリアだと思われますが、今回のイベントで見たように強欲な貴族が足の引っ張り合いをするばかりで、文明として進歩が見られません。
 もう1つキャノットが強国として挙げていたのはクルビアでした。クルビアは地理的にサーミと近いところにあります。2年前にサーミの雪祭司が「終末の日はすでに訪れている」という強い警告を発したところ、クルビアはそれを完全に無視したらしいです。キャノット曰く、クルビア人はサーミ人が直面している暗闇を何も知らない、とのこと。
 国家が頼りにならないため、キャノットは国家ではない組織の力を信じています。彼が挙げた錆槌、新生レユニオン、ロドスの3つは我々もよく知っていますが、サルゴンの神秘学者とサーミサイクロプスというのは初耳でした。
 神秘学というのはアステシアのプロファイルに記載があります。彼女はクルビアの某神秘学組織の名門だそう。日本語の"神秘学"はオカルティズムにあたるらしいですが、テラでどのような活動をしているのかは謎です。
 サイクロプスと聞くと1つ目の巨人を思い浮かべてしまいますが、人間なのでしょうか?こちらは手がかりがありません。
 「闇散らす火花」というタイトルはスパークというあだなのゴールデングローの引っ掛けたタイトルだと思うのですが、キャノットもラストで「どれほど濃い闇の中でも、火花は煌く」と言っていました。実はこのお話はテラの大きな謎に挑む最初の一歩なのかもしれません。
 たくさんの伏線が散りばめられたお話だったので、ストーリーの更新がますます楽しみになりました。





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