3度目のサザンドラ

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【アークナイツ】メインストーリー8章<タルラ編>・まとめ・考察・感想【怒号光明】

 アークナイツメインストーリー8章の考察記事です。レユニオン編の総決算の章だったため、伏線の多くが回収されることになりました。8章の内容を全部詰め込むと記事が長くなるため、この記事は「タルラ編」と題して、チェンやタルラやレユニオン側の物語を追いかけていくことにします。
 石棺やドクターのことをまとめた「ロドス編」も書きました。合わせて読んで頂けると嬉しいです。
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※以下ネタバレします

 タルラが誕生したところから、彼女の歩んできた人生を一歩ずつ見ていくことにします。

1. チェンとタルラの家系図

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 まずはタルラの血脈と、20年前に起きた龍門での戦いを整理します。
 チェンとタルラの母親はウェイの妹に当たる人物です。タルラの父親はエドワード・アルトリウスというドラコ族の男性です。彼はヴィクトリアのロンディニウムで最も高貴な血筋の末裔で、龍門まで「逃れてきた」と言われていました。
 エドワードが亡くなった後、ウェイの妹は炎国の貴族フェイゼと再婚させられ、チェンを生みます。ウェイが半ば強制的に再婚させたようで、ウェイの妹はうつ病で亡くなってしまいました。タルラとチェンは母を亡くした異父姉妹で、フミヅキに可愛がられて育ちました。
 エドワードが亡くなるきっかけとなったコシチェイとの戦いに目を向けましょう。コシチェイはウルサスの貴族であるにも関わらず、20年前龍門を陰で支配していたと言われていました。ウェイたちの奮闘でコシチェイは龍門から追い出されましたが、その過程で大きな代償を払うことになりました。
 コシチェイはウェイの妹とエドワードの関係を、ウェイの弟とロンディニウムの諜報員にバラしました。どのような経緯があったかは明かされませんでしたが、龍門の長の妹と、ヴィクトリアの高貴な血筋の後継者が結婚したとなれば政治的に大きな意味を持つので、秘密にしておきたかったのでしょう。
 コシチェイはウェイを脅迫し、エドワードかお腹の中にいたタルラかどちらかの命を選ぶように迫りました。ウェイはタルラを選び、エドワードを自ら赤霄で殺害しました。6章や7章で伏線とされていた、ウェイが義兄弟を殺したこと、ウェイがタルラの父親を殺したことというのはこの事実のことを指していました。

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 ウェイはエドワードを切り捨ててタルラを生かしたにもかかわらず、結局はそのタルラをコシチェイに誘拐されてしまいます。家系図を見て明らかなように、タルラの持つ潜在能力は血筋が物語っています。コシチェイはさぞ期待していたことでしょう。
 また、アダムスという人の存在が8章で初めて明かされました。「老いぼれたトラ」だと言われていたので、おそらくスワイヤーの祖父にあたる人物だと思われます。6章でのスワイヤーとチェンのやりとりや、スワイヤーのプロファイルから、祖父がいまだに龍門の重要なポジションにいて、剛腕を振るっていることが垣間見えます。


2. タルラ誘拐事件

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 ウェイたちが龍門を守った代償として、タルラはコシチェイに誘拐されてしまいます。8章では誘拐されたときの龍門からの脱出経路が語られていました。
 龍門の西に「輝蹄の封鎖区域」と呼ばれる場所があり、コシチェイはそこに入っていってしまい、ウェイが手を出せなくなってしまった様子が語られていました。
 このときリターニアは、協定締結エリアの安全を確保するために、国土の緩衝地帯を広げていて、封鎖区域と重なるように設定していました。おそらくは協定締結エリアと封鎖区域は同じ場所を指しているのだと思いますが、詳細は分かりません。
 協定締結のために「女帝の声」と呼ばれる人物または団体が派遣されていました。おそらく戦闘能力が高いのでしょう。リターニアでは双子の女帝が即位をしたばかりであり、安易に攻撃をしようものならば、双子の女帝の権威付けに使われてしまうとウェイは尻込みをしていました。コシチェイが龍門を糾弾するチャンスになってしまうことも大きな懸念材料だったようです。

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 リターニアと龍門の関係性については今後に繋がる伏線になっている気がしたのでここに意識して書き残しておいた次第です。
 コシチェイは誘拐したタルラをウルサスにある自分の領地に連れ帰っていますから、リターニアの緩衝地帯を抜けてウルサスに戻ったものと思われます。タルラへの「教育」がここから開始しました。

3. コシチェイの正体

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 コシチェイがタルラを誘拐し、自身の後継者として育て上げた理由も語られました。それを説明するにはコシチェイがそもそも何者なのかということに触れねばなりません。
 コシチェイの正体は「不死の黒蛇」と呼ばれる化け物でした。正確に言うとコシチェイと不死の黒蛇はイコールではなく、コシチェイという人物が長年に渡って不死の黒蛇の依り代だったという形です。
 不死の黒蛇は「太古の邪念」や「殺すことのできぬ邪神」と言ったおどろおどろしい呼ばれ方をしていましたが、単なる殺人鬼というわけではありませんでした。ウルサスの発展を願い、ウルサスという国家とウルサス国民のために行動をする、しっかりした理念を持った化け物でした。

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 不死の黒蛇はウルサスの現状を嘆いていました。現在の皇帝フョードルがもたらした膠着状態によって、ウルサスには「互いの養分を奪い合う下等生物」ばかりになってしまったと言っていました。不死の黒蛇の願いは、ウルサスが対外戦争によってかつての輝きを取り戻すことです。
 不死の黒蛇はその願いを叶えるためにタルラの精神を支配しようとします。タルラの持つ血筋と熱い想いを利用すればウルサスに大きな戦争を引き起こすことができ、戦争がウルサスに活力を取り戻させるだろうということで計画を練ります。
 タルラが導いたチェルノボーグの突撃作戦は感染者を救うためという側面などなく、ウルサスと炎国の戦争へと繋がるただのテロでした。不死の黒蛇の願いを叶えるための作戦だったというわけです。


4. ウルサスの歴史

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 不死の黒蛇にとってのウルサスの理想とは何かということを紐解いていく過程で、近代のウルサスがどのような状態を辿ってきたかを知ることができます。
 先代皇帝は侵略戦争をたくさん仕掛け、ウルサス軍は周りの国家へと攻め込み、領地を拡大してきました。強奪した土地は軍部の将校へと与えられ、彼らは領地の国民を支配して富を築きます。
 先代皇帝が亡くなったあと、現皇帝のフョードルが実権を握ります。彼は戦争を嫌ったようで、国内の統治体制に目を向けます。先代皇帝の時代に甘い汁をすすって肥えていた貴族将校の力を削るべく、土地や富の再分配を求めます。現皇帝は普通にいい人なんですが、悪く言うと凡庸なんですよね。
 皇帝の要求に不満を持った貴族将校は皇帝に反旗を翻すのですが、皇帝の側についた方が美味しい想いをできることに気づいた一部の貴族が王党派を名乗り、反皇帝派の鎮圧に助力します。

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 この出来事は「大反乱」と呼ばれていて、これまでもいろいろなところで名前が出てきていた事件です。例えばパトリオットは大反乱の時代にウルサス軍を離れて、西北凍原の遊撃隊になったと語られていました。
 「大反乱」がすべて鎮圧されると、ウルサス国内には膠着と水面下の内部抗争だけが残りました。対外戦争で拡大を続けるために大きな軍隊を持った国が戦争を止めれば、国内での闘争が始まるのは目に見えています。
 不死の黒蛇は先代皇帝の時代を高く評価していて、現皇帝の治世をぶち壊したいと願い、タルラを操っていきます。

5. レユニオン結成

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 コシチェイを刺し殺し、西北凍原から感染者のための闘争を立ち上げたタルラは、最終的に我々プレイヤーがロドスとして戦ってきたあのレユニオンを完成させます。7人の幹部格が、7つの部隊を率いる戦闘集団です。レユニオンの面々がいかにして集まってきたのかということが8章で語られました。

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 最初にタルラの仲間に加わったのは、西北凍原で遊撃隊として戦っていたパトリオットとフロストノヴァでした。出会った当初はタルラの考えを甘いと切り捨てていたパトリオットでしたが、最終的にタルラの情熱にほだされ、彼女を守る最強の盾になりました。
 西北凍原で活動しているときに、孤児として拾ったのがファウストメフィストでした。6章でこの2人が感染者になって街を逃げ出したときの経緯が語られていましたが、そこから2人はこんなところにまで逃げてきていたのですね。タルラたちに見守られながら、戦士として頭角を現す様子が描かれていました。
 レユニオンがチェルノボーグを攻めるに至る足掛かりを提供したのが、クラウンスレイヤーとスカルシュレッダーでした。2人の両親は石棺を巡る陰謀に巻き込まれ、感染者となった2人は権力への反抗を独自に行っていました。タルラは彼らを仲間に引き入れ、チェルノボーグを墜とす計画を練ります。

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 サルカズ傭兵がレユニオンに加わったのはその後です。カズデルが内戦によって焼け野原になってしまい、食い扶持を探していたサルカズ傭兵団は、レユニオンに加わることになりました。元々は別の人物がリーダーをしていましたが、のらりくらりとWが上に登ることになりました。
 サルカズたちはレユニオンに加わってから日が浅く、タルラとの結びつきも弱いですが、傭兵なりの理屈の矜持を持ち、レユニオンを支える一大戦闘力となりました。


6. 打倒コシチェイの鍵

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 7章以前のストーリーで、レユニオンの面々は「タルラの人格が変わってしまった」ということを何度も口にしていました。今まではよく意味がわかっていなかったのですが、8章でその詳細が明かされました。
 タルラがコシチェイを刺し殺す場面で、コシチェイはタルラに賭けを持ちかけます。タルラがこの先の人生で直面するであろう悲劇を予言し、タルラはこの大地に絶望してコシチェイと同じ境地に至るだろうという賭けです。
 8章を通して、我々はコシチェイの予言が実現していく悲痛な過程を追っていくことになります。感染者戦士に移動都市を引き渡したら裏切られてウルサスに密告され、親愛なるアリーナは殺され、最後には自らの手で無垢なる村人を大虐殺してしまいます。
 賭けはコシチェイの勝利となり、タルラの精神はコシチェイに乗っ取られてしまいました。これがレユニオンメンバーが言っていた、タルラの人格変容の全貌だったわけです。

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 タルラの精神は完全に壊れてしまったのだなと最初は思いました。しかしアーミヤだけは冷静でした。我々も、一度冷静になってタルラの状況を見つめなければなりません。
 タルラ本人の人格はまだ生きています。タルラ本人が望んでいないことはコシチェイも実行させることができません。例えばチェルノボーグを制御するカギは破壊されずに彼女が持っていました。
 タルラ本人の人格を完全に消し去る方法をコシチェイは知っています。コシチェイに誘拐される前、幼少期に形成されたチェンとの触れ合いの記憶が、最後の砦になっているのです。チェンを自らの手で殺せば、タルラ本人の人格は完全に崩壊し、コシチェイそのものになるというのが計画の最後に仕上げでした。
 この計画に抗うべく、アーミヤはタルラ本人の人格の覚醒を促そうとします。そのカギは、タルラ本人が陥っている勘違いを解くことです。
 タルラ本人は、コシチェイに育てられているときにアーツを埋め込まれ、それが時限爆弾のように爆発して自分の精神を乗っ取ってしまったと思っています。しかしそれは正確な事実ではありません。
 コシチェイはタルラを誘拐したその瞬間から、タルラの記憶や思考にアーツで干渉し、自分の思う通りにタルラが成長していくように誘導をかけていました。それをアーミヤが見破ったのが、チェンとタルラの双方の記憶を覗き見たときです。

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 タルラの言い分では、コシチェイに誘拐された夜は月夜で、土砂降りの雨だったと言っています。7章での回想シーンも大雨になっていました。
 一方、チェンは6章の頃から一貫して、タルラが誘拐されたの日は晴れていて、月が出ていない夜だったと言っています。2人の主張はいままでもずっと矛盾をしていました。
 コシチェイのアーツは、タルラを誘拐する前の記憶には干渉できません。干渉できるのならとっくの昔にチェンと過ごした幼少期の記憶は葬られていたことでしょう。一方で誘拐当日のタルラの記憶が捏造されているということは、この時点からずっとタルラの思考や記憶をコシチェイが捻じ曲げていたということになります。「教育」云々とは全然別次元の話なわけです。
 一度捻じ曲がった思考は簡単には戻りませんから、コシチェイの死後も実はタルラ本人が100%思うような行動をできていなかったのではと推測されます。タルラがコシチェイの予言の通りの悲劇を体験をしてしまったのは、本人がそう望んだからという側面ももちろんありますが、100%タルラ本人のせいではありません。コシチェイによって歪められた思考が引き起こした結果です。元々コシチェイが確実に勝てる賭けなのであって、すべてがコシチェイの罠だったということです。
 この構造をアーミヤはタルラ本人に理解させて、タルラ本人がコシチェイの支配に抗うきっかけを提供し、ついに人格がひっくり返ることになりました。記憶を読み取れるアーミヤだからこそできた逆転劇だったわけです。


7. レユニオンの今後

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 0章から8章を通して描かれたロドスvsレユニオンの死闘の末、ちょうど半分の幹部格が命を落としたことになります。
 この内メフィストの生死だけは少し曖昧です。石棺によって作られた特殊感染を引き起こす器官がケルシーの手で破壊されましたが、それでメフィストが生体機能を維持できるかは分からないと言っていました。
 クラウンスレイヤーは6章でケルシー&レッドと戦い、一足先にレユニオンを離れていました。彼女は故郷であるシラクーザに戻ります。彼女が率いていたレユニオン部隊は、ナインが引き継ぐことになりました。
 ナインは元々龍門近衛局でチェンの上司をしていた人物ですが、源石爆弾によって感染者になってしまい、レユニオンに潜入してスパイをしていました。6章のチェンとナインの会話の中で、ナインはスパイをやめてレユニオンに寝返ってしまったのですが、いま彼女がどういう心境なのかはあまり語られませんでした。
 Wは好きなように生きると言っていましたが、プレイアブルオペレーターになっていることから、ロドスに来ることになったのだと思います。
 タルラはロドスへ収監されることになり、クロージャがこしらえた独房にたたずむ様子が描かれていました。

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 最後に意味深な言葉が残されます。「逃げ出してきてから」という言葉が入ったため、ロドスを逃げ出したのかなと思ったのですが、逃げ出してから相当長い年月が経っているようなので、そうではなさそうな雰囲気です。
 タルラはチェンへとしたためていた手紙の中で、コシチェイの手を逃れてからの日付を律儀にカウントしていました。「逃げ出してから」というのは、この手紙の続きだと考えれば、コシチェイを殺してからすごく長い年月が経ったけれど、不死の黒蛇との決着がまだついていないことを懸念しているのかなと思いました。
 タルラの力をもってすればロドスから逃げ出すことなぞ朝飯前だとは思うので、どちらのことを言っているのかわかりにくいなと思いました。

8. 感想

 ここからはタルラ編の感想です。

未来がわかる悲劇

 タルラ編は彼女の過去へと迫る回想編でした。我々は現在のタルラの姿を見ています。過去のタルラのお話が、明るい話題になるわけがないことをはじめから知っています。
 しかし過去のタルラは私が事前に想像していた以上に明るくて強い人物で、善く生きようとし、感染者のために闘志を燃やしていました。そのギャップの大きさにたじろぎました。

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 コシチェイがタルラに予言をしたことで、おそらくこれが実現してしまうのだろうと暗澹たる気持ちで物語を読み進めることになります。アリーナには死亡フラグが冗談みたいに大きく立っていましたが、我々にはそれを止める術がありません。あのシーンに差し掛かったとき、「ああ。ついに来てしまったか」と受け止めるしかありませんでした。
 0章から7章までで語られたことで、タルラがこの世に絶望していることは十分すぎるほどわかっていました。だから8章で語られる内容は事前にわかっていたと言っても良いと思います。しかし絶望の中にあっても懸命にもがき続けるタルラの姿に感情が揺さぶられ、元々予想していた展開のさらに上を見せられた感覚がありました。
 未来が分かる悲劇でありながら、タルラの人の良さと、絶望の深さが想像以上で、タルラと一緒に打ちのめされてしまった気分になりました。

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タワーディフェンスで表現する狂気

 8章はいままで積み上げてきたレユニオンの物語のクライマックス編です。いつも以上に気合の入ったストーリーが展開されました。そこにタワーディフェンスゲームの側も本気で食らいついていこうとしているのがすごいなと思いました。

 ウルサス軍の感染者監視官から逃れる農民を助けてあげることと、敵陣に向かって突き進むタルラを援護射撃することは、8章のストーリーの展開に沿ったゲームでした。タワーディフェンスをこういう風にもアレンジできるなんて面白いなあと楽しんでプレイすることができました。
 しかし自分のその考えが甘かったことをJT8-1で思い知らされました。農民とタルラをゲームシステムとして用意したことが、まさかこんなふうに使われるなんて…。「一緒に戦っていた同志タルラ」が「守るべき存在である農民」を虐殺してしまう瞬間から、我々の目を背けさせてくれないのです。
 イラストで描くとグロ画像になってしまうけれど、曖昧にぼかしても迫力が出ません。それをタワーディフェンスゲームで表現してしまうとは…。

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 ロドス側の物語と交わった先で、農民を殺したときのブチギレタルラが、ロドスとして戦うときのラスボスとして立ちはだかります。
 同じモーションから繰り出される、周り2マスを薙ぎ払う炎の斬撃が、今度は味方のオペレーターたちをも蹂躙していきます。感染者を守るために振るわれていた剣が、あらゆるものを破壊し尽くす剣になってしまったという、その変化をステージ攻略を通して痛いほど味わうことになります。
 ただストーリーが作りこまれているだけではなく、ゲーム側とも足並みを揃えて高クオリティのものを提供してくれる、本当に素晴らしいゲームだなと思いました。

タルラを裁くのは誰か

 不死の黒蛇を打ち倒し、タルラが正気に戻ったということで、8章は一応のハッピーエンドを迎えます。しかしそれは、タルラの今までの行いがすべて水に流されるということではありませんでした。精神が乗っ取られていようと、自分の手で犯した罪はすべて背負っていく覚悟をタルラは固めています。

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 8章の終わり方の中でタルラの罪を雑に裁かなかったことに、アークナイツらしい懐の深さを感じました。このゲームが描いているのは、単純な善と悪の物語ではありません。タルラは善ではありませんが、悪でもないのです。
 だからといって曖昧に終わらせるのが良いのであると言いたいわけではありません。8章の場合は、タルラを裁ける場所を創るというのがチェンの未来へと繋がっていくという構図が美しいなと思いました。

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 感染者問題がすべて解決した暁には、どこかの裁判所でチェンがタルラに判決を言い渡す日が来るのかもしれません。感染者問題はあまりにも根が深く、解決するのは困難な道のりです。チェンもタルラも夢半ばで倒れてしまうことをぼんやり意識しつつも、未来に向かって歩みを止めないのでしょう。
 ロドス側の物語もそうですが、絶望の中にも一筋の光を見出すことができるのが、アークナイツの物語の大好きなところです。辛く険しい道のりになることは分かっているけれど、諦めずに戦う人がいて、かすかな希望としてテラの大地に点在しているのです。

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 「この大地が静かに眠れるように」。これはロドス側の物語で紡がれたテレジアの言葉ですが、元々のレユニオンの理念にも合う言葉だったはずなんですよね。タルラがもう一度あの日のように、燃え上がる闘志で戦いを続けてくれるといいなと思います。



 更新内容はTwitterでもお知らせします。
https://twitter.com/YT22_azurlane


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