3度目のサザンドラ

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【アークナイツ】メインストーリー13章・まとめ・考察・感想【悪兆渦流】

 2024年4月16日に追加されたメインストーリー13章「悪兆渦流」の物語を整理していきます。

1. サルカズの歴史

 13章で言及された話題を古い順に振り返っていきます。

1-1. 最初の「源石」

 最も古い話は、最初の源石についてでした。
 最初の源石は1つだけだったそうです。地中に埋まっていたわけでもなければ、たくさんバラまかれたわけでもない。鉱石病として人間に感染し、宿主が死ぬと死体を爆発させて源石は増えていったものと考えられます。
 「ツヴィリングトゥルムの黄金」で巫王は、源石には創造主がいると言っていました。正体はまだわかりませんが、「孤星」などで語られたことも鑑みるとプリースティスが関係していそうだなと考えられます。テラの外側からやってきたフリストンたちの文明が、何らかの目的を持って源石を作り、テラに置いていったのかもしれません。
 最初の源石に初めて接触したテラの文明はサルカズでした。当時サルカズたちはテラで最初のカズデルを作って暮らしており、源石に出会ったことで巫術と感染者が生まれました。その後カズデルは神民と先民により滅ぼされてしまいます。
 13章でケルシーが「サルカズが鉱石病にかかりやすいことには理由がある」と言っていました。それもこの話題に関連していそうです。
 最初の滅亡から約1000年が経過したころ、カズデルが再建されました。2番目のカズデルは魔王が複数代替わりするぐらいには長続きしたみたいです。炎魔バロルサッカ、遊侠領主クイロン、魔王ゴルドルは伝説で語り継がれている7000年前の魔王たちなのだとか。サルカズは長寿の人もいるので、どのぐらいの年代幅があるかは不明です。
 このうち、クイロンだけは以前に名前が出てきています。前衛アーミヤが持つ剣は"青き怒火"という名前のクイロンの剣です。彼が裏切りにあった際の怒りの感情をアーミヤも知っています。
 2番目のカズデルはクルビア付近にありました。しかし裏切りが起き、サルカズたちは東に向かって移動していったそうです。いまのカズデルはヴィクトリア、リターニア、シラクーザを抜けてさらに東にあるので、長い年月をかけて東へ東へと移動してきたことになります。


1-2. カズデルを襲った巨獣

 サルカズに関連の深い巨獣が登場しました。
 数百年前のこと。カズデルを1匹の巨獣が襲いました。当時の魔王は、いまのブラットブルードの大君ドゥカレの兄でした。お兄さんは弟に巨獣の討伐を命令。ドゥカレは見事巨獣を討ち、生きたまま皮を剥いでしまったそうです。
 ドゥカレは当時自分が単なる下手人だったと言っていました。日本語の"下手人"を言葉通り受け取ると、人を殺したことがある犯罪者の意味。ドゥカレが人を殺したことがあると言われても全く驚きませんが、貴族のような立場ではなかったということなのでしょうか。
 倒された巨獣は意識と骸骨に切り分けられました。サルカズたちが容赦ないと言うべきか、その状態でも生きている巨獣がすごいと言うべきか…。
 意識の方はさらに細かく切り刻まれて、物体に封じ込められました。そのうちの1つが懐中時計で、いまはウルスラがこれを管理しています。
 意識の一部は堕天使に持っていかれたと巨獣は言っていました。おそらくこれはモスティマが持っているアーツユニットのことを指していると思われます。それは錠と鍵に分かれているのですが、錠の方には言葉を話す怪物が封じられています。この怪物は他の欠片に興味がないという話が回想秘録で語られていました。
 骸骨の方はカズデルの軍事委員会が引き取り、改造して軍事転用してしまいます。テレシスたちがヴィクトリアを攻める際に重要な役目を担うことになります。


1-3. 直近の魔王たち

 直近に魔王がどのように受け継がれてきたのかがわかりました。
 カズデルが巨獣に襲われた際の魔王はドゥカレの兄でした。それ以降、魔王が誰に受け継がれてきたのかが語られました。サルカズが魔王を殺すと、魔王の力を受け継ぐことができます。歴代の魔王の伝承は、血なまぐさい闘争の歴史です。
 ドゥカレの兄はドゥカレの手によって殺されました。しかしドゥカレは魔王を受け継ぎませんでした。彼の意思で辞退したのか、資格がなかったのか。
 そのあと、流浪者と呼ばれる人物が魔王を継ぎ、さらに木こりと呼ばれる人物へと受け継がれました。これがある種のあだ名なのか、それとも本当に流浪者や木こりだったのかはよくわかりません。
 木こりから魔王を受け継いだ人物は名前が出てきませんでした。しかしこの人は重要なタイミングに居合わせます。200年前にケルシーがテラの各国の戦力を終結させ、カズデルを廃墟にした戦争のときの魔王です。
 この戦いの末にテレジアは魔王を受け継いだのではないかと思われます。しかしテレジアはカズデルのために戦った六英雄の1人。なぜ魔王を継承することになり、ケルシーと手を組んだのかは謎です。テレジアは弟のテレシスと2人で廃墟となったカズデルを立て直すべく奔走します。
 時間が経つにつれ、テレジアとテレシスは相争うようになり、軍事委員会を率いるテレシスと、バベルを結成したテレジアに分かれて内戦が勃発。テレジアは斬首作戦により命を落とし、魔王の力はアーミヤへと受け継がれました。
 この頃にドクターが石棺に入ったものと思われますが、このへんの経緯は謎です。ドクターが目覚めたあとの物語は、我々がメインストーリーで見守ってきたものですね。
 細かいところはまだまだ謎だらけなのですが、魔王の系譜の概略が掴めたのは大きな一歩となりました。


2. ロドスの戦い

 メイン13章の時系列へと入っていきます。

2-1. ブレントウードの発見

 まずは13章が始まる前の準備フェーズのお話から。
 メイン11章で都市防衛軍の拠点へ攻め込んだロドスは、ロンディニウムの物流データをハッキングし、物資の流れを解析しました。その結果、郊外にあるブレントウードという都市が浮かび上がります。ロンディニウムにそこそこ近いにもかかわらず、不自然に物の流れがなかったのです。
 ロドスの見立ては的中でした。ブレントウードの近くには発着場がありました。巨獣の骸骨はライフボーンというコードネームをつけられて、サルカズのために人員や物資を輸送していました。
 ライフボーンが輸送していたものなかで戦いの鍵を握るのがブラットブルードの戦争法陣でした。源石で作られており、サルカズの血に影響を与えます。ライフボーンが輸送できる範囲には限りがあるらしく、戦争法陣は発着場からとある距離以上離れた地点には置けません。
 戦争法陣は儀式の中継装置でした。ドゥカレが儀式を行うために準備していたものです。
 ライフボーンが動くと、周りの人に幻覚を見せます。遠い過去に起きた出来事が、目の前で起きているかのように見えます。これは巨獣の力の1つで、本人にも抑えることはできません。幻覚は輸送した物資にも付着し、残り続けてしまいます。そのため戦争法陣の近くでは人々は幻覚を見るのですが、これは戦争法陣そのものの影響ではないのです。


2-2. 散り散りのロドス陣営

 ロドスの面々は散り散りになっているので、まずはざっくりと動きを整理します。
 メイン10章でロンディニウム内部に潜入したロドスでしたが、自救軍の拠点がサルカズにバレてしまって苛烈な攻撃を受けました。バラバラに分散して撤退したため、いくつかのグループに分かれて行動しています。
 シージやドクターたちはノーポート区へ向かいました。グレーシルクハットに脅され、飛行船の調査を手伝わされたのです。頑張り虚しく飛行船を奪うことはできず、ザ・シャードからの砲撃で天災が発生しました。ウィンダミア公爵が助けに来てくれて、ロドスの一行はノーポート区を抜け出しました。
 ヘドリーはマンフレッドを裏切った罪で監獄に捕えられていました。しかし彼は抜け出してWと合流。飛行船の上からダイブしたイネスを助けて、3人で行動を再開しました。
 テレシスに斬られたケルシーおよびロドスの非戦闘員、そして自救軍はまっすぐにブレントウードを目指しました。Wのセーフハウスが近くにあるので、そこで体制を整えています。
 Miseryとホルンはマンフレッドの隊を引き付けて、他のチームの逃亡を助けました。もともとは彼らもブレントウードへ向かうことになっていたのですが、予定を変更してチェットリーという街で戦っていました。
 それぞれ詳細に見ていきます。

2-3. ウィンダミア公爵の旗艦

 ウィンダミア公爵の旗艦が襲撃を受けました。
 デルフィーンを助けるために、ウィンダミア公爵は自ら高速戦艦を率いてノーポート区にやってきました。ドクターたちとノーポート区の難民もついでに助けてくれて、自領に向かって進んでいました。
 ドゥカレと聴罪師兵と変形者が高速戦艦を襲撃しました。変形者は12章でLogosが倒したのですが、その後2つに分かれて転生していました。頑張って倒した意味はなかったのかとガッカリだったのですが、前とは異なる意志を持っていそうな雰囲気でした。
 ドゥカレと変形者は連携してウィンダミア公爵を討ち取ります。彼女はデルフィーンに気を取られた隙をつかれてしまいました。
 その後ウィンダミアの護送艦隊が駆け付けるのですが、継承者であるはずのデルフィーンは置いていかれてしまいます。彼女が公爵の死の直接の原因となったからです。娘のためという私情を優先した公爵の行動も良く思われていませんでした。公爵は自分の部隊を厳しく律してきましたが、皮肉にも娘を切り捨てられてしまうという結果になりました。
 ドゥカレたちの襲撃はサルースら聴罪師と連動していました。リターニアの陰謀なのではないかという噂も語られましたが、ドゥカレがリターニアの言うことを聞くのかは怪しいのではと思います。
 サルースはアーミヤを誘拐しました。聴罪師は魔王の力を欲しています。サルースの巫術でアーミヤは意識不明になってしまいました。
 ドクターはアーミヤを守ろうと必死にサルースに抗います。こんなに自我を発揮しているドクターを見るのは初めてでした。脆弱な身体ながらドクターが時間を稼いだおかげで、Logosとアスカロンが助けにきてくれ、サルースは撤退していきました。
 シージたちはデルフィーンとともに行動し、ウィンダミアの拠点に帰ろうとしました。その道中でグレーシルクハットが接触してきて、諸王の息を手に入れようと再び交渉してきました。カスター公爵は何が何でもこの国剣が欲しいようです。
 シージは交渉を蹴りますが、グレーシルクハットは個人として情報を1つ提供してくれました。ホルンたちテンペスト特攻隊がチェットリーで助けを求めているSOSでした。シージたちはブレントウードを目指さねばなりませんが、チェットリーに寄ることにします。


2-4. チェットリー防衛戦

 チェットリーの戦いを見ていきます。
 ホルンとMiseryはサルカズ軍を引き付けながらロンディニウムから撤退しました。ブレントウードに向かう途中、チェットリーの住民が虐殺されそうになっているところを見逃せず、戦いに介入することにしました。
 シージたちはグレーシルクハットから情報を得て、チェットリーへと駆け付けます。ホルンたちが立て籠っているビルで彼らは合流し、チェットリーを守るために戦いました。
 この戦闘では、経験豊富なホルンや英才教育を受けたデルフィーンではなく、シージが指揮を執りました。戦場指揮において最も重要なのは勇敢さだとホルンは説きます。シージは見事に期待に応え、サルカズ軍を撃退しました。
 救難信号を受信したゴドズィン公爵の部隊が到着し、チェットリーは救われました。シージたちはゴドズィン公爵の部隊には接触せずに撤収することにしました。ホルンはテンペスト特攻隊の一部を指揮していますし、シージはウィンダミア公爵軍の一部を従えています。そのような複雑な構成で公爵軍と接触するのは得策ではないと判断したのです。
 チェットリー市民の贈り物の中に重要なアイテムがありました。模範軍の識別コードです。テンペスト特攻隊の前身となった伝説の部隊で、「奇跡を創り出す」という大それた訓示を持っていました。シージはグレーシルクハットから「自分の軍隊を持つべき」とアドバイスをもらっていたこともあり、模範軍の名前を借りることにしました。
 このあと、シアラー少尉がデルフィーンたちのところへ戻ってきます。彼はウィンダミアの本拠地であるガラヴァエ鉄盾に帰ろうとしたのですが、追い返されてしまいました。ウィンダミアの内部は相当混乱しているようでした。


2-5. サルカズ傭兵とリッチ

 ヘドリーたちの動きを見ていきます。
 ヘドリー、イネス、Wの3人はエルマンガルドに接触をしました。キューブちゃんという乗り物がWに爆破されてしまい、エルマンガルドは怒っていました。
 エルマンガルドはドゥカレが置いた戦争法陣を見に来ていました。嫌な予感を覚えたそうです。戦争法陣は巨獣が設置したものですから、地面に輸送の痕跡はなく、近寄ると幻覚が現れます。4人は遠い昔のカズデルの姿を幻視しました。
 「ツヴィリングトゥルムの黄金」でも語られていたように、リッチは知識に興味があり、戦いに直接参加するつもりはなさそうでした。
 エルマンガルドはカズデルにいるリッチたちの作戦を教えてくれました。1つはテレシスのためにとっておきの策を用意すること。これの詳細はわかりませんでした。
 もう1つは、テレシスが失敗したらカズデルをバラバラに分割して逃げようとしていることです。もしテレシスがこの戦争に敗れたら、テラの諸国は再びカズデルを滅ぼそうとするでしょう。サルカズが苦難に陥るのを未然に防ごうとしているのです。
 ヘドリーも自身の考えをエルマンガルドに伝えました。彼はサルカズを守るためにこの戦争を止めようとしています。エルマンガルドはヘドリーたちが同じ理想を掲げていることを知り、それをリッチたちに伝えておくと言っていました。
 テレシスが何をしようとしているのかはリッチが見てもわかりません。マンフレッドが実行したのは戦争を引き起こすところまでで、そのあとの作戦はテレシスの頭の中にしか存在しないのでしょう。
 ヘドリーたちは戦争法陣の性質からブレントウードを怪しみ、ライフボーンの発着場を発見しました。そこで昔馴染みであるウルスラに出会います。若かりし頃にカズデルのスカーモールで一緒に賞金稼ぎをやっていたのだとか。
 ヘドリーはもう一度一緒に戦わないかとウルスラを勧誘します。しかし彼女の中での最善の選択は軍事委員会。交渉は決裂しました。高貴な血筋の出身ではない自分を少佐に抜擢してくれた軍事委員会に、ウルスラは忠誠を誓っているのです。
 ライフボーンは半月前までは多くの人員を輸送していました。最後に運ばれたのはロンディニウムに突然現れたナハツェーラー軍だと思われます。最近は物資の輸送ばかりになっているのだとか。ここでヘドリーたちはライフボーンの存在を把握し、以降の作戦ターゲットになっていきます。


2-6. ドクターとアーミヤが見た幻覚

 ドクターたちも幻覚を見せられました。
 サルースを撃退したあと、ドクター、Logos、アスカロン、アーミヤもブレントウードを目指しました。その道すがら戦争法陣が現れ、彼らに幻覚を見せます。
 ドクターたちが見た幻覚にはLogosの母が登場しました。この人は200年前のケルシーと戦ったときの戦争の六英雄の1人。威厳のあるビジュアルをしていました。
 戦争のあとでLogosはバンシー王庭の主になりました。母は自分が信じることを成せとLogosを励まし、彼は王庭等の古い制度をぶち壊すという野望を抱えてバベルの一員になりました。Logosは王庭や魔王がサルカズを縛っているのだと考えています。
 4人は巨獣の幻覚を抜け出すのですが、アーミヤだけはサルースにかけられた巫術に依然として苦しめられており、別の幻覚を見ていました。メイン7章でパトリオットが亡くなる瞬間に口をついて出た預言が再び登場します。「汝こそ魔王ーこの大地の遍く全てを隷属させる者なり」。
 アーミヤは自分の姿をした運命そのものと対話をします。アーミヤが試そうとしていることはすでに過去の魔王が試しており、成功する可能性などなく、預言は現実のものになるのだと運命は語り掛けます。アーミヤからすると預言に逆らえないなら自分が生きている理由を失うことになるので、徹底的に預言に抗う姿勢を示していました。
 すべてのサルカズの魂の集合体もアーミヤに語り掛けます。運命からは逃れられない。テレジアは定められた悲劇を回避しようと頑張ったため、その代償にいまも苦しむ羽目になったと。アーミヤはテレジアの後を追う覚悟ができていますし、テレジアはその程度で屈する人間でもないと信じています。人は自分の手で結末を選び取ることができるのだと宣言します。
 魔王の運命について真剣に考えたことで、アーミヤは1つの気づきを得ます。魔王は支配のための力ではなく、存続のためのものなのだと。術師アーミヤのモジュールテキストにあるように、魔王の力をもたらす黒い王冠は外の文明が造ったもので、「文明の存続」という名前がついていました。いよいよ正体が明かされるときが近づいているのかもしれません。
 このあとアーミヤは夢から覚めます。法陣を修理する任務中のパプリカたちがタイミングよく現れました。ブレントウードへの移動手段が欲しいドクターたちは、Logosの王庭の権力でビビらせて、修理隊の車を借りました。またサルースがアーミヤを襲ってきたことを鑑み、アスカロンをケルシーたちの援護に向かわせました。


2-7. 聴罪師の襲撃

 ケルシーたちが聴罪師に襲われました。
 ブレントウードの近郊に辿り着いたケルシーや自救軍の一行はWのセーフハウスに潜んでいました。そこに聴罪師たちが突然現れました。
 聴罪師は魔王の研究を行う一族です。テレシスの側近のようなポジションにいるのは便宜上の姿であり、彼ら自身の野望を持っていました。嘆きの扉の実験に進展があったと言っていました。ケルシー曰く、彼らは何千年もの間魔王の王冠を狙い続けているのだとか。
 いままで「聴罪師のリーダー」と呼ばれていた男性にはクイサルトゥシュタという名前がありました。「不滅の希望」という意味だそう。同様にシャイニングはクイサルシンナ(離別を許さぬ希望)という名を持つのですが、彼女はこの名前をすでに捨てたと言っていました。よっぽど一族のことが嫌いなのでしょう。
 クイサルトゥシュタの狙いはリズでした。リズは抵抗しようとしてアーツを放つのですが、それが逆に共鳴を起こしてしまい、危険な状態になってしまったようでした。檻の中の意識が目覚めてしまったと言われていました。クイサルトゥシュタの狙い通りだったみたいですが、この一手は大胆で有効なものだったとシャイニングは振り返っていました。
 リズは過去に人体実験を受け、シャイニングの意思でリズの記憶が保存されたようです。リズを苦しめてしまっていることに対してシャイニング罪悪感を抱えているのですが、リズの方はとっくに許していると言っていました。リズの完治がシャイニングの目標です。
 クイサルトゥシュタはリズを失いたくなければ自分を殺せとシャイニングに迫ります。彼はシャイニングの父親にあたるらしいのですが、身体はシャイニングの弟のものを使っているため、一族の身体を乗っ取ることができると考えられます。殺されることで魂が継承されるのも、魔王の性質に少し似ているなと思います。
 ピンチを救ってくれたのは変形者でした。転生した変形者は2つに分かれ、片方はサルカズ側についたのですが、もう片方がロドスの味方をしてくれるつもりのようです。変化、練磨、意味を求めているのだとか。Mon3trに変身して戦ってくれました。
 ドクターたちと一緒にいたアスカロンが、パプリカたちから車を借りてここまで飛んできました。サルースは様々なサルカズの能力を扱えるらしく、このときはアーミヤのアーツも使っていました。
 アスカロンの合流によって聴罪師側は滞在を切り上げ、リズを奪い去って逃げていきました。

  

2-8. ロドス集結

 ロドスの面々がやっとのことで集結を果たしました。
 本格的な戦闘に入る前に、ブレントウードの住民たちの様子が少し描かれました。この街にやってきたサルカズたちは、住民に食料と引き換えに労働力の提供を求めました。住人たちは侵略者であるサルカズに雇われて戦争法陣建設に手を貸したわけですが、逆らうと殺されてしまいますし、仕方ないことだという描かれ方がされていました。
 この戦争法陣はドゥカレの儀式の中心地。住民たちは儀式の鍵であり、どのみち巻き込まれてしまいます。危険に気づいたフリーダは、お祭りに使う予定だった礼砲を打ち上げ、命を賭して住民に危機を伝えました。礼砲のおかげで、ギリギリのところでフェイストたちが駆けつけることができました。
 儀式が始まったタイミングで、ロドスの面々が続々と駆け付けてきました。最初に到着したのがシージやホルンに率いられた模範軍。ブラットブルードの眷属たちを蹴散らしていきました。ライフボーンの発着場から戻ってきたヘドリーたち、パプリカの輸送隊の車に乗せてもらったアーミヤたち、聴罪師の襲撃を退けたケルシーたちも合流し、ブレントウードの戦争法陣は破壊されました。
 しかしドゥカレの儀式を完全に止めることはできませんでした。この儀式は周辺の戦場で流された血を集めてサルカズの力を強化するものであり、それと同時にエネルギーを生み出すものでもありました。エネルギーはロンディニウム方向へ送り出されました。
 戦争法陣を用いたドゥカレの作戦は様々なリスクをはらんでいました。ナハツェーラーや聴罪師もある程度危険を冒して行動をしています。サルカズが戦争を引き起こすにはいまこのタイミングしかなく、ロドスに見えていない奥の手があるのではと疑われていました。
 このあと、ロドスはライフボーンを奪うための計画を立てます。


2-9. ドゥカレの出陣

 ロンディニウムでの動きを見ていきます。
 都市防衛軍の元トップであるルネ・レト中佐はドゥカレに会う約束をしていました。都市防衛軍が解散されてしまい死ぬ覚悟を固めていた彼は、自分の資産を部下に譲り、認知症で呆けたガリアの元軍人を殺します。
 道すがら自救軍トップのクロヴィシアと遭遇しました。自救軍はサルカズの攻撃を受けて壊滅的なダメージを追いましたが、グレーシルクハットのおかげでロンディニウムを脱出できたとのことです。裏にはクロヴィシアとカスター公爵の間に何らかの約束があったらしいです。クロヴィシアは単なる仕立て屋の娘を名乗っていましたが、レトは彼女の正体に目星がついていると言っていました。
 クロヴィシアはレトに協力を持ち掛けます。しかし彼はそれを断り、ドゥカレの元へと歩いていきました。裏切りに塗れた自分をどうやって救えばいいのだと言っていました。
 レトはドゥカレと刺し違える覚悟で会いに来たのですが、その殺意すら見抜かれていました。彼は作戦を変更し、自分の剣で自分の首を切り落とし、裏切り者の血をドゥカレに吹きかけました。純血であることを何よりの誇りにしているドゥカレを、最大限侮辱できる行為なのではと考えて。ドゥカレはそんなレトの考えすらお見通しで、気にしない素振りを見せていました。
 ドゥカレはそのあとテレシスに呼び出され、ブレントウードに行ってこいという指令を受けます。大切な場所ならば防衛を固めておけばいいのにと、彼はテレシスに苦言を呈していました。
 テレシスは「最初の源石」に繋がる「古く傷だらけの扉」を見つけたとドゥカレに伝えていました。これがテレシスの本当の狙いでしょうか。テラを作り直せるほど偉大な力だとドゥカレも興奮している様子でした。
 決戦を前に、ヘドリーたちも大事な話をしていました。今回の戦争でロドスはテレシスを討とうとしていますが、彼を殺してはいけないと言い出したのです。Wは気が狂ったのかとキレていました。
 200年前にテレジアが魔王を継いで以来、テレシスは軍事委員会を率いてきました。この兄弟はすでにサルカズの礎になっており、その理念の延長にならなければならない。そうしないとテラ諸国がサルカズを徹底的に滅ぼしてしまうだろうとヘドリーは懸念を示していました。テレシスのやってきたことを完全否定するのはサルカズのためにならないと考えているのです。
 もう1つWに対して大事な話がありました。ヘドリーから見れば、彼女は立派なサルカズ傭兵のリーダー。多くの部下の命を背負っているので、責任のある行動をしなければならないというお説教でした。テレジアに魔王を託されたアーミヤに、先導してほしいと思っているのではとも指摘をします。蘇ったテレジアを見て動揺しているWは、この話を聞いてさらにイライラが募ってしまっていました。


2-10. ロドスvsドゥカレ

 13章の山場の戦い、ドゥカレ戦です。
 模範軍が敵を引き付けている間に、ロドスの主力が発着場に乗り込んでライフボーンを奪おうとします。
 ドゥカレはサルカズ兵士から血を奪って、ライフボーンの力の一部を取り戻させました。元気になったライフボーンはドゥカレやアーミヤを乗せて、空の上にまで飛んでいきました。
 ヘドリーはウルスラと再び遭遇します。彼女はマンフレッドについて気になることを言っていました。彼が万全の守りを固めていたらヘドリーは脱獄できるわけはないだろうと。マンフレッドはライフボーンを使ってサルカズをカズデルに帰そうとしていたらしく、ヘドリーと同じ考えを持っているのかもしれません。
 ドゥカレに血を抜かれたウルスラはフラフラの状態だったため、ヘドリーは巨獣の意識が保存されている懐中時計を奪いました。これを使ってライフボーンに話しかけ、賭けをしました。アーミヤがドゥカレに勝ったら、元の場所まで戻してくれと。ドゥカレが勝ったらロドスは皆殺しなので、賭けになってないじゃないかとライフボーンは笑うのですが、賭けには乗ってくれました。
 ドゥカレは儀式の最終段階を行い、一滴のティカズの血を取り出しました。万年もの間、ブラットブルード族で継承されてきたそうです。ティカズはサルカズの昔の呼び方であるだけでなく、種族として差異があるのでしょうか。なぜティカズの血がこんなに有難がられるかはよくわかりませんでした。
 アーミヤとLogosのコンビと、ドゥカレの間で戦闘が始まります。ロンディニウム編に入ってからのアーミヤの成長は著しく、魔王のアーツを駆使してドゥカレを追いつめます。
 純血にこだわるドゥカレは、黒い王冠がふざけた選択を繰り返すつもりなら、破壊してやろうと息を巻きます。しかし血液とは飲み物でもないし、儀式の道具でもないのだと、アーミヤはドゥカレの全てを否定。バンシーの根源と共鳴したアーミヤは、Logosと力を合わせてドゥカレを討ち果たすことに成功しました。
 ティカズの血もロンディニウム方向へ飛んでいきました。ロンディニウムでの戦いにどのように影響してくるでしょうか。


3. 今後へ

3-1. レユニオンの動き

 レユニオンの動きを振り返っていきます。
 12章の終わりに、ナインやGuardを含むレユニオン本隊もノーポート区に来ていました。もともとはレイドやパーシヴァルと合流したかっただけだったのですが、ノーポート区の戦いではたくさんの感染者が生まれてしまいました。意思のある人はレユニオンに回収されていきました。
 Guardは製薬工場に向かいたいとナインを説得します。ここは認可されていない鉱石病の鎮痛剤を作る闇工場でした。ウルサスでタルラがレユニオンを作ったとき、呼応してヴィクトリアで旗揚げしてくれたレユニオンが始まった場所です。ゆかりがある場所というだけでなく、実際に薬を作ることができればレユニオンのためになります。
 レユニオンの中に新たな要注意人物が現れました。ノウエルという男性です。タルラに怪しまれ、あっさりと自分が長命を持つことを明かしていました。レユニオンに加わったのはただの直観だったのだとか。
 ノウエルはとある女性に長命にされたそうです。長い時間をかけて正体を探り、いつかは殺してやろうと考えているのですが、現時点でわかったことは多くありません。「運命の手」と呼称されるその人物はヴィクトリアに潜み、必要とあらばヴィクトリアのことを破壊することも厭わないのだそうです。
 「流血や犠牲は彼女の次元ではデータでしかない」というノウエルの発言が気になりました。メタっぽい言い回しです。これもプリースティスなのか、それとも別の上位存在がいるのか…。
 ノウエルは自分の終わらせ方も探しています。自分が不死なのは苦痛を感じているからであり、自分が幸福になれば死がもたらされるとのこと。この苦難にまみれたテラで、本当の幸福を見つけるにはどうすればよいのでしょうか。


3-2. タルラvsエブラナ

 レユニオンの話の続きです。
 製薬工場にGuardが辿り着きました。レユニオンにもらった薬を売りさばいていたバイク乗りのサルカズが、工場のヴィクトリアの感染者からリンチを受けて殺されてしまいます。サルカズも感染者という点では同じだったのですが、憎きサルカズということで暴力が連鎖してしまいます。
 遺体の爆発がアルコールに引火し、Guardは火事に巻き込まれて亡くなってしまいます。その直前まで、レユニオンは誰の味方になるべきなのかを考えていました。感染者同士であったとしても殺し合ってしまう。団結すべきなのは感染者だけなのだろうかとナインに問います。オレたちは搾取されている人たちと共に立たねばならないのではないかと。
 タルラが率いていたころのレユニオンは目標がシンプルでした。感染者が暴力によって生きる尊厳を取り戻す戦い。一方ナインがリーダーになった現在、レユニオンが何を目指しているのかは不明瞭になってしまいました。感染者だけが住む移動都市を作っても、テラのすべての感染者を受け入れることはできないでしょう。チェルノボーグはすでに感染者の希望ではないのです。
 タルラ自身も、レユニオンが当初掲げていた理想が誤って伝えられている感触を持っています。今後、レユニオンが何を成す組織になっていくのか。単にロドスに吸収されてしまうのはもったいないと思いますし、彼らがどんな道を彼らが切り拓いていくのか注目したいです。
 ロンディニウムを目指すレユニオンを、エブラナが単騎で襲撃しにきました。レユニオンがダブリンに従えば、力を貸してやろうという強迫です。お前は自分の欲望しか見えていないとタルラはきっぱり断りました。久しぶりにタルラが剣を抜いた姿を見ました。
 エブラナはターラー人の国を作るのを妹のリードに任せたような発言をしていました。タルラの目指す最終地点は、いずれ自分と合流するだろうとも言っていました。エブラナの動きは少し危なげなのですが、いったいどこを目指していくのでしょうか。 


3-3. 動き出す公爵たち

 ヴィクトリアの公爵たちがようやく焦り始めます。
 ウィンダミア公爵がサルカズに殺されてしまったことは大事件でした。公爵たちの得意技は足の引っ張り合いですが、戦に長けたウィンダミアが落ちてしまうと戦線に穴が空き、自分のところにしわ寄せがきます。さすがに話し合って調整が必要だということで、カスター公爵がゴドズィン公爵を呼び、ゴドズィン公爵がウェリントン公爵を呼びました。
 ゴドズィン公爵はずっと名前だけ出てきた人物ですが、今回初めて立ち絵が出てきました。世間からは男女の色恋に耽るだけの人物と評されているようなのですが、カスター公爵はそうは思っていない様子でした。
 3人は反攻に転じるべきだという点で合意に至ります。ウェリントン公爵は増援を呼び、自分がヴィクトリア側の指揮を執ると言い残して去っていきました。強引な決め方でしたが指揮経験は彼が最も豊富なので、他の2人も了承していました。
 ウェリントン公爵は四皇会戦でガリアを滅ぼした英雄です。カスター公爵はその英雄の力を徐々に徐々に削いできました。今回は彼の力を増すような事態ですが、致し方なしと考えているようでした。一方、ゴドズィン公爵はウェリントン公爵が奥の手を持っていると睨んでいます。指揮権は預けるものの、彼のことは信用できないというスタンスでした。
 反抗作戦には他の公爵たちにも加わってもらうことにしました。カスター公爵はファイフ公爵とノーマンディー公爵に、ゴドズィン公爵はアバーコーン公爵とアッシュワース公爵に参加を呼びかけます。団結するには遅すぎたかなと思うのですが、果たして戦況を変えられるでしょうか。


 
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