3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【アークナイツ】メインストーリー6章まとめ・考察・感想【局部壊死】

ネタバレします。私個人の考察であり、間違っている箇所があるかもしれません。また、私は大陸版で先行して公開されている情報を追っていないので、その観点のコメントはありません。ご了承ください。

はじめに

 アークナイツの6章のストーリーにとても感動してしまいました。それと同時に、良く分からないところも多かったなと思いまして、自分のための整理も兼ねてこれを書きます。まずは事実関係を整理したあと、次章以降に繋がりそうな謎をピックアップし、最後に個人的な感想を書いておきます。

時系列整理

 6章の後半は時系列が乱れ、過去と現在を行ったり来たりするようになります。5章を飛び越して、4章のフロストノヴァ戦あたりの時系列と混ざります。

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 なぜこういう作りになっているのかというと、廃都市で遭遇した時点でロドスとスノーデビル隊の間に交流が生まれていたことを、6章の物語のスパイスとして効かせたかったからでしょう。廃都市でちょっと仲良くなっていたからこそ、スノーデビルの全滅はアーミヤやブレイズたちにとって辛い出来事になりましたし、一度は通じ合えたと思ったフロストノヴァと壮絶な命のやり取りをしなくてはいけない辛さが際立っています。
 5章はレユニオンから龍門を奪還するお話でした。時系列通り4章の中で穴に落ちるエピソードなどを描いてしまうと、唐突に生まれた謎の交友が宙ぶらりんになってしまったのだと思います。分かりづらい構成ではありますが、エモさが増す演出だったのではないでしょうか。

人間関係整理

①鼠王と黒装束特殊部隊

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 期間限定イベント「喧噪の掟」で登場したスラムの王ことリン・グレイ【鼠王】が6章でも物語に絡んできました。ウェイ長官と肩を並べ、龍門を作り上げた男です。
 ウェイは近衛局を動かせる立場にありますが、近衛局は龍門の顔であり、後ろ暗いことをさせるわけにはいきません。近衛局の代わりに汚れ仕事ができる戦力として、鼠王が保持している黒装束の特殊部隊を動かしていたようです。

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 「スラムの破壊」という言葉をチェンは使っていますが、建物の破壊がウェイの目的ではありません。スラムに住んでいる感染者の抹殺が実行されました。彼らがレユニオンの一員かどうかは一切関係なかったため、行政長官による罪なき一般市民の虐殺という恐ろしい所業が裏で行われていたわけです。亡骸の捨て場所が「排水システム」だったのでしょうね。シナリオ6-18でスワイヤーとチェンはそれを目撃し、激昂したチェンはそのままウェイ長官の執務室へと乗り込んでいます。
 鼠王はウェイの作戦に反対していたとのことです。「喧噪の掟」で語られた話を知ると、そりゃそうだと思うわけですよ。鼠王はおっかない化け物でしたが、スラムの住民たちのことを考えて行動をしているのが伝わってきましたから。

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 最終的に鼠王が折れたのか、娘であるユーシャが代わりにOKを出したのかはわかりませんでした。ユーシャが迷っている様子も描かれています。結局、ウェイの命令に従うことが、一番龍門のためになると考えたのでしょう。感染者がスラムにいるというだけで、いろいろな面で龍門の脅威になり得ると判断したのです。

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②ケルシーの研究所

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 シナリオ6-11(戦闘後)で語られたことをまとめています。ケルシー先生はレユニオンの面々とかなり近しい立場にいたことが明らかになりました。何を考えているのか全く分からないヒトですが、怪しいところが多すぎますね。怖い怖い。
 ケルシー先生がじきじきに動いて、自らの命を危険にさらしてまで、彼女は何をしたかったのでしょうか。元同僚の娘であるクラウンスレイヤーを説得したかったのかなというのが僕の推測です。レユニオンを離れて、別の道を生きてほしいと伝えたかったのかなと。

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③チェンとタルラ

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 憶測混じりなので間違っていたらすみません。6-18でチェンがウェイに詰め寄る場面で、思いがけない言葉が飛び出てきました。
 チェンが"私たちの"母と言っているのが爆弾発言で、「we」と一括りにしているのは話の流れ的にチェンとタルラのことではないかと思いました。彼女らの母親は同一人物なのでしょうか。さらに続けて、"タルラの父親は"と言っていてここは「we」ではないので、自分の父親とタルラの父親が違っているような口ぶりでした。
 5章ではこんな写真も出てきましたし、ウェイとフミヅキの夫妻もタルラと因縁があるようですし、チェン周辺の身の上話はだいぶ闇が深そうです。

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6章で生まれた謎

 次章以降へ繋がっていきそうな部分をピックアップしておきましょう。

タルラの変化

 ファウストもフロストノヴァも、昔のタルラはいまのような人間ではなかったということを口にしていました。

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 ロドスが倒すべき悪の中枢であるタルラもまた、ただの「悪」ではなさそうな雰囲気が出てきましたね。黒幕がいるのでしょうか。

赤装束の監察官

 最初から最後まで良く分からない存在だったのが、監察官と呼ばれる人物たち御一行様です。黒装束と似た格好なので紛らわしいのですが、全然関係ない組織のようです。

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 近衛局の兵士は面識があるようでした。

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 「龍門人に点数をつける」とチェンが言っているので、監察官たちは龍門の人ではなさそうな雰囲気です。

ナイン(Only-1)の寝返り

 チェンが抱えているスパイのナインが登場し、チェンのもとを離れてしまうという事件が起きました。

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 もともとは近衛局に在籍していた人物のようです。鉱石病に感染してしまい、その座を追われてしまったのでしょうか。

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 チェンのもとを離れようと思ったきっかけは、龍門の方針に絶望したからでしょうか。

感想

 ここからはただの感想です。

正義の反対は別の正義

 5章までは、レユニオンという組織はただの狂った暴徒の集まりであるという描かれ方をしてきました。上に立つ指揮官たちは頭が切れますが、血も涙もない残忍な殺人鬼という感じだったと思います。
 6章ではレユニオンたちの人間臭さが突然むわっと香ってきます。メフィストファウストの物語、フロストノヴァの物語、クラウンスレイヤーの物語、スノーデビルの物語、そしてその辺のモブ隊員ですら、自分の身の上話を始めます。

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 我々プレイヤー(ドクター)はいままで、ひたすらレユニオンの暴動を鎮めるために奔走してきました。ヤツらは純粋な悪だと捉え、それを疑うことはありませんでした。疑う要素がなかったのです。レユニオンたちの人間性が描かれることが少なかったからです。
 「正義のヒーローに対峙する敵役にも戦う理由がある」「正義の反対は悪ではなく別の正義」というフォーマットは、古今東西あらゆるエンターテイメントの基礎を成しています。いまさら取り立てて大騒ぎするものでもありません。ですが、このフォーマットに則っている物語なのかどうかがいままで明らかにされてこなかったと僕は思っています。
 レユニオン側の悲劇の物語が唐突に明るみに出てきたのが6章でした。0章~5章までと6章での緩急のつけ方が、非常に上手だと思いました。予期せぬ方向から急に殴られた感じです。
 ファウストとフロストノヴァが命を落とす前の、単なる死亡フラグである以上の役割がこのストーリーにはあったと思います。レユニオンにはレユニオンなりの戦う理由があることを我々プレイヤーは知ることとなりました。もう後戻りはできません。彼らを単なる暴徒として撃ち破っていく物語から、一歩前へと世界が進んでしまったのです。


私たち自身の「不寛容さ」

 アークナイツのストーリーの面白いところの1つに、我々プレイヤーはどちらかといえば非感染者の目線を持ってしまうことを挙げたいと思います。感染者は体表に鉱石が浮き出ており、特殊なアーツを使えるスーパーマン的な扱いなので、自己を同一視しにくいのです。
 6章では、レユニオンをレユニオンたらしめている大きな原因である、感染者迫害の子細が語られました。メフィストファウスト、フロストノヴァらが経験してきた絶望的な苦痛は、非感染者がもたらした差別によるものです。

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 コロナウイルスに感染したYoutuberが、あちこちを旅行して感染を広げてしまったというニュースが流れたとき、多くの人がそのYoutuberを非難しました。鉱石病がコロナのようにヒトからヒトへ移ると勘違いされているアークナイツの世界で、もし自分が1人の非感染者として暮らしていたとすると、鉱石病の感染者を差別的な目で見ないという自信が僕にはまったくありません。少なくとも一緒に暮らしたいとは思わないでしょう。
 アークナイツの物語は、我々プレイヤーの心に巣くう「不寛容さ」に訴えかけてきます。レユニオンを生み出してしまった原因は、感染者たちが苦しんでいる原因は、我々自身の心の中にもあるのではないかと。

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 6-6のメフィストファウストの過去話、6-13のフロストノヴァの過去話は、目をそむけたくなります。単にひどいお話というだけでなく、自分の中の「不寛容さ」が、加害者意識を持ってうずきだすからなのかなと思っています。

それでも前へ進んでいく

 6章でロドスは、ファウストとフロストノヴァというレユニオンの指揮官を2人も撃ち果たします。強敵を撃破し、相手の戦力を大きく削ることができたにも関わらず、ロドス側に喜びの色は一切ありません。
 ロドスの隊員たちが、倒した2人に感情移入をしているというのが理由の1つ。そしてもう1つの理由は、レユニオンという組織がどうとか、感染者と非感染者の争いがどうとか、そんな問題はロドスにとっては通過点でしかないことです。この大地に生きるすべての人のために為すべきことをするのが彼らの使命なのです。

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 ロドスが感染者側の立場にも、非感染者側の立場にも立たないと明言していることが、この物語のスケールの大きさを感じさせます。感染者側に立ってウルサス帝国を滅ぼすでもなく、非感染者側に立ってレユニオンを滅ぼすでもない、真の理想を追い求めるのがロドスという組織なのです。
 僕はどちらかと言えば非感染者の目線でこのゲームを見ていると書きましたが、逆のプレイヤーもいると思います。誰もが納得するゴールにたどり着くまで、この物語は走り続けてくれるのだろうと期待させてくれます。
 6章は鬱々として心が痛い描写が多かったです。それでも僕がアークナイツを面白いと感じ、今後の展開に大いに期待してしまうのは、アーミヤたちが完璧な形のゴールを思い描き、そこに向けて歩みを進めていく覚悟を持っているからなのかなと思いました。
 フロストノヴァはその姿勢に共感してくれたのかなと思っています。

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追記
 2020/08/26開催の「午後の逸話」イベントの中で、ドーベルマン教官が同じようなことを語っていたので嬉しくなりました。アーミヤやケルシー先生が"正しい命令"を出すから、戦場のオペレーターたちは迷わずに戦えるんですよね。それを下画像のような言葉で詩的に表現していました。単なる「願い」に終わらず、現実のものとなるまで頑張ってほしいものです。
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 メインストーリー7章の考察はこちらです。
yterapokemon.hatenablog.com


 闇夜に生きるについても同様に書きました。
yterapokemon.hatenablog.com



 「ウォルモンドの薄暮」についても同様に書きました。
yterapokemon.hatenablog.com



 「ウルサスの子供たち」についても同様に書きました。
yterapokemon.hatenablog.com


【原作勢目線】アニメシャドウバース14話感想-満腹バトル!田部丘マイセル!

ネタバレします!!

 14話はギャグバトル回です。こういう回はいかにファニーな展開にするかが大事です。細かいところに突っ込んでいたら無粋というもの。決着の付き方もコミカルで楽しかったですね。
 作画が独特でしたね。石川てつやさんという、ホビーアニメ界では有名な方が作画監督を務められていたとのことです。主線が黒い陰に見えるぐらい太くて、キャラの動きや表情もとにかくコミカルでしたね。

試合前

 ルシアが1番乗りでシルバーランクに到達しましたよというアナウンスがありました。ヒイロはまだバトルさえしていないのに。
 ヒイロは田部丘マイセルと出会います。マイセルは「クッキングエンジェル」という異名を持っているとのこと。「エンジェル」がビショップクラスに繋がっているのですね。(強引)
 マイセルはヤバいキャラとして描かれていますが、ポイント制のことを丁寧に教えてくれるギャップが良かったです。「双方の合意で自由に選べる」と言っていたので、お互いが同じポイント数だけ賭けて、勝者が総額を頂けるというシステムのようです。
 マイセルは試合前の時点で9ポイントあったので、1ポイント賭けた試合で勝てばシルバーにランクアップすることができます。シルバーにランクアップしたら持ち点は3ポイントに戻るので、マイセルが3ポイントを賭ける意味は全くありません。なんでわざわざリスクを増すような賭けをしたのか謎ですが、勝てばヒイロドロップアウトさせることができるので、ライバルを減らすという意味では有効なのかもしれません。

ヒイロvsマイセル(前半)

 今回は変身バンクはありませんでした。
 マイセルのセリフは聞き取りにくいですが、面白いことを言っているので拾っていきましょう。

1ターン

 先攻1ターン目、ヒイロはジュエルドラゴンをプレイ。相変わらず絶対に1コストをプレイするマンです。
 後攻1ターン目、マイセルはパス。「料理に焦りは禁物。はじめチョロチョロなかファイヤー!」とのこと。手札がちらっと映り、ホーリーフォックスグリモーが見えるので、ビショップクラスだとわかります。そのほかはニュートラルのカードばかりが並んでいます。

2ターン

 先攻2ターン目、ヒイロは竜の託宣をプレイ。ナイストップドローです。
 後攻2ターン目、マイセルはハンサをプレイ。この盤面では弱かったですが、相手の場に大型フォロワーがいるときはオトクになるフォロワーです。マイセル曰く「ジューシーな鶏肉」。ハンサはCV森久保祥太郎さんで喋るフォロワーなのですが、アニメではグワーと鳴くだけのアヒルになってしまっていました。

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3ターン

 先攻3ターン目、ヒイロはルフ鳥をプレイ。覚醒が絡まないカードなので、序盤によくでてきますね。せっかくPPブーストしたのですが2/2フォロワーを置くにとどまりました。マイセル曰く「地鶏」。
 後攻3ターン目、マイセルは覇食帝・カイザをプレイ。「ミーと同じ志を持つ至高の料理人」とのこと。クッキングテーマなので、次回予告の時から出てくるだろうなと予想してたフォロワーです。CV津田健次郎さんが味のある素晴らしい演技をしているカードなのですが、やはりフォロワーはボイスなしでしたね。「料理開始だ、コクトゥゥゥラ、インテグゥゥゥゥロ!」

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 ファンファーレでアルティメットキャロットを手札に加えます。無限リソースの2/2/2トークンを加えられるということで、カイザは2Pickではなかなか強いカードでした。

4ターン

 先攻4ターン目、ヒイロは海剣竜をプレイ。このターンに4/4が出てくるのは、当時のシャドウバースで言えばなかなか強い動きです。マイセル曰く「素晴らしい鮮度、パーフェクト」。
 後攻4ターン目、前のターンに手札に加えたアルティメットキャロットをプレイ。このカードはCV島崎信長さんで、「ほっぺをぶち落とすぜ~」という登場ボイスが印象に残るカードだったのですが、アニメでは唸り声ボイスがついていました。声優ボイスを上書きしてしまうといういままでにないパターンでした。

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 手札に見えていた、料理イラストのスペルをプレイします。なんだか既視感があるのですがこれはアニメオリジナルカードです。

ゲテモノ料理
1コストスペル
相手のフォロワー1体を-1/-0する。料理スペルを5枚以上プレイしていたならさらに-1/-0する。
華麗なる美食かゲテモノ料理を1枚手札に加える。

華麗なる美食
1コストスペル
自分のフォロワー1体を+0/+1する。料理スペルを5枚以上プレイしていたならさらに+1/+0する。
華麗なる美食かゲテモノ料理を1枚手札に加える。

 ゲテモノを食べてジタバタする海剣竜が可愛かったですね。1コストの無限リソーススペルということで、マナカーブを柔軟に埋めることができる良いカードだなと思いました。華麗なる美食の方はコルワで加えるトークンカードのフィルとほぼ同じ使い勝手になるでしょう。

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 この時代だと、カイ君が使うスペルブーストウィッチには意外とマッチするかもしれません。ただ、5枚以上プレイしてもそこまで強くならないので、あくまで補助という印象です。
 既視感の正体は、リメイクされたほうのカイザが加えるトークンスペルですね。1コストの料理イラストというのが同じでした。

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ヒイロvsマイセル(後半)

 牙倉セイヤがシルバーランクに昇格したことがアナウンスされます。中学生に負けてばかりのプロ選手ですが、いちおう強キャラとして描いていく路線なのですね。他のプレイヤーがどうなっているか、これ以上の情報はありませんでした。

5ターン

 5ターン目は丸々カットでした。
 先攻5ターン目、手札でちらっと映っていたドラゴンライダーとツインヘッドドラゴンをプレイしたはずです。ツインヘッドドラゴンを進化して4/1のアルティメットキャロットを取りますが、相手の場に2体フォロワーが残ってしまう苦しい展開です。アルティメットキャロットはラストワードで手札に戻るので、リソースを削ることもできません。
 後攻5ターン目、マイセルは手札にあったホーリーフォックスグリモーをプレイしたはずです。一瞬映るバトルログにも合致します。
 シンプルなテキストとスタッツのフォロワーです。「相手の能力で選択できない」というテキストは、レオン社長が好んで使っていました。

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 このカードは、のちに完全上位互換が出てきてしまう悲しい存在です。スタッツも上、守護もついていて、アクセラレートまでついているカードです。

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 グリモーを進化して3/2のツインヘッドドラゴンをとり、2/2のドラゴンライダーを無視して2/1のカイザと1/1のハンサでリーダーを攻撃します。ドラゴンライダーは覚醒すると+2/+0されるので、次のターンには4/2になって返ってきます。カイザで破壊しておいたほうが良かった気がします。
 1コスト余るので、ハンサに華麗なる美食を撃ちこんだようです。のちにハンサの体力がかなりバフされているのがわかります。

6ターン

 先攻6ターン目、ここの動きは一瞬映るバトルログに記載があります。大嵐のドラゴンが+3/+3されています。カード名の記載はなかったですが、ドラゴンフォロワーを+3/+3しているので竜の力でしょう。

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 ヒイロの場には5/4の大嵐のドラゴンと、4/2のドラゴンライダー。マイセルは5/3のグリモー、2/1のカイザ、1/2のハンサです。バトルログには、大嵐のドラゴンがグリモーと相討ちし、ドラゴンライダーが相手のリーダーに4ダメージを与えたという記載があります。大嵐のドラゴンは疾走を持っていてリーダーを攻撃できるので、ドラゴンライダーと役割が逆で良いはずなのですが、なぜかこういうプレイングになっています。私が何か勘違いしているのかもしれませんが、不自然な動きです。バトルログの記載やリーダーの体力はこれでちゃんと合います。
 後攻6ターン目、アニメ後半はここの途中からスタートでした。2/1のカイザで4/2のドラゴンライダーを破壊し、加護の修道女をプレイしてハンサをバフしています。

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 さらに華麗なる美食でハンサの体力を上げます。つぎのアークビショップレリアに繋げる意図ですね。
 最後にシールドエンジェルをプレイしてターンエンドをするところがアニメに映っています。「ミーは幸せを運ぶエンジェル、そして彼女もまたエンジェル」だそうです。

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7ターン

 先攻7ターン目、ヒイロの動きは氷結のドラゴンのプレイのみでターンエンドです。相手のフォロワーは1枚も破壊されません。ぱっとしないムーブが続きます。マイセルの感想は、「冷やしドラゴン、始めましたか。悪くないでーす」とのこと。
 後攻7ターン目、マイセルはアークビショップレリアをプレイ。攻撃する/攻撃されるときに体力値が参照されるようになるという面白い効果をもったフォロワーです。登場演出が豪華でした。

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 このカードも後に代替手段が出てきてしまうカードで、なんと1コストのアミュレットで置き換えられてしまうという悲しき存在です。ただ、頂きの教会の場合は、攻撃するときのみ体力が参照されるようになるということで、微妙な差異があります。

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 頂きの教会はローテーションで採用圏内にあっただけでなく、レギュレーション落ちしてからは今現在アンリミテッドでも有力デッキの中核を成しているカードです。加護の修道女も大抵一緒に採用されていますね。
 いままで散々バフを重ねてきた2コストのハンサが8コストのカードと相討ちをとれたということで、マイセルとしてはしてやったりの展開です。料理スペルが5枚貯まっていないうちは華麗なる美食が体力しかバフしないので、レリアの力を借りて殴りに行くというのがマイセルのデッキの構築意図ですね。
 加護の修道女ちゃんの攻撃アニメーションが可愛かったですね。意外とキリっとしていました。シールドエンジェルとの連撃も含め、一瞬映るだけのキャラにもパワーがかかっているのが素晴らしい。

8ターン

 先攻8ターン目、本日のイグニスドラゴンのコーナーでした。シールドエンジェルに守護がついているのでレリアは破壊できませんでした。「この田部丘マイセル、焼き加減には少々うるさいですよー!」
 後攻8ターン目、アルティメットキャロットをプレイし、料理スペルを連打します。気づいたらマイセルの手札には料理スペルが6枚あります。料理スペルは1枚使ったら1枚戻ってくるだけなので、増えるわけではありません。ということは、山札にあるすべての料理スペルを全部引ききったということになります。恐るべき剛腕です。演出の都合で6枚手札に来ていますが、本来は1枚使ったらすぐに1枚戻ってくるので、複数枚手札にある必要は全くありません。1枚だけあればよいのです。
 イグニスドラゴンくんがコミカルに描かれる貴重なシーンでした。ただ、このフォロワーは3D表現なので、ちょっと浮いた感じになってしまっていますね。デカいドラゴンがデカい人参に破壊される面白い絵でした。

9ターン

 先攻9ターン目、ヒイロの手札はスカスカです。ファイヤーリザードを運良く引いてきたため、手札にあったワイルドハントとともに処理を行いました。「ん~ミディアムレア~」
 アルティメットキャロットのラストワード効果が発動します。すでに5ターン目に発動していたはずなのですが、視聴者のためを思って初めて見たかのようなリアクションをヒイロくんはとってくれます。優しい。
 後攻9ターン目、マイセルの手札からはハンプティダンプティが出てきます。コイツはちょっと予想外でした。言われてみれば食材ですね。。
 進化権が3点AOEになるカードです。自分も巻き込まれて倒れてしまうのはご愛敬。アプリではCV茶風林さんがいい味を出しています。「ワシ、ダンディじゃろ?」このカードもニュートラルですね。

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10ターン

 先攻10ターン目、手札がすっからかんのヒイロは竜の闘気をデッキトップから引いてきます。体力も回復できるので一番欲しかったカードですね。引いてきたのはプリズンドラゴンと、アニメオリジナルの2/2/2のハングリードラゴン。場に出した時点では効果はわかりません。
 「諦めてゲテモノ料理を食べる覚悟をしたらどうですかー?」とマイセルは呼びかけます。このセリフが伏線っぽくなっているのが面白いですね。"ゲテモノ料理"というのが現実とカードのダブルミーニング。「そのフォロワー、まさに綿あめの、蜂蜜がけの、カラメルあえ、ザラメをそえて、生クリーム!甘い!甘すぎます!」「終わりバッドですべてバッド!」
 後攻10ターン目、マイセルのターン。ハンプティダンプティがプリズンドラゴンと相討ちし、あとはPPの限りを尽くしてアルティメットキャロットをバフすればマイセルの勝利です。手札にある分、6枚を一気に使用します。シャドバでは効果処理中に手札や場のカードをスワイプするとプレイ扱いになってしまって取り消せないのでこういうことは一応起こり得るのですが、対象を選ぶカードは連続で使えません。
 アニメオリジナルのハングリードラゴンの効果がここでわかります。

ハングリードラゴン
2コストフォロワー(2/2/→4/4)
相手の場のフォロワーの攻撃力・体力が変動する能力やスペルが働いたとき、対象がこのカードになる
このフォロワーの攻撃力・体力が変動するとき、その効果を無効化して+1/+1する。
このフォロワーの攻撃力が9以上になったとき、このフォロワーは進化する

 料理スペルのように、対象を選ぶタイプのバフカードじゃないと横取りできないという言い方をしていましたね。例えばエイラのバフを全部取ってしまうようだったら強すぎますもんね。

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 1個目の効果は相手のバフスペルを封じます。ピンポイントですが魔法剣やベイリオンのトークンスペルを奪えます。

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 2個目の効果はハングリードラゴンに対するデバフを封じます。例えば「プリンにしてやるの」は相手の攻撃力・体力を変動させるカードです。ただ、このカードは変動させる前にフォロワーの持つ能力をすべてなくしてしまうので、ハングリードラゴンの効果がなくなってしまいます。

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 3個目の効果はおまけかなと思いました。+7/+0するなんてなかなか実現できません。エイラが2枚置いてあるときぐらいでしょうか。
 基本的にカードアニメは相手が使うカードの券面を読まないという暗黙の了解がありますが、さすがに1枚スペルを撃ったらマイセルにも能力はわかります。一気に6枚も使うなんて過剰演出じゃないかとツッコミたくなりますが、今回はギャグ回なので多めにみましょう。バトルが面白かったのでヨシです。
 アニメでは描写されていませんでしたが、一応マイセルは5/5のキャロットで相手のリーダーを殴ることができます。どうせ負けるので意味はないですが。

11ターン

 先攻11ターン目、スリムになった11/11のハングリードラゴンで殴ってヒイロの勝ちでした。「甘かったのは、ジェリービーンズの、あんこで(?)、アイスクリームがけ、チョコレート添え、メイプルシロップあえだったのは、ミーのほう!」

試合後

 約束通り、マイセルはヒイロに料理をごちそうしてくれます。いい人です。未成年のヒイロには水を出すのが大人の配慮ですね。
 ヒイロがごちそうを食べようとしたら、突然現れた新キャラに奪われてしまいます。財前寺ミヤビ様のご登場です。マイセルの料理に対して、キレがないと言っていたので、二人は知り合いなのでしょうか。
 ミヤビはどストレートなお嬢様キャラのようですが、果たして本性やいかに。

棋譜

 上述の通り、カットされているところがちょっと自信ありません。体力は合っていますし手札のカードもちゃんと消費しているのですが、ちょっと不自然な動きになってしまいました。

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 13話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com

【原作勢目線】アニメシャドウバース13話感想-開幕!シャドウグランプリ!

ネタバレします!!

 前週は総集編でした。今回は第13話です。これから始まるシャドウグランプリの大枠を提示する回でした。バトルがない回は初めてですね。
 実質2期のスタートかなと思っていますが、アニシャド公式からはアナウンスが出ておりません。Amazonプライムビデオも「シーズン1」の第13話ということになっています。

オープニング

 総集編のときは、オープニングムービーに合わせた効果音がついていましたが、今回はなしでした。前回が特別だったみたいですね。

ビーチ

 前半は総集編で先出しされていた部分でした。総集編には映っていませんでしたが、ヒイロたちの近くでアリスもバカンスを楽しんでいました。使っていた浮き輪がスカルビースト型でした。ネクロマンサーのフォロワーが本当に好きなんですね。

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 ヒイロがここまでを振り返ってしんみりするシーンがありました。アニシャドはバトルをしている時間が長いので、こういう落ち着いた雰囲気の中で会話をするシーンが珍しいなあと思いました。
 ヒイロは全国大会優勝の称号をつけていました。下画像のようにバトルの前に必ず表示されるので、称号って目立つんですよね。ある種のステータスです。

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 ゲームの中で手に入るもののほかに、ヒイロがつけていたような大会の優勝称号があり、それらはマウント力が高い代物となっています。RAGEやJCGの入賞称号をつけている人とマッチングすると気合が入ります。

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https://rage-esports.jp/shadowverse/2020spring/info/prizeより

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https://sv.j-cg.com/news/1529より


 突然ヒイロのじいちゃんから電話がかかってきます。ここのミモリの対応が大人なんですよねえ。一方的に叱られてしまっているヒイロを助けてあげると同時に、じいちゃんがヒイロを心配している気持ちもちゃんと汲み取って対応するんです。じいちゃんがミモリのことを好いているのもちゃんとわかっている。したたかな女ですよ、恐ろしい。
 じいちゃんは「シャドウグランプリか。エイジ、お前はどこにおる?」とつぶやきます。以前もシャドウグランプリがあったんでしょうか。あとヒイロのお父さんは普通にどこにいるか分からないという感じで、亡くなってしまったり、事故に巻き込まれたわけではなさそうだなと思いました。

ジェネシスアイランド

 ビーチで遊ぶ御一行の目の前に全国大会の司会者が映し出され、シャドウグランプリの開幕を突然告げます。世界中のシャドバプレイヤーが、ヘリやフェリーで集まってきていました。
 建物の中でヒイロを出迎えたジェネシスカンパニーの3人の社員、"圧"がありましたね。目力が強烈です。エンディングのクレジットでキャラ名が出ていたので、今後バトルをしたりするのかも?女性がアイン(CV:遠藤綾さん)、ゴツイ金髪の男性がツヴァイ(CV:星野貴紀さん)でした。声優さんも豪華です。
 ツヴァイという名前のキャラはシャドバにいます。進撃のバハムート出身の人気キャラで、2回カードになりました。この子はネメシスクラスのカードなので、ネメシスはやはりこのアニメには出ないのかなという判断材料が増えました。

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 集まった参加者の中から、無意識にルシアを探してしまうヒイロ君。大好きですねほんとに。
 ここでAパートが終わりでした。

VERSUS

 アインが参加者に向けた説明を開始します。ジェネシスアイランドはシャドバのために買収して作られた島だということです。ギャグっぽいですが王道ホビーアニメには欠かせない要素です。
 VERSUSも男の子が大好きなやつです。英語の頭文字をとって略称で呼ぶやつです。「Virtual Externalizing Sharing Ubiquitous System」。Externalizingのrを無理矢理使う強引さがありますが、まあ細かいことはいいのです。拡張現実の投影システムを中央一括でコントロールして提供できるシステムです。
 当たり前ですが、スマホだけでは拡張現実は使えず、外部装置でアシストしているということですね。いままでは備え付けの拡張現実装置を使ってシャドバをしていたことになりますが、公園にも装置があったことがすごいですね。公園は行政の管轄ですから、シャドバがお役所にも認められている世界という。
 ドラゴンウォーリアがデモで使われていました。すごい迫力。アリスが「触れるのかな~」とわくわくだったのが可愛かったです。フォロワーへの愛がありますよね、アリスは。

 

シャドウグランプリ

 全国大会の司会者にバトンタッチをして、シャドウグランプリのルール説明が始まります。
 スタート時はブロンズランクで3pt保持の状態。ブロンズの中で10pt集めるとシルバーに昇格し、また3pt保持からスタート。シルバーで10pt集めるとゴールドにランクアップします。ゴールドの中の上位7人が決勝トーナメントへと進出です。制限時間は24時間。
 こういうルールですと、勝敗の結果で動くポイントはベット数に応じて変えられるのが鉄板の展開なのですが、言及されなかったのでまだよくわからないですね。仮に1ptずつしか動かない場合、ゴールドになるためには最低14連勝せねばならず、アニメの尺的な意味で冗長になってしまいそうです。
 優勝賞品はジェネシスカンパニーの社長の座です。これはちょっと予想外で面白いなーと思いました。ヒイロが社長になる展開は想像できないので、どこかで波乱が起きそうな気がします。
 シャドバを発展させていくためにはシャドバへの愛が必要だと説くレオン社長。自分もシャドバを愛しているが、自分以上にシャドバを愛している人間がいるなら、自分のすべてをそのひとに譲ってもよいとのこと。ゲームを作った開発者よりもプレイヤーの方が勝ちに貪欲なため、プレイヤーの方が強いのが普通なのですがね。レオン社長はすごいですね。秘書にさんざん予定をぶちこまれていたので、もしかしたらこの生活から逃げ出したくなったのかもしれませんが。
 ゴールドの上位7人が決勝に進出と言われていたので、残り1人をワイルドカード枠としてプラスし、8人のトーナメントにするのかなと思ってます。8人目の最有力候補はレオン社長ですが、果たしてどうなるでしょうか。
 ジェネシスカンパニーは時価総額10兆円の企業だそうです。トヨタ自動車が22兆円なので割と現実感のある数字を置いてきましたね。ソニーが9兆円、任天堂は6兆円ですがテンセントは65兆円ぐらいあります。世界No.1とまではいかないですが、日本のゲーム会社の中ではNo.1だぞというポジショニングにしたいのかもしれません。ちなみにCygamesは非上場です。
 ジュスティーヌ姉妹とヒイロの間に因縁を作りました。肘撃ちがめちゃくちゃ痛そうでしたね。どこかでバトルをするのでしょう。嫉妬しているミモリの顔がとっても可愛かったので、ヒイロじゃなくてミモリがバトルするかもしれないですね。
 各選手を島中にバラバラに展開して、グランプリが始まります。これであれば同時並行で各キャラクターがバトルをするという展開も作れますね。次回予告を見る限りは次回もヒイロ君のバトルのみでしたが…。



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 前回の総集編はこちら。
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【原作勢目線】アニメシャドウバース特別編1感想-シャドウバース特別編

ネタバレします!!

 総集編だったのですがAmazonプライムビデオにアップされていたので自分も観ることができました。一応記録として残しておきます。他のアニメだと、総集編はプライムビデオに来ないこともあるのです。
 プライムビデオだと「第13話」とは書いてありませんでした。次が13話になるのかな?

オープニング

 オープニングのAメロに被せてヒイロがしゃべるという新しいパターンを見せてくれました。今日は特別編だよというアナウンスでした。
 ヒイロのセリフを被せたからなのか、今回のオープニングは効果音がついていましたね。イグニスドラゴンが吠えたり、ドローのシーンで「シュバッ」って音が入っていたりしました。もしかして元々入っていたんでしょうか…?自分の耳が悪いだけ?

総集編

 1話でヒイロスマホを手に入れてから、12話のヒイロvsルシアまですべてのバトルを駆け足で振り返る総集編でした。
 ルシアがシオリのお見舞いをするシーンが入っていたり、最後のヒイロとのバトルを厚めに紹介していたりしたので、総集編の中でもルシアのキャラクター性をちゃんと視聴者にアピールしていきたいのかなと思いました。
 終盤はヒイロのバトルがずっと続いたので(7話~12話)、ヒイロ以外のキャラ同士がバトルする回もそろそろほしいなと改めて思いました。

シャドウグランプリ編

 先だし映像があるぞ!と煽り気味でしたが、海で泳いでいるだけだったので思わず笑っちゃいました。ただ全国のミモリファンを喜ばせるには十分すぎる内容だったのではないでしょうか。そうやってオレたちの機嫌をとるつもりだなアニシャドよ。ずるいぜ。
 ブログのアイキャッチ画像のためにシャドバのカードを貼りたいので海でバカンス的なミッドナイトヴァンパイアさんをピックアップしておきます。関係ないですが、初期のシャドバの広告にこのカードがたまに起用されていましたよね。カードとしては強くないのにイラストがキレイだからという理由で。

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 次回予告も含めて、14話で誰がバトルするのかはわかりませんでした。「バトルなし回」はたぶん作らないと思うので、誰のバトルになるか楽しみですね。

アニシャドからのお知らせ

 Nintendo Switch用ソフトの宣伝と、シャドバ甲子園の宣伝が入りました。どちらもアニシャドが関わっているので宣伝が可能なのでしょう。
 アプリ本編には触れずでした。切り分けがあるのでしょうね。アプリ本編では第17弾カードパック「Fortune's Hand / 運命の神々」が出たばかりで、4周年のキャンペーンも行っているのですが、大人の事情というやつですね。
 シャドバをやっていない方も辞めてしまった方もこれを機にぜひ。

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https://twitter.com/shadowverse_jp/status/1277523446600101888より


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 12話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com

【原作勢目線】アニメシャドウバース12話感想-勝利は誰の手に

ネタバレします!!

 11話に続いて全国大会の決勝戦です。バトルの流れがとてもエモーショナルでありながら、ルシアの人間性もしっかり深堀りし、さらに次なる展開へとちゃんとパスを出しておくという神業的な回でした。

ヒイロvsルシア

 タイトルロゴのみが表示される新しいパターンでしたね。

8ターン目

 後攻8ターン目から12話はスタートです。先攻8ターン目でルシアは復讐状態に入り、スカーレットヴァンパイアを使って盤面をひっくり返しました。それに対してヒイロは氷結のドラゴンのみを出すという苦しいターンです。全体1ダメージでフォレストバットは破壊できましたが、相手の場に3/4が残ります。氷結のドラゴンのサイズは5/5で、めちゃくちゃ大きいというわけではありません。

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9ターン目

 先攻9ターン目、ルシアは獰猛な捕食で氷結のドラゴンを破壊します。このプレイはわかりやすい例なのですが、各クラスに5コストの確定除去カードが存在するため(最近はインフレが続いていますが)、5コスト以上の大型フォロワーはこういう風に破壊されてアドバンテージを取られてしまうリスクを持っています。獰猛な捕食は何度もルシアが使ったカードですが、復讐状態で使ったのは初めてです。1枚ドローのオマケがつきます。

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 さらにナイトメアとヴェノムコブラをプレイしていきます。ヴェノムコブラも何回か使われたカードですが、初めて復讐時効果を発動しました。2コストフォロワー2枚の展開ですが、どちらも復讐でパワーアップしているので、盤面の圧力はなかなかのものです。
 後攻9ターン目、ヒイロはデッキから灼熱の嵐を引いてきて、なんとかこのターンをしのぎます。イグニスドラゴンが来るターンかなと身構えたのですが、ここではなかったようです。手札にあったツインヘッドドラゴンがコスト的に上手く噛み合いました。

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10ターン目

 先攻10ターン目、ルシアの切り札ダークエンペラーが登場します。相手フォロワー2体の確定除去効果を持っていますが、このターンはツインヘッドドラゴンしか場にいませんでした。ダークエンペラーは能力によるダメージをうけず、破壊もされないので、進化を使ってフォロワーで殴るぐらいしか破壊手段がありません。進化権がなくなった後に出てくるとさすがに強いカードですね。横にヴァイトもくっついて盤石の盤面です。

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 後攻10ターン目、ヒイロは竜の闘気をプレイ。PPブーストをしながら回復をして手札も増やす強カードで、長らくドラゴンデッキに採用されていました。本当はもっと早いターンに撃って、PPブーストの恩恵をあずかりたいところでした。すでにPP最大値が10に到達しているため、回復とドローのみです。今回は試合が長いので両選手ともドローソースを使いますね。

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 そしてアニメオリジナルカードのシールドドラゴンをプレイします。このカードは5話でカズキと一緒にシャドバ大会に出たときに、優勝賞品で獲得したカードパックから手に入れた新カードです。エモーショナルな使い方をするかなと思っていたのですが、入手経路については一言も触れられませんでしたね。3/6というスタッツがなかなか優秀で、かつ相手の盤面にダメージも飛ばせる良いカードだなと思いました。

シールドドラゴン
5コスト3/6
守護
ファンファーレ:覚醒状態なら相手のフォロワー1体に2ダメージ

11ターン目

 先攻11ターン目、ルシアは黙示録をプレイします。復讐状態なら4コストで全体に8点のダメージを与えます。上で書いた通り、5コストを払うと1体の確定除去ができるというコスト感覚の中、4コストで盤面全体を吹き飛ばせるこのカードはかなりコストパフォーマンスの良いカードです。初期はそこそこ採用されていました。ダークエンペラーと相性が良いのもグッドですね。

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 3/6守護1体だけを破壊するためにこのカードを撃ってしまうのはちょっともったいない感じはしましたが、かといってダークエンペラーで攻撃しても体力が6あるので破壊できません。ダークエンペラーは能力によるダメージを受けませんが、フォロワーとの交戦ではダメージを受けます。自分からフォロワーを殴りにいって体力を削るのもやりたくないプレイです。なのでもったいないけど撃ってしまう感覚はわかります。
 デモンハンドアサシンを横に並べます。復讐状態でドレインを持つカードです。ドレインをするとルシアの体力は13になり復讐から抜けてしまうので、場に出したけど攻撃しないパターンもルシアは想定しているでしょう。
 後攻11ターン目、山札から引いたのはジュエルドラゴンです。何度も出てきたアニメオリジナルカードで、7話は逆転の立役者でした。総力戦という感じで良いですね。この場を突破するカードではありませんが、シールドドラゴンを復活させて首の皮が一枚繋がりました。
 貫く咆哮と言うアニメオリジナルカードが手札にあり、このカードをプレイするかヒイロは検討します。視聴者はこのカードの効果がわからないので、何を考えているかは不明です。ヒイロは余ったPPでプリズンドラゴンを出してターン終了です。

12ターン目

 先攻12ターン目、ヒイロの場に守護を含む3枚のフォロワーが並んで返ってきたので、本当ならこのターンに黙示録を撃ちたいところでした。ブラッドレイジと氷剣の戦鬼で守護を剥がしにかかります。
 ブラッドレイジもいままで何度か出てきたカードです。通常時は3点、復讐状態なら6点のダメージを与えるカードです。ちょうど体力が6のシールドドラゴンに刺さりました。

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 氷剣の戦鬼はアニメ初登場のカードです。7/5/7突進で、相手のフォロワーを破壊したら1ドローということで、有利状況をさらに固めるにもってこいのカードです。

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 シャドバに限らず、カードゲームには「先ドロー」という鉄則があります。このターンにドローできるカードをプレイすることが確定しているなら、まずはドローできるカードを使用してカードを見てみて、選択肢を最大限増やして検討を行うべしという鉄則です。このターンルシアは、3コストのブラッドレイジと7コストの氷剣の戦鬼が手札にあるので、氷剣の戦鬼を使ってドローすることが確定しています。先ドローのために氷剣の戦鬼からプレイすべきターンでした。
 氷剣の戦鬼で引いてきたのは鋭利な一裂きでした。なのでブラッドレイジをプレイするという選択は変わりませんでしたね。ヒイロの体力はちょうど残り3点となり、次のターンの鋭利な一裂きで決着がついてしまうという状況に追い込まれます。
 後攻12ターン目、決着のターンです。ついにここでイグニスドラゴンがお馴染みの光とともに降臨します。ヒイロの残りの手札は、前のターンに使用するか迷っていた貫く咆哮のみということで、このカードで決着がつくんだなあとわかるのですが、肝心の効果がわからないので、どうやって勝つのだろうと期待が高まります。攻撃を宣言する前に、貫く咆哮の効果を説明してくれました。

貫く咆哮
3コストスペル
自分の場のフォロワー1体は「このカードが相手フォロワーを攻撃して破壊したとき、破壊したフォロワーの攻撃力分のダメージを相手リーダーに与える」を持つ

 3コスト払って、相手のフォロワーの攻撃力分のダメージを与えるカードです。相手が攻撃力の高いフォロワーを使うかどうかによってダメージ期待値が変わってくるため、相手のデッキに依存するカードです。攻撃力が高めのフォロワーは交戦で破壊するのが大変なのですが、イグニスドラゴンは攻撃時に攻撃力が10まで上がるので、相性の良いカードです。
 ダークエンペラーは攻撃力が5で、ラストワードで5ダメージなので、まるで体力10のルシアを倒すためにデザインされたコンボでの勝利でした。この試合の流れはいままでのルシアとヒイロの関係を象徴するような美しい試合なので、そういう都合の良いカードがあっても良いじゃんと僕は思います。
 

未来に託した鋭利な一裂き

 鋭利な一裂きというカードの演出の仕方が本当にお上手で、感動してしまいました。

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 説明するまでもないですが、2話でヒイロとルシアがバトルしたときに、ルシアは手札にあった鋭利な一裂きを使用すれば勝利できた試合を、あえて別のカードを使い、ヒイロに勝ちを譲るという展開になりました。ヒイロが勝利したのにもかかわらず挫折を覚えるというお見事な筋書きでした。
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 2話のバトル後に、ルシアがヒイロに言ったセリフを覚えているでしょうか?「あのカードは未来のキミに託す」です。解釈の難しいセリフですが、きっと12話に繋がっているセリフでしょう。
 ヒイロを試すためにルシアは2話で鋭利な一裂きを撃ちませんでした。その結果、ヒイロは見事ルシアを打ち倒し、その後もどんどん成長を重ねて全国大会の決勝まで駒を進めます。ヒイロはルシアの期待通り強くなって、ルシアの前に立ちはだかります。
 ヒイロは鋭利な一裂きを撃つに値するプレイヤー、つまりルシアが本気を出すにふさわしいプレイヤーへと覚醒を遂げます。鋭利な一裂きの3点で決着がつく展開が再び訪れたとき、ルシアは迷わず鋭利な一裂きを撃つ心構えでバトルに臨んでいたことでしょう。
 そしてルシアの予感の通り、12話のバトルでは鋭利な一裂きで決着がつきそうな場面がやってきます。自分のターンが回ってくれば、ルシアは鋭利な一裂きでとどめを刺すつもりだったでしょう。「結局キミはボクに届かなかったね」という意味を込めて。
 2話では撃たなかった鋭利な一裂きを、未来の試合では撃てるかどうかをヒイロに「託した」ということなのかなと僕は解釈しています。撃たせてもらえるならルシアの勝利、つまりヒイロはルシアを超えられなかったということです。撃たせてもらえないなら、ヒイロはルシアを超えるほどの成長を遂げるということです。結果は後者でした。
 1枚のカードにドラマを込めるというのはカードアニメではお馴染みの展開。とことん王道を行くアニメですね。

イグニスドラゴンvsダークエンペラー

 決着のつき方もとても良かったです。ルシアの切り札であるダークエンペラーを、ヒイロのイグニスドラゴンが打ち倒すことでちょうど試合が決着します。ブラックマジシャンがブルーアイズホワイトドラゴンを倒すがごとく、ベタの中のベタな演出なのですが、本当にキレイに決めたものですね。上で書いた鋭利な一裂きの因縁を表現しつつ、この終わり方まで持っていく試合の組み立て方が素晴らしいです。
 相手のリーダーの体力を削り切ることが勝利条件になっているので、シャドバではフォロワーがフォロワーを攻撃することで勝利するという展開がほとんど起きません。1話から10話までのバトルは、だいたいがリーダーを攻撃することで勝利していたかと思います。ここぞというこの12話で、その展開を作り上げたのが素晴らしいです。
 贅沢を言うなら、貫く咆哮の効果を攻撃前にヒイロくんが説明してくれましたが、攻撃後でもよかったのではないかと思いました。「え、これでどうやって勝つの?」みたいなドキドキ感をのせてあの演出が繰り広げられれば、もっと興奮したかもしれないなと思います。

ルシアの「復讐」

 試合の途中でルシアの回想シーンが挟まり、彼の過去とシャドバを始めたきっかけがわかりました。
 ルシアが背負っている過去は、様々なアニメや漫画に触れて目が肥えてしまった人には、ただただ辛いだけの単純な物語じゃん、と思ってしまうかもしれません。このアニメでは不幸の種類はあまり問題じゃないのかなと僕は思っています。人の数だけ不幸があるのがこの残酷な世界です。ルシアは割と大きな不幸を抱えてしまった人間なんだなということが12話で明かされる大事な要素です。
 大きな不幸が降りかかったとき、どのように対処するかでキャラクターの人間性を描きこむことができます。ルシアは度重なる不幸にも決して心折れることなく、妹のシオリを守り続けなければならないという呪いを自らにかけて、必死にこの世をサバイブしてきました。生きるモチベーションが並みの人間とは異なっている人なんですよね。妹を守るために自分は生きる。幼少期から人生がハードモードなのです。
 試合中ヒイロに対して、「自分にとってシャドバは道具にしか過ぎない」と何度も言います。「ホントはシャドバ好きなくせに~」って思ったりもするのですが、この過去を知ってしまった以上、彼の言っていることはだいたい本心そのままなんだろうなと思うようになりました。遊びじゃないんですよね、ルシアにとっては。
 そんな彼がヴァンパイアを使うのがエモいなあと思います。ゲーム序盤にダメージを負うことで、他を圧倒する力を手にするのがヴァンパイアというデッキです。HPが半分以下の「復讐状態」は強力な反面、打たれ弱くリスキーです。人生の序盤で世界に裏切られダメージを負ったルシアは、その状況を跳ね返すための猛烈な努力によって、他を圧倒してきたことでしょう。
 妹の存在はルシアにとって、自分を強くしてくれる原動力であると同時に、自らの人生を縛る枷です。メリットとデメリットが表裏一体となってルシアの人生を支配し、そんな状況に自分を追い込んだ人たちに、そして残酷な世界に対してルシアは復讐を企てるのです。強くなって妹を救うことが、何よりの復讐だと信じて。

e-sportsと賞金、そしてシャドバ世界大会

 妹を救う手段としてシャドバを選んだのは本当にたまたまだったという描き方でしたね。他のゲームに先に出会っていたら、シャドバをやっていなかったかもしれません。
 ここで面白いなと思ったのが、小中学生が合法的に大金を手にする方法の1つとしてe-sportsが存在しているということです。ゲームで賞金を稼げるのが当たり前にならないと、こういうストーリー構成にはなりません。アニシャドの以前にも漫画やアニメなどでこういう賞金稼ぎ的なキャラはいたでしょうが、ルシアの選択には一層の現実感が伴ってきますね。
 シャドバでは3か月に1回、RAGEという大型大会が開かれており、その優勝賞金は400万円です。オンラインでも3か月ごとに賞金100万円の大会が開かれ、賞金5万円のオンライン大会が1か月に数回のペースで行われています。最もすごいものは、1年に1回開かれれる世界大会です。RAGEの1位と2位の選手、海外の大会の優勝者など、選ばれた人しか参加することのできない大会で、優勝賞金は1億円。400万円でも大金なのに、世界大会の賞金は文字通り桁違いの金額です。
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https://twitter.com/shadowverse_jp/status/1077852466505367553より
 ヒイロやルシアはなぜ中学生という設定なのだろうと思っていたのですが、高校生だったらバイトができるので、それでお金を稼げばいいじゃんということになるのかもしれないなと思いました。中学生、あるいはそのもっと前から自分の力だけでお金を稼がねばならないという状況に陥ったときに、ゲームの大会の賞金に頼るという選択肢を見つけてしまったのがルシア君というわけです。(実は現実のシャドバの大会は高校生以上しか出場できないのですがそこはご愛嬌)
 正式な形での告知はまだないですが、13話以降で世界大会編が始まるのだと思います。日本の大会が終わったら次は世界だ!というのも実にベタなのですが、シャドバの場合は現実でその流れがあるので、割と地に足のついた展開なんですよね。これで今年の世界大会にもっと注目が集まるといいなと思います。
 話変わってしまうんですが世界大会って毎年本当にすごいんですよ。下の動画はどちらもドローで大逆転するシーンなのですが、お互いのレベルが高すぎるからここまでギリギリのバトルになって、お互いが最後の最後まで勝ちの可能性を残し続けるからドラマが起きてしまうのですね。


www.openrec.tv

すれ違い続ける想い

 ルシアがシャドバをする理由やモチベーションは、ヒイロがシャドバをする理由とは根本から異なっていることをお互いが認識します。ルシアは生きるためにシャドバをプレイし、シャドバで幸せになることこそが自分の生きる道なのです。ヒイロとルシアが、お互いを理解することはできなくて当然です。
 1クール12話で完結するアニメだったら、このバトルで綺麗な和解が求められたことでしょう。しかしアニシャドはもうちょっと長いスパンで物語を作っていけるようなので、このバトルでヒイロとルシアが完全にわかり合うことはなかったように思います。
 ヒイロはいままで、口を開けば「シャドバすっげえ楽しい」ばかりで、あえて悪く言えばシャドバを通した間接的なコミュニケーションしかできない人間のような描かれ方をされてきました。11話から12話の途中までの描かれ方も、「シャドバの楽しさを教えてやる!」しか言わないシャドバ教の宣教者みたいな人間だったんですよね。
 12話で少しずつヒイロのスタンスが変わってきます。

「どうしてオマエはそんなに苦しそうな顔でバトルをするんだ?」

 この問いかけが最初の変化ポイントかなと思います。ヒイロにとっては「楽しい」以外の何物でもないシャドバを、苦しそうにプレイするルシアのことが本当に理解不能なのでしょう。

「シャドバはオマエを救ってくれるんだろ?だったらどうして?」
「どうして道具だなんて言うんだ?シャドバはお前にとって大切なものなんじゃないのかよ?」

 ヒイロの中では、「シャドバ=救い=善=楽しい」みたいな思考回路が組まれているのでしょうが、そもそも人生の前提が違っているので会話は噛み合いません。ルシアの「楽しんだからどうなる?」というセリフに現れているように、楽しいとか楽しくないとかそういう話じゃないんですよね。だからこのあたりの問答はすれ違い続けています。
 ただ、ルシアが反応を変えるのは、シャドバではなくルシア本人にヒイロの矢印が向いてきたときです。

「お前がそんな顔をしてバトルするの、オレ嫌なんだよ」
「お前にそんな顔をしてほしくない。大切なシャドバを楽しんでほしいんだ」
「なら、お前の妹は、お前に、そんな顔をしてほしいと思ってんのかよ?悲しい顔してほしいって思ってんのかよ?」
「分からねえから、分かりてえって思うんだろ」

 特に一番下に書いたセリフで、ヒイロが生身の人間に対するストレートな興味を口にしたとき、僕はちょっとびっくりしちゃったんですよね。いままでミモリにもカズキにもそんなこと言ったことなくて、シャドバの話しかしてこなかったのに。
 このバトル中でのルシアとの対話を通して、「シャドバが強いルシア」に対してヒイロが抱いていた強い興味は、「悲しい顔をしてシャドバをするルシア」への興味に変わり、ようやくルシア本人のバックグラウンドにまで興味が伸びてきた感じなのかなと思いました。
 一方のルシア側は、己を強くしてくれる踏み台や触媒だけを求めてきました。相手がプロ選手だろうとなんだろうと、彼のスタンスは一貫してきました。ヒイロにもその役割だけを求めてきたのだと思います。しかし、12話でヒイロがルシアに対して見せた「生身の人間としてのルシアに対する興味」がルシアの心を惑わせるのでしょう。

「この世界に優しさなんてない」
「この世界にあるのは苦しみだけだ」

 ルシアはここまで言い切るほどには、世界に絶望をしています。ヒイロが見せる損得勘定のないルシアへの興味は、実はルシアにとってはすごく珍しいものだったのかなと僕は思います。ルシアは人付き合いを最小限にとどめていそうですし、こんなにストレートに向かってくるヒイロのことをどのように捉えるべきかわからないのでしょう。
 そして最後のターンでは、ルシアはもう対話を諦めてしまいます。

「もういい、もう終わりにしよう」
「二度と僕の前に現れるな」
「キミは僕を迷わせるんだ。僕には迷っている時間なんてないのに」

 ヒイロに対してどのように向き合ったらよいかルシアは本当にわからないのでしょう。逆にヒイロは諦めません。

「オレが諦めたら、倒れたら、お前は一生そのままだ。悲しいままだ」
「オレはお前に勝って、お前を助け出す」

 ヒイロがルシアの人間性に興味を向けたことで、この二人の関係性はようやくスタートラインに立ったという言い方もできるでしょう。ここからは、1対1の人間としての付き合いの中で、お互いが成長できると良いですね。

ヒイロの「覚醒」

 ルシアのキャラクター性がヴァンパイアクラスに紐づけられているという話を上でしたので、ヒイロについても簡単に。最後におじいちゃんが意味深なことを言っていましたし。
 序盤は弱々しい動きしかできないですが、PPをブーストするという唯一無二の試合展開と、PP最大値が7を超えると覚醒状態になって暴れだすドラゴンクラスも、まさに初心者から爆速でスターダムを駆け上がるヒイロそのものですね。
 ただ、ヒイロのバックグラウンドはまだ明かされません。祖父やマウラの話しっぷりから、父がシャドバ関係者のようですが、それが今後物語にどのような形で絡んでくるでしょうか。今後、さらなるヒイロの覚醒はあるでしょうか。
 オープニングから察するにお父さんは今後どこかで登場しそうだなと思っています。ただ、現状だけを見るとルシアと同じくヒイロには両親がそばにいません。ルシアはヒイロに対して、「キミと僕は違う」と繰り返し言うのですが、実は同じような辛い過去を背負っているのかもしれません。ここはまだまだわかりませんね。

棋譜

 11話と12話を合わせた棋譜です。
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 何かあればご連絡ください。
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 11話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com


アニシャドの感想一覧です。
アニメシャドウバース カテゴリーの記事一覧 - 3度目のサザンドラ

【原作勢目線】アニメシャドウバース11話感想-ヒイロvsルシア

ネタバレします!!

 全国大会の決勝戦です。はじめて試合が1話で収まりきりませんでした。このアニメの骨格を成す、主人公ヒイロとライバルルシアの因縁の対決です。彼らのシャドバに対する想いがぶつかるエモい回でしたね。

ルシアvsシロウ(オープニング前)

 今回はいきなりバトルからスタートでした。ヒイロが勝ち上がったブロックの逆側の準決勝です。ルシアの対戦相手シロウはプロ選手とのこと。

8ターン目

 先攻8ターン目、飛翔する狩鳥のあとにグランドアーチャー・セルウィンが出てきたということで、セルウィンの号令を8コストで使ったのかなと思われます。手札から飛翔する狩鳥をプレイするわけではないので厳密に言うと違いますが…。

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 飛翔する狩鳥は疾走を持っているのでリーダーに攻撃し、セルウィンの効果でキャタラクトビーストを攻撃不可状態にします。
 後攻8ターン目、ルシアは獰猛な捕食とブラッドレイジで盤面を除去して終わります。

9ターン目

 先攻9ターン目、シロウのプレイは、フェアリーウィスパラー→自然の導き→フェアリーサークル→太古の森神でした。自然の導きの1ドローで古き森の白狼が見え、元々手札に白銀の矢があることから、シロウのデッキは白狼白銀エルフであることがわかります。

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 古き森の白狼のラストワードでコスト最大のエルフカードがコスト0になります。白銀の矢以外に9コスト以上のカードを積まなければ、白狼のラストワードは白銀の矢の確定サーチになります。サーチした0コストの白銀の矢+9コストの白銀の矢を使うことで、相手の盤面がどうなっていようと1ターンに最大18点のバーストダメージを与えられるコンボです。今までアニメに登場したどのデッキよりも、リーサル手段を明確に意識したデッキです。さすがプロ、良いデッキを使うなあと思いました。

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 8ターン目には必ず白狼をプレイしたいデッキなのですが、残念ながら手札に来ていなかったようです。このターンは手札を増やしつつ、太古の森神をプレイすることになりました。9/9というサイズは非常に大きいわけですが、シャドバではただただスタッツが大きいだけのカードはあまり強くありません。この試合のように、無視されてしまうのですね。

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 シロウは次のターンには勝つぞと勝利宣言をします。9/9の太古の森神が残れば、手札にある白銀の矢と合わせて18点ダメージが出ます。9/9が取られてしまっても、ルシアが無理に復讐に入るなら白銀の矢だけで勝利できるので、この勝利宣言はあながち的外れではありません。
 後攻9ターン目、決着のターンです。ルシアの手札にあるのはデモンストームだけで、このターンに手札から7点ダメージを出すか、9/9を処理しないと負けです。試合展開だけを見れば絶体絶命のピンチです。デモンストームは6コストなので、4コストで4点のダメージが出せるカード、つまりダークジェネラルを引かないと負け、というターンで見事そのカードが山札の一番上にありました。

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 この勝ち方自体は復讐ヴァンパイアで良くみられる光景なので別に良いのですが、個人的に気になるのは、この試合展開でルシアが「退屈なバトルだった」と言っていることです。「これしかない」という細い勝ち筋をドローで手繰り寄せた勝利なので、普通なら心臓バクバクの勝ち方です。
 手札がたくさんあって、何を使っても勝ちという状態なら退屈なバトルだったと言わせてもいいでしょう。せめて、デモンストームとダークジェネラルだけは手札に見えており、ルシアはこの勝ちパターンをずっと狙っていて、シロウが最後までその狙いに気づけなかったという形なら納得できます。
 ルシアはヒイロとのバトルでないと楽しめないんだよというのは伝わってくるので、カードゲームの方でもそれに即した試合展開を作ってほしいものだなと思いました。

勝戦

 メインボードに映っているトーナメント表だと、ミモリが1勝していることになっていました。これはたぶん間違いですよね。ミモリは1回戦敗退のはずです。
 試合後、シロウはルシアに握手を求めますが、ルシアは無視をしてしまいます。握手をしない演出多いですね。セイヤしかり、マウラしかり。
 ルシアは退屈なバトルだったと準決勝を振り返りつつ、その脳裏にはイグニスドラゴンを使うヒイロが浮かびます。ヒイロとのバトルが本当に心に残っているのですね。ルシアは準決勝を「退屈なバトル」だったと評しているため、それと逆の概念である「楽しいバトル」もまた、彼の中で存在し得るのだとわかります。そしてそれはおそらく、予想外のプレイを繰り出してくるヒイロとの対戦の中にあるのでしょう。
 11話の後半で、ルシアは「シャドバは道具にすぎない」「シャドバを楽しいと思ったことはない」と言うのですが、とんだツンデレ野郎だなと可愛く思っちゃうわけですね。あんなにヒイロとのバトルを楽しみにしておいて、その言葉はさすがにウソなのではと。控室でヒイロとしゃべるときはニコニコしとるやないか、と。
  決勝を前にして、実況が観客を煽ります。ルシアについて、「優勝したあかつきには、笑顔を見せてくれるのでしょうか?」と言っています。実況に悪気はないのですが、シオリがルシアのことを笑っていないと指摘していたことがここに引っ掛かっていて面白いですね。主人公だからヒイロが勝つ確率は高そうですが、ルシアが勝つ可能性もなくはないのではと個人的には思っています。
 レオンもちらっと出てきましたね。彼が何かを企んでいるのか、単にバトルを楽しみに見ているだけなのかはわかりませんね。

ヒイロvsルシア(前半)

 「3, 2, 1, バトルシャドウバース!」の掛け声を観客のみんなと一緒に叫んでバトルが始まります。RAGEでは武井壮さんのMCで同じようなことをしていましたが、こんなふうには盛り上がれませんでした…。
 ヒイロとルシアの変身バンクが並行するシーンですが、この二人の変身アクションはけっこう似ているのだなという気づきがありました。あと、変身バンクの時点でもしかして先攻後攻が分かるようになっていましたかね?進化マークが出るのが後攻、みたいな。

1ターン目

 先攻1ターン目、ルシアは蠢く死霊をプレイ。ヒイロは前回のバトルに思いをはせます。3話のバトルでは、ヒイロが先攻1ターン目にジュエルドラゴン、ルシアが後攻1ターン目に蠢く死霊という形でした。
 後攻1ターン目、ヒイロはアイボリードラゴンをプレイ。ジュエルドラゴンよりも体力が1高く、相手の場に1/1の蠢く死霊がいるのでラッキーなプレイになりました。実はヒイロは9話、10話、11話と三連続の後攻です。

2ターン目

 先攻2ターン目、ルシアはレヴィオンデューク・ユリウスをプレイ。相手がフォロワーを出すたびにダメージを与えられるカードです。先攻2ターン目で置くとけっこう刺さる試合もあります。

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 後攻2ターン目、ヒイロドラゴンライダーをプレイ。1/2のアイボリードラゴンで1/1の蠢く死霊をとらないという謎プレイをします。後々のターンで復讐をケアするためにあえてリーダーを攻撃しないという選択をするのに、ここはわざわざ相手を復讐に近づけるプレイをしているので、一貫性がありません。

3ターン目

 先攻3ターン目、ルシアのプレイもよくわかりません。2/3のメタルガーゴイルを出したので、このカードで2/2のドラゴンライダーと有利トレードができます。しかも手札には2ダメージを出せる夜の群れも控えています。先攻をとれたことですし、ユリウスが追加でダメージを与えられるので、どんどんヒイロのライフを削る試合展開にすればいいのに、蠢く死霊とユリアスでドラゴンライダーを破壊しにいきます。このプレイをするとヒイロの盤面に1/2のアイボリードラゴンが残るので、1/1になってしまったユリアスは破壊されてしまいます。ヒイロもルシアも良く分からないプレイをしているので、後攻がリーダーを攻撃しにって、先攻が守るという謎の展開になっています。
 後攻3ターン目、ここのヒイロは冷静でよかったですね。セオリー通り1/2のアイボリードラゴンで1/1のユリウスを破壊します。ルシアとしては、ヒイロがどうせユリウスを気にするだろうということでリーダーに攻撃すれば2点削れていたのに、もったいない。ユリウスを破壊してからアイラをプレイすることで、ダメージを受けない処理を実現します。

4ターン目

 先攻4ターン目、ルシアは夜の群れをプレイ。アイラはわざわざ破壊したいカードではないですが、先攻4ターン目に撃つ夜の群れは強いカードです。除去をしつつ2面の展開なので、後攻側は進化効果のあるカードに進化を使わないと盤面が返せません。

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 アイラのラストワードの演出が可愛かったですね。

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 後攻4ターン目、ヒイロの理想プレイはドラゴンウォーリアでしたが、手札にはなかったのでしょう。ルフ鳥+ムシュフシュで2面作るプレイになりました。ムシュフシュは盤面のカードが進化すると+2/+0されるため一応コンボなのですが、ルシアの場にいる2体のフォレストバットに破壊されてしまうのが目に見えているので、この盤面で強いプレイかと言われると微妙です。

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5ターン目

 先攻5ターン目、ルシアはフォレストバットでムシュフシュと相討ちし、裁きの悪魔を進化してルフ鳥を倒します。裁きの悪魔は復讐状態でプレイできると必殺・ドレインなのでけっこう強いカードですが、ここはただの2/5としてのプレイでした。

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 後攻5ターン目、ヒイロはディザスタードラゴンを進化して裁きの悪魔を倒します。4/3になっている裁きの悪魔は放置してしまってもいいのかもしれないなと思いました。

6ターン目

 先攻6ターン目、ルシアはキャタラクトビーストを進化してディザスタードラゴンを倒します。キャタラクトビースト大好きマンですね。
 後攻6ターン目、ヒイロは1回PPブーストをしているため覚醒状態に入ります。ドラゴンガードが守護を持って出てきます。6/2のキャタラクトビーストをわざわざ7/8のドラゴンガードで倒しに行くもったいないプレイ。キャタラクトビーストは交戦時に1ダメージ与える効果もあるので、ドラゴンガードの体力は1しか残りません。ドラゴンクラスであればブレイジングブレスなどで簡単に除去ができるのに。

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 実況も観客も盛り上がっているのですが、非常にもったいないプレイの連続なんですよね。進化権はもっと大事に使わないといけない大切なリソースなのです。カードゲームに嘘をつくような演出にはしてほしくないなあと思ってしまいます。

ヒイロvsルシア(後半)

 7ターン目の途中でCMが入りました。

7ターン目

 先攻7ターン目、ちょっとシャドバはお休みしておしゃべりモードになるわけですが、試合とは切り離して最後に書きますね。
 ここはルシアの手札にちょうど良いカードがなかったらしく、眷属の召喚をプレイして終わります。ルシアの体力は18点で、ヒイロの場には7/1のドラゴンガードがいるので、次のターンは体力11点になって返ってくるだろうという読みがあるのでしょう。手札にある血の取引で2点ダメージを受けることで復讐に入れる計算です。また、フォレストバットが1体でも残ればドラゴンガードと相討ちができるのもお得です。
 後攻7ターン目、ヒイロはファイヤーリザードのファンファーレ1点で片方のフォレストバットを倒します。ファイヤーリザードはすっかりお馴染みのカードになったため、解説すらされなかったですね。
 次に海剣竜をプレイ。覚醒状態なので疾走を持ちます。ヒイロは海剣竜でリーダーを攻撃し、体力を14点でとめておくという作戦に出ます。ドラゴンガードで攻撃して11点にしても、無理やり復讐に入られてしまうだろうと読んだのでしょう。それ自体は悪くないのですが、であればもったいないけどドラゴンガードはフォレストバットに攻撃してもよかったでしょう。ドラゴンガードは守護を持っているので、フォレストバットはどうせドラゴンガードに当たってきます。今回はより悪いルートに入り、ドラゴンガードに除去カードを撃たれてフォレストバットが残ってしまいました。

8ターン目

 先攻8ターン目、ルシアは血の取引をプレイ。まともなドローソースを使ってくれるだけで、カードゲーマーとしてはうれしくなってしまいます。

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 そしてアニメオリジナルカードのスカーレットヴァンパイアが登場。

スカーレットヴァンパイア
6コスト3/5
ファンファーレ:相手のフォロワー全員に2ダメージ。このターン中に自分のリーダーがダメージを受けていたなら、相手のフォロワー1体と相手のリーダーにそれぞれ3ダメージ。自分のリーダーに2ダメージ。

 「このターン中に自分のリーダーがダメージを受けていたなら」というテキストは、最近ではかなり増えてきましたが、当時はなかったはずです。時代の最先端ですね。6コスト2点AOEというのがなかなか優秀なカードです。追加効果で相手のリーダーに3ダメージというのも偉いです。しかし、自傷の2点があるので自分の体力もゴリゴリ減ってしまうカードです。今回はたまたま体力が14点だったため、ちょうど復讐に入れる10点でターンを追えることができました。
 実況はヒイロが大ピンチだと叫んでいましたが、まだ試合の有利不利を判定できる段階ではないだろうという感じです。アニメ的には、次回へと繋ぐところななので煽る必要はありますが。

ルシアの気持ち

 先攻7ターン目のところで、「シャドバすっげえ楽しい!」モードが最高潮のヒイロに向けて、ルシアが冷や水を浴びせます。

好きとか嫌いとか、そんな感情シャドバにはない。あるはずがない。ヒイロ、僕にとってシャドバは道具でしかないんだよ。

 冒頭で見た通り、ルシアは「退屈なバトル」と「退屈ではないバトル」の存在を自覚しているので、この発言は視聴者からするとダウトなんですよね。ちょっとぐらい楽しいと思っているでしょ?ルシアくん。
 ヒイロが勝手に盛り上がっているのを、ルシアは無視してもよかったはずですが、突っかからずにはいられなかったご様子でした。何も考えていなさそうなヒイロに、「お前も同じだろ?」と言われたのが癪に障ったのでしょうか。オレはお前とは違って高尚な理由でシャドバを仕方なくやっているんだ!みたいな。

シャドバが好きかどうかなんて考えたこともない。シャドバが楽しいんじゃない、強くなったキミとバトルできるのが楽しいのさ。だって、強くなったキミを超えれば、僕はもっと強くなれる。強くなり続ければ、きっと…。

だから言っただろ、シャドバは僕にとって、ただの道具だ。強くなるための道具、願いを叶えるための道具。あるいは、キミもね。

 精神的な揺さぶりをかけたかったか、はたまたルシアも頭に血が上っていたのか、ちょっと意図はわかりません。ヒイロはかなり動揺しているので、効果はあったのでしょう。
 ルシアの発言を聞いて観客たちが怒り始めます。現代的な炎上を揶揄するような演出で面白かったですね。観客たちに直接被害があったわけではないのに、「全国大会に出場するからにはシャドバのことを愛して、一生懸命本気で打ち込んでいるべし」という自分たちの価値観を選手に押しつけ、それに当てはまらないルシアを攻撃しているのです。観客の気持ちはわからなくもないですが、それで大騒ぎするほどなのかと思ってしまうという、絶妙な塩梅の演出です。

でも、コイツは、ルシアはすごいヤツなんだ。ルシアはオレに悔しさを教えてくれた。ルシアはオレの目標になってくれた。ルシアがいてくれたから、オレはシャドバに真剣になれた、熱くなれた。心の底から楽しめるようになれたんだ。

 ヒイロは観客に呼びかけます。ヒイロの言い分は「コイツは口は悪いけどシャドバは上手い」ということなので、口が悪いこと自体を批判している観客側からすると答えになっていません。ただ、ヒイロ自身がいまこの場に立っていることや、シャドバを楽しくプレイできているのがそもそもルシアのおかげなのだと知らしめることで、ルシアのことを若干フォローしてあげようとしているのでしょう。ヒイロのその気持ちに、観客も若干のまれるわけですね。
 僕もシャドバをずっとやってきたからわかるのですが、こういう対人対戦ゲームって、本気でやらないと面白くないんですよね。負けてもいいやという生半可な気持ちでやると虚しさしか残りません。ルシアに舐めプで勝たしてもらったことがとても悔しくて、心に火がつくということ自体はとても共感できることなんですよね。

ルシア、お前の気持ちはわかった。お前がシャドバを楽しんでいないことも、好きじゃないってこともわかったよ。だったら、今度は、オレがお前に教えてやる!シャドバの楽しさも、悔しさも全部!お前がオレに教えてくれたみたいに!

 このセリフは、このアニメのヒイロとルシアの対称性を際立たせるセリフです。主人公に敗北の味を教えたライバルに、こんどは主人公の側が楽しさを教えてあげるという美しい構図なわけです。敗北も必要ですが、楽しむことも必要ですからね。

楽しいとか悔しいとか、そんなのどうだっていいよ。僕にとって大切なのは、強くなること。強くなって、シオリの命を救うことだけだ。それ以外のすべてに興味なんてない。あるわけない。無駄だよヒイロ。キミの言葉は僕には届かない。さあ食らおうか、僕が望んだとおりに強くなった、キミを。

 ルシアはシオリの治療費にあてる賞金のためにシャドバをやっています。いわば義務感。義務感でやるときのゲームって本当に面白くないんですよね。ルシアはお金を稼がねばならないので、離れたくても離れられません。とても可愛そうな少年です。
 ヒイロはルシアを救ってあげることはできるでしょうか。アリスを救うことには失敗しましたし、今回は無理かもしれません。逆に、アリスもこの試合を固唾をのんで見守っているので、アリスもろともルシアも救ってしまうのかもしれません。いずれにせよ、来週が決着の時です。熱い展開を期待したいですね。

棋譜

 試合が決着していないですが一応載せておきます。
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 10話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com

【原作勢目線】アニメシャドウバース10話感想-マウラの呪縛!

ネタバレします!!


 10話にしてようやく登場したビショップ使いのマウラと、ヒイロがバトルする回でした。コンボによる劇的な幕切れのバトルと、ヒイロの父親という新たな謎が提示される回でした。

オープニング前

 カイがマウラにやられてしまったという描写が一瞬だけ入ってオープニングに入りました。短かったのでバタバタしていると見逃してしまいそうですね。カイ君の渾身の絶望顔と叫び声でした。

バトル前

 全国大会の4強が出そろいました。準決勝のカードはヒイロvsマウラと、シロウ(プロ選手らしい)vsルシアです。
 カズキとミモリは敗退してしまったので少しブルーなモードです。そんな彼らを横目にヒイロは相変わらず「シャドバすっげえ楽しい」しか頭にありません。負けてしまった友達に対する配慮を知らない男です。
 ヒイロがスタジアムに向かう途中の廊下にルシアがいました。こんなところで待機していたということは、わざわざヒイロを待っていたんですかね。「決勝で会おう」と声をかけます。ヒイロのことが大好きですね。一方のヒイロはここでも「シャドバすっげえ楽しい」しか考えていません。鈍感男かよ。
 試合開始前にヒイロがマウラに握手を求めます。しかしマウラは「よろしくお願いしますね」と言うだけでヒイロは握手してもらえませんでした。この演出はなんなんでしょうね。マウラはヒイロの父を知っているようだったので、何か因縁があるのでしょうか。

ヒイロvsマウラ(前半)

 10話にしてようやくですが、オープニングに映っている最後のキャラであるマウラのバトルです。彼のプロフィールは謎に包まれているとのことです。
 マウラの変身バンクはグレーがベース色でした。背中にスマホを回したときに一瞬だけ目が開くのがセクシーですね。決めポーズ、ちょっとダサくない?ピカピカ光るのが印象的な演出でした。「聖なる輝き」というビショップらしさが意識されていたのでしょうか。

1ターン目

 先攻1ターン目、マウラは天馬召喚をプレイ。手札も見えます。マウラが使うデッキはカウントビショップですね。カウントダウンアミュレットから出てくるフォロワーで戦うデッキです。アミュレットから出てくる疾走フォロワーで戦う「疾走ビショップ」、黄金都市というカードを駆使した「都市ビショップ」と呼ばれるデッキが環境の上位にいた時期もありました。7話のレオンのデッキのテーマである「選択不可」「回復」とは全く別のテーマを持ってきたわけですね。ヒイロはカウントダウンのアミュレットを全く知らないみたいな顔をしていましたが、ここまでくるともう突っ込むのもおっくうになりますね(笑)

 後攻1ターン目、ヒイロはジュエルドラゴンをプレイ。8話、9話、10話と3連続です。ちなみに7話の1ターン目はアイボリードラゴンでした。ヒイロの手札も見えますが、お馴染みのカードたちが控えています。

2ターン目

 先攻2ターン目、カウントダウンの仕様を丁寧に説明してくれるマウラくん、優しい。プレイした神域の守護者は相手の場にフォロワーがたくさんいるほどカウントが下がるので、もう少し後のターンにプレイしたほうがお得なカードです。ヒイロがジュエルドラゴンを出していたのでカウント1だけ得しました。

 後攻2ターン目、ヒイロドラゴンライダーをプレイ。

3ターン目

 先攻3ターン目、マウラはこのターンに引いた獣姫の呼び声をプレイ。疾走ビショップを環境上位にのし上がらせた強カードです。2コストから2/1疾走と4/4が出てくる破格のコスト踏み倒し性能です。

 マウラは手札に気高き教理を持っていました。2ターン目に獣姫の呼び声、3ターン目に気高き教理を使えたら、その時点でカウントが0になるという当時の黄金ムーブが再現できました。獣姫の呼び声のドローが1ターン遅れたおかげでヒイロは助かったという感じです。

 後攻3ターン目、山札から引いたのは竜の託宣でした。ヒイロのここの悩み方はよかったですね。マウラがのんびり戦う構えなのでPPブーストを優先しました。

4ターン目

 先攻4ターン目、マウラは気高き教理で神域の守護者を割ります。ここは獣姫の呼び声を選んでもカウントが0になったターンです。漆黒の法典を同時にプレイできたので、これでドラゴンライダーを消滅させ、守護を出すというプレイになりました。獣姫の呼び声を割った場合、2/1疾走が1/1のジュエルドラゴンにとられてしまうので美味しくありません。

 後攻4ターン目、古の飛竜を進化してガーディアンフォックスを倒しにいきます。ジュエルドラゴンも一緒に攻撃せざるを得なかったので、ここは神域の守護者を割っておいて正解でした。

5ターン目

 先攻5ターン目、天馬召喚が割れて出てきたペガサスに、マウラはスカイスピリットで突進をつけます。スカイスピリットちゃんもペガサスも作画が良い。

 ついでに出した夢想の白兎は、1コストで永久ループする面白いカードです。


 後攻5ターン目、ヒイロはドラゴンウォーリア進化とムシュフシュのプレイ。もう何度も見た効果なので、視聴者も慣れてきましたかね。
 次のマウラのターンで獣姫の呼び声が割れるのはわかっているので、4/2のムシュフシュはマウラにとって脅威になりません。マウラが言うようにちょっと甘いプレイだったのかもしれません。

6ターン目

 先攻6ターン目、獣姫の呼び声が割れます。2/1疾走と4/4なのでこれですでに6コスト分ぐらいのカードが出てきます。アミュレットが何ターン目に割れるかを計算して、スパイクポイントを意図的に作れるのがカウントビショップの面白いところです。
 もともとマウラとしては6ターン目にゴッド・オブ・カースを置きたかったので、その準備として獣姫の呼び声を3ターン目にプレイしておいたのかもしれません。ゴッド・オブ・カースは進化しても盤面に触れないカードなので、補助が必要なのです。
 というわけでアニメオリジナルのマウラの切り札ゴッド・オブ・カースが出てきましたが、この時点ではまだ効果はわかりません。
 後攻6ターン目、ヒイロはイグニスドラゴンをプレイ。最近イグニスドラゴンさんが中盤に出てくるようになり、決着には絡まなくなったので、バトルが面白くなってきましたね。
 カイが突然現れて、「あのフォロワーに攻撃してはダメです」と言うわけですが、カイの試合をヒイロたちは観戦しなかったんですかね?並行で行われていたのならカイのバトルは見れなかったことになるのですが、スタジアムは1個しかなさそうですし、設定がよくわからないですね。

ヒイロvsマウラ(後半)

 あとで書きますが、ここのCMの切り替えでハイドラが選ばれているのは本当に残念な演出でしたね。

7ターン目

 先攻7ターン目、ゴッド・オブ・カースの効果がわかります。

ゴッド・オブ・カース
6コスト6/6→0/6
ラストワード:自分のリーダーは「次の自分のターン開始時、ゴッド・オブ・カースを場に出し進化させる」を持つ
進化後:(潜伏)自分のターン終了時、相手の体力の最大値を-5する

 アニシャドの世界はシャドバアプリリリースから半年後ぐらいのカードプールで戦っています。しかし、相手のリーダーの体力の最大値をマイナス5するという効果は、リリースから3年半ぐらいたったあとに出てきた「猫耳の魔法使い・キャル」が初めて持っていた効果です。ゴッド・オブ・カースがこの効果を持っていたのは素直に驚きました。カードテキストが時代を先取りしています。

 ゴッド・オブ・カースに話を戻しましょう。スタッツが6/6/6なので、無視しにくいいやらしいサイズです。無視できずに倒してしまうと、進化して復活してしまいます。しかし、ラストワード効果なので消滅すると効果が発揮できません。環境に強い消滅カードが流行っているときは強く使えないでしょう。ワルツだったりアブゾーブスペルだったり。


 自分から進化しても効果が起動するのが面白いところです。進化すれば消滅を気にしなくてすみます。6ターン目は絶対に進化権が残って回ってくるターンなので、すぐに効果を発揮させたかったら進化を切ってもいいわけですね。ただその場合は盤面に触ることができません。
 進化後は攻撃力が0になり潜伏を持ちます。潜伏という効果も環境次第なところがあって、ランダム除去カードや全体除去カードがある環境では強く使えません。たとえばアリスがつかっていたよろめく不死者を使えば、2コストの自害で破壊できてしまうわけですね。バハムートなんかも天敵です。


 マウラはこのターン、神魔裁判所を使いイグニスドラゴンを破壊します。ついでに神鳥の呼び笛も出します。7コスト分ちゃんと消費する良いプレイです。
 後攻7ターン目、ヒイロ側にもドラゴニックチャージというアニメオリジナルカードが見えました。

ドラゴニックチャージ
5コストスペル
自分のフォロワー1体を+1/+1し、そのフォロワーは疾走を持つ

 バフがないのですが、フェザーダッシュというビショップのスペルは3コストで疾走付与をやってしまうので、比べるとちょっと弱いかなと思いました。

 このターン、ヒイロの手札には疾走をつけても攻撃できないプリズンドラゴンと、自分の効果で疾走を持っている大嵐のドラゴンしかないので、使いどころではありません。この時点で視聴者にはわかってしまうんですよね。ドラゴニックチャージをハイドラにつけて2回パンチするんだなと。CMのところでハイドラを見せたのは本当にただのネタバレでしかないのでやめてほしいですね。
 プリズンドラゴンを出したあと、大嵐のドラゴンを出すか悩んで、残しておいたのは良い演出でした。この時点でヒイロはハイドラ2回パンチのリーサルを見ていて、次のターンに出てくるドリームラビットの守護を突破することになるだろうと読んでいるんですね。すごくシャドバらしい思考の巡らせ方で好きです。

8ターン目

 先攻8ターン目、マウラは見習いシスターで神鳥の呼び笛を割り、プリズンドラゴンを突破します。マウラの手札にはウルズがあるのが見えます。

 ヒイロがプリズンドラゴンを出さなかったら、壮麗な隼がリーダーに攻撃し、ウルズを使ってもう1回壮麗な隼を場に出すという2回パンチのコンボが実現していたところでした。とはいっても、体力最大値が5ずつ減っていくので、2回パンチのコンボを決めてもあまり意味はないのですが。ウルズはこのあとで活躍するかもしれないということで、マウラは温存する選択をとりました。
 後攻8ターン目、ヒイロは騎竜兵をプレイします。ヒイロのデッキに入っているのは初めて見えました。

 前のマウラのターンにドリームラビットが場に出てきたので、大嵐のドラゴンをプレイして破壊します。マウラの場には3/2の見習いシスターがいて、騎竜兵を進化すれば破壊はできます。しかしヒイロはすでにハイドラの2回パンチしか勝ち筋がないので進化権を温存します。細い細い勝ち筋ですが、ちゃんとそれを見据えてプレイできるのが素晴らしいですね。ちょうど今の環境だと、鋼鉄と大地の神からブラッドコアを持ってきて回復するしか勝ち筋がないので進化を温存する、というのと似ています。


 ヒイロの視点からは、マウラの詰め筋が体力最大値を削ることだけに見えるので、見習いシスターの3点は実質意味をなしていなかったりもします。

9ターン目

 先攻9ターン目、カースメイデンというアニメオリジナルカードが登場します。

カースメイデン
3コスト1/2
ファンファーレ:自分のアミュレット1つのカウントダウンを1進める。
自分の場のアミュレットが破壊されたとき、デッキからラストワードを持つカードを1枚手札に加える。

 効果でカウントを進めて神魔裁判所が割れ、騎竜兵が破壊されました。キレイな使い方ですね。神魔裁判所は4コストで2回の確定除去なので当時はなかなか強いカードでした。

 カースメイデンはカードをサーチする能力も持っています。カウントアミュレットは全部ラストワードを持っているため、かなりサーチ範囲が広いのですが、ピンポイントでゴッド・オブ・カースの2枚目を引いてきました。すごい。そしてキーカードが2枚以上デッキに入っているのも初めて見ました。
 ここはヒイロの状況が絶望的だよということをアピールするためのターンです。切り札カードが2枚ならぶというのはレオン戦でも見せた演出ですね。レオンの2枚並べは完全に意味がないプレイでしたが、マウラの2枚並べは意味があります。進化後のゴッド・オブ・カースが1枚だけだと、それを破壊されてしまえば、逆にマウラ側に手がなくなってしまいピンチになります。マウラが説明した通り2枚目があれば盤石です。
 最大値を5削るという効果の特性上、このターンにマウラが5点以下のダメージを与えても意味がありません。見習いシスターは攻撃できる状態でしたが、無意味なので攻撃しませんでした。
 マウラが長々と盤面の解説をしてくれている間、ミモリが泣いていました。全国のミモリファンがオロオロする姿が目に浮かびます。。。こんなことで泣いてくれるのかこの子は。。。

10ターン目

 先攻10ターン目、決着のターンです。本当はここでヒイロがハイドラがプレイしたときに、視聴者が「なるほどーーー!」って叫んでドキドキするポイントだったんですよね。ドラゴニックチャージが+1/+1されるという効果はまだ明かされていなかったので、「いけそうだけど点数足りてる?」ってなってドキドキできたのです。
 しかしCM明けのカード紹介がすべてを台無しにしています。ここまでハイドラが出てきておらず、このターンでどうやら決着がつきそうだなというのもわかるので、バレバレなわけです。

 10話のバトルの棋譜は見事だと思いました。7ターン目に引いたドラゴニックチャージが、10ターン目のリーサルへとつながっていく素晴らしい演出でした。3ターンにわたる準備の末に、16点を1ターンでぶっ飛ばすコンボが完成したのです。今までのバトルは引いてきたカードを使った行き当たりばったりの勝負に見えがちだったのですが、今回はお互いが一貫した狙いを持って勝負を展開していて、とてもカードゲームらしいバトルだったなと思っています。
 10話の棋譜を考えた人は、カード紹介の担当者にキレていいと思います。ハイドラがプレイされた瞬間にやってくるはずだったカタルシスを消し飛ばしてしまっているのです。二度とこんなネタバレをしないでほしいものです。
 さて、バトルに話を戻します。決着間際でも解説を続けてくれるマウラ君は優しいですね。何がコンボになっているのかをわかりやすく説明してくれています。

あり得ない、そのスペルカードはコスト5のはず。コスト7のハイドラと一緒に使うなんて、、はっ(目が開く)、、騎竜兵、、、

騎竜兵を出したのも、大嵐のドラゴンで守護を破壊したのも、それだけじゃない、プリズンドラゴンで自分の身を守ったのも、すべてはこのときのため、、、

 ハイドラが2回攻撃できることがコンボの肝なわけです。そう考えると、8話のヒイロvsアリス戦で、あまり有効ではない場面でハイドラに進化を使って2面処理をしたのが、実は伏線だったんだなあと感動しました。ハイドラの真の見せ場はここだったんだなと。
 配信卓でこんな劇的な勝負があったら叫んでしまいますね。

ヒイロの父親

 試合後もマウラ君は握手をしてくれません。「さすがは、竜ケ崎エイジの息子、ですか」「いつかわかりますよ」と言っていましたね。ただのバトル回かと思ったら、ちゃんと伏線を貼っていくわけです。「ちゃんとしてるアニメ」って感じで良いですね。
 次回は全国大会の決勝です。それが終わったら、ヒイロの父親の謎が次なる目標としてフォーカスされてくる感じでしょうか。楽しみです。
 ちょっと繋ぎが雑な印象でしたが、最後はルシアに勝つぞー!という気合いを入れて終わりました。次回はエモそうな予感です。

棋譜

 10話にしてはじめて、試合がまったくスキップされない展開でした。バトルに時間を割いていた分、エンディングがカットされていましたね。
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