2021年5月27日開始のイベント「照らす螺旋の鏡海」のストーリーを考察する記事です。アイオワ級戦艦初登場というのが目玉のイベントでしたが、ストーリー的には余燼陣営の内情に衝撃を受ける展開となりました。
※以下ネタバレをします
1. 時系列整理
今回のイベントストーリーはセイレーン作戦の『前』の話なのか『後』の話なのか分かりませんでした。個人的には『後』説を推していますが確固たる証拠はありません。
1-1. セイレーン作戦の『前』説
冒頭で指揮官が自分の状況を知らせてくれます。
北方連合からユニオンに戻ってきたと言っているので、「暁射す氷華の嵐」よりも後であることは確実です。
1枚目「次の動きに備えていった」の目的語として「大洋の調査」「セイレーンへの反撃作戦」「ロイヤルとの状況の確認と折衝」があるならば、この3つの準備をしているだけでまだ実行はされていません。セイレーン作戦よりも『前』の話だと解釈することができます。
逆に、「備えていった」「大洋の調査」「反撃作戦」「確認と折衝」「仕事に忙殺された日々」という羅列がすべて順番に起きていった出来事だと解釈するなら、セイレーン作戦より『後』になります。
思い出の#1のタイトルが「指揮官、帰還」となっています。セイレーン作戦は北大西洋で行われていたため、「帰還」と言うには大袈裟です。このタイトルは北方連合から戻ってきた直後ですよというメッセージを感じるため、セイレーン作戦よりも『前』だと言っているように聞こえます。
セイレーン作戦はChapter1から4までが公開されていて、続きのストーリーがあります。どのような決着を迎えることになるのかは全然読めません。もしかしたら指揮官やユニオン陣営に大きな変化が起きたかもしれないのですが、「照らす螺旋の鏡海」の中ではそのような変化は感じられませんでした。そういう意味でセイレーン作戦よりも『前』としておくのは無難な判断だと思っています。
1-2. セイレーン作戦の『後』説
AF基地を襲撃した犯人について議論をしている場面です。
飛龍METAはセイレーン作戦でユニオン艦隊が出くわしたのが最初の邂逅だったはずです。セイレーン作戦には出撃していないアーチャーフィッシュが記録を閲覧できるぐらいレポートが上がってきている状態ということで、セイレーン作戦の『後』説を補強する材料です。
ただ、セイレーン作戦以前に飛龍METAの存在が明らかになっている可能性も捨てきれないので、決定的な証拠ではありません。
余燼とは話し合いの余地があると指揮官が判断したポイントも曖昧です。セイレーン作戦の中ではすでに指揮官は余燼と仲間になれる可能性を模索していました。セイレーン作戦に至る前、コードGや高雄METAと接触した際にそう思うようになったのかもしれません。
ヘレナMETAとの会話にもヒントがあります。
ヘレナMETAの言う「自分を見失った存在」は蒼龍METAです。蒼龍METAとは似て非なる者、「まだ救えられる子」を指揮官は救ったとヘレナMETAは言っています。これが誰かというのが焦点です。
ストレートに考えれば指揮官が救ったのは飛龍METAとアークロイヤルMETAでしょう。なのでセイレーン作戦の『後』なのではないかと推測できます。
しかしセイレーン作戦のChapter1から4のストーリーの上では飛龍METAたちとは仲間になっていません。あくまで「余燼戦」というゲームシステムを通してプレイアブルキャラとしてゲットしただけです。これをどのように解釈すればよいかはわかりません。
また、セイレーン作戦の前にまだ我々の知らない別のエピソードがあって、そこで蒼龍METAのような状態になった別のKAN-SENを救った可能性を消し去ることもできません。
2. 地理整理①:前哨戦「再現記録」での動き
「前の再現」と呼ばれていた事件を整理していきます。
PHは「Pearl Harbor」の略ということでハワイの真珠湾基地を指しています。AF基地はミッドウェー島にある基地です。「AF=ミッドウェー」という日本軍の暗号が、米軍に解読されてしまったという史実を引用しています。
2-1. イベント本戦との関係
「前の再現」はニュージャージー曰く「先日」とのことなので、そんなに昔の話ではなさそうです。割と激しい戦いが起きたみたいですね。
「前の再現」のときにAF海域にいたサラトガが「照らす螺旋の鏡海」のときにはNYシティにいることから、移動にかかる時間も踏まえて1, 2週間ぐらい開いていてもおかしくなさそうです。
2-2. ヨークタウン大破
「前の再現」ではヨークタウンが大破してしまったと言われていました。史実のミッドウェー海戦ではヨークタウンとハムマンが撃沈されたので、標的は同じだったようです。
セイレーンの攻撃を受けたヨークタウンの艤装には粒子状の物質が付着していたとのことでした。これが何かは明かされなかったため、明確に伏線として残されました。このタイミングでなぜセイレーン側に新たな兵器が追加されるのでしょうね。新しい指揮ユニットが今後出てくるのでしょうか。
2-3. 重桜艦隊は何をしていたのか
セイレーンがAF基地へ攻撃をしているのとほぼ同時刻に、重桜艦隊もAF周辺に来ていて、セイレーンと交戦をしたようでした。
順当に考えれば、重桜が「再現」を引き起こしたわけではなく、セイレーンが「再現」を起こしているところに重桜も出くわしたと捉えられます。わざわざAFまで来て何をしていたのでしょうね。ミッドウェー海戦をちょうど再現するようなメンバー構成なのも気になります。
重桜艦隊もセイレーンに包囲されていましたが、赤城が赤黒い衝撃波を発生させて撃退しました。その衝撃波は他の重桜のメンバーには影響を及ぼさなかったようです。セイレーンだけに当たる攻撃なんてあるのでしょうか?
赤城はワタツミを所持しているはずなので、ワタツミの力を使ったのでしょうか。仮にセイレーン作戦の『後』の時系列だった場合は、NA海域の中心部で別の何かを手に入れた可能性もあります。
衝撃波が発生したとき、他の誰かが急に現れたのをサラトガは見ています。艦船のようだったと言っているので、セイレーンではなく、他の陣営のKAN-SENなのか、余燼なのかというところでしょうか。突然現れるところも含めて、余燼の方が可能性が高そうです。
2-4. サラトガとTB
記録を閲覧するためにサラトガはTBを使っています。サラトガは何のために記録を見ていたのでしょう。TBがユニオン艦隊のもとへ来ているので、サラトガが記録を見ている時間軸はセイレーン作戦の『後』だと判断することができます。
アズールレーンの中で具体的な日付がでてくるのは珍しいですね。これは何を意味しているのでしょうか。
ミッドウェー海戦が起きたのは1942年6月5日でした。ミッドウェー海戦の直前のことだよと言いたかったのかなと思ったりしたのですが、海霧の中で行われれていた「再現」にはあまり関係がなさそうでした。
むしろ「照らす螺旋の鏡海」がゲーム内で開始したのが2021年5月27日だったため、そちらのほうが怪しく見えてしまいます。サラトガは我々プレイヤーと同じ目線でこのアズールレーンというゲームを見ている…?
3. 地理整理②:「照らす螺旋の鏡海」での動き
イベント本戦での動きです。
3-1. 海霧と転送装置
AF基地が再び襲撃されたという知らせを受けて指揮官はPH基地からAF基地へ向かいます。その途中で空間転移を受けてしまいます。
「闇靄払う銀翼」でボルチモア艦隊が運河要塞からバミューダ海域まで飛ばされてしまったときのことを思い出して、ボルチモアとメンフィスに意見を求める場面がありました。
指揮官を飛ばした転送装置は海霧とは別物です。
海霧はコンパイラが作った化学煙幕で、転送装置を隠すために使われました。
電探装置、目視、感覚まで狂わされたらもう何も信じられなくなりますね。海霧は高性能です。転送装置もすごいですよね。対象物を勝手にぶっ飛ばしてしまうわけですから。転送装置がどういうものなのかはまだ分かっていません。
3-2. 駒と彫刻
これまでも時々出てきた言葉ですが、駒や彫刻といったセイレーン側の技術についても語られました。
史実で起きたフネとしての記憶が詰まったものが素体で、そこからセイレーンは駒を作り出します。その作り出す過程が彫刻です。
「ナガト」とか「アヤナミ」みたいなカタカナ表記で海域に出てくる敵KAN-SENは駒です。見た目は同じですが意思は持ちません。戦力をパワーアップされるとけっこう手ごわい相手にもなります。
重桜の聖域には彫刻室と呼ばれるエリアがあります。セイレーンの技術を取り込み、駒を製造できる場所を設けたようです。重桜の聖域の話は「紅染の来訪者」や「軍神の帰還」あたりで語られて以来、最近はあまり聞かなくなりましたね。
3-3. ミッドウェー海戦の「再現」
駒たちは海霧の鏡面海域でミッドウェー海戦の「再現」を繰り返し行っていました。
史実のミッドウェー海戦の勝負の分かれ目になったのが、日本側の空母内で艦載機に搭載する装備を変更しようとしているちょうどそのときに、エンタープライズから発艦したマクラスキー隊のSBDドーントレスの急降下爆撃が直撃してしまったことですね。
あと5分あれば換装が終わったのに…ということで俗に「運命の5分間」と呼ばれていますが、そんなものはなかったという説もあります。
赤城・加賀・蒼龍が撃沈し、最後に残った飛龍が決死の覚悟でヨークタウンを撃沈するというのが史実のミッドウェー海戦の大まかな流れです。
海霧の中での「再現」もこの流れに沿っていました。重桜側の駒の目標はAF基地とヨークタウン、逆にユニオン側の駒は重桜空母4隻が目標でした。
「再現」が終わったあとの鏡面海域は、時間が止まったようだと指揮官たちは言っていました。北方連合の秘密海域で指揮官の身に降りかかったあの出来事も、セイレーンたちの「再現」の一部だったということでしょうか。今回の「再現」とは全然違うものだという感覚がありましたが、ここを繋げるような線が引かれるのはどういう意図があるのでしょうか。
3-4. 信濃の観測
指揮官が転送装置に囚われてしまったとき、通信機を介して信濃が接触してきます。
信濃は「再現」を「夢」で見ることができます。信濃本人からすると、たくさん見ている夢の中から、現実になり得るものがあるという感覚らしいです。
以前テスターも言っていましたが、信濃のこの力は「端末」の持つ力だと言われています。「端末」が具体的に何かはまだわかりませんが、セイレーン側の技術の一面のようです。
ヘレナMETAは鏡面海域のシステムをハッキングしていますから、そのシステムに信濃という部外者が入り込んでいることを感知できるのでしょう。ヘレナMETAは鏡面海域のシステムを止めると「観測」も止まると言っていて、彼女も「観測」の原理を大体知っていそうな口ぶりでした。
「夢」というとふわふわしたイメージを持ちますが、コンピュータ上で動くシステム的なものに干渉しているのかもしれません。信濃の力はワタツミに関係があるとも言われていましたし、何らかの理由でセイレーンのシステムに直接干渉できる力を持ったのかなと思っています。
アーチャーフィッシュは史実で信濃を沈めた潜水艦です。信濃は自分の素体に刻まれた史実を知っていそうなので、アーチャーフィッシュと会話したときに史実に言及するかなと思ったのですが、そのような発言はありませんでした。
アーチャーフィッシュは信濃の言うことを翻訳でき、信濃のことをやけに理解できる存在だと描かれていました。史実の因縁がこういう形で発露しているのかもしれませんね。
大鳳とアルバコアも史実では同様の関係です。彼女たちみたいな因縁の表現の仕方になるのかなと思っていたのですが、予想外にほのぼのとしていましたね。大鳳たちもあれはあれで微笑ましいですが…。
4. 陣営整理
ヘレナMETAが語ったことと、最後に出てきたヨークタウンMETAとの会話も考えると、META KAN-SENたちも2つの陣営に分かれてしまっていることが判明しました。
4-1. META化とは何か
META化はキューブに発生する現象だと言われていました。セイレーン作戦のストーリーで語られたこととも合致しています。
何かの拍子にキューブが異常をきたしてしまったのがMETAだという、ざっくりとした理解しかまだできません。具体的に何が、どういうきっかけで起きるのかは不明です。
KAN-SENは「Kinetic Artifactual Navy - Self-regulative En-lore Node」の略称でした。METAにも正式名称があるのではないかと思います。その名称が明らかになるとき、META化の仕組みについても語られるのでしょう。
META化は一方通行で直す手段がないというのも、以前語られたことと同じです。
セイレーン作戦でこの不可逆性が明らかにされたときは、そのことがもたらしうる悲劇についてまでは言及されませんでした。今回のイベントのボス蒼龍METAの姿を通して、META化が進んでしまうとどうなるのかが明かされた形になりました。蒼龍METAは会話もできないような状態だったので、自我が失われてしまうようです。
4-2. 余燼と余燼以外
ヘレナMETAは余燼には属していないと言っていました。余燼にはネガティブな感情を持っているようです。
彼女たちの身に何が起きたのかが今後の展開に繋がる鍵です。
余燼が過去の懺悔をし続けるというのは、エックスから人類を守れなかったことを悔いているということでしょうか。
セイレーンもエックスを倒すという使命を与えられながら、それに失敗してしまったので、その使命を果たせるように永久に動き続けるのでしょう。KAN-SENには心がありますが、セイレーンはあくまで機械です。
ヘレナMETAたちが余燼に参加せず、独立勢力を名乗っているのはなぜなのでしょうか。過去に原因があるのか、思想に違いがあるのか、まだよくわかりませんでした。
指揮官の味方であることは明言していましたね。余燼の方も仲間になってくれる子はいるので、やはり明確な違いはよくわかりません。
1つの可能性ですが、META化したキューブから生まれたKAN-SEN、つまり先天的なMETA KAN-SENと、後天的にMETA化したKAN-SENで違いがあるのかもしれないなと思ったりしました。
ヘレナMETAたちはキューブがMETA化していると言っていたので先天的META化です。コードGたちのMETA化のきっかけは明かされていないので、もしかしたら後天的なのかもしれないと思いました。ただ、自分で言っておいてアレですが、同じヨークタウン級空母のエンタープライズとヨークタウンで、先天的と後天的が分かれてしまうのは変だなとは思います。
ヘレナMETAたちはコードGを追っているとのことでした。アビータたちもコードGを追っていましたし、大人気ですね。コードGの身柄がそんなに重要な理由は何なのでしょうか。
直接は関係ないのですが、ヘレナMETAが面白いことを言っていました。セイレーンの技術からすればいまの電探装置は前世紀のものだと言っています。アズールレーンの世界はWW2あたりからifの世界線に分岐しているので、電探技術は1940年代ぐらいのものでしょう。とするとセイレーンの持つ技術は2000年-2099年の21世紀相当のものということでしょうか。意外と我々の生きている世界に近いのでは?という感覚になってしまいますね。
4-3. 蒼龍METAとは何者なのか
蒼龍METAはMETA化が進んでしまった身のようでした。ヘレナMETAは「蒼龍さん」と呼んでいるので、元々は仲間だったのでしょうか。
蒼龍METAはセイレーンの実験場の制御を乗っ取り、指揮官を誘拐しました。いったい何が狙いだったのでしょうか。
セイレーンに利用されている可能性をヘレナMETAは案じていました。蒼龍METAがヘレナMETA側だとしたら指揮官の味方です。わざわざ指揮官を危険にさらすようなことはしないと思うので、セイレーンに操られて今回の事件を引き起こしたということなのでしょうか。
ラストで蒼龍METAはヨークタウンMETAの艦載機で吹き飛ばされたようでした。まだ生きているのでしょうか。転送装置は消えてしまったようですが、本人の安否がよくわかりませんでした。
爆撃した張本人のヨークタウンMETAも蒼龍METAを心配していたので、まだ生きているような気がします。
蒼龍METAが持っていたものとは別にもう1つ転送装置があるようです。
これは「闇靄払う銀翼」でコンパイラーが使っていた転送装置ということなのか、別の転送装置を指しているのかは不明でした。これも今後のストーリーに関わってくることになるでしょうか。
おわりに
今回のイベントは新たに明らかになった事実が多かった分、分からないことも多かったです。伏線になっていそうなことは今後も注意して見ていければなと思います。まさか余燼側も一枚岩ではなかったなんて、アズレンの世界は仲間割れが好きですねえ。
ユニオンイベント全部読み終わったぼく「お゛ま゛え゛ら゛も゛い゛ち゛ま゛い゛い゛わ゛じゃ゛な゛い゛の゛か゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛(ネタバレ配慮の叫び)」
— YT22@サンディエゴ (@YT22_azurlane) May 28, 2021
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