3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - シラクザーノ 編

 2023年5月23日開始のイベント「シラクザーノ」のストーリーを整理していきます。

1. 背景

1-1. 狼主のゲーム

 シラクーザの物語の根底には狼主という存在がいました。
 狼主は人間ではありません。この大地の他の生物とは異なる存在で、不死であり不滅の存在。エンペラーは彼らの同胞で、まとめて獣主と呼ばれるらしいです。
 狼主の中で最も強い個体はリーダーになります。昔は自分たちが直接戦っていたようなのですが、悠久の時を生きる彼らは直接戦ってリーダーを決めることに飽きてしまいました。そこで別のゲームで優劣を決めることにしました。
 狼主たちは1人ずつ人間を選び、その人間同士を戦わせています。選ばれた人間は「牙」と呼ばれます。育成ゲームみたいで面白いのでしょうね。しかし選ばれた側の人間からするとたまったものではありません。自らの人生を生きることができず、操り人形として一生を終えるわけですから。
 「シラクザーノ」の物語はベッローネというマフィアのボスであるベルナルドが引き起こした事件を巡るお話でした。ベルナルドはザーロという名の狼主の「牙」です。狼主たちは荒野にいて人間社会に関わろうとしないのですが、ザーロだけは人間社会に興味を示して、深くまで入り込んでいました。
 ベルナルドはザーロに従っているフリをしていました。彼は強い意志をもって操り人形として生きる人生を拒否し、ザーロを利用することで自分の野望を叶えようとしていました。身分を隠して靴屋で働いていたときに芽生えた「シラクーザからファミリーを消し去る」という野望のために。ベルナルドが己の人生のすべてを賭けて練り上げた計画が発動する瞬間に、我々は立ち会うことになります。


1-2. ミズ・シチリアの「銃と秩序」

 シラクーザの体制を作ったミズ・シチリアという人物について。
 約60年前。シラクーザはマフィア同士の争いが絶えず、人々は苦しんでいました。ミズ・シチリアはこの国に平和をもたらすヒントを求めて、ラテラーノへと向かいました。ガイドをしてくれたアグニルと一緒に、シラクーザを変える方法を検討します。
 アグニルという人は当時のラテラーノの中では非常に有望視されていた人でした。現在の教皇と並ぶぐらいの実力を持っていたのだと言われていました。法が人為的に作れると証明したいという野望を持っており、ミズ・シチリアと共鳴します。ラテラーノの法は「アレ」から与えられたものなので、人間の手で抗えるのか挑戦したかったのかもしれません。
 ミズ・シチリアが描いていた理想は、アグニルが持っていた考えと一致する部分がありました。アグニルはシラクーザが実験台にできると考えたのか、ミズ・シチリアに同行することにしました。無法地帯だったシラクーザを法で治めるという挑戦の始まりです。
 2人が長い検討と論争の果てにシラクーザに持ち帰ったものは「銃と秩序」と呼ばれ、これが現在のシラクーザを形作りました。「銃」はラテラーノの守護銃のことではなくミズ・シチリアの持つ暴力そのもののこと、「秩序」はラテラーノの法ではなくシラクーザにおけるマフィア間のルールを指します。バラバラだったファミリーたちに統一されたルールを持ち込み、それをミズ・シチリアの圧倒的な暴力を持って従わせることで、シラクーザに平穏が訪れたのです。
 シラクーザで有力なファミリーは12個あり、そのまま十二家と呼ばれています。ミズ・シチリアは十二家すべてをグレイホールという1つのテーブルに集めて議論をさせることに成功し、お互いに争うことを禁じました。十二家は代々移動都市を治めており、その数は22個ありました。この数はミズ・シチリアが現れるずっと前から変わっていません。停滞するシラクーザを象徴するものの1つです。
 ミズ・シチリアはラテラーノにならって裁判所をシラクーザに導入しました。裁判官たちはミズ・シチリアの意志を体現するものたちです。十二家を見張る役割を期待されました。
 しかし残念ながら裁判所はあまりうまく機能しているとは言えない状態です。マフィアたちはミズ・シチリア本人には逆らえないのですが、裁判官のことはコントロールすることができます。このギャップに裁判官たちは苦しんでいます。


2. テキサスファミリーの歴史

2-1. マフィアのクルビア進出

 シラクーザマフィアの歴史を見ていきます。
 ミズ・シチリアの敷いた体制が徐々に変わり始めているというのが「シラクザーノ」のお話でした。そのきっかけを作ったのがテキサスファミリーです。
 テキサスファミリーの創始者であるサルヴァトーレ・テキサスはもともとシラクーザで生まれました。約20年前、クルビアの開拓がはじまったばかりのころにサルヴァトーレはクルビアに移住し、かの土地でテキサスファミリーを結成しました。テキサスファミリーはクルビア中のマフィアからの尊敬を集め、サルヴァトーレは信仰そのものだともいわれていました。
 サルヴァトーレを巡るラブロマンスは現代のオペラの演目として好まれていると言われていました。ジョヴァンナの祖母であるヴィヴィアンもサルヴァトーレに惹かれた1人。結局別の人と結ばれたらしいのですが、ヴィヴィアンの息子はロッサティファミリーのドンまで登り詰め、テキサスファミリーと良好な関係を築いたと言われています。
 サルヴァトーレの孫娘であるチェリーニアと、ヴィヴィアンの孫娘であるジョヴァンナは幼馴染としてクルビアで幼少期を過ごしました。ロッサティとテキサスの次代を担う者同士期待されていたのでしょう。1080年に撮影された写真が物語中に登場しましたね。
 チェリーニアはクルビア生まれクルビア育ちです。なのでテキサスのオペレータープロファイルにもクルビア出身と記載されています。


2-2. テキサス家の親子喧嘩

 サルヴァトーレの息子のジュセッペは、父とそりが合いませんでした。
 サルヴァトーレは故郷に誇りと愛着を持っており、シラクーザマフィアの伝統を大事にした人物でした。一方息子のジュセッペは、目覚ましく発展するクルビアに未来を感じ、シラクーザは野蛮だと考えていました。どちらかが間違っているというわけではないのですが、両者の主張は対立してしまいました。
 サルヴァトーレは孫のチェリーニアを可愛がりました。チェリーニアに自らのルーツを知ってほしいと願い、彼女を数年間シラクーザに行かせました。そのとき滞在したのがサルッツォファミリーのお屋敷でした。テキサスファミリーとサルッツォファミリーは仲が良かったのだと思われます。
 ここでチェリーニアはサルッツォの次期当主であるラップランドに出会います。運命の邂逅ですね。彼女たちはそこで何度も手合わせをしました。実力は互角だったと言われています。
 クルビア生まれクルビア育ちなのに、シラクーザ人らしいと褒められていたチェリーニアのことをラップランドは気にしていたようでした。なぜそう思われるのかはチェリーニア本人も不思議がっていたのですが、サルヴァトーレの影響だったということでしょうか。ラップランドのチェリーニアへの異様な執着は、このあたりが源流になっているものと思われます。


2-3. ミズ・シチリアの大粛清

 チェリーニアがクルビアに戻ってきたあと、事件が起きました。
 ジュセッペとサルヴァトーレの対立は激化し、ついにジュセッペがサルヴァトーレを殺害。ドンの座を乗っ取ったジュセッペは、テキサスファミリーがシラクーザマフィアの枠組みを抜けると宣言したのです。古臭いシラクーザにこれ以上囚われたくないと思っていたのでしょう。
 「銃と秩序」でシラクーザマフィアを支配しているミズ・シチリアにとってこれを許すことはできません。テキサスファミリーの粛清を発令しました。サルヴァトーレのことは認めていたのですが、ジュセッペは息子ですし。
 シラクーザ中の精鋭がミズ・シチリアの号令によって集められ、クルビアに差し向けられました。サルッツォからはダンブラウンやラップランドが召集されて出撃しました。テキサス家はたった一夜で1人残らず殺されたということになっています。
 チェリーニアは父と祖父の殺し合いを間近で見てしまいました。何もかもが嫌になったのか、テキサスのお屋敷に自ら火を放ちました。屋敷から出てきたチェリーニアはラップランドに鉢合わせをします。
 このときすでにラップランドはチェリーニアに対する執着心を抱いており、命令に背いてまで彼女を追撃しようとしたのですが、断固たる意志を持っていたチェリーニアに惨敗。サルッツォに大きな損害を出してしまいました。サルッツォのドンのアルベルトは自分以外の人間がファミリーの行く末を決める判断を下すことを極端に嫌うため、娘のラップランドシラクーザから追放してしまいました。
 チェリーニアがたった1人で逃げ切ることは難しい状況。助けてくれたのがザーロでした。コイツに貸しを1つ作っておけば、「牙」同士の戦いで有利になると考えたのでしょうか。もしくはベルナルド本人もクルビアまで来ていたのかもしれません。チェリーニアはクルビアから安全に立ち去ることができました。
 チェリーニアとザーロの取引をエンペラーが見ていました。狼主がクルビアの都市に入ってくる匂いを嗅ぎ取り不審に思ったのだとか。エンペラーは行き場をなくしたチェリーニアに龍門に来ることを持ち掛けます。ペンギン急便が結成されたのはこのときでした。最初はエンペラーとチェリーニアの2人だったわけです。


2-4. ロッサティのシラクーザ帰還

 クルビアマフィアは中心的存在だったテキサスファミリーの滅亡により大混乱に陥りました。
 この状況をまとめたのがロッサティファミリーでした。このときにはすでにジョヴァンナがドンの座についていて、彼女は多くの苦労を重ねることになりました。サルヴァトーレの心血を無駄にしないようにと、路頭に迷ったクルビアのマフィアたちをまとめあげたのです。ジョヴァンナのチェリーニアに対する個人的な感情も入っていたことでしょう。
 ロッサティファミリーはクルビアからシラクーザへ戻ることになりました。この経緯は明らかになっていないのですが、テキサスファミリーが滅亡したことと無関係ではないでしょう。ジョヴァンナはミズ・シチリアのところに出向いて交渉し、報償としてネックレスをもらい受けました。ロッサティの中には少なからずテキサス家への恨みが残ったようです。
 ロッサティはクルビアの最新技術をシラクーザに持ち帰り、様々なメリットを提供することで、シラクーザのマフィアたちの信用を得ようとしました。その中の1つに移動都市を建設する技術がありました。
 23個目の移動都市を作る計画は約5年前からスタートしました。ロッサティはタダ同然でこの新しい移動都市の建設に尽力し、誰がこの都市を治めるかがファミリー間の新たな争いのタネになりました。最終的には現在の十二家の中で最も力を持つベッローネが勝機を得て、新しい移動都市を治めようとしていました。新しい移動都市はウォルシーニの第二区画を切り離す形で建造されていて、ヌオバ・ウォルシーニと呼ばれています。
 ここまでが「シラクザーノ」の前日譚です。


3. ウォルシーニの戦い

3-1. 龍門からシラクーザへ

 ここからがイベントの時系列のスタートです。龍門でペンギン急便の一員として働いていたチェリーニアのもとに、ザーロが現れました。
 ザーロはベルナルドが他の「牙」に勝てるかどうかの正念場に来ていると判断をしていたようです。新しい移動都市をベッローネが治めることになれば、ベルナルドは絶大な権力を持つことができます。ベルナルドの勝利に貢献することで7年前の借りを返せとチェリーニアに迫りました。
 ザーロがどういう存在なのかを理解しているからか、チェリーニアは逆らえないと判断したようでした。仲間に危害が及ぶ可能性もありますしね。彼女は1人でシラクーザに向かうことを決意します。エンペラーは彼女の意志が固いことを確認し、休暇扱いにしました。
 ザーロとエンペラーはお互いのことをよく知っている様子でした。エンペラーの過去についても少しだけ触れられました。ペンギンの見た目をしているだけあって、寒いところにゆかりがあるようです。細かいことはよくわからなかったのですが…。
 チェリーニアは他のメンバーを心配させないようにしていたのですが、結局エクシアとクロワッサンとソラはシラクーザに来てしまいました。何も言わずに出ていったチェリーニアを心配したのです。
 ソラは所属するMSRという音楽事務所のツテでデッラルバ劇団にキャストとして潜り込むことにしました。デッラルバ劇団の団長はベルナルドです。応募したのは本当にたまたまのようでしたが、応募を受けたベルナルドの方は何かに気づいていたかもしれません。


3-2. カラチの死

 ウォルシーニで起きた最初の事件がカラチの死でした。
 チェリーニアはベッローネの客人として迎えられ、次期当主のレオントッツォの用心棒という立ち位置になりました。新移動都市の主導権争いでベッローネが狙われる立場になったため、テキサスファミリーの生き残りを抱え込んだと宣言することで、他のファミリーを牽制する狙いがありました。
 レオンとチェリーニアはとあるパーティに出席することになりました。そこでチェリーニアは政府のお役人のカラチを守る任務を受けるのですが、パーティが殺し屋に襲撃され、カラチは車に積まれた爆弾によって殺害されてしまいました。
 カラチは民衆を想う優秀なお役人でした。彼のおかげで新しい移動都市は非常に良い設計になったと言われています。比較的ベッローネに近い立場だったのですが、あくまで中立の立場で立ち回っていました。レオンはカラチの秘書として働いていて、そんなカラチから大きな影響を受けていました。
 カラチの暗殺を遂行したのはディミトリであり、ドンのベルナルドから指示でした。このときベルナルドは、自分はミズ・シチリアの統治を転覆させたいのだというウソを語ってディミトリを動かしました。内部からベッローネを攻撃することで弱みを見せて、他のマフィアの野心に火をつける作戦です。
 ディミトリ個人としてもカラチの爆殺には意味がありました。次期当主のレオンが最近カラチから影響を受けすぎていて、考え方が軟弱になってしまったと懸念をしていました。レオンの目を覚ましたいという思いもあったのです。
 ディミトリはレオンのためにもう1つ行動を起こしました。彼はレオンに悪影響を及ぼすラヴィニアのことも牽制したかったのです。ディミトリはカポネとガンビーノを使い、ラヴィニアに警告しようとしました。
 もともと裁判官をやっていたボルトロッティという人は裁判官の道を諦めて殺し屋をしていました。ガンビーノたちにボルトロッティを捕まえさせて、ラヴィニアの目の前に突き出せば、元同業者の哀れな姿を見てショックを受けるだろうと画策したのです。
 ドンに対する強い忠誠心をベルナルドに利用され、ディミトリがベッローネを内部から攻撃していたというのが序盤の展開でした。ベルナルドはベッローネそのものも葬り去ろうとしているわけなので、方向性が合っているのですね。レオンを試したいという狙いもあったようです。


3-3. 犯人は誰か

 カラチを暗殺した犯人探しが行われました。
 ベッローネが弱みを見せたことで街が騒然としてきました。新しい移動都市の支配権は、まだ確定していないのかもしれないと。
 レオンとラヴィニアにはカラチ暗殺の首謀者がわかりませんでした。チェリーニアはベッローネへの借りを返してさっさと龍門に帰りたいと思っており、事態を鎮静化させるために自分が犯人だと名乗り出ることを提案します。このウソの自供に対するリアクションで、真犯人をあぶり出すという狙いがありました。
 チェリーニアが表舞台に出てきたことで、ロッサティが動き出そうとします。彼らはテキサスファミリーに因縁がありますから。しかしレオンはこれ以上自体を複雑化させたくありません。彼はウォラックと直々に交渉を行って、行動を起こすのを待ってもらうことにしました。ウォラックは義理堅いので、7年前にベルナルド(ザーロ)がチェリーニアを救ったことに免じて、今回は一歩引くことにしました。
 一方でディミトリは困りました。ベッローネが首謀者だと名乗り出るわけにもいかないのですが、かといってチェリーニアはベルナルドのキーカードなので殺すわけにもいきません。ディミトリ自身は手を打つことができず、レオンに真犯人だとバレてしまいました。レオンに追及されたディミトリは、この作戦はベルナルドがミズ・シチリアの統治をひっくり返そうとしている計画の一部であることを暴露します。
 ディミトリの動きを利用したのがラップランドでした。カポネとガンビーノを経由してディミトリにたどりついた彼女は、ディミトリと交渉を行いました。ベッローネの代わりにサルッツォが罪を被ることで、ベッローネに対して恩を売る形になったのです。ベッローネが一番弱っているときに手を貸し、コントロールする狙いがありました。
 アルベルトはこの作戦を否定はしていませんでした。策略の筋は悪くないと思ったのでしょう。しかし、自分に代わってファミリーのことを決められるのは許せません。ラップランドはまたお父さんに怒られていました。


3-4. ベッローネ-サルッツォ同盟

 ラップランドがベッローネを救った形になり、ベッローネとサルッツォが接近します。
 アルベルトはベルナルドと腹を割って話すためにパーティに招きます。ベルナルドはそこで、ロッサティを叩く作戦を提案しました。
 ベルナルドはファミリー同士の抗争を激化させて最終的にミズ・シチリアの統治を転覆させるウソの大義をアルベルトにも伝えました。一方で2人はまだミズ・シチリアには勝てないと認識しています。
 ロッサティの現在のドンであるジョヴァンナは穏健で義理堅い運営を行っています。新しい移動都市の技術の提供以降、勢いを増して十二家への加入も果たしました。彼女がトップに居座る限り、ロッサティはミズ・シチリアに対して戦いを吹っ掛けるようなことはしないでしょう。その手腕にはベルナルドさえも敬意を持っているようでした。
 そこでロッサティのドンを交代させて、武闘派のウォラックがドンになれば、ロッサティも争いに加わってくるだろうとベルナルドは展望を述べました。アルベルトはその提案に乗ったのです。
 ベッローネとサルッツォが束になったとしても、一大勢力であるロッサティを打ち破るのは大変です。ベルナルドは攻略のキーマンとしてチェリーニアを起用することにしました。
 チェリーニアはウォラックと会話をした際に、ジョヴァンナに会う必要性を感じます。一方で、ジョヴァンナがテキサスファミリーに対して特別な感情を持っていることを知っているウォラックの胸中は複雑でした。
 また、このパーティのあとでラヴィニアはベルナルドから「ゲームは終わった」という言葉を告げられます。ベッローネとサルッツォが手を組んでロッサティを攻撃しようとしているときなので、ラヴィニアは昔の約束が裏切られたのだと解釈します。ベルナルドはシラクーザに公正を実現しようと約束していたのに、結局は暴力で物事を推し進めようとしていたわけですからね。
 「ゲームは終わった」の真意はラヴィニアがのちに気づくことになりました。ベルナルドは狼主たちのゲームから抜けようとしていたのです。そんなことラヴィニアが知るはずないので、ラヴィニアを危険から遠ざけたのちに、あとあとになって気づいてくれればいいと思っての一言だったのかもしれません。


3-5. オペラ劇場の戦い

 オペラ劇場での戦いを見ていきます。
 ジョヴァンナが脚本を書いた「テキサスの死」の第二幕。彼女がチケットを購入したことを劇団の主であるベルナルドは把握していたので、待ち伏せが可能でした。
 十二家同士が手を組んで戦争を仕掛けるということはミズ・シチリアの敷いたルールに背く行為です。この瞬間から、ベッローネとサルッツォはミズ・シチリアへ反旗を翻したものとみなされていきます。アルベルトは洗車工をしていたダンブラウンを呼び戻していました。そのぐらい大きな戦いだと考えていたのでしょう。
 チェリーニアはベルナルドから、ジョヴァンナを殺せば借りを帳消しにすると告げられます。演奏者の代役として舞台に上がり、ターゲットの位置を見定めました。劇の途中でベッローネとサルッツォによるロッサティへの攻撃が開始し、チェリーニアもジョヴァンナのもとへと迫りました。
 チェリーニアはジョヴァンナのもとに辿り着くと武器を下ろしました。彼女はジョヴァンナを殺すつもりはありませんでした。
 逆に手を結ばないかとジョヴァンナ側からチェリーニアへ提案がありました。クルビアで幼馴染として育ったもの同士として、そしてテキサスファミリーとロッサティファミリーの跡継ぎとして、昔の関係性を取り戻そうという提案です。しかしチェリーニアは「もう昔には戻れない」と言い残して去っていってしまいました。ジョバンナは過去に囚われすぎていると。チェリーニアは警告するためにわざわざ会いに来たのかもしれません。
 ラップランドの見立てでは、ジョヴァンナはチェリーニアを唯一シラクーザに連れ戻せる存在でした。チェリーニアにとってシラクーザで付き合いが長いのは、自分を除けばジョヴァンナのみですから。しかしその予想は外れました。チェリーニアがシラクーザに興味がないことを強調するエピソードとなりました。
 劇場での戦いの裏で、ルビオはベルナルドのもとに直談判に向かいました。カラチの後任に自分をつけてくれという自己推薦です。ルビオは権力に目がくらんだ愚か者のフリをしていましたが、彼には市民の前で演説を行いたいという狙いがありました。ベルナルドもルビオが腹に抱えているものには気づいていて、これは自分の作戦に使えると考えて提案に乗りました。
 劇場にフラフラと入り込んできたラヴィニアはダンブラウンに殺されそうになるのですが、ルビオが助けてくれました。自分の部下にするので殺さないでくれと。ルビオはラヴィニアと接点を持ちたがっていたので、この機会を上手く利用することができました。 


3-6. ロッサティのドンの座

 劇場の戦いのあとの出来事。
 チェリーニアがジョヴァンナを取り逃がしたことを口実に、ベルナルドは彼女との契約を打ち切ることにしました。これでチェリーニアはベッローネの庇護下を離れます。
 次にベルナルドはウォラックをけしかけて、ロッサティのドンの座を奪わせようとしました。ミズ・シチリアの統治を転覆させるには、ロッサティにも暴れてもらわねばなりません。慎重派のジョヴァンナがドンの座にいてはそれが叶いません。
 ウォラックはジョヴァンナがチェリーニアに執着しすぎていると考えていました。チェリーニアがベッローネの庇護下を離れるということは、彼女を攻撃してもベッローネが援軍に駆けつけることはないということです。ウォラックはチェリーニアを殺そうとしました。
 ウォラックから見ると、ベッローネは新しい移動都市を使って新しい時代を築こうとしていました。それに乗り遅れるとロッサティは落ちぶれてしまう可能性があります。誰よりもファミリーのことを考えているウォラックは、ジョヴァンナの目を覚まさせようとしたのです。ジョヴァンナが乗り気になってくれれば、自分がドンの座を奪う必要はないと思っていたはずです。
 チェリーニアに直接攻撃するのは分が悪いので、ウォラックはファミリーを連れてソラたちを誘拐しようとします。そこにソラたちよりも先に現れたのが、ソラやチェリーニアを守ろうとしたジョヴァンナでした。彼女はミズ・シチリアにもらったネックレスを持ってきていました。
 ウォラックとジョヴァンナの姿勢は完全に対立してしまい、どうにもならなくなってしまったことを2人は悟りました。多くの構成員の賛同を得ていたウォラックの方がドンの座を引き継ぐことになり、裏切りものであるジョヴァンナはファミリーの目の前で処分されなくてはいけませんでした。それが落とし前というものです。ウォラックの情が急所を外させたのですが。


3-7. ルビオの死

 ルビオは何がしたかったのか。
 新しく建設部長になるとテレビで演説をすることができます。ルビオはウォルシーニの一般市民に向かって呼びかけるチャンスを得ました。一般人がマフィアに支配されるこの国の在り方はおかしいじゃないかと呼びかけたかったのです。
 ルビオはカラチが亡くなってしまったことに対して大きな怒りを抱えていました。同期で政府の役人となり、マフィアに媚びずに立派に仕事をやり遂げるカラチのことを尊敬して信頼していたからです。
 建設部長になったからといって、いますぐルビオにできることは多くありません。しかし自分でやり遂げられなくても、多くの人にメッセージを届けることはできます。自分がここで殺されることになっても、メッセージを受け取った人が後を継いでくれればそれで良い。そんなふうにルビオは考えていたに違いありません。
 シラクーザはマフィアが支配する国です。しかし、マフィアだけでは生活は回りません。一般市民に頼らざるを得ないのです。一般市民が自らの持つ力を自覚することが、支配を覆す第一歩だと考えたのでしょう。
 しかしそんなことを声高に宣言してしまっては、マフィアが許してくれるわけがありません。マフィアに己の命を奪われるぐらいならと、彼はBSWから購入した拳銃で自殺を図りました。
 ルビオの命がけの演説は、聞いた人の行動を明確に変えていきます。顕著だったのがダンブラウン、ラヴィニア、そしてチェリーニアの3人でした。
 ダンブラウンは演説会場にいたので、ルビオと直接言葉を交わしました。マフィアから足を洗おうとして立ち止まっていたダンブラウンには、新しい時代の到来が響いたことでしょう。
 ラヴィニアには娘の世話を任せ、日記帳で真意を伝えました。一般市民の力は創造した生活そのもの。マフィアを特別扱いせずに公正に裁くことができる場を目指す彼女を勇気づける言葉となりました。
 そしてチェリーニアも心を動かされていました。いままでは早く龍門に帰るために行動をしていたのですが、本気でシラクーザを変えようと頑張っている人たちを見て気が変わっていきます。そういう人がいることは彼女にとって予想外の驚きであり、ルビオが演説を行うためだけに命を賭けなくてはいけなかった現状に怒りを覚えたのです。


3-8. ダンブラウンの死

 ルビオの演説はダンブラウンの行動を変えました。
 レオンはこの段階でベルナルドの計画に気づきました。ベルナルドはファミリーのいないシラクーザを作ろうとしている。ディミトリにもそれを伝えました。レオンはベルナルドを止めるため、アルベルトとウォラックに協力を要請しようとします。
 アルベルトは怒っていました。ベッローネとサルッツォはロッサティを倒そうと共闘しました。ゆくゆくはミズ・シチリアを倒そうという計画でしたが、ルビオが早々にそれをばらしてしまったため、ミズ・シチリアの怒りを突然買ってしまったのです。ベッローネは本当に協力する気があるのか、誠意が見えてこないと。
 この会合にダンブラウンも来ていたのですが、彼は突然ドンであるアルベルトに武器を向けました。最近ずっと腹に抱えていたモヤモヤがルビオのメッセージによって我慢ならない状態になり、それをアルベルトに伝えました。シラクーザマフィアは自分の利益のことばかりを考える化け物になってしまったと。
 カチンときたアルベルトは一瞬のうちにダンブラウンを殺してしまいますが、その場にいたレオンにダンブラウンの想いが伝搬します。マフィアは偽るのが上手くなっただけで、暴力を使ってやりたい放題やるという本質は昔から変わっていません。ファミリーの跡継ぎとして自分の努力が足りていなかったわけではなく、初めからやり方を間違えていたことに気づいたのです。彼はもうこれ以降、マフィアのやり方で物事を解決するのはやめようと心に決めます。
 一触即発の状態となったとき、ベルナルドが新移動都市を起動させて一同に動揺が走ります。レオンはベルナルドを追いかけ、アルベルトのことはウォラックとディミトリが足止めをしてくれました。
 亡くなったダンブラウンの亡骸はベンが片付けてくれました。昔からの知り合いだったようです。ベンもダンブラウンの主張を認めていました。文明の名のもとに振るわれる暴力がマフィアの本質なのだと。


3-9. ベルナルドの死

 次に命を落としたのがベルナルドでした。
 ベルナルドはエンジニアを脅して新移動都市を起動させ、街をさらなる混乱状態へと陥れました。新移動都市を手に入れようと、各勢力や街中のマフィアが動き出したのです。
 本人は教会に足を運んでいました。レオンは父親の行動を読んで詰め寄ります。すでにベルナルドの狙いに気づいていたレオンは、父が成し遂げたかったことに一定の理解を示しました。しかし、それだけでは足りないのだとダメ出しをしました。
 たとえすべてのファミリーを消し去ることに成功したとしても、ファミリーによる支配しか知らないシラクーザ国民はファミリー制度を復活させてしまう。だから、新しい時代を作っていくプロセスに一般市民を巻き込んでいかねばならないのだとレオンは主張しました。旧体制の破壊だけではダメなのですね。これにはベルナルドも納得を示していました。
 レオンは新移動都市を抑えるために先に教会を出るのですが、ベルナルドが追い付いてくることはありませんでした。ミズ・シチリアのルールを破ったベルナルドは殺される運命にあり、それを受け入れていたのです。
 教会にやってきたのはアグニルでした。ベルナルドはアグニルに対して、レオンが成し遂げることを見てみたくなってしまったと未練を語るのですが、死を免れられるとは思っていなかったようです。ここでアグニルはただならぬ気配が近づいてきていることを感知します。自分が手を下さなくてもベルナルドが殺されることを理解し、教会を出て行きました。
 教会にやってきたのはザーロでした。ファミリーを破壊するというベルナルドの行為は、ベルナルドが築き上げてきた権力を自ら放棄することに等しいです。ザーロが育ててきた「牙」としての強みを自ら放棄してしまったので、ザーロは怒っていました。
 ザーロはベルナルドが人間社会の中でかなり強い権力を持っていると認識していました。シラクーザを支配するマフィアの中で一番強大なファミリーのドンがベルナルドですから、普通に考えればそれは正しいです。しかしそうではないのだとベルナルド自身に否定されていました。真の権力は時代を牽引するもの。自分の持っている権力は大したことないのだと諭していました。ザーロは権力というものを誤解していると度々指摘があったのはこれが理由です。
 狼主が「牙」を支配する方法はいくらでもあるので、ザーロは強硬手段に出ようと思っていたでしょう。しかしベルナルドはそれを拒みます。彼は毒を飲んで自殺してしまいました。いくら狼主でも死にゆく人間を生き返らせることはできません。狼主同士のゲームにおいて、ザーロの敗退が決まった瞬間でした。


3-10. ザーロとの決戦

 怒り狂ったザーロとの対決がこのイベントのボス戦でした。
 ザーロの行動にもはやロジックはありません。長年手塩にかけて育ててきたつもりだったベルナルドに、利用されまくった挙句勝手に死なれて敗北してしまったのです。子孫を根絶やしにしてやるとレオンに襲い掛かりました。
 チェリーニアやエクシアたちも参戦していたのですが、ラップランドもこの戦いに馳せ参じてきました。アルベルトと対話してサルッツォファミリーを抜け、シラクーザのすべてを敵に回す決心がついたのです。7年前にチェリーニアがテキサスファミリーを捨てたような決断もアリなんだと心の整理がついたのでしょう。
 最終的にザーロを追い返してくれたのはエンペラーでした。ペンギン急便のピンチに駆け付けたエンペラーは、今回の狼主のゲームですでに敗北済みの他の狼主たちを連れてきました。敗者は大人しく去るべきなのに、人間社会に干渉しようとするのはルール違反です。狼主は他の狼主の苦しめ方も理解しています。束になられては敵うわけがないので、ザーロは街の外へと消えていきました。
 ザーロが撃破されたタイミングで、ミズ・シチリアがようやく街に降り立ちました。ベルナルドが引き起こした混乱に収拾をつけるためです。マフィアたちは粛清を覚悟したのですが、レオンは意を決して交渉にに臨みます。対話するチャンスが欲しいと。
 それに対してミズ・シチリアは、最初から対話をするつもりだったとあっさりチャンスをくれて、アグニルを連れて去っていきました。ミズ・シチリアはベンと合流し、彼の意見を求めます。
 ベンが何者なのかは最後まではっきりしませんでした。「巨狼の口」というミズ・シチリアのお抱えの戦力の一員のようでしたが、かといってベンが戦ったり、ミズ・シチリアのために動いているシーンはありませんでした。名前も特徴的ですし、何か尋常ならざる存在のように見えます。
 ちなみに、「未完の断章」でミズ・シチリアからラップランドに届いた手紙の中で、ラップランドも「巨狼の口」にお誘いを受けていました。彼女は子飼いになることを拒み手紙を燃やしてしまったのですが。
 ベンはレオンのことを評価していました。この時代に芽吹いたきざしだと。いままでミズ・シチリアがルールを破ることを認めていなかったのは、満足できる答えを出してくれる挑戦者がいなかったからということですが、レオンには期待をしていました。


3-11. 旧時代と新時代

 ミズ・シチリアと新世代は交渉を行います。
 いまのシラクーザの形を造ったミズ・シチリアとアグニルはさながら旧時代の番人のようでした。自分たちよりも良い社会を作れるのかと、若者たちを見定めています。
 レオンからミズ・シチリアへの要望はシンプルでした。新しい移動都市を貸してほしい。そしてそこにはマフィアを入らせない形で新しい都市運営を実行させてほしいという要望です。変化する時代にあって、シラクーザにマフィアはもう必要ないことを証明したいのです。父のベルナルドと同様に。
 ミズ・シチリアは人間が常に正しい判断をできるとは限らないことを知っています。将来的にレオンの判断が間違うこともあるでしょう。レオンは自分のやり方を否定する若者が現れたのなら、その人たちの考えを聞くつもりだと言っていました。ミズ・シチリアが自分たちの意見に耳を傾けてくれているように。
 ラップランドとチェリーニアはお互いの因縁に決着をつけてからレオンたちに合流しました。生き残った方がより強くなれると殺し合いを始めたのですが、ソラたちを見るチェリーニアの目に宿る名残惜しさが、ラップランドの想像を超えました。龍門の仲間にこんなに執着するのもまたチェリーニアだったのだなと。ラップランドも、1人の人間として生きるべきだと己を見つめ直しました。
 ラップランドは父親のアルベルトと決別した理由をここでも持ち出しました。彼女はシラクーザのすべてを敵に回す覚悟でいます。それはすなわち、現体制を壊そうとしているレオンたちの道に通ずるだろうと。
 チェリーニアはシラクーザに残ってレオンとラヴィニアの手助けをする決意を示しました。シラクーザを変えたいという周りの意志に引っ張られたのです。
 チェリーニアからもミズ・シチリアにお願いがありました。ロッサティを見逃してほしいというものです。真意は語られませんでしたが、ジョヴァンナのためでしょうか。ジョヴァンナはもうドンではありませんが、彼女が大事にしたファミリーを救いたかったのでしょう。
 ジョヴァンナは変わってゆく時代にあって、変わらないものをチェリーニアに求めた自らの傲慢さを自覚しました。チェリーニアとソラの目の前から彼女は姿を消し、台本だけを残していきました。「テキサスの死」の第三幕は、チェリーニアが幻想の産物だったというオチをつけていました。チェリーニアという存在を誰かが定義すること自体が傲慢なのだと語るように。
 ラヴィニアからのミズ・シチリアへの挑戦は、裁判官としてのものでした。いままでシラクーザで起こるすべては最終的にミズ・シチリアが裁いていましたが、その現状を変えていきたいという挑戦です。
 ラヴィニアはアグニルへの挑戦も宣言していました。シラクーザの秩序はファミリーによってもたらされています。それを法による支配に置き換えたいのだというものです。アグニルが成し遂げられなかったことを自分がやってみせるという宣言。道のりは長いことを理解していますが、新移動都市の中から一歩ずつ進めていくしかありません。
 交渉を終えたあと、ベルナルドのお墓の前でディミトリはレオンと決別しました。ディミトリは旧来のファミリーの生き方を捨てることができませんでした。ベッローネの残党をまとめて新しいファミリーを作るとのことです。最終的にはすべてのファミリーの存在をなくそうとしているレオンの道に、ゆくゆくは立ちはだかることになるでしょう。この2人の在り方も、対照的でエモーショナルでしたね。


3-12. 狼主のゲームの続行

 ザーロが敗退しましたが、狼主たちのゲームは続いています。血掟テキサスのプロファイルによると今回のゲームは終盤戦を迎えているらしいです。
 レッドはオバアサンと呼ばれる狼主の「牙」です。シラクーザに1人でやってきて、真狼と呼ばれる「牙」を殺しました。これでまた一歩、レッドとオバアサンは勝利に近づいた形です。
 真狼はリュドミラのお師匠さんでした。身体が不自由な真狼はリュドミラに戦いを教えてくれたとのことです。「牙」である真狼に関わることは不幸なのだと本人は捉えていたようで、リュドミラにそれを漏らしていたこともありました。
 レッドは「牙」にしか興味がないので、リュドミラには何もせずにどこかへ行ってしまいました。リュドミラはこのあとどうするのでしょうか。新生レユニオンに加わるのでしょうか。
 シラクザーノの途中から登場していたルナカブは、アンニェーゼという狼主の「牙」です。ルナカブのプロファイルに書かれていることですが、アンニェーゼは非常に理性的で、ルナカブを不毛な「牙」の役割から解放したいと考えているようです。一方で、アンニェーゼ自身は狼主としての本能に抗うことが非常に難しく、結局はルナカブにも「牙」としての生き方を強いてしまっているとのこと。
 ルナカブはウォルシーニの事件終結後に、エンペラーに声をかけられてロドスに来ました。ロドスには「牙」が2人いることになります。レッドとルナカブが抱える問題は、今後へと引き継がれた形になりました。
 ザーロはすぐさま次のゲームに備えようとしていて、ラップランドに目をつけました。彼女たちは3か月間も戦い続け、ついにザーロの方が折れました。思想を育まない満たされた抜け殻。ラップランドをそのように評し、彼女に勝つことができないことをザーロは悟りました。自分の理解を超越する未知なる存在こそが、勝利に導いてくれる「牙」にふさわしいと思ったのか、ザーロはラップランドに対して身を伏せました。
 ラップランドシラクザーノの物語を経てチェリーニアとのいざこざに区切りをつけるとともに、ザーロが力を貸してくれるようになったのではないかと思います。ますます戦闘能力に磨きがかかっていくと思うのですが、今後どんな物語を引き起こしてくれるでしょうか。楽しみですね。




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