3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメシャドウバース28話感想-重なる答え

ネタバレします!!

 28話はアリスとカイが伝説のカードを手に入れる回です。アリスが主役の回は物語も作画も本当にすごい…!圧巻です。

虚無への道

 今回は先にバトルの展開について書いていきます。ジュスティーヌ姉妹が同時のこのカードをプレイするところからバトルが再開されます。

虚無への道
4コストアミュレット
自分の墓場にシャドウ化したフォロワーが15体以上あるなら、自分のターン終了時に相手のフォロワーすべてに5ダメージを与え、シャドウアサルトを1体場に出す

シャドウアサルト
5コスト5/5→7/7
このフォロワーは相手のフォロワーを攻撃することができない。
このフォロワーは相手の守護を持つフォロワーを無視して相手のリーダーに攻撃することができる

 起動してしまえば強いですが、起動させるために2枚のパーツが必要になるのが辛いカードだなと思いました。0コストスペルの「侵食する災い」は墓場のカードもシャドウ化させるので、15体貯まるまでに引けばセーフということにはなりますが。
 シャドウアサルトは本家アプリのストーリーに出てきた、大きいほうの虚ろの影と同じ姿をしていました。

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アリス vs ビビアン

8ターン

先攻8T:ビビアン
 妹のビビアンが虚無への道を起動させたのは先攻8ターン目です。
 後攻7ターン目にアリスのスケルトンナイトが進化して場にいたはずなのですが、いつの間にかスケルトンに代わっていたため、虚無への道をプレイする前に除去スペルを撃ったようです。

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 また、場残りしていたシャドウソルジャー1体がリーダーへと攻撃をしています。
 ターン終了時に虚無への道の効果が発動し、スカルビーストとスケルトンが破壊され、シャドウアサルトが場に出ます。


後攻8T:アリス
 スケルトンレイダーをプレイします。相手のフォロワーを3体破壊するので3点、疾走で4点のダメージをビビアンに与えます。1枚のカードで盤面を逆転しつつ7点与えるのは破格の動きなわけですが、虚無への道を対策できてはいません。
 永続起動するアミュレットの強さが発揮されているシーンですね。

9ターン

先攻9T:ビビアン
 スケルトンレイダーは虚無への道で破壊できるため、オルクスを出して体力を回復します。

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 せっかく削った体力を戻されてしまってアリスはかなり苦しい展開です。


後攻9T:アリス
 ルナからもらった伝説のカードをプレイします。
アリス:「汝は魂の支配者。永遠の番人。私のすべてをあなたに込める!デッドソウルテイカー!」

デッドソウルテイカー
9コスト4/7
ファンファーレ:ネクロマンスXX:このバトル中に破壊されたすべての自分のフォロワーを場に出す
相手のターン中に自分のフォロワーが破壊されたとき、同名のカードを場に出す
※ネクロマンス値は不明

 ヒイロのもらったドラゴンの伝説のカードよりは見劣りするなあという感じです。ライフを詰められないカードは評価が落ちますね。
 ネクロマンサーは基本的にフォロワーで戦うデッキなので、ファンファーレ効果で場に戻ってくるカードを絞ることは難しいです。スケルトンレイダーが出てきたのはラッキーでしたが、あとはスカルビーストやゾンビドックが出てきてしまっています。
 ネフティスに始まり、こういうガチャを引くようなレジェンドカードがネクロマンサーには多いのが特徴です。伝統をしっかり受け継いだカードと言えます。

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 2番目の能力はなかなか強くて、守護を持つフォロワーが出てきたら永遠にリーダーを守る盾になります。スペルなどでデッドソウルテイカー本体を破壊できないと詰みです。
 4/4のスケルトンレイダーでは6/6のオルクスも5/5のシャドウアサルトも破壊できないので、相手のリーダーを攻撃しました。

9ターン

先攻9T:ビビアン
 災いの刻印でシャドウソルジャーが出てくるため盤面が5面埋まります。除去スペルを持っていればデッドソウルテイカーを破壊できたのですが、持っていなかったようです。
 虚無への道がデッドソウルテイカー以外を吹き飛ばすため、ビビアンは相手のリーダーに総攻撃をしかけます。ビビアンがデッドソウルテイカーの効果を読んでいたなら負けないようにプレイすることは可能でした。オルクスを進化してデッドソウルテイカーを先に破壊していれば、効果で他のフォロワーが復活することはありませんでした。
 カードゲーム的にはちょっと残念な決着でしたね。


後攻9T:アリス
 虚無への道が発動するのはビビアンのターンの終了時で、これはビビアンのターン中であるという扱いになります。デッドソウルテイカー自身は体力が7あるため虚無への道で破壊されないので、効果を発動させてフォロワーが蘇ります。
 ビビアンの体力は13点です。スカルビースト1点、ゾンビドッグ2点、ネクロアサシン3点、スケルトンレイダー4点、デッドソウルテイカー4点の14点パンチでアリスの勝利です。


カイ vs ヴァネッサ

9ターン

先攻9T:ヴァネッサ
 ヴァネッサが虚無への道を起動するのはビビアンから1ターン遅れた9ターン目でした。8ターン目でネフティスをプレイすることで破壊枚数を稼いだのでしょう。
 後攻8ターン目にクロノウィッチの効果で蘇った7/7のフレイムデストロイヤーが他のフォロワーと一緒に破壊されていたので、フレイムデストロイヤーに除去スペルを撃っていたのではないかと思います。

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後攻9T:カイ
 次元の魔女・ドロシーをプレイします。ウインクしてくれるのがホントに可愛かった…。
 スペルブーストでコストが下がるフォロワーなのですが、カイは9コスト払ってプレイしていました。もったいないですね。

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 ROBで実装されて以来、長らく環境の中で戦い続けた名カードです。手札のフォロワーのコストを下げて、1ターンで一気に強い盤面を形成することを、物の例えとしてドロシー展開と言うことがいまだにありますね。
 このターンはコストが下がっていないドロシーをプレイして、手札を補充しただけの動きになりました。

10ターン

先攻10T:ヴァネッサ
 デュエリスト・モルディカイをプレイします。
 先攻8ターン目にネフティスからモルディカイが出てきたのですが、後攻8ターン目にマジカルキャットによって手札に戻されていました。

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 マジカルキャットは先日のシャドウバースチャンピオンバトルの特別番組で初めて効果が分かったカードです。

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 盤面にいるネフティスとシャドウアサルトでリーダーを攻撃します。カイの盤面にいるドロシーは虚無への道で破壊されます。


後攻10T:カイ
 山札の上から引いた知恵の光をプレイするところで、伝説のカードが手に入ります。
カイ:「汝、七つの知恵にて全能に至る者。出でよ、セブンズフォースソーサラー!」

セブンズフォースソーサラー
8コスト2/8→4/10
スペルをプレイしたとき、それがこのターン中に7枚目なら相手のリーダーに20ダメージを与える
進化時:自分の手札のコスト3以下のスペルカードのコストを0にする

 楽しいカードですね。まさにロマン砲の極致です。実戦で決まったら最高に気持ちいいでしょうね。
 現実的に考えると8Tまで進化権を残しておかねばならず、3コスト以下のスペルか、スペルブーストでコストが下がるスペルを大量に手札に抱えておかねばなりません。
 今回のカイのように、10Tでプレイすると2コスト分余裕があるので、条件達成の縛りは緩くなりますが、その分キルターンが後ろに伸びるのが辛いところです。
 専用構築を組むならまだ魔道具専門店の方が強い気はします。

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 カイは無事に下記7枚のスペルをプレイして勝利しました。

①知恵の光
②魔力の蓄積
③実験開始
④変性の魔術
エラスムスの秘儀
⑥ウインドブラスト
⑦炎の握撃

アリスとカイの変化

 アニシャドはキャラクター同士の関係性から生まれる正のフィードバックを描くことが本当にお上手なのですが、この28話でもそれが炸裂していました。
 アリスとカイはそれぞれが抱える自分の弱点を克服して伝説のカードを掴み取ります。その過程で27話のゲームセンターでの会話が活きてくるという構成になっています。

アリス:呪縛の解放

 アリスが抱える闇はずっと前から提示され続けてきました。
 4話のミモリ戦では変装をしないと自由にシャドバができない様子が描かれ、8話のヒイロ戦では使用するカードを大人に決められてしまうという話が披露されました。16話のジュスティーヌ姉妹戦、17話のミモリ戦を通じてミモリとの和解は果たしましたが、アリス自身のアイドルとシャドバの両立という問題は解決されぬままでした。

アリス:「アイドル、好きじゃなかった。大人の期待に応えるのも、ずっと1人でいるのも。だから心の中でブレーキをかけて、冷静にいられるようにしてた」

 アイドルという職業は、もともとは好きではなかったとアリスは認めていますね。母親がマネージャー代わりになっているようでしたし、親のゴリ押しで事が進んでいってしまったのではないかと思います。

アリス:「シャドバは大好きだった。でも、大人に使うカードを選ばれて、それに従うことしかできなくて、勝っても負けても、どうせ自分が望んだバトルじゃないから…どうせ…。アイドルのアリスがいて、シャドバするアリスがいて、どっちのアリスも、中途半端」

 一方で、シャドバはもともと好きだったと言っています。しかし、アイドルという職業と合わさったことで、自分の好きなように勝負させてもらえなくなり、シャドバに対する想いも中途半端になってしまいました。

「でもね、半端じゃないって、減ったり割ったりじゃなく、掛け算だって、言ってくれた人がいた。アリスは分かってたんだ。アイドルだからみんなを笑顔にできた。アイドルだから誰かの憧れになれた。シャドバでバトルしたから仲良くなれた。アリスにとって、私にとって、アイドルもシャドバも大事なもの。どっちも大好きなものなんだ」

 そんなアリスを救ったのは、ヒイロ、ミモリ、そしてカイの言葉だったということが、回想を挟みながら示されます。アリスの抱える闇は相当に深かったと思います。それを1回のバトルで解決するのではなく、数回に分けて解決へと導いていった1つのゴールが今回示されました。

アリス:「半端じゃない。この気持ちは100%掛ける2!本気のアイドルで、本気のシャドバプレイヤー。それがアタシ、黒羽アリスなんだよ!」

 もともと嫌いだったアイドルという職業の尊さを教えてくれたのがミモリで、本気で勝ち負けを争ってシャドバすることの楽しさを教えてくれたのがヒイロで、そしてその両方を持っているからアリスがアリスたりえているということを示してくれたのがカイというわけですね。
 構成を分かりやすくしているからすごく単純な話に思えるのですが、毒親と資本主義に歪まされた子供の自意識を、ここまで美しく納得できる形で方向転換させる様子を描いているのはすごいと思うんですよね。
 その完璧に設計された物語に、作画班も本気の作画で答えているわけです。ビビアンの鬼気迫るプレッシャーと、心の内側に巣くう闇に苛まれたアリスが、仲間の力を借りてすべてをはねのける様子。美しいとしか言いようがありません。
 アリスの強い決意に呼応して、伝説のカードが光ります。ルナとアリスの声色を絶妙に使い分ける小倉唯さんの演技が光りますね。

カイ:計算よりも大事なもの

 カイは自分の計算能力に自信があるがゆえ、その反面にある心のもろさをたびたび露呈してきたプレイヤーです。しかし、数々の試練を乗り越えて、ヴァネッサの挑発に屈することなくあらがい続けます。

カイ:「僕は3つ過ちを犯しました。まず1つ、僕がいるのは数学の世界ではなかった。ゆえに絶対はない。2つ、世界のためにバトルすると言ったこと。3つ目、あと1つは、彼女を見捨ててここにきたこと。あのとき僕は超天才ではなかった。ただの凡人だった。でも、僕はもう一度超天才に戻り、過ちを完璧に訂正します。僕は仲間のためにバトルする!そしてあなたを倒して、仲間を救いにいく!」

 言葉遊びが入っているためここは少し分かりにくかったですが、アリスとのやりとりを自分の中で反芻することで、カイは自らの考えが間違っていたことに気づけたわけですね。
 1つ目はアリスに気づかされたことです。数学の世界には絶対の答えがありますが、それはシャドバに当てはまるというものではないということ。これはカードゲーマーからすると眉唾ですがアニシャドの世界ではいろんなことが起きますからね。
 2と3は一緒のことを言っています。世界を救うということをカイは口にしていましたが、はっきりと実感を持って捉えているモチベーションではなかったということでしょう。それよりも、仲間のために戦うことの方がよっぽどカイにとって重要で、力が湧いてくるモチベーションなのだと認識を改めたのではないかなと思います。

「効率も計算も必要ありません。いま僕が求めているのは、心の力!それが起こす奇跡!ただ1つ!」

 いじられキャラという側面があるためちょっとわかりにくいのですが、カイは他人に対して冷淡なところも見え隠れするキャラでした。自らの有能性を示すためではなく、本気で仲間を想って戦おうと決意することは、実は彼にとって大きな変化だったのだと思います。
 カイが戦うための意義、そしてこの場を逆転するための手段を正しく認識した瞬間、伝説のカードが光ります。イザベルはカイの背中側に立っていましたが、これは胸元がどうなっているか考えさせないための演出なのかなと思いました…。

バトル後のアリスとカイ

 試合が終わったあと、カイは災いの樹へ向かう最短ルートを外れて、アリスの遺跡の方へと向かいます。
 アリスはいつもの調子でカイをからかうわけですが、そのときに見せる笑顔が、これまでに見たことのない本気の笑顔だったのがまあ本当に尊いなと思いました。
 あの笑顔が、27話の"作り物っぽい笑顔"に対する回答だったのだろうと思っています。カイは恥ずかしがって何も言ってくれませんでしたが、ポスターの笑顔よりもよっぽど素敵だと思っていたに違いありません。アリスの中で大きな変化が起きたから、本気で笑えるようになったのでしょう。

カイ:「絶対のないこの世界では、効率よりも計算よりも、仲間の方が大切だと、そう理解したからですよ」
アリス:「ふーん、何言ってるかわっかんない」
カイ:「そうですか」
アリス:「ま、アリスもおんなじ気持ちだけど」

 カイの中でもちゃんと変化が起きていることが、セリフの中で言語化されます。効率を重視するよりも、仲間を想って行動することが大事だと、ちゃんと気づけたわけですね。
 アリスの方も、そこまで仲間を強く信頼するキャラではなかったのですが、カイとのやりとりを通じてちゃんと同じ気持ちが芽生えていることが確認できます。
 この2人は伝説のカードにふさわしい心構えを持つことができました。タイトルの「重なる答え」というのもエモーショナルで良いですね。

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 「重なる想い。生まれる奇跡!」って感じです。

認めてもらえないルシアとマウラ

 一方で伝説のカードにふさわしくないと判定されてしまったのがルシアとマウラです。スマホの中でグレーアウトしている状態は、手に入れたけど使えないということを示していたわけですね。
 ルシアが伝説のカードを手に入れる瞬間が冒頭で描かれますが、一瞬現れたユリアスはルシアに話しかけてくれません。ルシアのことを認識はしているようでしたが、話しかける価値がないかのように。
 この構成も対照的で本当に見事なんですよね。仲間のためにバトルすることに気づいたアリスとカイは伝説のカードを手に入れて、それに気づけないルシアとマウラは認められていないわけです。
 次回予告を見る限り、ルシアは次回試練を与えられるようです。マウラはどうでしょうか。レオンがカギになるのではと思っていますが、どのように克服するのでしょう。楽しみですね。


 今回は棋譜なしです。何かあればご連絡ください。
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 27話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com




 感想の一覧はこちら。
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【原作勢目線】アニメシャドウバース27話感想-究極のドラゴン!

ネタバレします!!

 27話はヒイロが伝説のカードを手に入れる回です。アリスとカイがジュスティーヌ姉妹とのバトルを始めます。

ヒイロ vs シロウ

10ターン

先攻10T:ヒイロ
 26話の終わりでヒイロはドラゴンガードを出すか神龍を出すかとても迷っていましたが、27話はあっさり神龍をプレイするところからスタートします。このテンポの良さがアニシャドのいいところです。
 神龍の効果で手札のドラゴンガードを捨てて2枚引きます。古の飛竜と竜の知恵を引きます。古の飛竜がそのままプレイできるのでプレイします。


後攻10T:シロウ
 古き森の白狼をプレイします。ルシア戦でも手札に見えていたカードです。

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 コスト最大のカードを1種にしておけば、試合を決めるカードを確定で引いて0コストにできます。キングエレファントがいる時代にトップメタになりましたね。シロウが「このカードは強いぞ!」というのも頷けます。

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 ラストワードで起動する効果なので、8T以降は攻撃力4以上を場に出さないことで、自滅を阻止するのが有効でした。
 もし白狼の効果が起動すれば確実に勝ちという状態なら、シャドウコマンダーで古の飛竜を破壊して、白狼は神龍に当たりにいってわざと破壊されるという手順を踏むことも可能でした。
 今回は順当に、白狼で古の飛竜を破壊し、シャドウコマンダー神龍を吸収しました。

11ターン

先攻11T:ヒイロ
 デッキトップからドラゴンナックルを引きます。最近出番の多いカードですね。
 竜の知恵の方がドロー枚数は多いのですが、白狼を破壊しないと盤面だけで負けてしまうので、ドラゴンナックルで白狼を破壊せざるを得ませんでした。
 1枚ドローで引いたのはシールドドラゴンでした。ファンファーレでシャドウソルジャーを破壊しつつ守護を貼ります。


後攻11T:シロウ
 白狼の効果でデッキから引いてきたのは、アニメオリジナルカードのアイヴィーキングでした。シロウ曰く破壊の化身だそうです。アイヴィー=ivy=ツタですね。
 このカードは以前もチラッと出てきたのですが、効果が分かりませんでした。

アイヴィーキング
18コスト8/8
突進
攻撃時:このフォロワーが受けるダメージはゼロになる
※コストに関する効果が何なのか不明

 何かの条件でコストが下がるタイプのフォロワーであるはずなのですが、そのギミックはわからず仕舞いでした。効果を加味しても8/8/8ぐらいの強さなので、10コスト以上は下げてから使いたいフォロワーかなと思います。
 10コストを超えると同コスト帯で絶対に競合しないので、白狼から確定サーチにできますね。
 エルフプロメテウスでシャドウソルジャーを手札に戻しつつ、アイヴィーキングでシールドドラゴンの守護をどかして、シャドウコマンダーでリーダーを攻撃します。これでヒイロの体力は2点です。
 シロウは4枚のレジェンドカードを使いました。さすがプロのデッキは豪華ですね。

12ターン

先攻12T:ヒイロ
 シロウは勝ちを確信しています。ヒイロの盤面にも手札にもカードがないからまあ当然ですね。
 このシーンで面白いなと思ったのは、シロウはヒイロが立ち上がって向かってくることを恐れていたことです。自分が負けることを恐れているのではなく、ヒイロが立つだけで怖いらしいのですね。
 推測でしかないですが、シロウ自身はこういう絶望的な状況に陥るとさっさと諦めてしまうタイプの人なのかなと思いました。逆境に立ち向かうことができない人間。ヒイロが向かってくるのだとしたら、その時点でもう気持ちで負けてしまうことをわかっていて、このままゲームセットにしたかったのかなと。
 もちろんヒイロが諦めるわけはありません。ワンパターンにはなってしまうのですが、あくまでこの演出を貫くのがアニシャドというアニメなら、我々視聴者もそれに付き合うほかありません。
 オレのシャドバはここにある!とヒイロが自分の胸を叩いた瞬間、伝説のカードが輝きだします。ヒイロを呼ぶ声。謎の宇宙空間で、シャドバのカードのような扉から、ついにローウェンが姿を現します。
 無精ひげがやたらと目立つなあというのが第一印象でした…。

お前の意志、お前の心、しかと受け取った。さあ覚悟はいいか。オレの伝説を、お前に、託す!その名を呼べ。天に願え。そうすれば、お前は新たな力を得るだろう

 ローウェンのカードという感じの語り口でしたね。本家のローウェンとは一切関係のないカードでしたが。どういう設定なのでしょうか。
 ということで伝説のカードのお出ましです。

インフィニットフレイムドラゴン
10コスト10/10→10/10
ファンファーレ:相手のリーダーに5ダメージ
進化時:場の体力5以下のフォロワーを全て破壊し、その数だけ相手のリーダーにダメージを与える
進化後:相手のフォロワーに攻撃してダメージを与えたとき、相手のリーダーにも同じだけダメージを与える

 さすがに伝説のカードだけあって強いですね。過程はどうであれ体力を20削るのがシャドバというゲームなので、リーダーにダメージを与えられるカードが絶対的に強いわけです。
 10コストのフォロワーが進化権を要求するのはちょっとナンセンスなわけですが、1枚でちょうど20点出るように設計されているため、このカードで勝つという意思で進化を温存するプレイはあり得そうだなと思います。
 ちょうど今の環境のランプドラゴンだと、鳳凰の庭園を貼ってこのカードが5コストになりますし、不要なら竜喰らう禁忌に融合しちゃってもいいので、使い勝手が良さそうだなと思います。

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 ファンファーレの5点、場のフォロワーを3体破壊して3点、攻撃時能力で10点でちょうど18点をぶちぬいてヒイロの勝利でした。進化権があるとはいえ、まさかカード1枚でこの盤面から勝ってしまうなんて、恐ろしいですね。
 伝説のカードが登場してからのシロウプロはもう絶望しかないという表情をしていたのが非常に可愛そうでした…。 


アリスとカイ

 26話でゾンビたちに囲まれていて、今回シャドバでささっとやっつけました。

カイ:「こうしてバトルをするのも時間が惜しいですね。遺跡に封じられたカードを手に入れる。それが今僕たちがすべきことです。」
アリス:「そのためには、虚ろの影に取りつかれた人たちは放っておくってこと?」
カイ:「ええ」
アリス:「冷たいんだね」
カイ:「効率的と言ってください」
アリス:「おんなじ意味じゃない?」

 ここでまた1つアリスとカイの対立ポイントを提示するのですが、この27話では回収されませんでした。アリスが落としたスカルビーストのキーホルダーを持って、カイはウィッチの遺跡へと向かいます。
 アリスを乗せたオタク神輿は、ネクロマンサー遺跡へと向かいます。虚ろの影に乗っ取られていたとしても、推しのために行動するのが真のオタクというわけですね。今回アリスちゃんがいろいろコミカルで楽しかったです。
 アリスとカイが遺跡に入ると、中でジュスティーヌ姉妹が待ち受けています。アリスは一度戦った因縁がありますが、カイはあまり関係ないですからね。どうせならミモリの方が良かったのでは?と思いました。
 16話でバトルをしたときは姉のヴァネッサ(青)がエルフ、妹のビビアン(赤)がネクロマンサーを使っていましたが、今回は姉妹両方がエルフ+ネクロマンサーの混合デッキでした。

アリス vs ビビアン

 先攻4ターン目までカットされています。

1ターン

先攻1T:ビビアン
 フェアリーサークルをプレイしました。フェアリーを自発的に生成できるカードがこのカードプールではこれしかないので。

後攻1T:アリス
 パスです。

2ターン

先攻2T:ビビアン
 フェアリーサークルで加えたフェアリーを2体場に出します。

後攻2T:アリス
 片方のフェアリーがいなくなっているので、消えぬ怨恨で破壊していたと思われます。

3ターン

先攻3T:ビビアン
 災いの刻印をプレイします。残ったほうのフェアリーでリーダーを攻撃します。

後攻3T:アリス
 スパルトイをプレイします。

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4ターン

先攻4T:ビビアン
 怪犬の墓守をプレイします。前回も使っていたカードですね。そして森荒らしへの報いをプレイするところからアニメに映ります。残ったフェアリーでもう一度リーダーを攻撃します。
 そして最後に侵食する災いをプレイします。PPはもう余っていないため、このスペルは0コストスペルのようです。場、墓場、デッキのカードがシャドウ化すると言っていました。効果の全貌はまだわかりません。
 以前マウラが使ったアニメオリジナルカードの暗黒の帳もシャドウ化させるという効果でしたが、同じシャドウ化ではないみたいです。紛らわしいですね。


後攻4T:アリス
 リリエルを進化してフェアリーを倒し、進化したリリエルで怪犬の墓守を踏み、ダークコンジュラーの効果で出したゴーストでシャドウソルジャーを破壊します。
 強い進化フォロワーがいなかった当時のミッドレンジネクロマンサーで、一番強かった後攻4ターン目の動きがまさにこれでした。これをやるためだけにニュートラルのリリエルが採用されていましたからね。

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 リリエルの進化効果の対象に選ばれて焦るフェアリーちゃんが可愛かったです。

5ターン - 7ターン

 後攻7ターン目までカットされています。ビビアンの手札は森荒らしへの報いで生成したフェアリーしか見えないため、ノーヒントです。
 アリスの手札に見えるのはベルエンジェル、アンデットキング、攻撃2のフォロワー(ネクロエレメンタラー?)、ソウルコンバージョンです。ドローソースが多いためデッキからカードを引きながら戦ったものと思われ、予測が難しいです。

後攻7T:アリス
 ここからアニメに映ります。スカルビーストが場に出ていて、スケルトンナイトを進化してシャドウソルジャーを破壊します。お互いのライフはほとんど動いておらず、ビビアンの盤面には災いの刻印しかありません。

カイ vs ヴァネッサ

1ターン - 4ターン

先攻5ターン目までカットされていて経過がよくわかりません。

後攻4T:カイ
 古き魔術師・レヴィを進化させたことはわかります。進化時効果で手に入れた紅蓮の魔術は一旦温存しています。

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5ターン

先攻5T:ヴァネッサ
 深淵への誘いをプレイしてレヴィを破壊し、ネクロマンス能力でゾンビを出します。そしてビビアンと同様侵食する災いをプレイします。
 ヴァネッサの方はぱっと見ると災いの刻印が出ていないように見えます。先攻5ターン目開始時にシャドウソルジャーが出てこなかったので。
 ここからまたカットされます。

6ターン-8ターン

 ヴァネッサの手札は一度も映らなかったのでノーヒントです。
 カイの手札には、7コストのフレイムデストロイヤー、二重錬成、2コストのゲイザー、?コストの刃の魔術師、12コストのクロノウィッチ、紅蓮の魔術が見えていました。

先攻8T:ヴァネッサ
 ヴァネッサの場にデュエリスト・モルディカイと何らかのレジェンドフォロワーがいたので、ネフティスを出したものと思われます。

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 8ターン目以降であることは間違いないですが、正確なターン数は見えませんでした。

後攻8T:カイ
 クロノウィッチに進化を切ることで、前のターンに破壊されたフォロワーが場に戻ってきます。マジカルキャット、刃の魔術師、ゲイザー、フレイムデストロイヤーです。
 マジカルキャットが進化後だったのか、もしくは素で突進or疾走がついているのかはわかりませんが、モルディカイに攻撃をします。攻撃時効果でモルディカイは手札に戻ってしまいました。これはモルディカイ対策としては満点ですね。

虚無への道

 最後の場面、ビビアンもヴァネッサも虚無への道というアニメオリジナルカードを引いて終わります。イラストが冥府への道の色違いバージョンでした。

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 冥府への道の効果になぞらえるなら、侵食する災いによってシャドウ化したフォロワーがX体以上破壊されているなら相手のフォロワーとリーダーにダメージを与える、というようなデザインになりそうなカードです。果たしてどのような効果なのでしょうか。

マウラの過去

 マウラは遺跡に入って、一度出てきてしまったようです。スマホに映る伝説のカード「インペリアルセイント」は未所持のグレーのまま。レッドエーテルが足りなかったのでは?というTwitterのツッコミには笑いました。
 一度遺跡に入ったものの失敗してしまったのか、もともと因縁があるカードなのか、どういうことなのでしょう。
 マウラの過去が回想されます。雨の中、地べたに横たわる少年マウラ。

レオン:「なぜ立ち上がらない?なぜ何もしない?なぜお前はここにいる?」
マウラ:「もう…何もかもどうでもいい…」
レオン:「では、キミの未来、私がもらい受けよう」

 マウラは孤児だったんですかね。もしくは何らかの事故に巻き込まれてしまったのか。

レオン:「こうすれば前がよく見えるだろう。これからは、世界をよく見て自分で選ぶんだ。」

 自分のループタイをマウラの髪留めにしてしまうレオンさん。いまはマウラのベルトになっています。なんにでもなれるタイプのループタイなんですね。

レオン:「世界はゆっくりと確実に終わりへと近づいている。人類はなぜ立ち上がらない?なぜ何もしない?それは弱く愚かだからだ。マウラ、お前はなぜここにいる?」
マウラ:「災いの樹を止めるため。そのためだけに、僕はここにいます」

 「なぜ立ち上がらない」「なぜ何もしない」「なぜここにいる」という3つの問いが、レオンからマウラへ向けられた最初の問いであり、いまマウラが人類のために戦うための理由を作った問いでもあるのですね。
 レオンからマウラへ渡されたレディアンスエンジェルは、7話でレオンが使ったカードであり、20話でマウラが使ったカードでもあります。レディアンスエンジェルは迷える人々に標(しるべ)を与える存在です。レオンがマウラにとってのレディアンスエンジェルのようなものだということを暗示したシーンなのかもしれませんね。

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 サナギと会話をするマウラ君。サナギのことを役立たず扱いをして、自分はそうではないと言い聞かせています。精神的に追い詰められているんですかね。
 次回はアリスとカイのバトルを継続させつつ、他のキャラにも視点が移るでしょうか。

棋譜

 ヒイロvsシロウの棋譜です。アリスとカイのバトルはスキップが多かったので諦めました。
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 何かあればご連絡ください。
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 26話はこちら。
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【原作勢目線】アニメシャドウバース26話感想-伝説を掴め!

ネタバレします!!

 26話はヒイロが伝説のカードを賭けて戦うバトルの回なのですが、アリスとカイがコミュニケーションをとる描写に少なくない時間が割かれました。

群衆とのバトル

 タクマに勝ったヒイロ君のところからスタートです。
 災いの樹が通信を妨害したらしく、ヒイロとマルグリットの連絡が途絶えてしまいます。飛行機を撃ち落とすだけでなく電波を妨害することもできる樹なんですね。
 いつもはレオン社長に厳しく当たっているマルグリットが、レオンに叱咤されているのを見るのは新鮮です。レオンはやはりデキる社長でした。
 虚ろの影に乗っ取られた群衆がヒイロを襲います。まるでゾンビ映画みたいです。「バトル!シャドウバース!」と構えたところでオープニングに入ります。
 前回はエンディングの位置で新オープニング「新世界」を初お披露目しました。今回は定位置でオープニングがかかります。カッコイイですね~。
 オープニングが開けたらヒイロ君はバトルモードでした。
 ベビーウィッチ・エミルに攻撃するツインヘッドドラゴン、デュラハンとルーキーネクロマンサーに攻撃するクイーンサーペントとオルカ、そして群衆に直接攻撃するイグニスドラゴンが映りました。1対多のシャドバ…?

ドラゴン遺跡

 運動場のようなところにニョキっと生えたドラゴン遺跡にヒイロ君がたどり着きます。奥へと道が続いているのかと思いきや、いきなり落とし穴に落ちました。
 落ちた先は薄暗く、奇妙なオレンジの光が灯っています。モスキート音みたいな音が鳴って、「示すんだ」と謎の声が響きます。
 通路の先に、霧山シロウがいます。次回予告で出ていたので驚きはないですね。

シロウ:「たまにいるみたいだね、私みたいに本来の意識を持ったまま虚ろの影と同化する人間が」

 虚ろの影に取りつかれたときにゾンビになってしまうのが普通の人で、タクマやシロウのように本来の人格が残るタイプの人もいるようです。「シャドバ強者」の証ということですかね。
 伝説のカードに触れられるのは選ばれし者であるヒイロくんのみです。シロウはカードを取りに来たヒイロを倒すために待っていたようです。

アリスとカイ

 ヒイロのバトルが始まる寸前でアリスのところへカメラが切り替わります。ネクロマンサー遺跡はまだまだ遠いようです。
 近道をしようとしていたところ、後ろから化け物に襲われます。ケンタウロスヴァンガードっぽく見えます。

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 そこにカイがマジックミサイルを唱えて破壊し、ゾンビ化した人間が倒れます。ケンタウロスヴァンガードのスタッツは2/2/1なのでマジックミサイル一発で破壊できるというのが実は忠実な再現だったりします。

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カイ:「どうやら、シャドバが弱い相手だと簡単に倒せるみたいですね」

 一体どういう世界観なのだか…。この街では精神エネルギーを使ってシャドバをするとのことだったので、シャドバが弱い人はフォロワーを1体破壊されただけで精神エネルギーが尽きて倒れてしまうんですかね。
 ここからアリスとカイの珍道中が始まります。
 アリスちゃんはいつものシャドバスタジアムに入って、ゲーセンコーナーでスカルビーストのキーホルダーに釘付けになっています。

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 スノーマンとアルティメットキャロットのキーホルダーもありました。この世界ではこのへんのキャラがマスコット枠なんですね。

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 カイはクレーンゲームが得意そうだろうと踏んで(お金も頂戴しようとした?)、色仕掛けをしかけます。かわいい。しかしカイには通用しません。年下の女の子には興味ないのかな?
 そこで少しも動揺せずに次の作戦へと移行できるのがトップアイドルたるアリスちゃんです。カイのプライドを刺激する作戦でそそのかし、見事スカルビーストをゲットしました。つよい。
 緊迫した局面でわざわざこのエピソードを入れたのはなんなのだろうなと思ってしまいます。この二人がまともに喋っているところは見たことがなかったので、アリスとカイの関係構築が目的なんですかね。一緒に世界を救うものどうしなので多少は関係を作っておかないといけないのかなと思いました。
 考え方の違いを意識させて二人の立ち位置を示すのがアニシャドくんは上手いですよね。

カイ:「計算や効率は絶対にボクを裏切りませんからね」
アリス:「絶対?」
カイ:「はい、数学の世界には絶対の答えがありますからね」
アリス:「ふーん。そっか。でもまあ、アリスは世の中に、絶対なんてこと1つもないと思うんだけどな」

 世の中に絶対のものがあるかどうかの議論です。理系の私は数学で導かれる答えに曖昧なものはないと思っていてカイを支持したくなりますが、カイはだいぶ頭が固いのでそこにこだわりすぎてしまう感じはありますよね。
 アリスは、物事は常に移り変わり、普遍のものなどないというようなニュアンスで、絶対はないと言っているように見えました。ここに対比ポイントが1つ提示されるわけです。
 その次に、お互いがお互いをどのように意識しているかを表現します。

アリス:「なんか嫌な感じ。変な笑顔だから好きじゃない。意味ない」
カイ:「意味はあるでしょう。あなたのアイドル活動は多くの人に活気を与えています」
アリス:「か、活気?えーと、それはファンを喜ばせている、的なこと?」
カイ:「ええ、この黒羽アリスは可愛いですしね」
アリス:「なんかトゲある。いまのアリスは可愛くないってこと?」
カイ:「可愛い可愛くない以前に、全く理解できません。未知の生き物です。僕が一番苦手な。でも、だからこそ面白い。己を二種類同時に存在させ、割り算ではなく、常に掛け算で勝負できる稀有な人間…」

 ↑このへんのセリフ回しと演出が毎回とても上手いのがアニシャドの好きなところです。
 まず、カイはアリスのアイドル活動の意義を認めます。アイドルとしてのアリスを肯定するわけですね。
 しかし、アリスと個人としての付き合いをする上では苦手だとはっきり突き放してしまいます。両者の間に壁を1つ作るわけですね。アリスが顔をしかめるカットを入れるのも効果的に働いています。
 最後に、カイがアリスの能力の高さを認める発言をします。曇っていたアリスの顔が少し明るくなります。お互いへのリスペクトがあれば大抵の人間は有効的な関係を築けますからね。歩み寄りの予兆を見せるのです。
 まあ結局アリスは変な顔をしながら「何いっているか全然わかんない」と拗ねてしまうわけですが、視聴者に見せるきっかけとしては十分。アリスの認識にも多少の変化は起きていることでしょう。
 ゾンビ化した群衆が迫ってきて、お話タイムは中断。バトルモードに突入です。全国大会に出場していた、キャラが濃すぎるモブたちが再び登場してくれて嬉しいです。

ヒイロ vs シロウ

 ヒイロに視点が戻ります。後攻2ターン目からヒイロのバトルが映ります。
 虚ろの影に取り付かれて、シロウはゴキゲンです。全国大会では中学生に負け、ジェネシスアイランドではシャドウナイツに負け、プロの威厳を全く示せていなかったシロウさん。自尊心が傷つき、闇堕ちしてしまうのは納得がいく展開です。

1ターン

先攻1T:ヒイロ
 カットされていますがフォロワーが場にいなかったのでパスです。

後攻1T:シロウ
 ベビーフェルパーをプレイします。

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2ターン

先攻2T:ヒイロ
 次のターンにドラゴンウォーリアが出てくるので、ここはPPブーストをしています。竜の託宣をプレイですね。

後攻2T:シロウ
 ここからアニメに映ります。牙倉タクマと同様、災いの刻印をプレイします。虚ろの影に乗っ取られた人がみんなこのアミュレットを使うのだとしたら、今後のバトルがちょっとワンパターンになってしまうのではないかと不安になります。

3ターン

先攻3T:ヒイロ
 ドラゴンウォーリアをプレイします。シロウが「進化効果を持つフォロワーをここで使ってしまっていいのか?」と煽りますが、ヒイロが進化権を行使できるのは2ターン先なので、ここで置いてしまうのが良いでしょう。


後攻3T:シロウ
 エンシェントエルフをプレイします。災いの刻印とは噛み合いの良いカードですね。カードを手札に戻しつつ大きめの守護を立てられる便利なフォロワーで、長らくエルフを支えたレジェンドです。

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4ターン

先攻4T:ヒイロ
 4/5になったエンシェントエルフが突破できません。ディザスタードラゴンを置いてターン終了です。PPブーストをしてからテンポよくカードをプレイできているので悪い立ち上がりではありません。


後攻4T:シロウ
 エンシェントエルフでドラゴンウォーリアを破壊し、神魔裁判所でディザスタードラゴンを破壊します。神魔裁判所はマウラが使っていたカードですね。

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 災いの刻印で毎ターン2面が埋まっている状態なので、神魔裁判所を置いてしまったら面が狭くてとても戦いにくいでしょう。横に広がりがちなエルフのカードとも相性がよくないです。
 ドラゴンの遺跡でのバトルなのでシロウはエルフ+ドラゴンかなと予想していたのですが、全然関係のないビショップを混ぜていましたね。
 

5ターン

先攻5T:ヒイロ
 このターンからCMでカットです。
 わかりやすく手札にあるリヴァイアサンが見えていたので、ここでプレイしたものと思われます。ここ以外プレイするタイミングがないので。

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 まだ覚醒状態ではないので攻撃できません。なので進化も使っていません。
 このターンでエンシェントエルフを破壊していないと体力が合わないので、余った1コストでブレイジングブレスを使い、エンシェントエルフを破壊します。
 ここでカードを2枚プレイしていないと手札の数も合いません。


後攻5T:シロウ
 ここはヒントが少ないように見えて、実は何をしたのかが確定しているターンです。
 手札にあった自然の導きが消えているので、ここで使ったものと思われます。

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 4ターン目に置いた神魔裁判所は、普通にターンが経過すれば7ターン目開始時に割れます。しかし今回は8ターン目で割れていて挙動がおかしいです。
 つまり、神魔裁判所を一度手札に戻してこのターンに置きなおしているのですね。そうすればリヴァイアサンを破壊しつつ、カウントダウンで8ターン目開始時に割れます。マウラ戦と違ってカウントダウンを見せてくれないので、私も最初勘違いをしていました。
 なぜ自然の導きをあからさまに視聴者に見えるようにしていたのかというとこういう理由があったのですね。素晴らしい配慮で驚いてしまいました。

6ターン

先攻6T:ヒイロ
 この次のターンからアニメに映ります。ここは氷結のドラゴンで場を一掃します。シャドウソルジャーが1/1なので活躍の機会が多いですね。
 すべてのフォロワーが同時に破壊されるのでシャドウソルジャーの取り付く先がなく、ラストワードは働きません。


後攻6T:シロウ
 ここから映ります。5/5の氷結のドラゴンを、ムーンアルミラージ進化で破壊します。疾走フォロワーなので進化を振るのは少しもったいないですが、体力が全回復するのでスタッツが大きく、ヒイロには圧がかかります。

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 エルフに続きビショップの初期レジェンドも登場です。可愛かったですね。長めに尺をとってくれて感謝です。

7ターン

先攻7T:ヒイロ
 騎竜兵を進化してムーンアルミラージを踏みにいきます。ちょうど良いサイズでした。
 大嵐のドラゴンを疾走させて相手のリーダーを攻撃します。この2点を与えたのは、あとで竜の闘気を撃ったときにヒイロの体力が優勢になり、これで逆転だぞ~という演出に繋げるためだったかなと思います。


後攻7T:シロウ
 エイフナイト・シンシアが出てきます。「騎士シンシア、推してまいります!」

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 横に並んでいるフォロワーが攻撃するときにバフを与えます。コストが高い割りにちょっと回りくどい効果です。
 進化するとフェアリーが2体場に出るのですが、盤面が狭すぎてフェアリーは1体だけしか出てきませんでした。

8ターン

先攻8T:ヒイロ
 竜の闘気を撃ちます。ヒイロの体力は20まで戻るので体力的には逆転です。
 進化したシンシアはけっこうサイズが大きく、残ると脅威だったのですが、ワイルドハントで破壊できました。
 騎竜兵でコストを下げていたグリントドラゴンでフェアリーを破壊します。このグリントドラゴンは次のターンにカウントダウンがゼロになる神魔裁判所で破壊されるので、わざわざ1/1のフェアリーを破壊するために出す必要はなかっただろうなと思います。


後攻8T:シロウ
 神魔裁判所が割れてグリントドラゴンが破壊されます。
 アークエンジェル・レイナが出てきます。

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 ゴールドレアのニュートラルカードですが、8コストまで進化が残ることが少ないため、使われないカードでした。
 災いの刻印のおかげで1/1のシャドウソルジャーが場にいることが多いので、意外と相性の良いカードなのかなと思います。
 結果論ですがフェアリーを破壊しておかなかったら追加で3点ダメージを受けていたので、グリントドラゴンは良い仕事をしました。

9ターン

先攻9T:ヒイロ
 シャドウソルジャーが進化して体力3が並んだので、アイツがやってきます。イグニスドラゴンですね。
 攻撃時能力が先に働いてシャドウソルジャーが破壊され、ラストワードが付与されます。そのあとレイナが破壊されて、結局シャドウソルジャーが場に出てきてしまいます。
 3コスト余るのでプリズンドラゴンをついでに置きます。


後攻9T:シロウ
 3体のシャドウソルジャーが場残りしたので、合体してシャドウコマンダーが出てきます。ついさっきタクマとのバトルで見たばかりなのに、ヒイロくんは優しいのでちゃんとリアクションを取ってくれます。
 シャドウコマンダーでイグニスドラゴンを吸収したいので、破邪の光でプリズンドラゴンを消滅させます。

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 破邪の光はアップデートで能力がパワーアップされ、対象のフォロワーの攻撃力分だけ回復するカードになりました。アニメではアップデート前の能力でした。


10ターン

先攻10T:ヒイロ
 ドラゴンガードで守護を立てるか、神龍でカードを引きに行くかヒイロは迷います。
 相手の場に5/5のシャドウコマンダーがいるので守護を立てたとしても吸収されるだけで状況が改善しません。リーダー体力にはまだ余裕があるので、神龍の方が良さげに見えます。
 ここで今回のバトルは中断です。


謎の声の正体

 ドラゴンガードか神龍かでヒイロが迷っているときに、伝説のカードが語り掛けてきます。

???:「選ばれしものよ。力を求めるか。ならば、その意志を示すんだ」

 ヒイロが遺跡の穴に落ちた時と同じ声です。CV杉田智和さんの時点で確定的ですが、シルエットが浮かび上がってヒントをくれます。本家アプリの世界の住人であるローウェン・ドラグスピアが語り掛けてきているようです。エンディングのクレジットでは「???:杉田智和」でした。
 本家ではエルフのアリサが主人公なのに、アニシャドはドラゴンのヒイロが主人公というねじれの関係にあります。ローウェンが先陣を切って登場してくるのはちょっと不思議な感じなのですが、杉田さんというネームバリューのある声優さんを使えるので、結果オーライなのかもしれません。
 一見するとローウェンがカードになっているかのような演出なのですが、次回予告でもあったように、伝説のカードはオープニングに登場している白いドラゴンだと思われます。ではローウェンは一体どのような立ち位置で登場するのでしょうか…。
 「意志を示すんだ」というのは本家のストーリーと重なる言葉です。ローウェンではなくヴァンパイアのユリアスの価値観ですが、力があっても意志がなければ真の強者とはなりえないという言葉が出てきます。(本家では"意思"ですがたぶん"意志"の方が日本語として適切だと思います)

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 ユリアスは何度も「意志」を連呼するので、災いの樹編の中では印象に残る言葉になりました。ストーリーの中でめちゃくちゃ大きなキーワードになるわけではないのですが、アプリのストーリーの要素を拾ってくれていると嬉しくなりますね。
 次回の話なのですが、バトル開始時にデッキに入っていなかった伝説のカードがヒイロのデッキの中から出てくるのでしょうか?それって反則では?一体どのような登場の仕方をさせるのかとっても楽しみです。

棋譜

 神魔裁判所のトリックに気づけてよかったです…。
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【原作勢目線】アニメシャドウバース25話感想-7つの希望

ネタバレします!!

 25話は災いの樹編のスタートです。新しいオープニングもお披露目されました。これからの展開が楽しみです。

エイジとアサギ

 ヒイロの父親であるエイジが登場します。なんだか雰囲気変わりましたね。24話のレオンの話によるとエイジは災いの樹に取り込まれています。災いの樹の中の映像ということでしょうか。

エイジ:「世界を壊せ。伝説のカードを止める。すべてを塗りつぶす」

 聞き取りにくいのですがこのように言っていたと思います。宙に浮かぶブラックホールのようなモノの中に、光が飛び込んでいきます。
 そしてエイジの頭上に、アサギが浮いています。服装も髪型もイメチェンしていますね。なんとなくネクサスの姿に似ているので管理者の器にされているのかなあという印象を受けます。

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 エイジの言動は敵対者のそれなので、これはもしかしたらエイジ&アサギがラスボスになってしまう流れでしょうか…。

災いの樹と遺跡

 ヒイロたちは飛行機でジェネシスアイランドを脱出し、自分たちの街へ戻ってきました。災いの樹が鎮座しているのが見えます。

マルグリット:「災いの樹の力によって、世界は完全に静止しています。いままともに動くことができるのは、中央タワーの防護壁の中にいたものたちだけ」

 ヒイロのじいちゃんやカズキの弟たちが固まってしまっている様子がモニターに映ります。静止してしまうというのはアプリのストーリーと一緒です。

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 たくさんいる管理者の中で、静止の力を持っているのはネクサスだとユアンは言っています。ということはアニシャドの世界にもネクサスがいるのでしょうか…。

マルグリット:「そして、静止したものたちは、虚ろの影に取りつかれ、災いの樹に操られてしまいます」

 虚ろの影も本家にいます。ネクサスが生み出す凶暴な生物で、アリサたちを手当たり次第に襲ってきます。

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 小さいのがシャドウソルジャーで、大きいのがシャドウコマンダーに似ています。
 しかし、虚ろの影が静止している人間に取りつくという設定は本家にはありません。 

マルグリット:「取りついた虚ろの影をはらい、彼らをもとに戻すことは可能です」
ヒイロ:「そうなのか?どうやって…」
マルグリット:「シャドウバースです」

 マルグリットさんの口元をアップにして、シリアスな雰囲気を醸し出しているのに、「シャドウバースです」なんて断言されたから笑っちゃいそうになりました…。そんなにすげえのかよオレたちのシャドウバースは。
 次に伝説のカードが封じられた遺跡の説明が入ります。7つのクラスに対応して7個あります。7人がそれぞれ伝説のカードを手に入れて、災いの樹に再集結する流れですね。ここのBGMはアプリのホーム画面のBGMのアレンジバージョンでした。良い曲ですね。
 遺跡に近づきすぎたらしく、飛行機が災いの樹に攻撃されました。物理アタックもできる樹なんですね。
 飛行機は乗組員が乗り込むスペースがまるごとシェルターになってパラシュートで落下できる仕組みでした。それは撃ち落とされる前提の作りなのでは…?
 各々のデバイスにシステムをインストールして、遺跡を目指す旅路の始まりです。

ヒイロ vs タクマ

 牙倉タクマに出会ってバトルがスタートするわけですが、25話の対戦相手がタクマだという演出に痺れました。1話でアニシャドにおけるシャドウバースというものを視聴者に示した戦いがヒイロvsタクマだったわけですが、2期もこの対戦からスタートするんですよね。
 しかも虚ろの影に乗っ取られたタクマは元々のロイヤルに加えてヴァンパイアのカードも使えるようになっています。1話との差を明確に作り、虚ろの影に取りつかれたプレイヤーはすごいんだぞ!ということを示そうとするわけです。構成が本当にお上手です。
 ちなみに本家でもCPUは2クラス以上のカードを混ぜたデッキを使ってくることがありますが、4年経った今でもプレイヤー側は複数クラスを混ぜることができません。なのでクラスをまたいだコンボというのは基本的に考えたことがないので、今後のアニシャドでどんなコンボが見れるのかいまからワクワクです。
 ジェネシスアイランド編とは違ってホログラムを使うわけではなく、精神エネルギーを使ってシャドバをするとのことでした。ただ、ホログラムのときもリーダーが攻撃を受けるとみんな痛そうにしたり吹き飛んだりしていたので、あんまりデスゲーム感はないなあと思ってしまいました。

1ターン

先攻1T:タクマ
 アックスパイレーツをプレイします。以前も出てきたのですがアニメオリジナルカードなので効果が分かりません。

後攻1T:ヒイロ
 ジュエルドラゴンをプレイします。1/1/2のアックスパイレーツに踏まれるだけなので出す必要はなかったと思います。

2ターン

先攻2T:タクマ
 享楽の悪魔をプレイします。
 このカードはヴァンパイアのカードなので、ロイヤルとヴァンパイアが混ざっていることがここでわかります。ただ、アックスパイレーツがアニメオリジナルカードで馴染みがないので、メッセージがイマイチ伝わり切らない盤面だなと思いました。1/1/2のバニラ扱いにするならヴァンガードでいいのに。

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後攻2T:ヒイロ
 竜の託宣をプレイします。順調です。

3ターン

先攻3T:タクマ
 アニメオリジナルカードの災いの刻印をプレイします。このターンに効果は発動しません。場のフォロワーでリーダーを攻撃します。

後攻3T:ヒイロ
 プリズンドラゴンをプレイします。災いの刻印の効果が分からないので守護を貼ります。

4ターン

先攻4T:タクマ
 災いの刻印からシャドウソルジャーが出てきます。

災いの刻印
2コストアミュレット
自分のターン開始時、シャドウソルジャーを1体場に出す

 2コストで置いて無限にフォロワーを供給し続けるのは偉いですが、アミュレットで1面が埋まり、毎ターン開始時に1/1が出てきて確定で2面が埋まるのでけっこう邪魔です。
 バーバリックデーモンをプレイします。アニメに出てくるのは初めてかなと思います。

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後攻4T:ヒイロ
 ドラゴンウォーリアをプレイして進化をします。ここでシャドウソルジャーの効果がわかります。

シャドウソルジャー
1コスト1/1
自分のターン開始時、シャドウソルジャーが3体いるなら合体してシャドウコマンダーになる
ラストワード:自分の場の他のフォロワー1体は「ラストワード:シャドウソルジャーを1体場に出す」を持つ

 タクマはヒイロのプレイが甘いと言って煽ります。
 4/1になったドラゴンウォーリアが復活したシャドウソルジャーで破壊されてしまいます。なので古の飛竜進化+ドラゴンライダーの方が少し盤面は強かったですが、手札が減ってしまうので一概にどちらが良かったかは言えません。

5ターン

先攻5T:タクマ
 ここからスキップされています。タクマの手札にはダークサモナー、ノーヴィストルーパー、メイドリーダーがあるのが見えています。
 この時点でヒイロの体力は17で、後攻6ターン目に13まで減っています。
 場残りしたシャドウソルジャーと、このターンに新たに生み出されたシャドウソルジャーがタクマの盤面にいます。
 ダークサモナーとノーヴィストルーパーをプレイします。
 場残りしたシャドウソルジャーが4/1のドラゴンウォーリアと相討ちします。このときシャドウソルジャーのラストワードがダークサモナーかノーヴィストルーパーのどちらかにかかります。どちらでも進行は同じです。
 進化権が1個余るのでここで使ったものと思われます。ノーヴィストルーパーを進化させて、ヒイロの体力を4点削ります。

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後攻5T:ヒイロ
 手札にあった古の飛竜と鉄鱗の竜人がこれ以降消えているので、ここで使ったものと思われます。
 古の飛竜を進化してノーヴィストルーパーを破壊し、鉄鱗の竜人のファンファーレでダークサモナーを倒します。どちらかにかかっていたシャドウソルジャーのラストワードでシャドウソルジャーが現れます。
 ヒイロの場は4/1と2/3、タクマの場には1/1のシャドウソルジャーが2体います。

6ターン

先攻6T:タクマ
 災いの刻印で新たにシャドウソルジャーが1体出てきます。場残りしたシャドウソルジャーは2体なのでまだ合体しません。アミュレット1つとシャドウソルジャー3体で4面が埋まっています。
 次のヒイロのターンの竜の翼で巻き込まれていたのが、シャドウソルジャー、メイドリーダー、わがままプリンセス(進化後)、蠢く死霊でした。わがままプリンセスは進化するとだいぶ見た目が変わります。ヴァンパイアのカードにも見えてしまいますね。

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 カードが並んでいた順番を考慮して、メイドリーダーを出して手札にわがままプリンセスを加え、そのわがままプリンセスのファンファーレで蠢く死霊がデッキから出てきたと考えるのが順当です。シャドウソルジャーはヒイロのフォロワーに当たり、わがままプリンセスを進化して鉄鱗の竜人を踏んだものと思われます。
 竜の翼で破壊されたあと、シャドウソルジャーのラストワードがメイドリーダーと蠢く死霊にかかっているという描写が入るのですが、そんなふうにはならないはずでは…?と思いました。

・災いの刻印
・場残りシャドウソルジャーA
・場残りシャドウソルジャーB
・新たに出たシャドウソルジャー
・メイドリーダー
・わがままプリンセス
・蠢く死霊

 このターンに場に並ぶカードは↑この7種あります。シャドバには5面しかないので順番を考える必要があります。

①メイドリーダーを出す
②シャドウソルジャーAを自壊してメイドリーダーにラストワードがかかる
③わがままプリンセスをプレイする(1面しか空きがないため蠢く死霊が場外ホームランされてしまう)

 ↑この手順はダメです。

①メイドリーダーを出す
②シャドウソルジャーAを自壊してメイドリーダーにラストワードがかかる
③シャドウソルジャーBを自壊してメイドリーダーにラストワードがかかる
④わがままプリンセスを出す(蠢く死霊も呼べる)

 ↑こうすると蠢く死霊にラストワードがかかっていた演出と合いません。試合の流れに不整合は起きないので棋譜はこれで進めています。

①メイドリーダーを出す
②シャドウソルジャーAを自壊してメイドリーダーにラストワードがかかる
③蠢く死霊を手札から出す(ファンファーレで体力がズレる)
②シャドウソルジャーBを自壊して蠢く死霊にラストワードがかかる
④わがままプリンセスを出す(何らかの1コストフォロワーが場外ホームランされる)

 ↑この手順だとメイドリーダーと蠢く死霊にシャドウソルジャーのラストワードがかかっていた演出と整合を取ることができます。ただ、タクマから見て左から順に古いカードが並んでいるはずなので、プレイ順と合いませんし、蠢く死霊のファンファーレで体力がズレるのでダメです。
 細かいことに対してダラダラ書いてしまいましたが、盤面に災いの刻印があって1面が埋まっていることを忘れてしまっていたのでは?と思いました。


後攻6T:ヒイロ
 スキップが終わってここからアニメに映ります。
 竜の闘気を使ってさらにPPをブーストします。ヒイロが2T託宣+6T闘気で2ブーストするのはかなり珍しい上振れです。
 竜の翼で盤面を破壊します。タクマの場にはシャドウソルジャー、メイドリーダー、わがままプリンセス(進化後)、蠢く死霊がいます。場に出ていたシャドウソルジャーのラストワードは、他のフォロワーが同時に全滅するため起動しません。
 メイドリーダーと蠢く死霊にかかっていたラストワードでシャドウソルジャーが2体復活します。

7ターン

先攻7T:タクマ
 場残りしたシャドウソルジャーが2体と、このターン新たに出たシャドウソルジャーが1体います。
 ヒイロの盤面はカラなので、インプランサーで体力を詰めに行きます。

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 最近、インプランサーの娘さんがカード化されてちょっとほっこりしました。効果でお母さんを呼びます。

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後攻7T:ヒイロ
 氷結のドラゴンとワイルドハントをプレイして盤面を処理しにいきますが、シャドウソルジャー3体はラストワードで戻ってきます。

8ターン

先攻8T:タクマ
 場残りしたシャドウソルジャーが3体になったため、合体してシャドウコマンダーになります。新たなシャドウソルジャーも出てきます。

シャドウコマンダー
?コスト0/5
攻撃時:攻撃した相手のフォロワーを破壊し、自身を+X/+0する。Xは破壊したフォロワーの攻撃力である。
ラストワード:シャドウソルジャー2体を手札に加える

 シャドウソルジャーはひたすら盤面を埋めるだけで邪魔くさいなと思っていたのですが、3体揃うと合体するのは驚きでした。盤面が埋め尽くされてしまうリスクは多少軽減されますが、シャドウコマンダーも元々の攻撃力は0なので、放置されると何もできません。
 ラストワード効果の説明は最後までなかったのですが、イグニスドラゴンにこのカードが破壊されたときに手札にシャドウソルジャーが加わっていたので、たぶんこういう効果があるのだと思います。
 合体というテキストは本家にもありますが、カードの種類が少なくレアな能力です。

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 シャドウコマンダーが氷結のドラゴンを破壊して5/5になります。
 仮面の殺戮者とミラージュディフェンサーが出てきます。

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 ミラージュディフェンサーは1話でもタクマが使っていたカードですね。復讐状態に入らないのでヴァンパイアのカードは全部腐っていますね。


後攻8T:ヒイロ
 イグニスドラゴンが来るかな?と思ったのですが手札にありませんでした。ハイドラが出てきて進化します。
 守護を持つミラージュディフェンサーを破壊するのは確定で、もう1回の攻撃はシャドウコマンダーに行くのが普通かなと思うのですがヒイロは仮面の殺戮者を破壊しました。
 ハイドラを7/1で場に残すことでプレッシャーをかけたいというのがヒイロの意図だったと思うのですが、1/1のシャドウソルジャーが場残りするので全くプレッシャーになりません。
 それどころか、シャドウコマンダーでハイドラを破壊して12/5までサイズを上げることも選択肢に入るので、負け筋を増やす選択だなあと思いました。


9ターン

先攻9T:タクマ
 ファングスレイヤーをプレイします。8/3/8突進必殺という優秀なスタッツで、攻撃時に相手のリーダーにもダメージが入るのが偉いカードです。

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 少しでもヒイロの体力を削りたいということでファングスレイヤーでハイドラを破壊し、他のフォロワーはリーダーを攻撃しました。
 ヒイロの体力は残り2です。タクマの手札に打点となるカードがあればこの選択で良かったと思います。タクマの採った選択はAOEに弱いので、もう少し長くゲームをするつもりならファングスレイヤーは攻撃せずに3/8のまま場に残しておいた方が良かったかもしれません。


後攻9T:ヒイロ
 ブレイジングブレスをシャドウコマンダーに撃ってからイグニスドラゴンを出して盤面を一掃します。ブレイジングブレスをヒイロが使うのは初めてのような気がします。

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 シャドウソルジャーが2枚タクマの手札に加わります。説明されていませんがおそらくシャドウコマンダーのラストワードなのかなと思います。
 ドラゴンライダーを横に添えます。

10ターン

先攻10T:タクマ
 鮮血の口付けをドラゴンライダーに撃って破壊します。タクマの体力が2点回復してヒイロを煽りますが、回復しなくても体力は20でした。

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 シャドウソルジャー2体とデモンスラルをプレイします。

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 タクマとしてはフォロワーをたくさん並べてあと2点を削り切りたいという意図だと思うのですが、イグニスドラゴンを倒さない限り、攻撃時能力で盤面が吹き飛ばされ続けます。


後攻10T:ヒイロ
 ヒイロの手札にはエースドラグーンと竜の伝令があります。
 まずは竜の伝令で何を引くかを確認してから動き出さないと、デモンスラルが破壊できなくなって負けてしまう可能性があります。しかしヒイロ君は主人公なので竜の伝令は最後に使います。
 イグニスドラゴンで相手のリーダーを攻撃し、エースドラグーンを出して攻撃力を10にしたあと、竜の伝令でドラゴニックチャージを引いてリーサルでした。
 エースドラグーンのテキストをみたときに誰もがやってみたくなるコンボですね。

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バトル後

 虚ろの影はタクマから出ていったようです。タクマのやたらと美しい横顔が印象的でした。
 続いてドラゴンの遺跡が映ります。街中のテニスコートみたいなところに、いきなり生えてきたようです。雰囲気があんまり出ないですね…。
 遺跡の中に桐山シロウプロが現れます。虚ろの影に乗っ取られているようです。この人はエルフを使っていたので、エルフ&ドラゴンの混合デッキになるのでしょうか。
 シロウはシャドバのプロであるという以外情報がないので、次回は彼がどういう人なのかわかるようなお話が展開されると嬉しいなと思いました。
 ここ最近ヒイロの試合が連続しているんですよね。19話から25話まで7連続です。各々の遺跡でバトルになるとは思うのですが、そろそろ気分転換したいですね。


新オープニング映像

 新オープニングであるFLOWの「新世界」が25話の最後に流れました。新エンディングのお披露目は次回以降に持ち越しですね。
 FLOWらしいサビの盛り上がりが分かりやすい曲で、相変わらずアニソンにぴったりの楽曲を作れる人たちだなと思いました。
 オープニングの映像の情報量がすごかったですね。個人的に気になったのは次の3点です。

伝説のカード

 ヒイロたちがそれぞれの新しいキリフダフォロワーを召喚しているカットがありました。おそらく伝説のカードでしょう。どれもクラスの特徴を表していて、そこに少し神々しさが足されたデザインでカッコイイですね。どういう能力で、どんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。もともとのキリフダとのコンボとかもあったらアツイですね。

乗っ取られたかつての敵たち

 25話で戦った牙倉タクマ、26話で登場するらしい桐山シロウだけでなく、ジュスティーヌ姉妹やズオウ&コウなど一度倒した敵たちとの再戦が行われそうな雰囲気です。彼らの人間性はすでに見えているので、それを下敷きにした新たなドラマが見られそうで楽しみですね。
 これ以上登場人物を増やすのも大変そうだったので、再利用しつつ、視聴者のラーニングの負担も軽減する良いアイディアだなと思います。

アリサたち本家のリーダーの登場

 本家のプレイヤーが一番湧いたのはアリサたちが映像の中で映っていることでしょう。ここまで思いっきり映しておいて、アニメの中で登場させないわけにはいかないですからね。ヒイロたちとの絡みが早くみてみたいです。
 アリサたちにはもう4年も付き合っているわけですから、愛着が湧いている人も多いですよね。これを機に、25話からでもいいのでアニシャドを見始めてくれる人が増えるといいなと思います。

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 個人的にはアリス(CV小倉唯)vsルナ(CV小倉唯)のネクロマンサーミラーが見てみたいですね。ただ、ルナちゃんたちはカードをプレイする側じゃないかもしれません。どういった立ち位置なのかまずは気になります。

棋譜

 カットされた5, 6ターン目の動きはいろんなパターンが考えられるので私の考え方が間違っているのかもです。
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 何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter

 24話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com


 感想の一覧はこちら。
アニメシャドウバース カテゴリーの記事一覧 - 3度目のサザンドラ

【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - ウルサスの子供たち編

 2020/10/09開始のイベント「ウルサスの子供たち」のストーリーのまとめ・感想の記事です。
 鬱々とした酷い過去が回想されるイベントなのですが、行間で語ることが非常に多く、実際に何が起きて、何がトラウマになっているのかは意外と直接語られません。予想も交えながら、読み解いてみようという記事です。

 イベントのネタバレを含みます。少々刺激の強いお話のため、そういうのが苦手な方は読まないことをお勧めします。知らなくてもゲームの進行に影響はありません。

イベント概要Q&A

Q1:何が語られるストーリーなの?
A1:ズィマーたち「ウルサス学生自治団」がロドスに来てから1年後の「今」から、彼女たちがロドスに来ることになった経緯を振り返るお話だよ。

Q2:過去に何があったの?
A2:レユニオンがチェルノボーグを侵攻した際に、学生たちが学校に監禁されて、中で殺し合いをしていたんだ。

Q3:なぜ学校に監禁されていたの?
A3:優しいパトリオットは学生を争いから守りたいと思って閉じ込めたんだ。ウルサスとの取引に使う算段があったのかもしれないね。しかし複数あった学校のうち一校(ペテルヘイム高校)だけ、「貴族と平民を一緒の学校に閉じ込めたら面白いことになるんじゃないか」と考えたメフィストのたわむれによって、ズィマーたちは酷い目にあったんだ。

Q4:学校でズィマーたちに何があったの?
A4:食糧庫の1つが火事で燃えてしまい、食料の奪い合いが起きたよ。2個目の食糧庫を貴族が占領して、それを取り返そうとズィマーがケンカをしかけたら、意図せずその食糧庫も火事になってしまって食糧難が加速し、本当に酷いことになったよ。

Q5:ズィマーたちはどうやって脱出したの?
A5:天災が来てレユニオンが逃げ出したので、学校から脱出できたよ。救助活動をしていたロドスにたまたま見つけられて、ロドスに来ることになったんだ。

それぞれが抱える闇について

グム「習慣」

 1個目のストーリーなので、一番マイルドなお話だなあと"思っていました"。7話すべて読むと、グムのお話が一番キツイかもしれないと思うようになりました。
 1話目では「今」の話しか出てきません。「今」のグムはそれなりに元気そうに暮らしているため、マイルドなお話だと錯覚してしまうのですね。
 なぜ「今」の話しか出てこないのか考えてみると、過去の話が一切できないぐらい、グムの精神状態が悪いのだろうなという答えに行きつかざるを得ません。
 飢餓状態になると暴走してなんでも食べてしまう「習慣」、3撃目はまな板を叩き割ってしまうほどのパワーが出てしまって制御不能なため、2撃目で止める「習慣」。そしてズィマーの「朝食の悪夢」に出てきた、生臭くて血がついたソーセージ。
 あまりの食糧難に、グムは人肉を調理して仲間に振舞っていたのだろうと考えられます。食べるのが苦痛すぎて、食べるときに「無」になってしまったり、調理するのが苦痛すぎて「いちにのさん」で力を籠めるクセが抜けなくなってしまったりしたのでしょう。「習慣」というマイルドな言い方をしていますが、要は自らの心を守るための防御反応です。
 ズィマーはリーダーとしてその事実を知っていたから夢に見ているのでしょう。他のメンバーたちは人肉だとは知らずに食べていたのかもしれません。そうであってほしいです。
 他のメンバーと違って、グムはトラウマの正体を直視しようとしません。迷惑をかけていることは認識していますが、それ以上のことは突っ込めないのでしょう。

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 ロドスに救助されてからも「習慣」が増えたと言っているので、グムの精神状態は良くなるどころか、悪化した時期もあったと考えられます。
 また、グムは自らをコードネームである「グム」と呼び続けます。他のメンバーは本名とコードネームの両方を意識する場面があるのですが、グムはグムです。彼女自身が本名「ラーダ」に触れることはありません。よっぽど過去のことを思い出すのが辛いのでしょう。
 幸い、グムは人とコミュニケーションをするのが得意なので、交流の中で徐々に心がほぐされていくといいなと願ってしまいます。

イースチナ「選ばされた答え」

 イースチナはグムと違って分かりやすく悩んでいて、その悩みの種も明確です。しかし明確だからといって悩みが軽いわけではありません。
 地獄の学校生活の中で、ヴィカという名の親友を殺したことをイースチナは気に病んでいます。1年経ってもクマのぬいぐるみにヴィカの幻覚を見続けているほど、その事実に固執をしています。
 ヴィカが死ぬタイミングは、ズィマーが貴族の本拠地を襲撃して、食糧難が一層ひどくなったあとのことです。

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 ズィマー(ソニア)はヴィカの死のタイミングを関知していません。なのでイースチナが手を下したことも知らないままでしょう。

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 何かのトラブルかケンカがあってヴィカは高いところから落ちそうになっています。その場に駆け付けたイースチナ(アンナ)は、引き上げるどころか、指を引きはがしたかのようなことが書かれています。
 なぜ殺したのかはまったく書かれていません。方針の対立があったのかもしれません。食糧難が一層厳しくなったあとのことなので、口減らしの意図があったのかもしれません。
 理由はわからないのですが、友人を殺害するという異常な選択が「選ばされた答え」というテーマになっているわけですね。

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 他のメンバーは、イースチナがヴィカを助けようとして、間に合わなかったと誤認をしています。つまり、イースチナの抱える闇は誰にも共有されていませんし、ウソをついてしまっているという罪悪感もあるのかもしれません。
 この一件があったことで、イースチナはズィマーに対して複雑な感情を抱いたままです。ズィマーがヘマをしなければヴィカを殺す必要はなかった可能性がありますから。
 朝のルーティンでイースチナがグムを起こし、グムがズィマーを起こすのは、イースチナが直接ズィマーに触れられないからだと思います。
 自分の中で言語化できているだけ、グムよりはマシです。向き合わなければならないと本人もわかっています。しかし、周りを頼れないイースチナ本人の性格が回復を邪魔するでしょう。
 ぬいぐるみからヴィカの幻影が消える日は訪れるでしょうか。

ズィマー「夢の中で」

 ズィマーの抱える闇は、もっとも描写が鮮やかになされ、もっとも分かりやすいものになっています。描写が激しく、本人が厳しい苦悩の最中にあることがわかります。
 悪夢をたどるなかで、彼女が一番気に病んでいることが徐々に明らかにされます。仲間のためを思って貴族学生の本拠地を襲撃したら、逆に食料を燃やしてしまって状況を悪化させてしまったことですね。
 ズィマー(ソニア)は昔から粗暴な一匹狼でしたが、仲間を想う優しさを持ち合わせています。

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 仲間のためと思って起こした行動が、逆に仲間をひどい目に合わせることになってしまいました。

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 悪夢の中でメンバーがズィマーのことを責め立てるのは、ズィマーが彼女たち全員に対して罪悪感を持っているからでしょう。一番近くにいる仲間なのに、夢でこんなことを見てしまうなんて、絶望以外の何物でもありません。

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 ロサ(ナターリア)だけに対しては、想いを打ち明けようと行動を起こせるようです。ロサ編でズィマー側からロサにアプローチしますからね。結局ズィマー本人は悩みを打ち明けられないのですが。
 イースチナたちには話せないということを自覚しているのがまた悲しいですね。
 腕っぷしの強さと、責任感の強さが生んでしまった悲劇を、ズィマーは一人で背負おうとしてしまっています。

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 ロドスの大人たちがズィマーの本質をちゃんと理解していることが、唯一の救いですね。ズィマーはとても強いヒトです。周りの助けも借りながら、なんとか回復をしていってほしいものです。

ロサ「ジレンマ」

 世間知らずのお嬢様だったロサ。教育されてきた価値観がすべてひっくり返ってしまったあげく、自分の犯してしまった罪に向き合わなければならない状態に追い込まれました。
 貴族学生を一致団結させなければならないという命題を与えられたロサ(ナターリア)は、平民からの略奪を指揮することになってしまったのです。

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 そのままの状態であれば、ロサは自らの行動を罪だと認識できなかったかもしれません。しかし、生き延びて現実を知ってしまったロサは、自分の犯したことの重大さを知ってしまいました。
 「今」感じている良心の呵責に耐えられず、あのときズィマー(ソニア)に殺されていたほうがマシだったと言っているわけですね。

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 ロサはもともとメンタルがそこまで強い人ではないのでしょう。とても生真面目な性格をしていることも相まって、自殺しようと思い立ち、それが周りの迷惑になってしまうことまで考えて思いとどまる、ということを何度も繰り返すことになってしまいます。

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 ただ、ロサはかなり回復に近そうだなと思います。理由はズィマーとちゃんと会話をできているからです。ズィマーのぶっきらぼうで率直な優しさだけで、ロサは十分な燃料を得て生きていけるのではないかと思います。
 このイベントでロサはオペレーターへの転向を果たします。状況が一歩前に進むんですよね。そうやって自分の環境を動かしていくことは、回復を早めるでしょう。

リェータ「デタラメ冒険譚」

 一番よくわからないのがリェータです。

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 周りにいる仲間からも状態が見えていませんし、今回のイベントストーリーを呼んでも彼女の精神状態は見えてきません。
 学校にいる間の精神状態と、「今」の精神状態があまり変わっていないように見えるのですね。

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 ドーベルマン教官もリェータだけは例外だと言っています。
 あの学校での出来事が辛くないわけないので、大事な何かが壊れてしまっている可能性もゼロではないと思います。
 しかし他のメンバーがそれぞれ苦しんでいるのだから、一人ぐらい悩んでいない人がいてほしいなと願ってしまいます。

※コメントにて鋭いご指摘を頂いたのでご興味ある方は一番下のコメントまで読んで頂けますと幸いです。

アブサント「春になったら」

 アブサントはウルサス学生自治団の一員ではありません。チェルノボーグの学生であることには変わりありませんが、メフィストが仕掛けた地獄の監禁生活の外にいた人物です。
 何が因縁になっているかというと、ズィマーたちがいた学校に彼女の父が調査に入ったことです。

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 アブサント自身がその学校に乗り込んだとき、学生同士の殺し合いの跡と、それに巻き込まれて殺害された父を発見してしまいます。

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 その後アブサントもズィマーたちと同様にロドスに救助され、オペレーターになることを決意するわけですが、そこで鉢合わせになってしまうわけですね。

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 ここでこのイベントはすべて終了になるため、アブサントの心の動きはわかりません。あの学校の生き残りを、父の仇として恨んでしまうのかもしれませんし、真相を知りたいと願い仲良くなろうとするのかもしれません。

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 リェータ(ロザリン)のエピソードの中で、警官が暴走した生徒に殺されてしまったという描写がわざとらしく出てきます。これは逆に"ズィマーたちは警官を殺していない"ということを知らせるための描写です。
 仮にアブサントがズィマーたちを親の仇だと恨んでしまったとしたら、それは完全な誤解なのですね。そんなことでまた傷つけあう事態になってしまったら、事件が終わったのに負の連鎖が続いていくことになります。最後の最後まで、絶望の香りがする物語だなあと思いました。

このイベントで本当に鬱なことは何か?

 ここからは全体を通しての感想です。
 もともと明るい話ではないアークナイツのメインストーリーの中で、このウルサスのイベントは突出して鬱な話だと言われています。その噂だけが先行して、身構えていたぶんそこまでショックを受けなかったヒトもいるのではないでしょうか。僕自身もそのクチです。
 具体的な描写をあえて少なめに抑えているのがその理由だと思います。やろうと思えばもっと暴力的で、もっと悲劇的な記述にすることは容易でした。
 ただ、ウルサス学生自治団の「今」の状態をよくよく考えてみると、このイベントで語られたことはやっぱりとても辛いのですね。そういう話をします。

明るい未来をイメージできない

 他人の感情を読み取れるアーミヤが持論を語っている箇所がありました。

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 ズィマーたちが負った心の傷はあまりにも深いです。悲しいとか苦しいという感情が表出せず、アーミヤが読み取れるのは無力感だけになってしまっています。
 このイベントでは、取り返しのつかないことが起きてしまったという過去だけが語られます。「今」の話も多少は出てきますが、回復のきっかけが描かれるわけではないのですね。アーミヤの言う「壁」が、前進を阻んでしまいます。
 このお話を読んだ我々は、明るい未来を描くことがどうしても難しいのです。彼女たちがすべての過去と向き合って前を向ける姿をイメージできません。
 どんどん絶望に沈んでいってバッドエンドで物語が終わってしまう小説やアニメは一定数存在しますね。世界が滅亡したり主人公が死んでしまったりして、物語がそこで幕切れするから実はまだ幸せなのではと、このイベントを読むと思うようになりました。
 アークナイツは今後も続きますし、ズィマーたちは今後もたまにストーリーに顔を出すでしょう。スタメンオペレーターとして活躍させている人もいると思います。
 回復のきっかけがつかめず、心の闇に囚われてもがき続ける彼女たちの姿を我々は見続けることになるのですね。それが非常につらい。
 もちろんポジティブにとらえれば、どこかで回復した姿を見せてもらえる可能性があります。ただアークナイツというゲームはこれまでも相当骨太なストーリーを展開してきていますので、魔法のようにケロッとズィマーたちが回復した姿を見せてくれる気はあまりしません。

辛さを共有していない

 グム、イースチナ、ズィマー、リェータ、ロサは、お互いが何に悩んでいるのかを全ては把握していません。イースチナとズィマーのように、お互いが気まずくて、話し合うことすらできない組み合わせもあります。
 彼女たちがウルサス学生自治団として心を1つにして辛さと向き合ってくれていればまだよかったのですが、仲間内ですらギスギスしてしまっています。それが僕はけっこう辛いのです。
 もちろん、彼女たちはこれからも助け合って生きていけるでしょう。それはとても尊いことなのですが、だからこそこのメンバーの中では辛さを分かち合っていてほしかったなと思います。
 唯一の信頼できる仲間に対して、本心を打ち明けられないまま寄り添い続けるなんて、逆にとても辛いではありませんか。

すべてを知っているのはプレイヤーだけ

 ウルサス学生自治団の面々ですら気持ちを共有していませんから、アーミヤやドクターは彼女たちの辛さの原因をほとんど知りません。
 すべての事実を知っているのは、神視点で物語を見てきた我々プレイヤーだけなのですね。これがまた辛い。
 たとえばアーミヤがすべての事実を知っていてくれたら、我々はアーミヤの発言に同調することができますし、アーミヤが辛さを代弁してくれたかもしれません。
 「ウルサス学生自治団を理解してあげられるのはオマエだけ」「1人でこの悲しみをすべて受け止めよ」「他のキャラクターは絶対にオマエに共感しないぞ」そんなふうに言われているような気がするのですね。
 ただまあ幸いなことにアークナイツプレイヤーはこの世界にたくさんいますから、みんなで感想を共有できます。一緒にウルサス学生自治団を支えていこうではないかと、励まし合うことができるんですね。

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 というわけで長々と書いてきましたが、この辛さを胸に刻み込んで、ウルサス学生自治団が少しでも回復することを祈りながら、次のアークナイツのイベントを待つことにしましょう。



 何かありましたらTwitterにてご連絡ください。この記事にコメント頂くのも大歓迎です。
https://twitter.com/YT22_azurlane


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【原作勢目線】アニメシャドウバース24話感想-祝福と災い

ネタバレします!!

 24話はシャドウグランプリ編のクライマックス、ヒイロ vs レオンの決着回です。

ヒイロ vs レオン

 先にバトルの流れをざざっと見ていきましょう。レオン社長のアニメオリジナルカードが暴れ回る展開でしたね。

7ターン

先攻7T:レオン
 ここは前回の23話の最後のターンです。スピネのアーティファクトを自壊させてジェネシスアーティファクトを出しました。
 ジェネシスアーティファクトの効果はこのターンでは発動しませんでした。


後攻7T:ヒイロ
 ここから24話です。ジェネシスアーティファクトは0/12というサイズなのでヒイロは一旦無視をします。
 竜の託宣で最大PPを増やしつつカードを1枚引き、シールドドラゴンで守護を貼ります。
 相手が何をしてくるかわからないからとりあえず守護を貼るというのはある程度のリスクヘッジになります。突然疾走がいっぱい出てくる可能性もあるので。
 ただここはジェネシスアーティファクトに2ダメージを与えることで特別なアーティファクトを埋めさせる結果になってしまいました。


8ターン

先攻8T:レオン
 このターンでジェネシスアーティファクトの効果が大体わかるので先に書いておきます。

ジェネシスアーティファクト
7コスト0/12
①ダメージを受けて破壊されなかったとき、「ディフェンスアーティファクト」「ガードアーティファクト」「キャノンアーティファクト」の中からランダムな2枚をデッキに加える
②共鳴状態ならこのカードは攻撃されない
③自分の場に他のアーティファクトフォロワーが出るたび、それを+2/+2する
④このカードの他にアーティファクトフォロワーが2枚以上存在しているとき、自分のリーダーはダメージを受けない

 体力は12もありますが、確定除去に対する耐性がないため、7ターン目にそのまま置いてもあまり強くありません。②があるので必殺だけは効きません。
 ①の能力で加わるAF(後述)はかなり強いですが、自分から攻撃をしにいかないとダメージをもらう場面は限定されます。加えたカードをピンポイントで引き抜くこともできないため、①を絡めた強い動きは想定しにくいです。
 ③と④があるので、最低でもAFを2枚一緒に出したいカードだなと思いました。ただそれをするにはコストが重いです。
 もちろんこれは実際の対戦環境を考慮したときの話です。アニメではまさにラスボスにふさわしい絶望感を与えるカードでしたね。
 このターン、レオンはミスティックアーティファクトを出して共鳴に入ります。マキナサーヴァントを出してシールドドラゴンにぶつけて、次元断でシールドドラゴンを破壊します。

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 次元断は能力調整が入って共鳴状態は5点出るようになりました。ただ、シールドドラゴンの体力は6あるので、能力調整の有無は結果に影響しません。
 最後にアナライズアーティファクトを出します。ミスティックアーティファクトとアナライズアーティファクトは+2/+2され、ジェネシスアーティファクトの④の能力でレオンにバリアが貼られます。バリアの色がAFの種類に対応しているのが芸が細かかったですね。


後攻8T:ヒイロ
 イグニスドラゴンが駆けつけます。貫く咆哮を付与してミスティックアーティファクトを破壊します。ジェネシスアーティファクトの④のバリアは消えるので、レオンに4点ダメージが入ります。
 ただ、ジェネシスアーティファクトにもイグニスドラゴンの3点AOEダメージが入ってしまうため、①の能力が再び働きます。イグニスドラゴンと相性が悪いカードですね。



9ターン

先攻9T:レオン
 カッコいい演出でエアシップホエールが出てきます。

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 できることの割にコストが重すぎて使われないカードでした。
 エアシップホエールの効果でアナライズアーティファクトを2枚出し、さらに手札からアナライズアーティファクトを1枚出します。これでアナライズアーティファクトが5枚デッキから出てきましたね。
 エアシップホエールを進化してイグニスドラゴンを破壊します。



後攻9T:ヒイロ
 ジュエルドラゴンでイグニスドラゴンを復活させて、盤面を取り返しにいきます。レオンは共鳴状態に入っているため、ジェネシスアーティファクトは②の効果が発動していて殴れませんでした。イグニスドラゴンの3点AOEで再び①の能力が働いてしまいます。
 23話のときに思わせぶりにコストを下げておいた輝石のドラゴンがここで登場します。

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 本来なら4コストなのでプレイできませんが、騎竜兵の効果で2コストに下がっていたのでプレイできました。ファンファーレで2枚手札を捨てる効果を持っていますが、手札はインフェルノドラゴンのみだったため1枚得しました。


10ターン

先攻10T:レオン
 アナライズアーティファクトがいっぱい倒れてドローを重ねたので、ジェネシスアーティファクトの①の能力で埋めたAFがどんどん出てきます。

ディフェンスアーティファクト
4コスト4/6
守護
能力によるダメージを受けない

ガードアーティファクト
4コスト2/8
守護
能力によって破壊されない

キャノンアーティファクト
1コスト4/2
ファンファーレ:自分の場の他のアーティファクトカードの数だけ相手リーダーにダメージを与える

 キャノンアーティファクトが別格に強いです。AFは相手のリーダーにダメージを与えるカードがあまりなく、初期はレディアンアーティファクトの5コスト4点疾走のみでした。キャノンアーティファクトは1コストなので他のAFカードとくっつきやすく、手軽に5点出せます。
 キャノンアーティファクトが2枚出てきて、ヒイロの体力は1まで落ちました。絶体絶命のピンチがやってきます。



後攻10T:ヒイロ
 というわけで決着のターンです。
 輝石のドラゴンが23話からの伏線となりました。攻撃して破壊されることで、3ドローします。
 決着のキーカードは竜爪の首飾りでした。

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 5コストが重いですがロマンのあるカードでした。愛されしネタカードという感じです。このカードを置いた状態でアスタロトの宣告を撃つと確定で勝ちになったりします。

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 レオンの場にアニメオリジナルカードしかないため分かりにくい盤面でした。ジェネシスアーティファクトの④の効果があるため、守護を持つディフェンスアーティファクトとガードアーティファクトを突破したとしてもレオンにはダメージが入りません。ただ、イグニスドラゴンの攻撃時効果で3+1点のAOEが入るため、キャノンアーティファクトはいないも同然で、守護をどかせばヒイロの勝ちという状況でした。
 輝石のドラゴンとワイルドハントでディフェンスアーティファクトを破壊し、ドラゴンナックルとジュエルドラゴンでガードアーティファクトを突破します。
 レオンさんは最後の最後まで余裕ぶっていましたが、竜爪の首飾りとイグニスドラゴンの効果はすでに明らかになっているのだから、負けは自明だったんですがね…。シャドバは相手のターン中にカードをプレイできないので、こういうシーンの盛り上がりを作るのが難しいですね。
 ただ、ラストバトルということでイグニスドラゴンに決着をつけさせるあたり、本当に頑張ってバトルの演出を考えていますよね。こだわりを感じます。

仲間のバトル

 ヒイロのバトルの間に挟まっていましたが、ここでまとめて見ていきましょう。

ミモリ vs ドライ

 ミモリの先攻10ターン目が映ります。ドライの体力は13、ミモリは5です。ドライの盤面はアナライズアーティファクト、機構翼の剣士、白黒翼・ネクス(進化後)、不定の実験体がいます。ミモリの盤面はカラです。

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 ドライの手札には異界転送、熱狂の機兵、機構職人・ジノ、機構翼の剣士が見えます。ミモリの手札にはフェアリーが5枚と白銀の矢があります。
 AFを絡めてドライが盤面を取り続け、ミモリが押し込まれている試合展開に見えます。
 先攻10ターン目、デッキトップからブリリアントフェアリーを引いて勝ちでした。ミモリはこのパターンばかりになってしまっていますが、一応白銀の矢もフィニッシュカードとして採用しているので大目に見てあげましょう。

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カズキ vs アイン

 カズキの体力は12、アインの体力は4です。
 カズキの盤面にはヘビーナイト、ビクトリーブレイダー、ホワイトジェネラルがいます。アインの盤面にはエンシェントアーティファクトが1枚と、シルバーのカードが2枚、ブロンズのカードが1枚あります。
 カズキは試合展開がだいぶ苦しそうでしたが、盤面を取り返して形勢を逆転したようです。エンシェントアーティファクトが素で場残りしているのも不可解ですし、何が起きたのでしょうか…。
 アインは前のターンでビクトリーブレイダーを破壊しきれなかった様子です。ビクトリーブレイダーの攻撃で締めでした。

アイン:「バカな、こんなことが…」
カズキ:「バカだってやるときはやるじゃんね~」

 カズキが自らをバカキャラだと認めました。アインはカズキのことをバカだと言ったわけではないのに…。

カイ vs ツヴァイ

 カイの体力は17で、ツヴァイの体力は見えません。
 カイの盤面にはフレイムデストロイヤー、クロノウィッチ(進化後)、7/7のルーンブレードサモナーがいます。ツヴァイの盤面はカラです。
 ツヴァイの手札はハクラビ、古代の増幅器虚数物体、造られし巨象、不定の実験体、機構翼の剣士が見えます。

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 クロノウィッチの攻撃でカイの勝利となりました。スペルブーストを進めてフレイムデストロイヤーとルーンブレードサモナーで暴れたあと、それをクロノウィッチで復活させて盤面を再構築したみたいです。2回強い盤面を作られて、ツヴァイは対応しきれなかったのかなと思われます。
 

アリス vs フィーア

 アリスの体力は11で、フィーアの体力は3です。
 アリスの盤面にはスケルトンレイダーが出ています。
 アリスの手札には、アンデットキング、アンドラス、死都の女王、ラビットネクロマンサーがいます。フィーアの手札にはレディアンアーティファクト、アナライズアーティファクトデウスエクスマキナ、ミスティックアーティファクトが見えます。
 デウスエクスマキナは初期AFネメシスの要であり、絶対に6ターン目にプレイしたいカードでした。

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 AFが場に出たときPPを1回復するため、アナライズやエンシェントがノーコストで出てくるようになります。アニメでは6コストでしたが、アンリミテッドの環境に合わせるために現在は5コストになっています。
 このカードがキレイに着地していたら主人公組は相当きつかったと思うのですが、6人のシャドウナイツたちは誰もこのカードを場に出せなかったのですかね。それはまあ世界を救う資格はないのかもしれません。
 この試合は、スケルトンレイダーのAOE効果でフィーアの盤面を破壊して一気に勝ちという展開だったみたいです。
 スケルトンレイダーでとどめを刺すときに、フィーアさんがふっと微笑むんですよね。これはミモリのときと同じ演出で、びっくりしてしまいました。アリスちゃんに負けるとみんな穏やかな気分になるのでしょうか。

マウラ vs フンフ

 マウラの体力はよく見えないですが赤文字まで減っています。フンフの体力は5です。おそらくフンフは体力最大値が5まで減らされているはずです。
 マウラの盤面にはゴッド・オブ・カース(進化後)とブロンズのカードがあります。フンフの盤面にはレディアンアーティファクト、ハクラビ(進化後)、ミスティックアーティファクトがいます。
 マウラの手札には煌角の戦士・サリッサ、漆黒の法典、天空の守護者・ガルラが見えます。
 ゴッド・オブ・カースが進化したあと、フンフは頑張ってマウラの体力を詰めたようですが、間に合いませんでした。ゴッド・オブ・カースが体力最大値を5減らしてマウラの勝利でした。

ルシア vs ゼックス

 ルシアの体力は9、ゼックスの体力は5です。
 ルシアの盤面にはダークエンペラーと氷結の剣鬼がいます。ゼックスの盤面にはミスティックアーティファクトが2体います。
 ゼックスの手札には鉄鋼の拳闘士と魔鉄の銃兵が見えます。

ルシア:「キミには、譲れない何かがあるかな?ボクにはある。大切な妹と、負けられない相手がいる!だからボクは負けない。こんなところでは終われない!」

 ルシアの中では、シオリとヒイロが同列の"譲れないもの"になっているんですよね。本当にヒイロのことが大好きですねえ~。

ルシア:「覚悟も実力もキミたちの方が上だったのかもしれない。でも、それだけじゃ足りないんだよ!」

 よくある少年向けアニメだと、「オレたちには絆がある!」みたいなことを言うところだなと思ったのですが、アニシャドの主人公組は単純な絆で結ばれているわけではないですからね。表現が難しいところです。
 群れなす飢餓で2体のミスティックアーティファクトに3ダメージを与えて破壊し、ダークエンペラーの攻撃でルシアの勝利でした。

ヒイロの両親の過去と災いの樹

 回想でいろいろと語られたので見ていきましょう。
 ヒイロの両親である竜ヶ崎エイジと竜ヶ崎アサギはともに災いの樹を研究するジェネシスカンパニーの研究員だったようです。当時はレオンも同じぐらいの立場だった様子で、今はそこから出世したということでしょう。

エイジ:「コイツは人類に叡智をもたらすと同時に…」
レオン:「災いをもたらす」
エイジ:「オレが臆病なだけかもしれないがな」
レオン:「確かにリスクはあるだろう。しかし、この祝福の樹にはそのリスクに見合うだけの対価が眠っている。それにね、エイジ。私たちには------------(聞き取れない)」 

 災いの樹から得られる成果物が何なのかはよくわかりませんね。本家のストーリーでは災いの樹はゲートのような存在であって、特にメリットをもたらすものではありませんでした。

レオン:「我々は手に入れた未知の存在に興奮していた。しかし、祝福の樹と呼ばれていたそれは、ある日破壊へと時を刻み始めた…」

 最初は安定していたものの、暴れ出したようです。当初エイジは「"けんげん"数値は安定している」と言っていました。これが"顕現数値"だとしたら、災いの樹がこの世に現れるときの安定度合いみたいなものを示しているのかなと思いました。暴走を始めたときは、顕現数値の異常確認と言っていましたね。

レオン:「この日、祝福の樹は災いの樹となり、アサギは災いの樹の依り代として選ばれた。

 実体を持たなかったものが顕現しようとして、アサギを取り込んで実体化したということでしょうか。キリストが十字架に貼り付けにされたときのポーズをアサギはとっていました。本家のストーリーで災いの樹そのものが何かを取り込むという話はなかったです。
 取り込まれたアサギを救おうとして、エイジは必死にキーボードを叩いていました。災いの樹は電子制御できるものなのでしょうか…?シャドウバースがカギとなるぐらいなので、デジタルなものなのかもしれません。
 ヒイロの家の玄関にある写真立てを横に置いて作業をしていましたね。エイジが自分の子を想う気持ちの現れでしょう。いま家に飾ってあるものは、事件のあとにレオン社長が届けてくれたのでしょうか。

エイジ:「オレは行く。封印装置は完全じゃない。災いの樹は必ずよみがえる。だからレオン、これを消し去る方法を、世界を救う方法を、オマエが創ってくれ」

 レオン社長はエイジから災いの樹の対処を頼まれて、必死にそれに応えようとしているのでしょう。歪みも見えるのですが、これも1つの友情のカタチなのかもしれません。

レオン:「事故などではない。必然だ。そして死も訪れてはいない。キミの両親は災いの樹の中で、ヒトを超えた存在となり、今も生きている」

 「ヒトを超えた存在」になっているというのが気になりますね。取り込まれただけなら、ただ「生きている」だけでも良いはずなのに。
 こういう過去があったのであれば、レオンがヒイロに執着する理由も何となくわかりますね。後述しますが災いの樹に対抗するためにシャドウバースが創られたのだとしたら、エイジはシャドウバースプレイヤーではなかったことになります。ヒイロに受け継がれている「力」とはなんなのでしょうか?


ヒイロの絶望

 決着がつく直前のやりとりが印象的でした。デッキトップから引いたカードがドラゴンナックルで絶望してしまうヒイロくんに、レオン社長は追い打ちをかけます。

レオン:「しかし残念だよ。いまのキミでは2人に会うことはできない。キミには世界を救うことも、シャドバを愛することもできない。キミは、何も成せない、何も選べない。いまのキミは何者でもない。ここまでだ。」

 清々しいまでの精神攻撃ですね。シャドバを愛することぐらいはできるだろ!wと思うのですがまあヒイロくんに効いているのでヨシとしましょう。

ルシア:「何を迷っているヒイロ!どんな絶望的な状況でも諦めない、どんなに厳しいバトルにも立ち向かう、それがキミだろヒイロ!」
ヒイロ:「…わりいルシア、らしくねえよな!こんなの。最後まで諦めねえ。それがオレのシャドバだ!」

 ルシアはヒイロのことをよく見ていて、彼のバトルの本質をぴたりと言い当てます。もはや愛ですね。

レオン:「うむ、ではどうする少年よ。何のためにバトルする?選び取って力にするが良い」
ヒイロ:「選ばねえよ。オレは全部のためにバトルする。世界を救うために、父さんと母さんに会うために、シャドバを楽しむために、そしてレオン、アンタに勝つために」

 このセリフをヒイロがしゃべるところで、後ろに小さく映るルシアが表情を変えるんですよね。心情描写が本当に細かいのですこのアニメは。
 ルシアはシオリのためにバトルをすると決め、自分のためにバトルをすることを捨てました。一方ヒイロはルシアの前で、全部を掴み取ると高らかに宣言をするわけです。この対比の構造が上手いですね。
 また、ヒイロの勝利への期待が高まるにつれ、マウラの表情が曇っていくのも印象的でした。まだ核心的なことには触れていませんが、レオンに対して抱いている特別な想いがあるのでしょう。
 ここのBGMは「大いなる決闘」のアレンジバージョンでした。世界大会の舞台でのみ流れるBGMで、テンションの上がる荘厳な一曲です。

7枚の伝説のカード

レオン:「シャドウバースの真の力を解放した。シャドウバースは単なる遊戯ではない。災いの樹を消し去るために作られた力、世界を救うカギだ」

 レオン社長のトンデモ発言です。私たちが遊んでいたのはただのデジタルカードゲームではなかったのか…。

レオン:「7枚の伝説のカード、それらをそろえて、災いの樹のもとにたどり着け。そして災いの樹の中にあるコアを破壊するのだ。キミたちならできる。だからどうか、頼む」

 まさにドラゴンボールのような展開ですね。7枚というのは当然1人1枚の計算になります。それぞれが2枚目のキリフダをもらうということでしょうか。どんなカードなのかワクワクしますね。
 初代遊戯王で、3枚の神のカードが配られたような感じなのかなと想像しています。カードゲームアニメの王道の展開です。次回は特別編で、そこからまた新たな章の幕開けですね。


棋譜

 23話と合わせて棋譜にしています。
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 何かあればご連絡ください。
YT22@シャドバ (@YT__pokeshado) | Twitter


 23話はこちら。
yterapokemon.hatenablog.com



 感想の一覧はこちら。
アニメシャドウバース カテゴリーの記事一覧 - 3度目のサザンドラ

【アズレン】イベントストーリー考察:刹那觀る胡蝶の夢 編

 2020/09/17開始のイベント「刹那觀る胡蝶の夢」のストーリー考察です。
 史実とイベントの時系列を整理したあと、このイベント独特の「夢」について簡単に解説します。その後、このイベントで新たに生まれた謎について書いていきます。

※以下イベントストーリーのネタバレをします

史実の空母「信濃

 今回のイベントは空母信濃が辿った数奇な運命が題材となっています。
 信濃はもともと大和型戦艦の3番艦として建造がスタートしたものの、ミッドウェー海戦などを経て空母を作らないとヤバイ!という状況になったため、途中で空母に作り替えることなったフネです。
 1944年11月、空襲を避けるために未完成のまま横須賀から呉へと移そうとしたのですが、紀伊半島沖でアメリカの潜水艦「アーチャーフィッシュ」の魚雷が4発命中してしまいます。本来の姿ならこの程度では沈まなかっただろうと言われているのですが、未完成であることと、乗組員の訓練も行き届いていなかったことにより浸水が止められず、初航海で沈んでしまいました。


イベントの時系列整理

 今回のイベントは信濃が起きているのか寝ているのかの区別をしっかりとつけることが大事です。
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「夢」の内容の整理

 夢の中で起きた出来事は解釈が難しいものもあるので、1つずつ簡単にみていきましょう。思い出機能で見るととてもわかりやすく、一ノ夢、二ノ夢、三ノ夢、、、と順番に「夢」を巡っていく様子がわかります。

一ノ夢:セイレーンに襲われて沈んでしまう夢

 祭儀の島を出発してすぐに、信濃は量産型の上で眠ってしまい、再び夢を見ています。
 この「一ノ夢」では、信濃たちは樫野たちとは合流せずに、鏡面海域に放り込まれ、セイレーンと戦うことになります。
 セイレーンと戦う夢は、一番多く観たものだと信濃は言っています。

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 セイレーンは様々な世界線を作り出し、実験を繰り返しています。KAN-SENとセイレーンが戦闘状態にある世界線は当然最も多いでしょうし、信濃はその夢を観る頻度が高いのでしょう。
 この夢ではテスターとの戦闘中に潜水艦から攻撃を受けて、信濃は負けてしまいます。

二ノ夢:余燼との戦いで赤城が黒キューブを使ってしまう夢

 この夢は以前の重桜イベント「翳りし満ちる影の華」のIfストーリーです。T2海域のタイトルが「翳りし、満ちる」であり、説明に「もう一つのあり得た過去」と書いてあります。時系列的には過去に当たる出来事を、「夢」として見ていることになります。
 そして我々が「影の華」のときに見たストーリーと大きく違うのが、長門が祭儀の島に来ていないことです。

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 ワタツミを奪おうとする余燼の圧倒的な力は「影の華」と同じです。この「夢」では、赤城が禁断の「黒箱」の力を使い、なんとか余燼に勝利します。赤城さんカッコイイ。

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三ノ夢:真の敵との戦いに敗れてしまう夢

 この「夢」は核心に迫る内容でしたね。4大陣営が全戦力を結集し、真の「敵」と戦う未来のお話です。信濃の「夢」は起こり得る可能性のある世界線を垣間見ているにすぎないため、この未来が我々のゲームの行く末というわけではありません。

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 4大陣営が足並みをそろえているだけでも驚きですが、なんとアンチエックス(=セイレーン)とも共闘関係にあり、しかも予備戦力として控えているようです。

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 真の「敵」が現れます。夢ではしっかりと姿が確認できないと言っているので、我々もまた姿に関する情報を得ることはできません。イラストでは竜のように見えますが、これはあくまでイメージということでしょう。

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 一瞬勝てそうになるのですが、結局は真の「敵」に押しつぶされてしまいます。信濃は1つだけピースが足りないと言っています。

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 このピースというのはストレートに考えれば指揮官のことですが、指揮官がいるからといってこんな圧倒的な戦力差が埋まるのかどうか…。

※なんでセイレーンがアンチエックスと呼ばれているの?という話はこちらに書いています。
yterapokemon.hatenablog.com

四の夢:素体の処女航海で沈んでしまう夢

 この「夢」は呉への途中と言っているので、史実の信濃の航海の「夢」のようだと当たりがつきます。

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 この「夢」は「最初」だと言っています。過去/未来の可能性を探るだけなら「夢」に順番なんてないと思うのですが、この「夢」だけは特別です。なぜなら信濃の「素体」の記憶を「夢」として見ているからです。

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 KAN-SENはキューブで作られたコピー体です。建造をすると同じKAN-SENがたくさん生まれ出てくるのは、コピー体だからです。そのコピーの大元が「素体」ですね。リュウコツに刻まれたカンレキというのは、ざっくり言うと史実でそのフネに何が起きたかを示しています。

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 浜風、磯風、雪風が護衛についていて、ユニオンの潜水艦があたりをウロウロしています。艤装は急ごしらえで、艦載機もいません。これらはすべて史実と同じ状況です。
 ここで面白いことを信濃は言っています。「素体」の記憶は信濃自身がフネかヒトか境界が揺らいでいると言っています。KAN-SENは基本的にほぼヒトですが、この「夢」の信濃はフネに近いようです。

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 また、KAN-SENはキューブから生まれたはずなのに、セイレーンがいない世界でも自分が実在しているのはなぜ?と疑問に思っています。

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 なぜならキューブはセイレーンが未来からこの世界に持ち込んだものだと思われているからです。我々もこの前提に立ってストーリーを見ていたのですが、そこが揺らぐとなると大事件です。

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 しかし信濃は慎重です。信濃はいま見ている「夢」とセイレーンが操る世界線の関連性を疑っています。セイレーンが人類にキューブを与えて、自分たちは人類の前に姿を現さなかったという可能性を疑っています。セイレーン自身が武力による脅威として存在しない世界だと人類はどうなるのかという実験をする可能性も大いにありますよね。

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 史実通り、信濃はユニオンの潜水艦に魚雷をヒットさせられ、ダメージコントロールが上手くいかず、ご自慢の大和型戦艦の装甲も空しく沈んでしまいます。

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五の夢:平和な夢

 この「夢」はものすごく平和な夢で、海域マップでも戦闘は発生せず、ただイベントストーリーを拾っていく形式でした。今までのイベントにはない新しい形だったのですごく新鮮でしたね。
 アズールレーンの存在すら希薄になるほど、平和な世界のようです。

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 ようやく信濃は、破滅を回避した「夢」を探り当てることができました。我々指揮官もこんな世界でのんびりとKAN-SENたちが暮らしている様子を眺めていたいものです。

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 信濃は天城に出会います。この世界は天城が廃艦にならず、体調が悪いながらも生きている世界です。アズールレーンとレッドアクシズの争いがないので、軍縮条約もなかったのでしょう。天城は信濃の反応から、信濃が別の世界からきたのだと見抜きます。

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 刹那の夢だとしても、信濃が望めば、それは現実に変えることができると天城は言います。これがこのイベントでの信濃の心境のターニングポイントですね。

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 そのカギは、この母校にいる「とある存在」、もちろん指揮官のことでしょう。

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 破滅の未来を回避できる「指揮官」とまで言い切っています。私たちにそこまでの力はあるでしょうか。そんなに期待されても困っちゃいますね。


このイベントで生まれた謎

謎1:信濃が観る「夢」とは何なのか?

 信濃が観る「夢」は「定め」であり、いつか起きる出来事と本人は言っています。

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 信濃本人は眠っていますから、「夢」を観ている間は現実に対して干渉することはできません。あくまで観るだけのようです。

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 滅びの運命にあらがうため、「夢」で観る出来事をつなぎ合わせ、真実を突き止めたいと言っています。

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 信濃の狙いはセイレーンのアプローチに似ているんですよね。セイレーンは人類に対して様々なシナリオでアプローチをかけて実験を繰り返し、真の「敵」に勝つ方法を探しています。
 信濃の「夢」はセイレーンが作り出す世界線そのものにアクセスしているのか、それとも起こり得る未来1つを観ているだけなのかはわかりません。いずれにせよあらゆる可能性を探って最悪の未来を回避しようとするその姿勢は同じだと言えます。

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 無数の「楔」とデータを使った演算を駆使するセイレーンに、夢を観るだけの信濃は勝てないとテスターは言っています。セイレーン側からしてみれば、巨大なスパコンビッグデータを解析させているのがセイレーンの手法で、オカルトな方法で未来の可能性を予知しているのが信濃というわけでしょうか。

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 一方の信濃も、天城との会話を経て、自分のやり方に自信を持ちました。自分の願う「夢」に想いを込めて、実現させようとするのですね。

謎2:赤城の持つ黒いキューブは何なのか?(二ノ夢)

 二ノ夢で赤城は、侵攻してきた余燼を止めるために黒いメンタルキューブの力を使います。「神穹を衝く聖歌」のときにアルジェリーを闇堕ちさせたのも黒いキューブでしたね。

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 赤城は「あなた(信濃)のような存在に使われるよりも…」と言っています。信濃に対して、黒いメンタルキューブを使うような計画があったのでしょうか。

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 これはあくまで「夢」であり、我々指揮官が「影の華」イベントで体験した出来事のIfストーリーです。我々が見ている"現在"と交わる可能性は低いと思いますが、赤城が黒いメンタルキューブを隠し持っている可能性もゼロではないのかなと思います。

謎3:真の「敵」への切り札とはなにか?北方連合との関わりは?(三ノ夢)

 三ノ夢で見た光景はいろいろと衝撃的な内容でした。
 まずは寒いところが舞台であるというのも、細かいですが大事なポイントになるかもしれません。

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 なぜかと言うと、「闇靄払う銀翼」でエンタープライズが垣間見た未来の映像も、北方連合の近くでセイレーンではない敵と戦うものだったからです。真の「敵」は北方連合の近くにやってくるのかもしれません。

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 KAN-SENたちは無策で突撃しているわけではなく、切り札を持ち込んでいるようです。

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 北方連合イベントの時にも、北方連合は独特の技術を持っているという描写が何度も出てきていました。「コア」というのは切り札にかかわるものでしょう。

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 北方連合の技術は毎回変な疑いをかけられるんですよね。この伏線は一体なんなのでしょうか。
 また、切り札とは別にワタツミも決戦の場に持ってきているようです。

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 セイレーンや余燼に狙われる宝物のワタツミは、真の「敵」に対峙するときの兵器なのでしょうか。ワタツミの正体が一向に明らかになりませんね…。気になります。

謎4:余燼と炬火(三ノ夢)

 三ノ夢では高雄がすごく意味深なことを言っています。

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 余燼という言葉には、「燃え残りの炎」という意味があります。余燼のような存在になることなく、この世界に光をもたらす存在になりたいと高雄は言っています。
 余燼のような存在になりたくないと誓ったのにも関わらず、そういう存在になってしまったという自戒をこめて、ダーク高雄は自らのことを「余燼」と名乗るようになってしまったのでしょうか。
 また、もう一つ注目すべき点は、T3の海域名が「最後の炬火」となっているところです。

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 なぜかというと、"炬火"というのはおそらくコードGが持っているもう1つの名前だからです。下記は「闇靄払う銀翼」でエンタープライズが見せられた謎の記憶の一部です。

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 炬火は「たいまつ」とか「かがり火」のことを指す言葉です。なので、海域名では単に最終決戦に臨むKAN-SENたちを比喩した言葉として使われているだけなのかもしれません。でもそれにしては、思わせぶりなタイトルをつけるなあと思ったのでここで言及しておくことにしました。

謎5:信濃の夢に干渉できる謎の声の正体は?(四ノ夢)

 四ノ夢では、謎の声が信濃を呼びます。信濃はこの声に心当たりがない様子です。

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 さすがにノーヒントすぎるので、この声が何者なのかは今後に持ち越さねばならない謎になりそうです。
 これも指揮官なのかな?というのがストレートな推測ではありますが…。「夢」にまで干渉できるなんてすごいですよね。

謎6:信濃の力と覚醒

 「夢」を巡った結果、信濃がテスターに見せる反応は、演算によって導き出された結果とは異なるものになりました。ただ、あまりにも違いすぎて、テストにならないようです。指揮官との接触がないので覚醒しているわけでもないと判断されています。

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 というわけでテスターが導き出した答えが、信濃も「観測」ができるということです。「観測」とはなんなのでしょうか?

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 セイレーンの区分として、観測端末というものが別にあるのでしょうか。
 後日談にも繋がってきますが、アビータたちがやってくるその前座として、信濃と戦ってデータを蓄積したいみたいです。

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 信濃の反応は覚醒に近いながらも覚醒ではなく、演算システムの不具合をテスターは疑っています。

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謎7:なぜ信濃は祭儀の島で寝ていた?重桜の上層部の狙いは?

 能代信濃の扱いに疑問を呈しています。

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 これは仰る通りで、なぜ信濃は祭儀の島で寝ていて、危険を冒してまで本島に移動させられたのでしょうか。
 信濃がどのような陰謀に巻き込まれているのか、という話なので、なんとなくですが次の重桜イベントが来れば答えがわかるような気がしています。

謎8:赤城とオブザーバーの取引内容は?

 思い出#41がこのイベントの後日談の1つです。赤城がオブザーバーと接触を図る部分です。
 ワタツミには信濃の力と関係があり、セイレーンたちも元々そのことを知っていたようです。

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 ワタツミは三ノ夢では兵器になっていましたが、信濃の力に関係があるんですかね。翳りし満ちる影の華で登場してからだいぶ経ちますが、まだ正体がわかりません。
 赤城は信濃がテスターに襲われたことが気に食わない様子です。

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 いままでのイベントストーリーでは赤城はカミと呼ばれる大いなる存在に心を奪われ、その力を取り入れようとしていました。我々の目線だとカミとはセイレーンのことなのかなと思っていたのですが、どうやらそうではないようです。

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 赤城はオブザーバーと何らかの取引をしていて、鏡面海域の情報を教えるように要求していたようです。今回のイベントのように突然現れると危ないですからね。

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 オブザーバーは言い訳をします。あの「楔」というのは信濃のことを言っているように見えます。

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 赤城さんはセイレーンにかなりお怒りのようですね。赤城はセイレーン側に立っているわけではなく、利用しようとしているだけのようです。赤城とオブザーバーがどのような取引をしたのかが、今後の重桜イベントの焦点になってきそうです。

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謎9:セイレーンの下層と中層

 赤城との会話の最後で「お客さんがきた」と言ってオブザーバーは逃げ出しました。そのお客さんについて、セイレーンたちが会話をしています。
 ピュリファイアーいわく大ピンチとのこと。

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 目標は3つなので、3匹来たようです。識別子で照合もできている様子。

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 現れたのは「アビータ」です。

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 「開かれし紺碧の砂箱」イベントにて立ち絵だけ見えていた、中層プログラムです。我々から見るとド派手ですが、オミッターからみるとしょぼく見えるみたいです。この姿ではないのかもしれません。

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 アビータたちはコードGと余燼が実験場を荒らしまわるのを阻止したいみたいです。

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 そして、エネルギー変動が微小なので、別の世界から飛んできても観測しにくいみたいです。

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 オブザーバーたちは、「零」やアビータとは対立しているような言いぐさを以前からしています。

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 その根本原因は、「零」たちが下位プログラムを軽んじられているのが原因のようです。

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 「零」たちの目的はコードGたちのみです。一方で、オブザーバーたちはこの世界のKAN-SENが覚醒するかどうか実験をしているので、目的が違うということですね。

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 コードGたちはオブザーバーたちにとっても邪魔な存在だったので、零たちに対処を任せることができれば、この世界で動きやすくなります。
 また、オブザーバーが面白いことを言っていました。セイレーンたちはいろんな世界線に同じ名前で存在しているようですが、交信が禁止されているのはなぜなのでしょうか。交信したほうが効率は良さそうなのに。「零」たちも指揮官の持つ力が気になっているようですね。

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 「零」はソウゾウシュやシンパンシャと近しい距離にあったようだということが過去のイベントからわかっています。「零」の動きを通して、ソウゾウシュ・シンパンシャの狙いを探っていきたいようです。セイレーンも一枚岩ではなさそうですね。

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 アビータが指揮官のいる世界に侵攻してきたということで、いずれは戦うことになるのでしょうね。楽しみです。


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過去のイベントストーリー考察
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