3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - 孤島激震編

 2021年6月22日開始のイベント「孤島激震」のストーリーを整理していきます。初のライン生命の内情に迫るお話でした。


目次

時系列整理

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 このイベントの時系列は比較的単純です。サイレンス、メイヤー、ミュルジスがバーで会話するシーンを現在だとしたら、そこから過去を順に振り返っている形になります。
 マンスフィールド監獄が荒野に留まっている間は外から干渉することはできません。監獄に出入りができるのは、都市に停泊しているときのみです。

ライン生命の組織図

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 バーで会話している3人はライン生命の関係者なので、まずはライン生命の組織図から見ていくことにします。
 今回のイベントでライン生命を構成する部署と「主任」と呼ばれる長たちの名前明らかになりました。「課」の長なのだから「課長」と呼ぶのが適当だと思うのですが、「主任」なのはなにか理由があるのでしょうか。(日本企業だと主任は平社員が最初にもらう肩書ですよね…)
 左からざっと部署を見ていきましょう。

構造課

 構造課はサイレンスがライン生命にいたときに所属していた部署です。主任はパルヴィスという人物です。この人の名前は初登場でした。イベントには出てきませんでしたね。

生態課

 生態課はミュルジスが主任を務めています。生き物とか自然環境を研究するのでしょうか。ミュルジスは以前のイベントに出てきていました。

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 戦地の逸話のイフリータの回で、こっそりロドスにやってきてイフリータに会いに来ていました。時系列的にはおそらく孤島激震が先です。バーでの会話の中でミュルジスはイフリータが死んでしまったと思っていたようなので。

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 上の「そのイフリータっていう実験体」という発言は、イフリータのことは全然知らないですよとメイヤーにウソをつくための演技でしょうか。腹黒そうな人です。
 戦地の逸話イベントの開始と同時に実装されたマゼランのプロフィールにもミュルジスの名前は出てきていました。ライン生命にいたころ、イフリータ、ミュルジス、マゼランの3人は仲が良かったと書いてあるので、「そのイフリータっていう実験体」というセリフには悪意を感じます。

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エネルギー課

 その名の通りエネルギー資源、おもに源石を研究しているのでしょうか。主任のフェルディナンドは今回の事件の黒幕的存在です。ただ、ハイドブラザーズの背後にエネルギー課がいるのは間違いないものの、アンソニー暗殺計画については直接命令を出したわけではなさそうでした。

エンジニア課

 エネルギー課と繋がりが深いのがエンジニア課です。メイヤーがここに属していて、いまはロドスへ派遣されています。各課に実験設備を提供するのが仕事のようです。
 マゼランのプロファイルに「設備開発課」という名前も出てくるのですが、エンジニア課と同じものを指しているような気がします。

警備課

 最後が警備課です。サリアはここの前の主任でした。
 セ●ムとかア●ソックみたいな警備専門の会社に委託するのではなく、研究所が自前で部署を持っているのは面白いですね。よっぽど危険な実験をするので、腕が立つ人間を内部に抱えておかないといけないのでしょうか。それとも外部には1ミリも情報を漏らせないようなことをしているのか。
 下の画像で、オレンジの付箋に2か所と、警備課の現主任のところにバツ印がついているのが気になりました。もしかして現主任は死亡している…?

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その他

 マゼランとフィリオプシスのライン生命での所属部署は不明です。上の組織図に挙げた5つのうちのどこかなのか、名前が明らかになっていない他の部署なのか、はたまた無所属なのか、いろんな可能性がありそうです。
 そしてライン生命を束ねる「統括」にも言及されました。ミュルジスは「彼女」と言ったので女性のようです。女性が強い会社ですね。「この大地の誰にも想像できない…あたしでさえほんの僅かしか推し量れないような場所を目指している」人物とのことです。純粋な天才といった感じでしょうか。敵に回すと手ごわそうな人ですね。

全体の勢力図整理

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 今回描かれた事件の全体構造はこんな感じです。アンソニーを巡って3つの陣営の立場が交錯しているという形になります。
 アンソニーマンスフィールド監獄から救助しようとしているのがサイレンス陣営とミュルジス陣営で、ハイドブラザーズ陣営はアンソニーの暗殺を企てました。
 それぞれの陣営の首謀者は監獄の外にいて、監獄の内側ではその代理戦争が行われた形です。3つの陣営がなぜアンソニーの身柄に興味を示したのかは、それぞれ異なります。図に番号を振った順番に、詳しくみていくことにしましょう。

詳細な人物関係図整理

①サイレンス陣営

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 サイレンスがアンソニーの救助を計画した動機とその方法を見ていきます。

サイレンスの疑念

 イフリータの事件でサイレンスはライン生命を辞めてロドスに転職しました。パルヴィス主任からもらったデータをロドスに来てから改めて分析してみたところ、ライン生命がいろいろ怪しい動きをしていること、そしてアンソニーが大きな陰謀に巻き込まれていることに気づきます。
 サイレンスはそれをケルシーに相談しました。ロドスはライン生命とパートナー協定を結んでいますから、公に動くわけにはいきません。しかしアンソニーの身柄を確保することは、仮にライン生命と交渉を行うとしたら役立ちます。というわけでケルシーはサイレンスの計画をこっそり支援してあげます。(マウンテンのプロファイルにこの辺の事情が書かれています)
 サイレンスはケルシーには事情を相談していましたが、それ以外のオペレーターにはクルビアに器材を買い付けにいくと嘘をついて、付いてきてもらっていました。サイレンスはメイヤーを騙してしまったと罪悪感を感じていましたね。

カフカとサイレンス

 サイレンスはアンソニー救出をカフカに依頼することにしました。カフカはサイレンスが外勤しているときに偶然出会った人物で、グレーゾーンを生きる「筋者」です。(カフカのプロファイルに書かれています)
 まともな生き方をしてほしいと、サイレンスはカフカに過去にもいくつか仕事を依頼していたみたいですが、今回の仕事はまともじゃありませんでしたね。サイレンスとカフカの過去話はあまり描かれていません。
 カフカは自分の身を気にかけてくれるサイレンスを助けたいという想いで今回の依頼を引き受けました。サイレンスが依頼した時点ではハイドブラザーズが暗殺を企てているとは知らなかったため、カフカへの依頼は脱獄の出引きだけでした。

パインコーンの恩返し

 カフカは計画の協力者としてパインコーンを探し出します。
 パインコーンの父が建設現場の事故で両腕を失いかけていたとき、雇い主や保険会社は契約の抜け道を使って医療費負担を逃れようとしたのですが、それを知ったアンソニーの鶴の一声で父は助かりました。(パインコーンのプロファイルに書かれています。)
 カフカはその恩返しをしないかとパインコーンに持ち掛けて、計画に引き込んだのですが、監獄に潜入して脱獄の助けをするとは言わなかったのでしょうね。騙されたとパインコーンは言っていました。
 一方、アンソニーは自社の非人道的な振る舞いに怒っただけであって、自分がどこの誰を助けることになったのかは全然知らなかったし、興味もなかったことでしょう。



②ハイドブラザーズ陣営

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 暗殺を企てていたハイドブラザーズ陣営を見てみます。

フェルディナンドとハイドブラザーズ

 フェルディナンド主任はアンソニーのような不確定要素を好まないだろうとミュルジスは言っていましたが、ハイドブラザーズに直接命令を下したかどうかについてはイベント中で明言されませんでした。
 ハイドブラザーズとしては、完膚なきまで叩きつぶしたはずのサイモン社の、CEOの一人息子がまだ生きているというのは気分が悪いため暗殺しようとしたものと思われます。
 アンソニーは6年もの間、監獄の中にいました。ハイドブラザーズとしては6年間もチャンスがあったのに、今まで見てみぬふりをしていたことになります。なぜこのタイミングでことを起こそうとしたのか、理由はわかりませんでした。
 パルヴィス主任やミュルジス主任はハイドブラザーズの動きを裏で掴んでいて、救出のタイミングを間に合わせようとしたのかなと思いましたが、こちらに関しても確たる証拠は見つけられませんでした。

切り札ジェッセルトン

 ハイドブラザーズはたくさんの暗殺者を雇いました。その中の切り札的存在がジェッセルトンでした。彼はビーチブレラ社のエージェントです。
 ビーチブレラはクルビアの製薬会社です。なぜ製薬会社がエージェントなんて雇っているのでしょうか?(ロドスも人のことを言えませんが…。)

 彼はイベントの中ではジェッセルトン・ミラーと名乗り、「ジェネラス・J」という偽名を使うシーンもありましたが、敵図鑑ではジェストン・ウィリアムズと表記されます。

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 クルビアの「ウィリアムズ」といえば、ロスモンティスに非道な実験を施したローキャン・ウィリアムズが思い浮かびますね。血縁者なのでしょうか。
 ジェッセルトンはライン生命の警備課に就職しようとしたのですがサリアに面接で落とされてしまったという過去の失敗談を暴露されていました。にもかかわらず皮膚の下に小さな金属板を埋め込むライン生命の人体改造を施しているらしく、ライン生命との関係性が謎です。

ロビンの復讐

 ジェッセルトンは自身でアンソニーを暗殺できると自負していましたが、彼自身が面白がるためにロビンに暗殺を依頼しました。当時警備会社で働いていたロビンの身辺調査をしたようです。
 ロビンの父はブラッククラウド貿易というハイドブラザーズの関係会社の社長を務めていました。ハイドブラザーズがサイモン社を潰そうとしたとき、サイモン社の最後の反撃によってブラッククラウドが壊滅的な被害を受けました。ロビンの父は事業を立て直すことができず、酒に溺れて体を壊してしまいました。
 ロビンはアンソニーに個人的な恨みがあるわけではありませんし、父が落ちぶれた原因は父にも落ち度があると知りながら、環境のせいにしていた自分に気づいているようでした。最終的にロビンはアンソニー側に寝返り、脱獄の助けをしたあとロドスに来ることになりました。
 ジェッセルトンは面接に落ちるし、ロビンを引き入れたことは裏目に出るし、動機が小物だし、大口を叩いた割りにサリアに簡単にやられてしまうし、良いところなしでしたね…。

③ミュルジス陣営

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 3番目がミュルジス陣営です。

ミュルジスの目的

 ミュルジスがアンソニーの身柄を欲した理由は、ライン生命内部の権力争いにあったようです。ハイドブラザーズとの関係が裏にあるため、エネルギー課主任のフェルディナンドにとってアンソニーの存在は邪魔です。ミュルジスはフェルディナンドを牽制する材料としてアンソニーを使いたいと考えたようです。
 ミュルジスは監獄に潜入してアンソニーの身柄を抑えてもらう役割を、サリアに依頼します。サリアがいつから看守として監獄に入っていたかはわかりませんでしたが、遅くともカフカたちと同じタイミングだったのではないかと思います。

サリアの真意

 依頼を受けた時点でサリアはライン生命を辞めていたはずです。なぜいまさらミュルジスからの依頼を受けたのかと言えば、サリア自身もアンソニーの身柄を抑えたいと考えたからでしょう。ミュルジスから支援を受けつつ、最後の最後で裏切ることを計画していたのだと思われます。というわけでミュルジス陣営は実は2つに割れていました。
 アンソニー争奪戦の最終的な勝者はサリアになりました。サリアは盾を構えて周りを治療しながら戦う人ですが、格闘術に優れていて、両拳を武器に使うと戦闘能力は非常に高いと言われています。その一端が垣間見えましたね。(サリアのプロファイルに書かれています)
 サリアの動機は、ミュルジスあるいはフェルディナンドの手にアンソニーが渡ることを阻止したいというものでした。サリアは自身の元にアンソニーを置くのではなく、あっさりとサイレンスに引き渡しています。ロドスにいるならそれで良いと考えたのでしょう。
 サリアはすでにライン生命を辞めているので、権力闘争そのものに興味はないはずです。しかしわざわざ古巣のいざこざに手を出しているということは、ミュルジスやフェルディナンドの力が強まることは危険なことだと考えているのでしょうか。だとしたらこの2人はよっぽどヤバい人だということになりますよね…。

バーのクライマックス

 イベントの最終局面、ミュルジスがサイレンスとメイヤーをバーに呼び出した理由を語ります。ミュルジスは交渉相手がロドスならば、アンソニーを取り戻せるという可能性を感じているようです。サイレンスがライン生命に戻る手助けをしてあげるから、ロドスとの交渉を繋いでほしいと持ち掛けます。
 ミュルジスの誤算は、サイレンスがライン生命に戻りたいとは思っていないということでした。サイレンスへの取引材料が何もないので、交渉は決裂します。ミュルジスは一瞬戦闘モードに入りかけますが、アンソニーを呼んでおいたサイレンスの機転の勝利でした。
 ミュルジスは水を操るアーツを使うようで、水で作った分身で会話をしていました。すごい便利で、上手く使えばいろんなことに利用できる力です。立ち絵の表情差分も多いので今後オペレーターになる可能性もあったりするのでしょうか…?Wという前例もあることですし、今後敵になるのか味方になるのか全然わかりませんね。

感想

 今回のイベントは、ストーリーだけを追っていくと手に汗握る冒険小説のような仕上がりで、脱獄の経緯がスリリングに描かれています。ストーリーラインの面白いところだけを描いているので、読んでいて楽しかったです。
 なぜこういう仕上りになるかと考えてみると、今回のイベントストーリーはテキスト量が比較的少なかったからなのかなと思いました。マリア・ニアールは今回の1.5倍ほどありました。
 テキストが少なくて済むのは、登場人物のバックボーンをわざわざイベント中で補足しなかったのが主な理由だと思います。主人公側であるにもかかわらず、カフカやパインコーンが何者なのかというのはイベント中では全然語られません。
 ライン生命の人たちも含め、登場人物のほとんどがオペレーターであるため、本人たちの設定はプロファイルに書くことができ、イベントストーリーがコンパクトに収まったというわけですね。逆にオペレーターではないミュルジス、フェルディナンド、パルヴィスという主任たちについては語られることが少なかったので、多くは謎のまま終わってしまいました。
 今回のイベントのメインはあくまでも脱獄の物語でした。ライン生命の内情に迫るイベントでもあったものの、とりあえずお偉いさんたちを整理しておきましょうというところに留まりました。イフリータの事件もまだまだ全容が明かされなさそうです。
 ライン生命については今後のイベントを楽しみに待ちましょう。

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