3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【原作勢目線】アニメシャドウバースF 21話感想-超えて見せなきゃ話にならない

 アニシャドFの21話の感想文です。

ツバサ vs レン

5ターン目

先攻5T:ツバサ
 後攻2ターン目でアミロスの体力が削れて、そこからレンがヒーローフォロワーのギミックで盤面を押しまくっていました。レンの盤面は4/4, 3/1, 2/2, 1/1の4面です。ツバサの体力は8まで削れています。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

ターコイズシスター
5コスト2/4→3/5
守護
自分の場の守護と疾走を持つフォロワーが攻撃したとき、相手のフォロワーすべてと相手のリーダーに3ダメージ
進化後:疾走

 進化のスタッツ上昇が+1/+1のみですが、進化後は疾走を持つことで疾走+守護の条件を満たし、自分の常駐能力を働かせることができます。相手のリーダーに攻撃すれば6点パンチ+3点AOEというすごいカード。
 4/4の進化後フレイムソルジャーを残すと次のターンで即負ける可能性があるので、ここは盤面の全処理のためにフレイムソルジャーに攻撃しました。ターコイズシスターの体力が削れますが、ジュエルシュラインの効果で+3/+3されるので6/4で残ります。

後攻5T:レン
 一気に盤面をひっくり返されてしまいましたが、体力は有利なので継続して攻めていきたいところ。アニメオリジナルカードをプレイします。

鉄壁のガードナー
5コスト3/6
守護
ファンファーレ:自分の場にダメージを受けているフォロワーがいるなら、「次に受けるダメージを0にする」を持つ
ラストワード:自分のリーダーを3回復

 ファンファーレ効果は2枚目をプレイしたときに働きました。このターンは盤面にフォロワーがいないので働きません。フレイムソルジャーが残っていたらこの効果も働いていたのでツバサは危なかったですね。
 鉄壁のガードナーを進化してターコイズシスターを上踏みしてターンエンドでした。鉄壁のガードナーは5/2守護で場に残ります。


6ターン目

先攻6T:ツバサ
 先攻4ターン目に置いた詠唱:白翼への祈りが割れてホーリーファルコンが出てきます。
 サファイアプリーストをプレイ。ライト戦に続く登場です。

サファイアプリースト
4コスト3/4→5/6
ターン終了時:このターン中に自分のフォロワーが3回以上攻撃していたならカードを3枚引く
進化時:自分の手札の結晶1以下のカードを1枚選び、結晶で場に出す

 今回は初めて進化時能力が働きました。手札にあったルビーファルコンが対象になり、結晶として場に出てきます。1コスト踏み倒しの進化時能力なのでそんなに強くはありません。
 ルビーファルコンも再び登場。疾走フォロワーの攻撃でさらなる疾走を作り出す、ツバサのデッキの第2のエンジンといったところでしょうか。

ビーファルコン
6コスト3/3
結晶1:カウントダウン3:自分のフォロワーが相手のリーダーに攻撃するとき、ランダムな自分のフォロワー1体(攻撃するフォロワーは除く?)は疾走を持つ
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疾走
自分のフォロワーが相手のリーダーに攻撃するとき、ランダムな自分のフォロワー1体(攻撃するフォロワーは除く?)は疾走を持つ

 進化後サファイアプリーストで鉄壁のガードナーを上踏みしました。鉄壁のガードナーのラストワードでレンの体力は3回復して20に戻ります。
 煌翼の戦士・リノをプレイしたあと、アミュレットから出てきたホーリーファルコンで相手のリーダーに攻撃します。ルビーファルコンの効果でランダムなフォロワーに疾走が付与されますが、先にプレイしておいたリノに付与されました。サファイアプリーストについたらこのターンは終わりでした。「ツいてる!」と言っていましたね。
 リノで相手のリーダーに攻撃します。このときもルビーファルコンのトリガーを踏んでいますが、すべてのフォロワーが攻撃済みなので演出は省かれました。
 ターン終了時、フォロワーが3回攻撃したのでサファイアプリーストの効果が発動します。カード3枚引きました。疾走+守護を持っているフォロワーはいないのでジュエルシュラインの効果は働きません。5/1守護, 2/2, 2/1という横並びです。

後攻6T:レン
 アニメオリジナルカードをプレイ。

ヒロイックエントリー
6コストスペル
マッハナイト1体を場に出し、カードを2枚引く
「相手の場のフォロワーの数」が自分より多いなら、自分のPPを5回復。 

 マッハナイトは3/3疾走のカード。普通にプレイするなら6/3/3疾走で2枚ドローという平凡な能力です。
 ツバサの場は3面なので追加効果が働き、PPが5回復します。この能力が働くと1/3/3疾走で2枚ドローという化け物カードになります。極端。相手の場のフォロワーの数が多いならというテキストはロイヤルで昔からずっと使われてきたものですが、ヒーローにも似合いますね。
 余った5コストを使ってクイックブレイダーと勇猛たる騎士をプレイしました。勇猛たる騎士を進化してホーリーファルコンを上踏み、クイックブレイダーで5/1になっていたサファイアプリーストと相討ち、マッハナイトでリノを上踏みしました。リノの交戦時能力でレンは1ダメージを受けて体力は15です。
 ツバサの体力は依然として8しかないので、リノを無視してマッハナイトはリーダーを狙うという選択肢もありかなと思いました。リノには疾走がついているので少しリスキーではありますが。
 レンの盤面は4/2, 3/1, 2/2です。


7ターン目

先攻7T:ツバサ
 2枚目の詠唱:白翼への祈りをプレイして、気高き教理でカウントダウンを2進めて割ります。3コスト払って2/1疾走+1枚ドローというプレイ。
 そしてキリフダを登場させます。

ダイヤモンドマスター
2コスト2/2
能力によって破壊されない
このフォロワーが場にいる限り、(自分の?)ランダムなフォロワー1体を対象にする能力が働くとき、その対象は必ずダイヤモンドマスターになる
すでに持っている能力を得たとき、代わりにランダムな自分のフォロワー1体にその能力を与える
相手のフォロワーを攻撃時、このフォロワーが疾走と守護を持つとき、ダメージを与え合う前に相手のフォロワーを破壊する

 レンの盤面には3体フォロワーがいますが、ホーリーファルコンは相手のリーダーを攻撃しました。こうしないと結晶ルビーファルコンのトリガーが引けないからです。効果でダイヤモンドマスターに疾走がつきます。
 アズライトメイデンが登場します。

アズライトメイデン
2コスト1/3
守護
ファンファーレ:ランダムな自分のフォロワー1体は守護を持つ
ターン終了時:破壊されたときに疾走と守護を両方持つフォロワーがいたとき、その中から1枚をランダムに1枚手札に加えて、疾走と守護を与えて+3/+3する

 場に2体フォロワーがいますが、守護のランダム付与はダイヤモンドマスターに吸い寄せられます。
 ダイヤモンドマスターは疾走を持っているのでこのターンに攻撃できます。リーダーに攻撃すればルビーファルコンのガチャが引けて、アズライトメイデンにも疾走がつく可能性があります。しかし1/3のアズライトメイデンが走ってもあまり意味はありません。
 ということでダイヤモンドマスターは勇猛たる騎士を攻撃しました。疾走と守護を持っているので、ダメージを与え合う前に破壊できます。
 ターン終了時にダイヤモンドマスターが+3/+3されます。アズライトメイデンの効果でターコイズシスターが手札に帰ってきて、疾走と守護を持って+3/+3されます。ツバサのデッキはアズライトメイデンのやっていることが一番ヤバイですね。2/1/3守護でファンファーレもあるのに、無からカードを1枚持ってきて打点を生み出せるのがすごい。
 レン側は2/2と3/1が残りました。ツバサの盤面は5/5守護, 1/3守護, 2/1です。

後攻7T:レン
 2/2と3/1が場残りしているので、守護を片付けてさらに3点出せればレンの勝ちです。しかし有効なカードがなかったらしく、2/2と3/1で5/5のダイヤモンドマスターと相討ちしました。
 アルビダの号令をプレイします。2/3守護と3/2疾走を生み出す6コストスペルです。1/3のアズライトメイデンを上踏みしてターンエンド。レンの盤面は2/3守護と3/1、ツバサの盤面は2/1が残りました。


8ターン目

先攻8T:ツバサ
 前のターンにアズライトメイデンで加えたターコイズシスターをプレイします。+3/+3されて疾走+守護を持ちます。
 ターコイズシスターでパイレーツに攻撃しました。3点AOEが先に飛ぶので、ターコイズシスターは無傷です。
 2枚目のエメラルドメイデンをプレイします。
 場残りしたホーリーファルコンで相手のリーダーを攻撃します。結晶ルビーファルコンのトリガーが引かれ、プレイしておいたエメラルドメイデンに疾走が付与されます。ここもラッキーです。
 エメラルドメイデンは素で守護を持っているので、これで疾走+守護の条件を満たします。エメラルドメイデンで相手のリーダーを攻撃するときに、ターコイズシスターの3点が再び働きます。3+2+2+3点でこのターン一気にレンの体力を削り、レンの体力は3点まで追い詰められました。
 ジュエルシュラインの効果でターコイズシスターとエメラルドメイデンが+3/+3されます。エメラルドメイデンの効果でランダムなフォロワーに守護が付与され、ホーリーファルコンが選ばれました。ツバサの盤面は8/10守護, 5/6守護, 2/1守護です。疾走+守護フォロワーを撃ち漏らすと次のターン以降もドンドンデカくなるので、レンが次のターンの8コストでキレイに処理できるのかが試合の分岐点となる場面です。

後攻8T:レン
 予想外でしたがレンはこのターンに盤面を処理するだけではなくてツバサの体力をゼロにしてしまいました。
 「絶対無敵の大正義!出でよ、ヴァリアントフェンサー!」ということでレンのキリフダが登場しました。

ヴァリアントフェンサー
4コスト4/4→6/6
このフォロワーが受ける4以上のダメージは3になる
ファンファーレ エンハンス8:「EPを消費せずに進化できる」を持つ。自分の手札が7枚になるまでカードを引き、自分の手札のヒーローフォロワーすべてを+1/+1して、ターン終了時までコストを0にする
進化時:自分のリーダーは「自分のターンごとに1回、プレイしたヒーローフォロワーを+0/+3して、突進を与える」を持つ

 いきなりエンハンスでの登場だったので効果がたくさんありました。
 まず常駐効果としてダメージカットを持っています。そして進化時能力でリーダー付与効果があります。ここまでのデザインでも十分強くて、後攻4ターン目にぜひ進化を切りたい一枚です。ヒーローフォロワーの体力が上がって突進がつけば、後続のヒーローフォロワーの効果が働きやすくなります。
 さらにエンハンスの話。エンハンス8で無料進化というのは進化時にリーダー付与効果を持つフォロワーならよくある形です。無料進化だけならエンハンス6か7だったでしょうか。
 すごいのはそのあと。自分の手札が7枚になるように引きます。最大7枚ドロー。手札のヒーローフォロワーがすべて+1/+1されてコストが0になります。大量ドローで山札に祈ったり、手札にあらかじめヒーローフォロワーを貯めておいたりすることで、一気に盤面形勢を狙えます。
 感覚的にはオクトーの奥義ですかね。手札にあるロイヤルフォロワーを全部叩きつける感じが似ている。

 ヴァリアントフェンサーを進化してターコイズシスターに攻撃しました。ターコイズシスターは8/4。ヴァリアントフェンサーはダメージカットがあるので6/3。ヴァリアントフェンサー自身が、フォロワーの体力が削れた状態を作り出しやすいという点で、ヒーローデッキにふさわしいキリフダです。
 2枚目の鉄壁のガードナーをプレイします。リーダー付与効果が働いて突進を持ちます。ヴァリアントフェンサーの能力で+1/+1、リーダー付与能力で+0/+3されてスタッツは4/10。これでターコイズシスターを突破です。 
 続いて2枚目と3枚目のマッハナイトをプレイ。ヴァリアントフェンサーはこのカードと1番相性が良いですね。削れたフォロワーがいればPPが2回復するので、-2コストでプレイができます。
 疾走を持つマッハナイトはリーダーを狙いたいので、残り1つだけ空いた盤面を使ってツバサの守護を剥がしにかかります。クイックブレイダーでホーリーファルコンを、ブリッツランサーでエメラルドメイデンを攻撃。エメラルドメイデンの体力は3残りますが、最後の詰めで2枚目のフレイムソルジャーをプレイし、ファンファーレの4点で破壊しました。
 4/4疾走のマッハナイト2体がリーダーに攻撃して、ツバサの体力をちょうど8点削り切っての勝利でした。




"好き"で応えること

 20話のラストで「アタシの"好き"を見せてあげる」と宣言したツバサは、12話と同様に疾走と守護を巧みに操る戦術でレンに猛攻をしかけました。
 ツバサのデッキを勝手に「宝石ビショップ」と名付けたレンは、ツバサも自分の"好き"をシャドバで表現しているんだなあと感じ取ったことでしょう。「私のヒーローロイヤルだって負けてませんよ!」という言葉にはデッキの組み方が同じであるという目線を感じました。
 20話に引き続き、レンは自分のことをさらけ出していました。この歳になっても特撮ヒーローが好きでいることをコンプレックスに感じていたものの、シャドバはそれを思いっきり表現できる舞台なのだと。その言葉はツバサに響いていたことでしょう。

レン:「セブンスフレイムが好きです。ツバサ先輩のことも好きです。キレイで、カッコよくて、いまこうして、自分の"好き"を見せてくれました!どんなに大人になっても、本気で好きなものは捨てられないと思います。私にとってのヒーローみたいに。悩んでも迷っても、でも大好きならきっとそれでいいんです!私はこの部活とも、ツバサ先輩ともそうなりたいです。ううん、そうなります!」

 あまりにもストレートな好意にツバサは面食らったと思うのですが、バトルの展開と合わせることで彼女にも熱が入っていきます。自分にもレンのようにシャドバをしていたころがあった。"好き"を表現することの楽しさを思い出したのかもしれません。

ツバサ:「熱かったよ、アンタの"好き"」

 ツバサとレンの関係性の第一歩は、お互いの"好き"をぶつけることから始まったのだと思います。学年が異なり、人間としても全く違うタイプの彼女たちでも、こうやって関係を築くことができる。ホビーやオタクといった文脈ではなく、あらゆる人間関係に通ずる普遍性とさわやかさを持った、ものすごく健全な関係の築き方だなと思いました。


繋がりを作ること

 少し話は前後しますが、ツバサは新しい関係性を築くことに躊躇をしていました。

ツバサ:「繋がれば繋がるだけ、離れたときの寂しさも増すんだよ。どんなに仲良くなっても、いつかは離れるときがくる。ずっと一緒なんて無理。だったら初めから、誰ともつながらない方がまし。ってアンタにはわかんないか、1年生」

 敬愛するセイラ先輩との別れや、サードフェザーの活動停止を経験したツバサは、別れが怖くなってしまったのでしょう。セブンスフレイムの面々とも、必要以上には踏み込んだ関係にならないようにしていたのもそのため。しかしこのバトルでツバサの心は動きました。
 試合後レンが海に落ちたときに、靴を脱いでツバサも海に入ったのが象徴的でとっっっても美しいシーンだなと思いました。目線を合わせて、同じ高さで、同じ冷たさを感じてレンと対話をしようという意志を感じました。
 別れの辛さを知っているツバサにとって、レンと関係を深めることは勇気が必要なことです。しかしレンはあまり実感を持っていません。そのギャップを認識しつつも、ツバサは一歩踏み出してレンともっと仲良くなろうと足を踏み出しました。おっかない先輩に声をかけにいったのはレンの方ですが、実はツバサの方も勇気を奮い立たせたんじゃないかと。応援したくなりますね。






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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 20話感想-だからすっごく楽しいです!

 アニシャドFの20話の感想文です。

ツバサ vs レン

1ターン目

先攻1T:ツバサ
 ジュエルシュラインをプレイ。

ジュエルシュライン
1コストアミュレット
場に出たときカードを1枚引く
ターン終了時:自分の場の守護と疾走を両方持つフォロワーを+3/+3する

 ツバサのデッキの核となるカードです。守護と疾走の両方の獲得を目指します。

後攻1T:レン
 いきなりデジフレが登場。珍しいパターンですね。

スピアナイト・アミロス
1コスト1/2
攻撃時:自分の場に他のヒーローフォロワーがいるとき、自分のターン終了時まで自身を+1/+0する

 条件付きで攻撃が上がって疑似的に1/2/2になるカードです。


2ターン目

先攻2T:ツバサ
 2/1/3守護のスネークプリーストをプレイ。ツバサの手札には2/2/2の煌翼の戦士・リノがあったのですが、レンが盤面を無視して体力を詰めてくることを警戒して守護を出しました。ここでリノを出したとしても通るのはアミロスの1点だけ(効果で+1点)なので、上踏みできるリノの方がよかったのではと思います。

後攻2T:レン
 思いもよらない形でツバサの判断は裏目となりました。
 まずはアミロスでスネークプリーストを攻撃します。スネークプリーストは1/2、アミロスは1/1になります。
 続けてアニメオリジナルカードをプレイ。

フレイムソルジャー
2コスト2/2→4/4
(ヒーロー)
ファンファーレ:自分の場にダメージを受けたフォロワーがいるなら相手のフォロワー1体に4ダメージ
進化時:自分の手札のヒーローカードのコストを2下げる

 条件付きで4点飛ばしながら登場する2/2/2です。ピンチに駆けつけるヒーローのイメージで、場に体力が削れたフォロワーがいるときに能力が発動するのがレンのヒーローデッキのコンセプトのようです。
 2/2/2のリノを出していればアミロスの体力は削れなかったので、レンのデッキを知っていればリノからプレイしたんじゃないかなと思いました。知らないものは警戒のしようがないので仕方がないですね。
 「フォロワーの体力が削れたとき~」というトリガーを用いるテーマはドラゴンにありますが、「削れているフォロワーが場にいるとき~」というヒーローデッキのコンセプトはアプリ版にもまだありません。
 ヒーローデッキというと遊戯王のイメージが強く、シャドバには全然その手のカードがありませんね。


3ターン目

先攻3T:ツバサ
 エメラルドメイデンをプレイします。

エメラルドメイデン
3コスト2/3
守護
ターン終了時:ランダムな自分の他のフォロワー1体は守護を持つ

後攻3T:レン
 ブリッツランサーをプレイします。3/3/2突進のカード。エメラルドメイデンと相討ちします。
 アミロスとフレイムソルジャーでリーダーを攻撃します。アミロスは他のヒーローがいると+1/+0されるので4点入ってツバサの体力は16。


4ターン目

先攻4T:ツバサ
 教会の守り手と詠唱:白翼への祈りをプレイします。

後攻4T:レン
 場のフレイムソルジャーを進化させて、進化時能力を働かせます。手札のマッハナイトのコストを2下げて、2コストでプレイしました。

マッハナイト
4コスト3/3
(ヒーロー)
疾走
ファンファーレ:自分の場にダメージを受けているフォロワーがいるなら、PPを2回復

 マッハナイトはPP回復のファンファーレを持っています。アミロスが再びトリガーの参照先となり、マッハナイトは実質0コストになりました。
 4PP丸々余っているので、3コスト2/2疾走のノーヴィストルーパーをプレイします。
 マッハナイトで教会の守り手を上踏みしました。既存のカードなので説明が省かれましたが、教会の守り手は受けるダメージを-1するカードなので、3点与えないと破壊できません。
 アミロス、進化後フレイムソルジャー、ノーヴィストルーパーで相手のリーダーを攻撃しました。8点削ってツバサの体力は残り8。盤面奪取力の高さと小粒の疾走フォロワーを活かし、盤面を形成しつつ体力を詰める展開です。
 ツバサの場にはジュエルシュラインと詠唱:白翼への祈りがあり徐々に準備は進んでいますが、盤面を返すのが大変そうな場面です。少しでも撃ち漏らすと体力が危うい。


マウラとアーク

 主人公たちの外側の大枠の物語が少しだけ更新されました。こうやって日常の合間にちょっとずつちょっとずつ進んでいくのが不気味で良いですよね。
 "アーク"がカギみたいです。

マルグリット:「まったく、どこで情報を手に入れたのですか?アークが行方不明になっていることは秘匿されているはずですが」

 ジェネシスカンパニーの社長のマルグリットのもとにマウラから電話がかかってきました。彼女曰く、アークは現在行方不明になっているとのこと。
 秘匿されていると言われている割には、アークは一般人も知っているものみたいでした。

レン:「シャドバを極めると手に入るデータで、そのアークに最も近い7人のプレイヤーが、セブンシャドウズさんたち…ですよね」

 マルグリットの言い方はアークが人であるような雰囲気でしたが、レンはデータだと言っていました。

マウラ:「どうやら、マルグリットは上手くやっているようですね」

 この認識の食い違いは意図的に作られたもので、アークの正体やセブンシャドウズのミッションをマルグリットが巧妙に隠しているように見受けられました。その構造をマウラは知っているということなので、アークは無印での戦いに関連するものなのでしょうか。
 マウラの登場で無印の主人公たちはようやく全員Fの時空にもやってきました。冒頭でマルグリットが「そういえばそんな時期でしたね」と言っていて、マウラは花を持っていたので、レオン前社長に花を手向けに来たのでしょうか…。



レンの好きなもの

 レンのバトルは初めてでした。彼女のデッキはヒーローデッキ。自分の好きなテーマでデッキを組むというのはカードゲームアニメではよく見られる光景ですが、実際にシャドバをやっていてそんな感覚にはならないので、彼女の姿は自分にはまぶしく映りました。

レン:「シャドバなら自由になれる。自分の好きなものを、好きだー!って大声で言える。だからすっごく楽しいです!」
ツバサ:「あんた、もしかしたらタツミよりも強いかもね」

 そんなレンのことを、タツミよりも強いかもねとツバサは褒めていました。シャドバを楽しむ姿勢に、大きな可能性を感じているということでしょうか。今回のツバサもだいぶツンツンしていましたが、肝心なところではちゃんとレンやシャドバに向き合っていましたし、さじ加減がお見事でした。

ツバサ:「アタシの好きを、見せてあげる」

 ツバサが強いというのは11話、12話で見てきたことなので、この終わり方はすごくワクワクします。ライフも盤面も相当押されているので苦しいと思うのですが、余裕綽々といった表情でしたからね。


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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 19話感想-切り札だったら俺もある!

 アニシャドFの19話の感想文です。

イツキ vs タツ

4ターン目

先攻4T:リョウガ
 17話のラストのターンです。4/4のトロンボーンデビルをプレイしました。

後攻4T:イツキ
 18話はここからです。ガーベラベアーをプレイします。

ガーベラベアー
1コスト1/1→3/3
ファンファーレ:フラワーブリーズを1枚手札に加える。このバトル中に3枚以上のフラワーブリーズをプレイしているのなら、自分の進化ポイントを1にする

 続いてエンシェントエルフをプレイ。ファンファーレで自分のフォロワーすべてを手札に戻して、戻した数だけ+1/+1します。ガーベラベアーが手札に戻り、エンシェントエルフは3/4になります。
 エンシェントエルフを進化してトロンボーンデビルを上踏みしました。エンシェントエルフは5/2。


5ターン目

先攻5T:リョウガ
 コンダクターデビルの効果で1ダメージ、1ドロー。この1ダメージで自傷回数が7回になって狂乱状態に入ります。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

悪魔の笛吹き
2コスト2/2→4/4
ファンファーレ:自分の手札を1枚捨て、相手のリーダーに2ダメージ
エンハンス5:自身を+2/+2してドレインを持つ

 2/2/2に手札-1枚とリーダー2点がついているすごいカード。現環境のハンドレスヴァンプにも採用されるかもしれない。エンハンスの効果はよくある形です。
 エンハンス悪魔の笛吹きを進化してエンシェントエルフを上踏みします。6点ドレインして悪魔の笛吹きは6/1で残ります。リョウガの体力は11まで減っていたのでここでいったん回復しました。

後攻5T:イツキ
 ローズディアをプレイします。

ローズディア
5コスト3/6
突進
ファンファーレ:薔薇の一撃を手札に加える
自分のターン中、相手のフォロワーへ攻撃して破壊し、このフォロワーが破壊されなかったなら、自分のPPを2回復して、ランダムなコスト1のカードを2枚手札に加える

 突進を持っているのでそのまま相討ちができますが、能力を働かせるために進化して上踏みしました。ローズディアは5/2で残ります。PPを2回復して、ガーベラベアーと自然の導きを手札に加えました。
 ガーベラベアーをプレイしてフラワーブリーズを手札に加え、フラワーブリーズをプレイしてガーベラベアーを手札に戻しました。フラワーブリーズのカウントを進めるためだよという解説が入りました。これで使用は2回目です。


6ターン目

先攻6T:リョウガ
 コンダクターデビルの効果で1ダメージ、1ドロー。パンクデビル・デモニアが手札にきます。
 狂乱の効果発動が初めてだったので丁寧に解説が入りました。「ヴァンパイアクラスの真の力は復讐状態だけじゃない…。」とのこと。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

デモンビーター
5コスト1/2
守護
ファンファーレ:デモンビーター2体を場に出す。狂乱状態なら2体ではなく4体
ラストワード:自分のリーダーを1回復
(進化後)このフォロワーが受ける4以上のダメージは3になる

 素で出すと5/1/2守護が3体出てきて、ラストワードで3点回復する守備的なカード。狂乱なら5体になります。
 続いて2枚目の邪悪なる指揮をプレイします。3ターン目に使っていたカードでしたが、実は狂乱の効果もありました。

邪悪なる指揮
1コストスペル
自分のリーダーに2ダメージを与え、自分の手札を2枚捨て、自分のフォロワー1体を進化させる(進化時能力は働かない)。狂乱状態ならば1体ではなく自分のフォロワーすべて。

 素で運用する場合はハンドレスヴァンプにかなりフィットするカードでしたが、狂乱も見据えるとまた違った活用ができそうなカード。現代シャドウバースはフォロワーが進化した回数を稼ぐことがキーになることが多いので、狂乱と進化ギミックを掛け合わせる方向性にも寄与しそうです。
 進化時能力は働かないのですが、デモンビーターは進化後に常駐効果があるので、この場合は効果を活かすことができます。5体のうちの1体でローズディアに攻撃をしました。スタッツ上は相討ちになるところを、効果で3点に抑えることで破壊を免れました。盤面は3/4が4体と3/1が一体になります。

後攻6T:イツキ
 相手の盤面が埋まったということで盤面ロックチャーーーンス。
 スレイドをプレイします。

ブロッサムウルフ・スレイド
2コスト1/2→1/2
ファンファーレ:自分のターン終了時まで、手札のコスト5以上のフォロワーのコストを2下げ、「次の相手のターン終了時まで潜伏を持つ」を付与する
進化時:このバトル中、自分のターン中に場のカードを手札に戻す効果が3回以上働いていたなら、すべての相手のフォロワーの攻撃力/体力を1/1にする

 手札のコスモスファングのコストを下げて、潜伏を付与しました。
 スレイドの進化効果で、相手の場は1/1守護が5体になります。イツキのデッキで「カードを手札に戻すカウント」を稼ぐのはガーベラベアーのためだけでなく、スレイドのためでもあります。
 2コスト下げたコスモスファングをプレイします。4/5潜伏です。
 進化したスレイドは攻撃ができますが、もちろん攻撃せずにコスモスファングの効果で手札に戻ります。2点回復してイツキの体力は14。リョウガの手札から打点が飛んできたとしても十分耐えられる体力です。
 リョウガの体力は14。コスモスファングが進化することでお互いの場の体力3以下のフォロワーがすべて手札に戻り、戻った数だけ+1/+0されます。7枚戻ればコスモスファングだけで14点出ます。薔薇の一撃も手札にあるので99%イツキの勝ちの場面です。


7ターン目

先攻7T:リョウガ
 前のターンに邪悪なる指揮を使ったので手札が0枚になっています。デモンコンダクターの能力の真価を知ることになりました。0枚なら2枚引けます。

デモンコンダクター
2コスト1/1→3/3
ファンファーレ:自分のリーダーは「自分のターン開始時、自分のリーダーに1ダメージを与え、自分の手札が4枚以下ならカードを1枚引く、自分の手札が0枚なら1枚ではなく2枚」を持つ

 2/1/1のファンファーレで付与できるリーダー効果にしてはメリットが大きすぎてすごい。
 イツキは「あなたはすべての手札を使い切っている!」と指摘しますが、「オレのデッキはもっと強い!!」と言ってリョウガは3枚ドローでデッキから回答札を探り当てます。トップ解決ではありますが、3枚引いているので受けが広いのだという見せ方は丁寧で好きです。
 まずは1/1のデモンビーター5体でイツキに攻撃。イツキの体力は9。
 ヴァンパイアクラスの最古参カードがリョウガを窮地から救います。デモンストームをプレイします。お互いのリーダーとフォロワーすべてに3ダメージ。コスモスファングは無事ですが1/1になっていたデモンビーターはすべて破壊され、盤面ロックが解除されます。デモンビーターには1点回復するラストワードがあるので、デモンストームで3点受けますが5点回復します。
 イツキの体力は6。リョウガの体力は15。コスモスファングで勝てなければ、イツキは負け濃厚というところまで突然追い詰められてしまいました。

後攻7T:イツキ
 本来いたはずの相手の場のフォロワーが5体いなくなってしまって、コスモスファングの打点が出ません。イツキとしてはなるべく打点を出しつつ、体力も回復してリーサルラインから逃げたいところ。

コスモスファング
6コスト5/6→7/8
自分のターン終了時、ランダムな自分の他のフォロワー1体を手札に戻し、戻したフォロワーのコスト分だけ自分のリーダーを回復
攻撃時:このターン中に持ち主の手札に戻ったカードの数だけ自身を+1/+0する
進化時:体力3以下の場のフォロワーすべてを手札に戻す

 コスモスファングはこのターンに戻ったフォロワーの数を参照するので、可能な限りフラワーブリーズを撃ってフォロワーを戻しつつ体力を回復するという方針でプレイをします。
 ガーベラベアーをプレイしてフラワーブリーズを加え、ガーベラベアーを戻します。これでフラワーブリーズは3回目。これをもう1セット繰り返し、ガーベラベアーをプレイしたところで進化権が1回復します。
 残り3PP。イツキは2PPを払って薔薇の一撃をプレイしてリーダーの体力を削りました。このターン中の最大打点を狙う形でした。
 薔薇の一撃は次のターンにも打てます。この2PPでガーベラベアー→フラワーブリーズのループをもう1回増やせば打点は2減りますが回復が1多くなります。次のターンにリョウガは8点パンチでリーサルを取るので、1でも多く回復しておけばイツキは負けていませんでした。このあたりの細かいプレイの差で勝敗が別れる様を描くのがアニシャドFはお上手です。
 最後の1PPでガーベラベアーを添えて、コスモスファングを進化します。ガーベラベアーが3回手札に戻ったのでコスモスファングの攻撃力は10。リョウガの体力は2、イツキの体力は8です。

8ターン目

先攻8T:リョウガ
 コンダクターデビルの効果で1ダメージ、1ドロー。しかしこのターンのドローがなくてもリーサル札は前のターンから抱えていました。
 「響き渡るは悪魔の音色!」ということでリョウガのキリフダが登場です。

ハウリングデーモン
5コスト5/5→8/6
EPによる進化ができない。(能力による進化はできる)
ファンファーレ:相手のフォロワーすべてに3ダメージ。狂乱状態なら進化する
(進化後)疾走

 シンプルで力強い効果。相手の盤面を吹き飛ばしつつ5コスト8点疾走するカードです。狂乱じゃなくても最低限機能するようになっていますが、狂乱に寄せたヴァンパイアは4ターン目には大体狂乱に入るので、非狂乱でプレイすることは基本考えなくて良さそうです。
 狂乱なら疾走するというカード、最近あんまりなかったような気がします。

 イツキの体力はちょうど8点だったのでリョウガの勝利です。 


捨てられたデモニア

 6ターン目にパンクデビル・デモニアがリョウガの手札にきました。しかしそのターンに使用した邪悪なる指揮の効果で手札から捨てられ、プレイされることはありませんでした。
 すごいなと思ったのが、リョウガはデモニアに興味を寄せることが全くありませんでしたし、視線すら向けなかったというところ。
 このターン、リョウガのプレイは元から決まっていました。デモンビーターを5体出してからの邪悪なる指揮による5面進化のコンボ。他のどんなカードを引いたとしても、元から決めていた最強ムーブを叩きつけるんだというシーンは実際によくありますが、デモニアがこういう風に無慈悲に捨てられるのは上手な演出だなあと思いました。本当に興味がないのだなと。
 "パンクデビル"と名前がついているぐらいなので、リョウガの音楽テーマの狂乱ヴァンパイアにフィットする性能なんじゃないかなと推察できるのですが、彼が弱いカードだと評するのはなぜなんでしょうね。カードの性能が気になります。スタッツは3/1/4だったので変なところはありません。
 リョウガがピンチになったときにデモニアに助けられる、みたいなのが王道のパターンかなと思いますが、この2人の関係性に変化が訪れるのはいつになるでしょうか。

予測不能な勝敗

 14話でライトがハルマに負けてから、各々の修行編が続いています。ライト、スバルに続いてイツキにも負けがつきました。
 負けたら終わりのトーナメント方式だったり、世界の滅亡をかけてバトルをする場合は主人公が絶対勝つのだろうなとバトルの外側の枠組みからわかってしまいますが、修行編はどっちが勝ってもよいので勝敗がわからなくて楽しいですね。
 スレイドの盤面ロックが決まった後攻6ターン目、バトルの形勢だけを見ればほぼイツキの勝ちでした。盤面ロックされるとスペルしか打てないので、逃れることが本当に難しいのです。ヴァンパイアクラスで自分のフォロワーを破壊するカードは多くはありませんし。
 今回は「キリフダだったらオレもある」というサブタイトルがネタバレになっていたのがちょっと残念でしたが、劇的な逆転で面白かったです。デモンストームを引いたときはなるほどなあと思いました。
 試合前にデモニアの扱いに怒って啖呵を切ったイツキでしたが、負けたので約束通りちゃんと謝罪していました。イツキがあんなに強い口調で言ったのだから勝つのかなと思っていた予想が裏切られてすごいなと思いました。




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【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - 将進酒 編

 2022年7月29日開始のイベント「将進酒」のストーリーを整理していきます。

1. 前提

 将進酒のストーリーを追いかけていく前に、世界観の前提となる部分を整理します。

1-1. 巨獣

 テラの世界には「巨獣」と呼ばれる人外の生命体がいます。古代の人々が「カミ」とあがめた存在です。
 古代にはいまよりもたくさん巨獣がいましたが、人間の文明が発展するにつれて姿を消していきました。しかし一部の地域にはまだ巨獣と、巨獣に対する信仰心が残っています。イェラグでイェラガンドとあがめられているカミ、サーミで人間と共存しているカミは巨獣の一種なのだそうです。
 炎国にもかつてはたくさんのカミが住んでいました。そのうち「歳」と呼ばれるカミが炎国イベントの主役です。
 巨獣にはれっきとした実体がありますが、物体に宿ることもできるそうです。過去の事例ではサルカズの魔剣や工業的なアーツユニットに宿ったことがあるらしいです。前衛アーミヤが持っているクイロン王の剣も怪しく見えてきます。

1-2. 12人の代理人

 次に「歳」とその「代理人」について見ていきます。
 歴史に名を残した古代皇帝は、炎国の民のことを大事に思うあまり、炎国に住み着いていた巨獣を片っ端から排除しようと考えました。意外なことに、最初に見つけた「歳」というカミは古代皇帝に味方し、他のカミを駆逐するのに協力してくれました。
 戦いが終結したあと、歳は自らの体と権限を12の代理人へ分割し、姿を変えました。ニェンたち12人の兄弟姉妹がそれです。代理人たちはカミの一部のようなものなので非常に長命であり、炎国で悠久のときをひっそりと暮らしていました。
 プロファイルの誕生日や昇進記録から彼らの序列を知ることができます。リィンは3番目、ニェンは9番目、シーは11番目です。1番目と2番目は男性なのでリィンは長女、12番目も男性なのでシーは末妹に当たります。
 代理人たちは芸術に秀でていて、2番目は囲碁、3番目のリィンは詩、9番目のニェンは鍛冶、11番目のリーは絵、12番目は料理が得意です。
 将進酒では、2番目の男性が炎国イベントのカギを握る人物のようだと明かされました。名前は明かされていないのですが、リィンやシーが「囲碁バカ」と呼んでいたのでこの記事ではそのように呼びます。囲碁バカについてはこのあと詳しく見ていきます。
 そのほかに名前が明らかになっているのは2名。ゾエという女性は消えてしまったと言われていました。スーという人は囲碁バカとリィンと詩を詠むのに付き合ってくれるそうです。
 歳という1つの巨獣から分割された彼らですが、どのように兄弟姉妹の序列を決めるのか語ってくれたシーンがありました。混沌とした状態の中から、「我は誰か?」という問いの答えを見つけたものから順に代理人として実体化したそうです。彼らが創作を好むことにも繋がっていそうな逸話だなと思いました。
 代理人の形で実体化した12人に名前をつけてくれた女性がいたとのことでした。彼女は代理人たちに何らかの期待を抱いていたそうです。

1-3. 礼部と司歳台

 歳に関わる炎国の組織について見ていきます。
 代理人へと姿を変えた歳を監視する司歳台という組織があります。ここでは巨獣の研究が行われ、12人の代理人の一挙手一投足が監視されています。
 司歳台はもともと礼部という組織の下部に位置していました。礼部が何をしている組織なのかは語られませんでしたが、古代中国に実在した省庁の名前なので、そこから推測することができそうです。例えば隋の時代には三省六部と呼ばれる体制が敷かれていました。礼部は教育・外交・宗教を主に担当していました。将進酒の中でウユウが口にしていたことですが、炎国工部というアーツと源石工学を研究する省庁もあるとのことでした。
 あるとき囲碁バカが起こした災いがきっかけで司歳台の地位は向上しました。人々が代理人の危険性を認知したのか、もしくはその災いを鎮めたのが司歳台だったのかもしれません。下部組織に置いていた礼部としては面白くない出来事だったでしょう。
 司歳台は千年来の負の遺産清算したいと言っていて、歳のリスクを取り除くことを使命としています。一方で礼部は12人の代理人は有用な才能を持ち、炎国に対して功績を立てた者もいるという見解を持っています。つまり代理人たちに対する姿勢が対立しているのですね。将進酒の時点では両者は弓を引き絞っている状態だと言われるほど関係が悪化していました。

1-4. 囲碁バカの来歴

 囲碁バカのこれまでの来歴を整理していきます。
 歳から分裂した当初は恐らく自由に暮らしていたと思うのですが、あるとき炎国に捕まって、囚われている間に人間と囲碁で勝負しまくっていた時期がありました。1回負けるごとに禁足60年追加というルールで、最初の60年はほとんど囲碁バカは負けっぱなしだったと言われており、途方もなく長い時間を囲碁を打って過ごしていたようです。
 あるときを境に囲碁バカは囲碁で負けなくなりました。積み重なった禁足の年月が終わり都を去りました。そのあとゾエが亡くなったと思われる事件が起き、囲碁バカは大きな衝撃を受けました。
 囲碁バカは今の太傅と勝負をして敗北し、再び炎国の都に連れ戻されました。このときの囲碁バカはもはや誰にも囲碁で負けないほど強くなっていたため、太傅は囲碁で勝負をすることを避け、炎国そのものを碁盤として人間を使った勝負に勝ったのだと言っていました。人民の命を犠牲にしたのかもしれません。囲碁バカは人の心を理解していないらしく、それが勝機に繋がったそうです。
 連れ戻された囲碁バカに会うことは禁忌とされていましたが、あるとき彼が封印されているお寺でシャン・ルー(相・孺)という囲碁の名手が亡くなっているのが発見されました。囲碁バカは自らの意識を181個の碁石に分割して、都から逃走しました。(囲碁は縦横19本の線の上で争うゲームなので、最大で181個の石を使います)
 囲碁バカの本性はよくわかっていませんが、人間に危害を加える可能性がある代理人が炎国の監視の手を逃れてしまっているという非常事態なのですね。


2. 将進酒の過去

 将進酒の物語を見ていくうえで、イベントの過去に当たる部分を時系列順に整理していきます。

2-1. 酒杯はなぜ贈られたのか

 将進酒は囲碁バカがリィンに贈った黒い酒杯を巡る物語でした。
 数十年ぶりにリィンの前に姿を現した囲碁バカは、彼女に黒い酒杯を渡しました。リィンは「酒杯をくれた時には、とうに一手打っていたんだね」と言っていたので、渡した時点で囲碁バカの意識は181に分割されていたのかなと考えられます。
 酒杯を通じてリーへ干渉したり、酒杯から話しかけたりしていたりと、この酒杯は囲碁バカの体の一部として機能しています。リィンを監視する目的があったのではないかなと思います。
 囲碁バカは妹たちのことを気にかけていました。それがわかるエピソードが行裕鏢局の件です。「行裕鏢局の茶番は、キミが画策したものだね?」とリィンが指摘していたように、将進酒で起きたあのいざこざは囲碁バカが仕組んだものだったのですね。
 テイとシャンとドゥの争いは、言い方は悪いですが場違いに醜く見えました。囲碁バカがリィンに「人間の心は道徳的なものじゃあないぞ」と忠告しようとしていたようです。人間は同門で殺し合うものだし、骨肉の兄弟も反目しあうものなんだと囲碁バカは言っていました。リィンの目にはあの争いはどのように映ったでしょうか。
 なぜそんな忠告をするのかというと、囲碁バカは妹たちが人間らしくなることに懸念を抱いていたからです。ニェンとシーはすでにかなり人間らしくなってしまったと言っていました。画中人で見たように彼女たちは人間に対して思いやりを見せていましたからね。
 囲碁バカは人間のことが嫌いなのでしょうか。それとも何か別に理由があるのでしょうか。彼の行動原理は今後どこかで解説されるのではないかなと思います。
 リィンは詩を詠んでいるときに黒い酒杯を落としてしまったと言っていました。しかし囲碁バカが行裕鏢局の件を仕組んでいたとなると、酒杯の動きは囲碁バカがある程度コントロールしていたのではとの疑いも出ますね。


2-2. 行裕鏢局の悲劇

 リィンのもとを離れたあとの黒い酒杯の行方を見ていきます。
 いろんな人の手を渡った末のことだったのかもしれませんが、10年前にこの酒杯を持っていたのは司歳台でした。司歳台は行裕鏢局に酒杯の輸送依頼を出しました。行裕鏢局は実力のある鏢局でしたが、炎国語を話さない謎の賊に襲われ、酒杯は崖から落ちてしまいました。
 この襲撃でシャンの息子とドゥの父は亡くなり、トラウマを負ったテイは飲食業に力を入れていきました。シャンはそんなテイに愛想をつかして鏢局を去り担夫になりました。
 どこかへ行ってしまった黒い酒杯でしたが、とある村で発見されました。そこでは器物に命が宿るという怪談が囁かれていました。そこから骨董品としてさらにいろいろな人の手に渡ったあと、密輸業者の手で龍門へと流れてきました。龍門の人々の目には安物に映ったようでした。

2-3. 司歳台の後ろ盾

 黒い酒杯を取り戻そうと司歳台が動きました。
 酒杯の現在地を囲碁バカから直接聞いた太傅は司歳台に3つの密約を出しました。将進酒の中ではこの密約に従って司歳台は動いています。
 太傅という地位は古代中国の様々な王朝に現れていて、時代によって微妙に立場が異なります。周の時代にあっては大師、太傅、大保が三公と呼ばれ、皇帝を助ける役職だったとのこと。炎国における序列はまだわかりませんが、皇帝にかなり近い偉い人と思っておけば良さそうです。
 司歳台は太傅から直接指示を受けていて、今回は彼を後ろ盾として動きます。太傅が司歳台に与えた3つの密約のうち1つ目が黒い酒杯の奪還でした。
 黒い酒杯の持ち主のリィンは尚蜀を根城としています。司歳台は尚蜀の知府(知事)であるリャン・シュン(梁・洵)に声をかけて、酒杯を手に入れる計画を練りました。
 リャンは司歳台の行為が礼部の頭を飛び越えた越権行為だと気づきます。歳と代理人に関することとは言え、礼部の指示を仰ぐのが本来の正式な指揮系統だったということでしょう。リャンは司歳台の後ろにとんでもなく偉い人がいるらしいということは察していましたが、それが誰かまではわからなかったようです。
 リャンは酒杯がどんなものかは知らなかったはずですが、司歳台が動くぐらいヤバいものだという認識はあったはずです。ヤバいブツが尚蜀に持ち込まれ、司歳台と礼部がドンパチ始めてしまうと尚蜀の民の命が脅かされます。上に逆らってでも、リャンは民の命を守りたいと決心して動き始めます。
 司歳台の代表としてこの件を預かっているのが持燭人のズオ・ラウ(左・楽)です。1年前からリャンと接触していました。一方で礼部にもこの件を見守っている人物がいました。ニン・ツーチウ(寧・辞秋)です。3年前からリィンの監視のために尚蜀にいました。
 ニンは表向きの身分を隠してリャンと仲良くしていました。リャンは途中から気づいていたようでしたが、周りには悟られないようにしていたのだと思います。ニンは礼部左待郎という礼部の中でも高官であり、お役人の位で言うと四品のリャンよりも3つぐらい高い従二品という位の人です。(四品 < 従三品 < 正三品 < 従二品 < 正二品・・)
 さて、太傅が司歳台に与えた3つの密約のうちの残りの2つを見ていきます。
 2つ目は秘匿2策よりも確実な策を探すことです。テラ世界情勢の混乱に当たって、炎国朝廷は28策の対応策と、公には明かされない秘匿2策を立案しました。炎国を守るための対応策だと思うので、食料生産を増やすとか軍備を増強するとかそういう政策でしょうか。2策が秘匿されているのは、過激で危険な方法だからだと思います。一般人に公開してしまうと逆に混乱を招いてしまうタイプのものなのではないかと。この危険な秘匿2策よりも確実に事態を良くできる方法を見つけよと太傅は言っているのですね。
 3つ目の太傅の親書を渡すというのは将進酒の中で実際に実行されたので、後程見ていきます。


3. 将進酒の本筋

 前置きが長くなりましたがここからが将進酒の時系列に入っていきます。

3-1. 酒杯争奪戦

 黒い酒杯を欲しがった人々について見ていきます。
 司歳台から命令を受けたリャンは、龍門にある黒い酒杯をリーに持ってこさせます。リャンは詳細をリーに明かしませんでした。リャンは司歳台を裏切ろうとしていたので、リーにはとにかく酒杯を守ってくれとしか言えなかったのですね。リーは酒杯を持っている間に変な夢を見るようになり、意識が囲碁バカに乗っ取られかけています。
 ズオはリャンと話をつけて、テイが酒杯を奪う形にして司歳台のもとへ酒杯が渡るように計画を練っていました。直接渡さないのは礼部を欺くためでしょう。リャンは口ではその計画に乗るフリをして、司歳台を裏切りました。リーに酒杯を守るように命じたのです。
 司歳台から命令を受けたテイは、計画通りにリーが酒杯を渡してくれないので焦っていたことでしょう。さらに身内にも厄介事を抱えていました。ドゥがテイを失敗させようとしていたのと、シャンが息子の仇を討とうとしていたことです。酒杯の行方がややこしくなりました。
 ニンはリャンが司歳台を裏切ろうとしていたことに気づいていました。リャンを裏切り者にさせないように、イェ・バン(夜・半)に依頼して酒杯を奪おうとしました。司歳台の思い通りにさせないという意図もあったのかもしれませんが、リャンのことを想った行動でした。リャンの不義がバレれば無事では済まされません。彼を守りたかったのですね。
 ズオにはタイホー(太合)という人が一緒にいました。この人はお役人の規律を取り締まる粛政院の副監察御史という立場の人ですが、ズオのお父さんへの恩義のために私人として付き添っているだけと言っていました。のちに太傅から指令を受けていたような素振りがあり、司歳台と礼部の衝突を粛政院の人間として丸く収めるために呼ばれていたのかもしれません。
 というわけで本来は太傅の意志という1つの発端だったにもかかわらず、様々な組織や身分の人が酒杯を欲しがって混沌とした状況が生まれてしまいました。

3-2. ロドスの動き

 ロドスも巻き込まれたのでさらにややこしいことに。
 画中人での一件で灰斉山からシーを連れ出したロドスの一行でしたが、途中でバラバラに別行動することになりました。
 クルースはウユウをオペレーターとして登録するためにロドスの事務所を目指していました。ラヴァは突発的に生じた任務を受けることになり、サガは旅を続けたいということで灰斉山で別れました。
 ニェンとシーは途中まではクルースたちと一緒にいたようですが、コソコソと何かを企んで、途中で隊を離脱してしまいました。ニェンたちは太傅に会いに行きました。彼らはみんな後々尚蜀に来ていたため、なぜ別の場所で会っていたのかはよくわかりません。
 クルースたちは合流場所を決めていたようで、絵巻を使ってシーが接触をしてきました。リィンを司歳台に連れて行かせないようにしてと言っていました。2人は太傅から情報を仕入れていたので、遠くにいても状況をなんとなく掴んでいたのでしょう。
 クルースとウユウにとっては今回の騒動は巻き込まれただけの形です。彼らに意志はありません。しかしシーを灰斉山から連れ出したことで、司歳台はロドスに怒り心頭です。ドクターもアーミヤもケルシーも遠くにいるため、クルースは突然難しい舵取りを迫られることになりました。

3-3. 太傅の親書

 寄り道をしていたニェンとシーも尚蜀にやってきて、代理人が3人揃いました。
 黒い酒杯とニェンたちの雰囲気を察知してか、リィンがついに姿を現しました。これで代理人が3人揃ったので、ズオは太傅からの密命の3つ目を果たします。太傅の親書を3人に渡したのです。
 しかし親書の正体を3人は疑ってかかりました。まず太傅は真面目なのでこんな草書(下書き)を親書としないだろうという点。そして筆跡は太傅のものではなく亡くなったジエのものだと言われていました。リィンは囲碁バカの関与を疑っていました。
 親書には「三を過ぎることなし」と書かれていました。その意味は将進酒の中では明かされませんでした。3人集まったら親書を送るという密命だったので、「3人以上は集まるなよ」と言っているのかもしれません。もしくは代理人たちには数字が振られているので、3番目のリィン以下の代理人の存在を否定しているのかもしれません。リィンたちは意味を察しているような反応でしたが、今の我々にはヒントが足りません。
 ニェンは久しぶりに遭遇した司歳台の人間であるズオに交渉を持ちかけていました。ニェンは自分たちのオリジナルである歳を殺そうとしています。それは司歳台とも利害が一致していることなのではないかと。ズオは相手にしていませんでしたし、リィンとシーも実現可能性があるか信じ切れていない様子でした。
 親書に陰謀を仕込んだ囲碁バカに対して、ニェンは「自分たちよりも数歩先を行っている?」と言っていました。囲碁バカの目指す方向もニェンと同じく歳の殺害なのでしょうか。

3-4. 歳相との戦い

 3人の代理人の前に、歳相が現れました。
 歳相は歳そのものではありません。12人が合体したわけではないですからね。ニェンはここにいる3人の代理人の影のようなものだと言っていました。酒杯と逆の手法、つまり魂を結合するような形で囲碁バカが生み出しているのではないかとシーは推理していました。
 歳相の出現と同じタイミングで、囲碁バカは一部の関係者を自分の精神世界へと招き入れました。クルースはシーの絵の中にいるときと似た感覚だと言っていました。
 精神世界の囲碁バカはリーの姿を借りて出現しており、囲碁の対局を申し込んできました。囲碁を打ちながらいくつかの会話が交わされました。
 囲碁バカはリーが偶然から外れた人物だと評していて、ワイのことをほのめかしていました。ゾエが消えたときのことを話そうとして、ニンとズオに止められていました。ゾエの件は意外と多くの人が知っている事件のようでした。
 囲碁バカはどんな名人よりも囲碁に強いため、リーたちでは勝ち目がありません。あと1手で勝ちというところまで来ていたのですが、突然投了を申し出ました。現実世界側でリィンが歳相の正体を見破ったのです。
 ニェンとシーだけでは歳相には勝てませんでした。歳相と自分とを関連付けていたのです。しかしリィンは「我は我だ」と言い、歳相に対する答えは「どうだっていい」だと言い放ちました。その言葉で歳相は消滅しました。
 歳相は代理人とは関係がないものだと気づけるかどうかが勝負の分かれ目だったようです。歳と歳相はイコールではないし、代理人は分割された時点で歳ではなく「我」になったのだというのがポイントだった模様。リィンはそれを知っているからこそお姉ちゃんなんだよと言っていて、兄弟姉妹の序列を左右した「我は誰か?」という問いに繋がる問題なのだなと想像することができます。

3-5. 白天師

 歳相が消えたことで危険は去ったのですが、司歳台と礼部の対立は緊張状態のままでした。
 歳相の出現と時間は前後しますが、人間たち側の戦いも大詰めを迎えていました。カギを握っていたのはバイ・ディシャン(白・定山)という天師です。普段は陶工をしているおじいさんですが、青雷伯という異名を持つ雷のアーツの達人です。
 ズオの父親であるズオ・シュアンリャオ(左・宣遼)は白天師に手を出させたがっていました。この人は平祟候の異名を持つ炎国将軍なのだと言われていましたが、司歳台の意志を代表しているような言いぐさをされていました。
 白天師は礼部側の切り札です。ニンが普段遊びに行っていた宝飾店のチャオ(趙)、家具屋のウェン(文)とその旦那、料理人のフー(胡)の4人と一緒に一隊を成していて、ニンの指示で動くのでしょう。
 この事態にあたってリャンは船頭に事態の収拾を依頼しました。この船頭はシェン・ロウ(慎・楼)という名前で、浮萍雨師の異名を持つ軍人でした。リャンの真の切り札とでも言うべきでしょうか。禁軍の若き教官ですら一目置く腕前だそうです。雨が降っていないのに笠を被っていたのは禁軍時代の名残でしょうか。
 シェンは白天師が手を出したら司歳台と礼部の関係は崩壊するだろうと言っていました。大きな争いが起きて収拾がつかなくなってしまうことを危惧していたようです。ズオ将軍がそれを望んでいたのは、礼部側が悪者になるからでしょうか。民衆を守りたいリャンからしたらたまったものではありません。
 この緊迫した事態を収めたのはレイズでした。本名はリン・チンチェン(麟・青硯)と言い、大理寺少卿という肩書を持っていますが、大理寺は今回の件には関係ありません。白天師はレイズの兄弟子、つまり同じお師匠のもとで修業した同門とのことです。白天師を説得して、この件においては手を出さないようにしてくれたようでした。だからニンは山頂に来ずに見ていただけだったと。
 また、レム・ビリトン人のイェ・バンがこの件に絡んでいるのは不思議でしたが、彼女のプロファイルを見ると、白天師を人違いで襲ってしまったことがあり、そのとき以来白天師のことを慕っていて今回の依頼を受けたということが書かれています。
 太傅がこのあと尚蜀に到着して、人間側のいざこざも丸く収まることになりました。


4. 将進酒から今後へ

 歳相を倒したあとの、今後に繋がりそうな部分を整理してきます。

4-1. 3人の代理人の今後

 太傅は3人の代理人と会話しました。
 ニェンとシーには尚蜀に来る途中で会ったばかりでしたが、太傅とリィンが出会うのは30年ぶりだと言っていました。リィンは思い出話として、彼女が尚蜀に来る前に炎国の北の辺境部で炎国人と一緒に100年間戦い続けたことを話していました。そのとき一緒にいた宗師という人についても。
 太傅はニェンに取引を持ちかけました。天機楼という北の要塞に、楼・城・からくり・兵俑を提供してほしいというものです。その代わりに歳本体を倒すのに朝廷として協力しようと言っていました。歳を倒すのは元々朝廷がやろうとしていることですから、ニェンはどのみち朝廷に有利じゃないかと不服そうでしたが、取引には応じてくれそうな雰囲気でした。
 天機楼は1000年間も動き続けていて、炎国中から優秀な兵士が出向き、「魔」と戦っているようです。ウルサスが戦っている悪魔と同じ存在でしょうか。レイズのお師匠はここで戦っているようで、源石の力を借りて不老不死となり、370年間も戦っているとのこと。シーはこの人率いる雷のアーツ使いにこっぴどくやられたことがあるため苦々しい反応をしていました。
 太傅はズオに囲碁バカがばらまいた181個の碁石の行方を探るように言っていましたが、ズオとしては太傅が囲碁バカの言うことを色々と信じている様子を疑問に思っているようでした。太傅と囲碁バカの間には何があるのでしょうね。
 ズオは代理人3人に対して、別々に尚蜀を離れるように言っていました。監視もつけると。このあと3人はどこへ向かうでしょうか。

4-2. 玉門

 人間たちの帰趨について。
 リャンは司歳台からの命令に背きました。その責任を取らせる形で知府を解任して、自分と一緒に来るようにと太傅は指令を出しました。寛大な処置でしたね。いったん都に帰ったのちに玉門(ユーメン)へ行くぞと。
 リャンと離れ離れになってしまうことでニンは悲しそうな表情を見せていましたが、ニンにも玉門へ向かうように指示を出していました。優しい。
 ドゥの一声によって、テイとシャンも一緒に玉門へ行くことになったようでした。司歳台からの指示を果たせなかったので行裕鏢局はもう店じまいをするのかもしれません。
 では一体玉門とは何なのかというところですが、移動都市か移動要塞のようなもののようです。炎国の国外に出向いていたようですが炎国に戻ってきて、龍門から補給を受けたと言われていました。リィンはかつて玉門で人と一緒に戦ったことがあるようです。
 玉門関という関所が古代中国には実際にあって、遺跡として現存しています。シルクロードの要所を防衛していた関所とのことです。


4-3. 黒い酒杯の消滅

 物語の一番最後で黒い酒杯は破壊されました。
 リィンは酒杯を天災に投げ込みました。囲碁バカは捨て台詞を吐いており、「一瞬にして跡形もなく消えた」という記載もあるので、確実に消滅したのだと思います。
 ただ、時系列がよくわかりません。尚蜀に天災が起きたのは約30年前の出来事だと言われていましたが、そこで酒杯が消滅していたとしたらその後の物語が成り立たないので、過去のお話というわけではなさそうでした。
 酒杯が過去に飛んでいく、もしくは天災が現在に引き寄せられるなどの時空転移が起きないと筋が通らないのではと思います。リィンのプロファイルには「歳月だって彼女を止められないかもしれないわね。彼女の夢は千年の時も軽々と飛び越えられるわ」というシーの言葉が記録されています。夢を使って時間を捻じ曲げたということでしょうか。
 30年前の天災が目立った被害をもたらさずに忽然と消滅してしまったのは、黒い酒杯が投げ入れられたからだったりするのでしょうか。代理人たちは血液中源石密度が0.00u/Lで源石を一切受け付けない体をしているので、天災に対抗できる力がある、みたいな推測です。
 タワーディフェンスにおけるリィンは龍を召喚する能力を持っていますが、あれは彼女の能力の本質ではないのかもしれません。「リィンは私やニェンのような能力を見せていない」とシーも言っているので、彼女のお酒と夢に関する力は分かりにくいもののようです。
 カミの能力を理屈で理解する必要ないんじゃないかなというのが自分のスタンスです。181個のうちの1個が消えたのだということだけわかっていれば、それでいいのかなと思いました。



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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 18話感想-俺のリズムは悪魔の心音

 アニシャドFの18話の感想文です。

イツキ vs タツ

1ターン目

先攻1T:リョウガ
 蠢く死霊をプレイ。お互いのリーダーに1ダメージです。

後攻1T:イツキ
 パスです。「ウォーターフェアリーかベビーエルフ・メイが出てくるかと思ったが」とリョウガに言われていましたが、本当にイツキの手札にはありませんでした。

2ターン目

先攻2T:リョウガ
 アニメオリジナルカードをプレイします。

デモンコンダクター
2コスト1/1→3/3
ファンファーレ:自分のリーダーは「自分のターン開始時、自分のリーダーに1ダメージを与え、自分の手札が4枚以下ならカードを1枚引く」を持つ

 2/1/1のファンファーレで永続のリーダー付与能力を得られるすごいカード。1ダメージの自傷の永続付与は正直デメリットの方が大きそうですが、狂乱到達の補助と、ドロー補助の両方が得られる破格の効果です。
 場残りした蠢く死霊で相手のリーダーに攻撃します。

後攻2T:イツキ
 このターンにトップドローしたベビーエルフ・メイをプレイします。相手の場は1/1が2体なのでどちらに当たっても同じです。
 フラワーブリーズでメイを手札に戻しました。

フラワーブリーズ
1コストスペル
自分の場のカード1枚を手札に戻し、自分のリーダーを1回復する

 このままメイを残してトレード能力を持たせる選択肢も考えられましたがイツキは手札に戻す方を選びました。ガーベラベアーに「このバトル中にフラワーブリーズを3回以上使用していたらEPを回復する」という効果があるので、撃てるターンに積極的に撃ちにいったのだと思います。

3ターン目

先攻3T:リョウガ
 ブラッドウルフをプレイします。自分のリーダーに2ダメージ。2ダメージを受けても増えた赤い目玉は1個だったので、狂乱に至るまでの自傷回数なのだなとここでわかります。
 アニメオリジナルカードをプレイします。

邪悪なる指揮
1コストスペル
自分のリーダーに2ダメージを与え、自分の手札を2枚捨て、自分のフォロワー1体を進化させる(進化時能力は働かない?)

 アニシャドのカードプールだと手札を2枚捨てるデメリットがけっこう厳しそうなカードです。一方いまのアプリ版の環境だと手札を0枚を目指すハンドレスというテーマがあるので、そのデッキに入れるならとても強いカード。1コストで3枚手札が減るカードはほぼありません。

後攻3T:イツキ
 アニメオリジナルカードをプレイします。

サルビアパンサー
2コスト3/1
突進

 別の効果やエンハンスがあるのかなと思いましたが今回は分かりませんでした。3/3のデモンコンダクターと相討ちしました。
 前のターン手札に戻していたメイをプレイし、2/1のブラッドウルフを破壊しました。ここで盤面に干渉できないとリョウガの盤面には5点残るので、危ないところでした。

4ターン目

先攻4T:リョウガ
 ここもアニメオリジナルカードです。

トロンボーンデビル
4コスト4/4
ファンファーレ:自分のリーダーに1ダメージ
自分のターン中、自分のリーダーがダメージを受けるたびに相手のフォロワーすべてと相手のリーダーに1ダメージ

 4/4/4のメリット効果持ちフォロワーというのは最近では当たり前ですが、アニシャドのカードプールには存在しません。インフレを感じます。
 常駐するヨルムンガンドみたいなカードです。ファンファーレで自分の常駐効果をとりあえず1回働かせられるのが偉いですね。1点ダメージでメイを破壊しました。

 先攻のリョウガがアグロ気味に体力を詰めに行く展開です。イツキの体力は13。自傷しまくっているのでリョウガの体力は12です。自傷回数は6回。あと1回で狂乱状態です。

デジフレとは何なのか?

 リョウガに捨てられてしまったデモニアの姿を通して、デジフレというテーマが深堀りされました。上手な触れ方だなと思いました。
 デジフレは数年前にジェネシスカンパニーが突然広めた新システム。適当にスマホを触っていたら勝手に設定されてしまって、変えられないし捨てられないから困っていたとリョウガは言っていました。
 リョウガはデジフレの存在そのものを否定していたので、この機能を楽しんで使っている人には受け入れられないでしょうが、完全に間違っているわけでもないのが面白いところ。突き詰めてしまえばデジフレはただのデータにすぎません。「弱いカードはデッキのノイズ」というのもカードゲーマーからしたら同意できる考え方でしょう。デジフレだからといって、デッキのテーマに合っていないなら採用すべきではありません。
 レオンのいなくなったジェネシスカンパニーが何を企んでデジフレを作ったのか、そして唯一の喋るデジフレであるドラグニルの正体とは何なのか。今後スポットライトが当てられそうな話題も視界に入ってくるような、良い導入の仕方だなあと感心しました。
 ジェネシスカンパニーは「シャドバとプレイヤーを繋げる電子の友達」だと説明したようですが、耳障りの良い言葉だなあと疑ってしまいます。「こんなものなくてもシャドバはできていただろ?」というリョウガの正論パンチの矛先は、デジフレを使わずにシャドバをしている我々に向かっているようでもありました。
 そして目下の話題としてはデモニアへの酷い扱いに対して怒っているイツキがバトルを仕掛ける理由になっているわけですね。


ヴァンパイア使いのリョウガ

 18話にしてようやく、7番目のクラスであるヴァンパイアのバトルとなりました。ここまでよく引っ張りましたね。
 復讐状態のコントロールが難しいため上級者向けのクラスだという立ち位置は無印から変わっていないようです。強者の証であり、ルシアの神格化にも繋がりそうな扱いです。
 リョウガはシャドバカレッジのことを知っているらしく、ハルマのことを評価していました。セカンドブラッドの関係者でしょうか?
 OP/EDを見ると仲間になってくれるみたいですが、どんな関係性を築いていくのか全然読めません。主人公格は本当に多様性に富んだメンツですね。人間関係から展開の予測がつかないのも、見ていて面白いアニメだなと思います。




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【アズレン】ストーリー考察:鋼鷲の冒険譚 編【アズールレーン】

 2022年7月29日開始のイベント「鋼鷲の冒険譚」のストーリーを整理していきます。すべての陣営が登場して交流していたので、今後に繋がる動きに注目です。

1. 博覧会の開催前

 前哨戦イベントで語られたことを見ていきます。それぞれの陣営がどのような思惑で世界博覧会に参加したのかがポイントです。

1-1. サディアと鉄血

 主催国のサディアと、レッドアクシズの同盟国の鉄血から。
 世界博覧会という構想をヴィットリオ・ヴェネトに持ち掛けたのはマルコ・ポーロでした。セイレーン作戦がひと段落して、「吟ずる瑠璃の楽章」での鉄血によるコンパイラーの撃破作戦も終結。一時的に平和な海が戻ってきているタイミングでした。
 コンパイラーの撃破に合わせて表舞台にビスマルクが戻りました。いまは彼女が鉄血KAN-SENを率いています。世界博覧会の開催に合わせ、アズールレーン陣営との停戦の延長を上層部に提案しておくと言っていました。しかし上層部からのマークが厳しいからか、あとのことはプリンツ・オイゲンに任せると言っていました。
 サディアは形式上レッドアクシズに属していますが、鉄血がサディアに対してどのような思惑を抱いているのか分からないため、ヴェネトは警戒をしていました。ビスマルクはフリードリヒよりは付き合いやすいとリットリオは言っていましたが。


1-2. 信濃と武蔵

 レッドアクシズ側のもう1つの大国である重桜。
 「駆けよ碧海に吹く風」のとき、フリードリヒに招待を受けて信濃たちは鉄血を訪れていました。一時的に貸していたワタツミを返してもらうためです。その途中で竜宮城の事件に巻き込まれ、そこで出会った白龍も同行していました。
 ワタツミを返してもらって重桜本島へ帰る途中に起きた出来事が描かれていたので見ていきます。どこの海域だったのかはわかりませんでしたが、信濃たちはワタツミを狙うセイレーンの奇襲を受けました。幸いなことにこの攻撃は事前に予測されていました。夢で予知できる信濃と、サディアから連絡を受けていた武蔵によってです。
 紀伊は武蔵から命令を受けて、本島から信濃たちの援護に駆けつけていました。武蔵は紀伊に次のような命令を出していました。サディアの言う通り信濃が本当にセイレーンに襲われるようであれば、ワタツミは紀伊が預かり、信濃は博覧会へ向かうようにと。
 信濃からすれば、はるばる鉄血まで旅をしていたのに、重桜に戻らずにまたエウロパへとんぼ返りすることになります。白龍はそれでいいのか?とちょっと怒っていました。博覧会へ出向くこと自体は休暇のようなものだと白龍をなだめていた信濃でしたが、信濃は武蔵の意図を探っていました。自分を重桜本島から遠ざけようとしているのではないかと。
 スカパ・フローでのコンパイラーの撃破作戦に参加した赤城たちはまだ重桜には戻っていません。赤城の代わりに本島の統括を行っているという武蔵はどんな思惑で重桜を指揮しているのでしょうか。妹である信濃の身を案じているのだとすれば、重桜本島で何か良くないことが起こっているのかもしれません

1-3. 北方連合と東煌

 アズールレーン側の北方連合と東煌について。
 サディアはレッドアクシズ側なので、アズールレーン側の陣営でどこが最初に博覧会参加を宣言するかは1つの関心事だったと思います。ソユーズは自分たちが最初に名乗りをあげることで、サディアに貸しを作ったのだと言っていました。相変わらず策士です。
 地理的に近いこともあって北方連合はサディアと関係を深めようとしているように見えます。「讃える復興の迷路」のラストでストレミテルヌイとパーミャチ・メルクーリヤはサディアに来ていました。それぞれ任務を抱えているようでしたが、ソユーズはサディアとの意思疎通の強化が目的とのことでした。
 もともとサディアにいる2人に加えて、博覧会の出展にはクロンシュタットが向かうことになりました。事務作業に加えて調査も行ってほしいという意味での人選です。ただ彼女が諜報員であることは他の陣営も知っているので怪しまれるのではと懸念していました。アヴローラも同行するので大丈夫だろうとソユーズは言っていました。
 いままで他の陣営とあまり絡んでこなかった東煌は今回のイベントでは気合が入っていました。逸仙曰く、表舞台へ上がる前座なのだと。ついに東煌メインのイベントがくるでしょうか?(史実艦がほとんどいないのでキャラが作れるのかは怪しいですが)「遡望せし虹彩の塔」でミサイル駆逐艦へ改造された鞍山と長春が出てきて驚いたことがありましたが、あれ以降はイベントストーリーにはあまり出てこなくなっていましたからね。
 5期計画艦のハルビンが早速登場していました。東煌初の計画艦である彼女が今後どのようにストーリーに絡んでくるのかも注目です。今回はお留守番でした。


1-4. ロイヤルとアイリス

 アズールレーン側のロイヤルとアイリス。
 栄光を重んじるロイヤルは世界博覧会という舞台でも栄誉を示そうとしていました。パビリオンの豪華さで他を圧倒したいと考えていたのです。ロイヤルらしいなと思いました。
 一方、クイーン・エリザベスは博覧会だけに集中しすぎることはありませんでした。コンパイラーを撃破されたあとセイレーンは大人しくなっているようでしたが、いつ活動を再開させてくるか油断はできません。重要な海域の防備に精鋭たちを向かわせていました。博覧会に参加していたのはイラストリアスとジェーナスだけのようでした(他のKAN-SENもいたかもしれませんが)。
 イラストリアスリシュリューと連絡を取り、同じアズールレーンの仲間として出展の援助を提案していました。分裂してしまってアイリスには余力があまりないでしょうから。
 資金面も苦しいかもしれませんが、リシュリューはアイリスKAN-SENたちの意見をまとめることに苦心していまいた。いつまで経ってもヴィシアと1つに戻れておらず、博覧会に参加してその現状を他の陣営に見られるのは良くないのではとジャンヌ・ダルクは気にしていました。
 博覧会の場でアイリスの正当性を誇示しておくことが重要だとル・テリブルは主張して、意見をまとめていました。いまのアイリス側にもヴィシア側にも現状を打破するだけの力はないため、対外的なアピールをおろそかにできないタイミングだったのでしょう。
 聖堂のホログラム技術を使ったパビリオンを出展しようとリシュリューは言っていました。アイリスにも独自の技術があるのだと誇示するのが狙いでしょうか。


1-5. 指揮官への招待状

 今回は指揮官に出番がありませんでした。
 世界博覧会が開催されるにあたって、各陣営はそれぞれプライベート回線で指揮官に招待状を送っていました。それを見てサラトガと指揮官は困っていました。
 これまで指揮官はユニオンの人間として活動することが多かったですが、だからといってユニオン陣営に所属しているわけではないようです。北方連合に呼ばれたらそのまま滞在していたこともありましたし、アズールレーンに属する軍人としてある程度自由に動ける立場なのでしょうか。だからこそなのかはわかないですが、特定の陣営の招待状を持って博覧会へ参加することは大きな問題になると言っていました。
 指揮官は博覧会というお祭りを楽しみにしていたものの、問題を回避するためにも落ち着いたら足を運ぼうとしているようでした。いまは「テスト」をしなくてはいけないと言っていました。エルドリッジが手伝いに来ていたのでユニオンの基地にいるようでしたが、果たしてその内容は。


2. 博覧会中の事件

 ローマの身に何が起きたのかというのがポイントです。

2-1. ローマの失踪

 開幕の宣言を担当した後、戦艦ローマは失踪してしまいました。サディアパビリオンの展示物に違和感を感じ、地下倉庫にあった古の大図書館のタイルに触れ、意識が飛んでいました。
 このタイルはサディア元老院の主導のもと掘り出された遺品で、「讃える復興の迷路」のときにイスタンブールからサディア本土へ運ばれたものです。途中で元老院の輸送船団がセイレーンに襲われ、ヴェネトたちの活躍で取り戻されていました。
 モチーフは古代アレクサンドリア大図書館なのだと思います。長らくエジプトにあった図書館で、重要な研究施設も兼ねており、ローマ帝国支配下にあったこともありました。ローマ帝国の歴史を刻んだ遺物ということです。
 戦艦ローマがこのタイルを地下倉庫で見つけたとき、古代の遺品ではなく未来の技術で作られた「何か」のように見えたと言っていました。セイレーン技術を用いた別の装置とすり替えられていたのではないかと思います。それを触ったローマには誰かの「記録」が流れ込んでいました。
 ローマが見たのは古のローマ帝国の景色や、カエサル等の偉人の見た景色でした。サディアのKAN-SENたちはサディアの栄光を非常に大事にしていますが、古代ローマに対する様々な人の想いが流れ込んでいたのではないかと思います。
 「海に面した灯台」はアレクサンドリアの大灯台、「馬に引かれるチャリオット」は戦車レース、「水道橋」はポン・デュ・ガール、「七つの丘」はローマという都市の基礎を作る丘、などなど。「来た、見た、勝った」など偉人の名言を引用している箇所もありました。
 タイルをすり替えた犯人についての種明かしはありませんでしたが、だぶんマルコ・ポーロなのではないかと思います。倉庫はセキュリティが厳重だったと言われていたので、内部の人間の犯行なのではないかと。
 信濃は施設の一部に何かが仕込まれたことに感知していました。信濃が気づくぐらいにはヤバい代物だったということなのかもしれません。


2-2. 地下の鏡面海域

 ローマ捜索隊は地下倉庫を訪れ、鏡面海域を発見しました。
 鏡面海域には偽りのコロッセオがあり、緑の鷲と幽霊船の量産型が待ち構えていました。鏡面海域とはいってもセイレーンが使っている施設とは雰囲気が異なり、敵もいままで見たことのない形状をしていました。セイレーンが作り出したものではなく、マルコ・ポーロが作ったからこういうふうになるのかなと思いましたが、今回のイベントでは真相は明かされませんでした。
 鏡面海域の発生装置はコロッセオの下の海底にありました。そこにはKAN-SENの駒を作り出す彫刻室もあり、ローマ本人はそこに囚われていました。彫刻室が出てきたのは久しぶりですね。駒に対してオリジナルのKAN-SENから直接データを流し込むという方法をとっていたため、このローマの駒は非常に強かったらしいです。普通の駒は自立して動いているので大きな違いですね。
 偽りのコロッセオを支えているツタと装置の有りかに気づいたレオナルド・ダ・ヴィンチによってローマは救出され、鏡面海域は破壊されました。鏡面海域と一緒にタイルの偽物も破壊されました。

3. 事件後

 陣営間の関係や、サディアのKAN-SENたちにどのような変化が起きたのかがポイントです。

3-1. 各陣営の交流

 サディアのKAN-SENたちがアタフタしている間、他の陣営は交流が行われていました。今後に繋がってくることがあるかもしれません。
 ジャンヌ・ダルクはユニオン陣営を訪れ、アイリスのパビリオンへの案内を提案していました。同じアズールレーン側の陣営としてこの申し出は快諾されていました。エセックスが代表を務めるというのも珍しいシーンでしたね。
 オイゲンはループレヒトとオーディンのことをほったらかしにしていました。オーディンの姿は見えませんでしたが、ループレヒトは会場を1人で回っていました。計画艦の存在は秘匿されるべき戦力だとは思うのですが、見せても構わないという姿勢でした。フリードリヒがビスマルクを補佐しているのが公表されている以上、鉄血にはもう技術を隠すポーズは必要ないのかもしれません。ループレヒトは自分の言うことを聞かないというのがオイゲンの本音だったかもしれませんが。
 「吟ずる瑠璃の楽章」のとき、オイゲンは戦場で対峙したクロンシュタットを飲みに行こうと誘っていましたが、博覧会でその約束を果たそうとしていました。戦場で向かい合った敵とそんな関係になれるなんてオイゲンらしい…。飲みにケーションという感じでしょうか。
 来訪者の少ないヴィシアのパビリオンは暇をしている様子。ジョッフルは他陣営の情報は今の我々にとっては無用なものだと、なんだが自虐的な雰囲気でした。ジャン・バールたちが表舞台に出てこれない以上、ヴィシアの現状もかなり苦しいですからね。
 そんな中、アヴローラが話をしにきました。アズールレーン側からのお客さんということでヴィシアにとっては気を付けるべき相手だとは思うのですが、アヴローラが他の陣営を熟知していて外交に長けていると言われていたのはこういうところに顕れていたのかもしれません。

3-2. サディアに起きた変化

 秘密裏に事件を治めたサディア陣営はほっと一息ついていました。
 事件後ローマに対してダ・ヴィンチは不思議な質問をしていました。偽タイルに意識を乗っ取られた前と後で、会場の雰囲気は変わったように見えるか聞いていました。ローマは「これぞサディアの威光なり!的な雰囲気が薄れている」と言っていて、演習でもやろうかと言っていましたが、ダ・ヴィンチはそういうことではないと止めていました。空気の成分が変わったみたいなものと言っていましたが、これはなんだったのでしょうか。天才の考えていることは読めませんね。
 マルコ・ポーロコロッセオの一角に部屋を構えていました。コンディ・カブールがその部屋を訪れたとき、主は不在にしていました。「ここにいないということは成功したということ?」と言っていて、博覧会の会期中にマルコ・ポーロは何かの計画を実行していたようでした。
 マルコ・ポーロの代わりに部屋にはトレントMETAがいました。先日の一件でサディアに来たと言っていて、博覧会の前の時系列で何かが起きたようでした。今後、トレントMETAの来訪について語られるときは、博覧会の前の時空に巻き戻るのではないかと思います。


感想

 アズールレーンのイベントの組み立て方は、「史実やカンレキにをエッセンスとするもの」と「セイレーンとの戦い」に大別できると思っています。しかし今回はローマという艦名からローマ帝国の歴史へとパスを繋げる新しいパターンを見ることができたなと思いました。
 「名前が一緒なだけじゃん」と言われればそうなのかもしれません。一方で、ヴィットリオ・ヴェネト級戦艦の4番艦が建造されたとき、当時のイタリア人がどのような想いを込めてこのフネに「ローマ」という名前をつけたのかを考えたとき、偉大なるローマ帝国に想いを馳せた人もいたんじゃないかなと思ったのです。
 ただの乗り物であるフネに名前をつける文化は、紀元はどこかにあるかもしれませんが、洋の東西を問わずに広まりました。名前を付けるという行為には想いが込められます。KAN-SENとして同じ名前を持って生まれた少女たちも、自分たちの名前にはこだわりがあるのではないかと思うのです。
 機械的に地名を選んだだけなのかもしれません。日本のフネは「戦艦は旧国名」「重巡洋艦は山の名前」というふうに一定のルールで名前をつけられました。それでも、「名前に対してこういうふうに思った人もいるのではないか」という想像から物語が作られてもいいなと自分は思います。
 ストーリーの中でフネの名前にスポットが当たることは度々あります。いろんな側面からKAN-SENたちの魅力を深堀してくれると嬉しいなと思っていますが、1つの切り口として名前はいつも楽しませもらっている話題です。

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【原作勢目線】アニメシャドウバースF 17話感想-シャドバで熱くなりたいです

 アニシャドFの17話の感想文です。

ミモリvsスバル

6ターン目

先攻6T:ミモリ
 ミモリの盤面にカードはありません。スバルの盤面には4/4のレッサマミー、2/2のダークコンジュラー、2/1のトリックデュラハンがいます。
 ミモリの手札には0コストのフェアリーが4枚あります。このうち2枚をプレイしてプレイ枚数を+2し、マヘスをプレイしました。相手のフォロワーすべてとリーダーに2ダメージです。
 4/2で残ったレッサマミーに対して、フェアリーを進化して相討ちで処理しました。ミモリの盤面は5/5守護と1/1で残りました。マヘスを進化すると7/3守護, 1/1, 1/1で残りますが、マヘスの体力が多く残ることに重きを置いたプレイでした。

後攻6T:スバル
 消えぬ怨恨をプレイします。ネクロマンス2で5ダメージ。マヘスをちょうど破壊します。ミモリにとっては裏目のカードでした。
 悪戯なネクロマンサーをプレイします。進化効果があることはミモリも知っていましたが、スバルは進化権を温存しました。


7ターン目

先攻7T:ミモリ
 アニメオリジナルカードをプレイします。無印のときからミモリが使っているカードですが、アプリ版には実装されませんでした。

ルナールメイデン
3コスト1/4
能力によって受けるダメージは0になる。(攻撃によるダメージはそのまま)
このフォロワーの攻撃力が能力でプラスされたとき、ランダムな自分の場のフェアリー1体の攻撃力を同じだけプラスする。このターン中にカードを3枚以上プレイしていたなら、1体ではなくすべて。

 ダメージバリアの効果は今回は働かなかったので省略されていました。
 フェアリーサークルをプレイ。0コストのフェアリー1枚と1コストのフェアリーを1枚をプレイ。最後にブレスフェアリーダンサーをプレイ。場残りしたフェアリーを含めこれで5面にバフがかかります。0コストのフェアリーは残り1枚です。
 ブレスフェアリーダンサーのファンファーレの+1/+0がルナールメイデンによってコピーされ、フェアリーは3/1になります。これで4/3の悪戯なネクロマンサーと相討ちできます。
 ターン終了時、ブレスフェアリーダンサーが与えた+1/+0はなくなりますが、ルナールメイデンが与えた+1/+0はなくならないので、2/1のフェアリー×2, 1/1のブレスフェアリーダンサー、1/4のルナールメイデンが残ります。

後攻7T:スバル
 マスカレードゴーストをプレイします。

マスカレードゴースト
5コスト3/3
このカードが場に出たとき、ゴースト1体を場に出す
自分の場にゴーストが出るたびにそれを+1/+0する
自分の場のゴーストが消滅したとき、ジャイアントゴースト1体を場に出す
ラストワード:自分のリーダーは「次の自分のターン開始時、ラストワードを持たないマスカレードゴースト1体を場に出し、この能力を失う」を持つ

 出てきたゴーストにミスチーフゾンビで必殺をつけます。

ミスチーフゾンビ
1コスト1/1
ファンファーレ:自分の場のゴースト1体は必殺を持つ

 常駐効果持ちのルナールメイデンを破壊します。ゴーストが消滅したので4/4守護のジャイアントゴーストが場に出てきます。
 スバルの盤面は4/4守護, 3/3, 1/1。ミモリの盤面は2/1, 2/1, 1/1です。スバルは進化権を使えるタイミングでしたが温存しました。


8ターン目

先攻8T:ミモリ
 ずっと手札に見えていた古き森の白狼をプレイします。4/4突進なのでちょうどジャイアントゴーストと相討ちです。
 1/1のブレスフェアリーダンサーで1/1のミスチーフゾンビと相討ちし、2/1のフェアリー2体でマスカレードゴーストと相討ちしました。
 ミスチーフゾンビはわざわざ倒さなくても良いのではと思ったりもしますが、スバルの体力はブリリアントフェアリーで削り切れる13点まで落ちているので、ミモリはもう体力を詰める必要がありません。

後攻8T:スバル
 マスカレードゴーストがラストワードの効果で戻ってきて、ゴーストを1体出します。
 カースドソルジャーをプレイします。ネクロマンス4で相手のリーダーに4ダメージ。ゴーストが攻撃して2ダメージ。これでミモリの体力は7です。
 ターン終了時にゴーストが消滅し、ジャイアントゴーストが場に出ます。スバルの盤面は4/4守護, 3/3, 5/4です。

9ターン目

先攻9T:ミモリ
 古き森の白狼のラストワードで根源への回帰が手札に加わり0コストになります。昔は9コストの白銀の矢を0コストにしてバーストを狙うデッキがありましたが、ミモリはブリリアントフェアリーで勝つデッキなので、盤面を空けるこのカードを確定サーチとしているようです。
 2枚目の根源への回帰を素で引いていたので、このターンは7コストの根源への回帰を使ってターン終了します。ジャイアントゴーストは場から離れたときに消滅するようで、手札には戻りませんでした。
 マスカレードゴーストもカースドソルジャーも打点になるカードなので手札に戻すのは怖いですが、スバル側は墓場が貯まらないので決め手に欠きます。一方ミモリはブリリアントフェアリーを引けているものの、フェアリーの枚数が足りないのでまだ勝負を決めにいけません。

後攻9T:スバル
 バケルスをプレイします。

プチゴースト・バケルス
2コスト1/1
ファンファーレ:ゴースト1体を場に出す
ラストワード:ラストワードを持たないプチゴースト・バケルスを手札に加える

 新しいアニメオリジナルカードをプレイします。

パレードレイヴン
7コスト4/6
突進
ファンファーレ:自分の場のフォロワーを破壊したならリアニメイト5

 自分のフォロワー破壊を要求する割にコストが重いのでちょっと使いにくそうなカードです。リアニメイト5で出てくるのはマスカレードゴーストなので、ゴーストは場に残しておきたいということで、バケルスを破壊しました。
 リアニメイトがアニメで登場するのは初めてです。CGSから追加されたロジックでした。破壊されているフォロワーの中から数字以下の最大のフォロワーが出てきます。コスト5はマスカレードゴーストのみなので確定リアニメイトです。
 というわけでマスカレードゴーストが本日3回目の登場です。バケルスが出したゴーストは1/1で、マスカレードゴーストが出したゴーストは2/1なのでミモリに3ダメージ。ミモリの体力は4です。
 スバルの盤面は4/4守護, 4/4守護, 4/6, 3/3です。


10ターン目

先攻10T:ミモリ
 デッキトップから引いたフェアリーウィスパラーをプレイします。フェアリーを2枚手札に加えます。これでフェアリーの数が足ります。
 0コストの根源への回帰をプレイします。お互いの盤面がカラになります。
 温存していた4枚目の0コストフェアリーと、1コストのフェアリー3枚をプレイ。そしてキリフダのブリリアントフェアリーをプレイします。

ブリリアントフェアリー
5コスト3/4
ファンファーレ:自分の場のフォロワー1体を+1/+1する。このターン中に自分がカードを2枚以上プレイしていたなら、自分の場のフェアリーすべてを+1/+0する。このターン中に自分がカードを4枚以上プレイしていたなら、自分の場のフェアリーすべてを+1/+0して疾走を与える

 自分の場のフェアリーウィスパラーも根源への回帰で手札に戻るので盤面が空きます。フェアリー4枚のMAXブリリアントフェアリーです。13点ぶち抜いてのミモリの勝利でした。

 アプリ版のブリリアントフェアリーはアニシャド版よりもバフが少なく、通常のフェアリーを並べるだけでは9点しか出ません。本体コストが軽くなり起動条件も易しくなったのですが、火力が足りないので競技環境では使われないカードになっています。悲しい…。

スバルの進化権

 後攻6ターン目、悪戯なネクロマンサーをプレイしたときに、スバルは「進化権は温存しておく」と言っていました。ミモリの盤面には1/1のフェアリーしかいなかったので、正しいプレイだと自分も思ったのですが、結果論あのターンに進化を切っているとスバルはたぶん勝っていました。進化効果で出たゴーストでフェアリーと相討ちしておくと、5/4の悪戯なネクロマンサーがとれなかったのですね。
 結局スバルは進化権を1個余らせたまま負けてしまいました。後攻7ターン目も進化を切ってミモリの盤面を多めに処理することができたのですが、彼はそうしませんでした。ミモリは処理がギリギリ追い付いていたので、進化を切っていれば状況は変わっていたと思うんですよね。
 シャドバの進化権はコストに左右されないので、プレイヤーの意志が最も現れるリソースです。攻撃をするわけでもなく効果を発動させるのでもなく、スタッツを+2/+2するためだけに進化を切る「進化置き」と呼ばれるプレイもあり、進化権が余りそうであれば強気に進化していくプレイが求められます。
 スバルの臆病なところ、シャドバに熱くなれないところ、手を抜いてしまうところが、この余った進化権に表現されているような気がしました。

スバル:「オレ、昔はこうじゃなかったんすよ。自分に自信があったし、こんな冷めてもなかった」

 カグヤに追い抜かされて、諦めてしまった回想が入りました。よくある話ですが、リアルですよね。共感した人も多いはず。セブンシャドウズにまで登り詰めてしまったカグヤに対する感情を、このアニメはどういう形で決着させてくれるのかは今後も楽しみにしています。


セブンシャドウズのチラ見せ

 セブンシャドウズは世界最強の7人のシャドバプレイヤー。その紹介がありました。
 ウルフラム・ゼルガはロイヤル使い。「煌くは第四の光。公正なる道筋を等しく照らせ!」ということでキリフダは3枚ありました。月の騎士・ムーンライト7/5/7、星の騎士・スターライト4/3/4、太陽の騎士・サンライト5/3/5。アプリ版では1パックで各クラス2枚ずつしかレジェンドが配られないので、3枚セットのレジェンドカードというのは新鮮です。
 真壁カグヤはビショップ使い。「汝は第七の使者。大いなる者と交わした聖なる契りをここに示せ!」ということでディバインコントラクター7/5/7がキリフダです。弱冠13歳とのこと。フォロワーだけチラ見せがあると、実際に出てくるのが楽しみになります。
 夜那月ルシアのキリフダは無印と変わらずダークエンペラーです。数字付きのフォロワーは別にもらっているのでしょうか。
 ルシアだけはプロフィールの表示がありました。大会実績の「第一回シャドウバース全国大会準優勝」は無印12話でヒイロに負けたバトルです。「第二回シャドウバース全国大会優勝」は無印48話のラストで、決着まで描かれなかったヒイロとの最後のバトルのことだと思います。インフィニットフレイムドラゴンとアビスドゥームロードがぶつかりあった互角の展開でしたが、結局ルシアが勝ったんですね。こんなところで結末を見せるなんてオシャレ。
 3人以外のメンバーは謎に包まれているとのこと。思わせぶりに出てきたマスクをつけた人は、髪型を見るにヒイロでしたが本人でしょうか。ルシアにはシャドバで妹シオリの治療費を稼ぐという目的があったのでプロになっているのはわかりますが、ヒイロはいま何をしているのでしょうね。
 カズキとカイも出てきたので、未登場のヒイロとマウラの消息がますます気になります。


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