3度目のサザンドラ

元々ポケモンブログでしたがいまはゲーム全般について書いています

【アズレン】ストーリー考察:セイレーン作戦 Chapter5【アズールレーン】

 2021年12月9日に実装されたセイレーン作戦の5章のストーリーを整理していきます。1章から4章はこちらです。

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1. セイレーン作戦とは何だったのか

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 5章まで読むことで、セイレーン作戦がなぜ行われ、何をもたらしたのかが大体掴めるようになりました。
 事の発端は余燼がNA海域に特異点を作ったことだとわかりました。(この理由はまだわかりませんが…)
 次に余燼を追跡しているアビータがこの世界にやってきました。アビータは余燼を倒すため特異点付近にセイレーンの戦力を集結させました。余燼とセイレーンは激しく戦い、セイレーンの戦力は大きく削られました。
 NA海域のセイレーンが中心部に後退したことをきっかけにして、アズールレーンはセイレーン作戦を発動しました。攻め込むチャンスが生まれたのですね。これまでのお話だけだとチャンスが訪れた理由がよくわかっていませんでしたが、余燼の行動がきっかけだったことが今回初めてわかりました。

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2. 5章の時系列

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 5章で起きたことを時系列で整理すると上表のようになります。行ったり来たりはせずにストレートなお話でした。気になるポイントを以下で詳しく整理していきたいと思います。

2-1. 上層部の疑惑

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 NA海域中心部にてセイレーンの巨大要塞が発見されたとき、ユニオン上層部の態度は揺れていました。早く攻撃すべきと言う人もいれば、研究対象にすべきだという人もいたのです。メンフィスが慌てっぷりを不審に思っていました。
 威力偵察中に指揮官が飛龍METAに遭遇したとき、彼女はTBと余燼追跡装置のことを怪しんでいました。この2つはユニオン上層部が開発して、指揮官に提供してくれているものですが、その技術の出処を疑ったことはないのかと疑問を呈していました。
 いままでクイーン・エリザベスなどもTBのことは怪しんでいましたが、余燼にも指摘されたのはここが初めてでした。彼女たちの方がセイレーンには詳しいでしょうから、やはり上層部は「黒」なのでしょうか。
 一枚岩じゃないというのはこの件でわかったので、セイレーン技術を積極的に取り込みたいと思っている人が、アズールレーン側の上層部にもいるという感じなのかなと思いました。研究はすでに進捗していて、TBと余燼追跡装置はその研究成果なのかもしれません。

2-2. 余燼とアビータ

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 余燼とアビータはお互いを敵視し合っていて、NA海域では特異点を巡り争っていました。
 アビータは世界線を飛び越え余燼を追跡し続ける存在のようです。ゲーム機能としてのセイレーン作戦では子分であるエンフォーサーとたくさん戦うわけですが、関係性としては指揮官やアズールレーンは蚊帳の外という感じでした。
 エンタープライズMETAが作った特異点はまだ安定していないらしく、時間を稼ぐ必要がありました。余燼は時間稼ぎのためにセイレーンやアビータと戦っていました。作った本人であるエンタープライズMETAはどこかに行ってしまったようでしたが、これは何故だったのでしょうか。高雄METAも一緒だったのかもしれません。
 この特異点がなんのために作られたのかという根本の謎は解明されていないままでした。おそらくエンタープライズMETAが活動している目的に繋がってくると思うので、理由が分かるのはもう少し先になりそうです。
 アビータが余燼を追っている理由もはっきりとはわかりません。アビータは「余燼を排除して実験場の機能を修復・維持したい」と言っていました。単に邪魔だから消したいだけなのか、オブザーバー・零から何らかの指令を受けているのかはよくわかりませんでした。
 アークロイヤルMETAは「このフェーズの実験場に来たのは初めて」と言っていたので、特異点の中は実験場になっているようでした。なぜ余燼がセイレーンのものであるはずの実験場を作りだしたのか謎です。もしくは特異点というのはワープホールにすぎず、実験場という別空間に繋がっていただけなのかもしれません。

3. 選択肢の分岐

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 5章でセイレーン作戦はいったんの区切りを迎えました。選択肢によってBAD ENDとTRUE ENDに分岐します。両方見ることで余燼の狙いがよりくっきり描かれる形になっているので、TRUEしか見なかった人はBADも見てみると良いと思います。

3-1. BAD END

 飛龍METAは威力偵察中の指揮官に接触し、総攻撃の際に特異点の中に誘い込みました。アークロイヤルMETAはこの飛龍METAの行動を"まわりくどい"と評しながらも、「おかげでいい夢が見られた」と礼を言っていました。
 2人は指揮官が自分たちに力を貸してくれることを心のどこかで願っていたのでしょう。お互いの立場を冷静に考えると味方をしてくれるなんて夢物語なのですが、賭けてみたくなるだけの何かを指揮官から感じるということでしょうか。
 BAD ENDでは飛龍METAとアークロイヤルMETAが「出力開放」を行いました。ものすごい爆発が起き、戦場を離脱した指揮官の艦隊にも被害が出るぐらいだったので、2人は自爆してしまったものと思われます。アビータが巻き込まれていたのかはよく分かりませんが、TRUE ENDで描かれていたようにアビータは爆発を避けようとしますし、「テストボディ」と言っていたので本体ではなさそうで、結局のところ無意味な自爆になったのではないかなと思いました。
 BADとTRUEの分岐で肝心なのは飛龍METAとアークロイヤルMETAが生き残ることと、彼女らと指揮官の間に仲間意識が芽生えることです。アビータがどうなったのかはたぶんあんまり関係ありません。

3-2. TRUE END

 TRUE ENDは指揮官が飛龍METAとアークロイヤルMETAを見捨てない決断を下した世界線です。飛龍METAが「出力開放」をしようとして、アビータは退いていきました。
 アビータの撤退理由は2つあり、「実験場と実験対象が破壊されて当初の目的が達成できない」ことと「実験対象と過度に接触するなとオブザーバー・零から指令を受けている」とのことでした。ここで言う実験対象というのはおそらく余燼だと思うので、アビータは余燼を殲滅したいわけではなく実験したいのでしょうか。
 特異点は余燼側が作りだしたものなので、この戦いでは消えません。しかしアビータが撤退したことによりセイレーンの数が減るので、脅威は低減したとのことでした。NA海域を通る航路が復旧したとのことで、めでたしめでたしでした。

4. 今後へ

4-1. アークロイヤルMETAの世界

 5章の中で大きく時間軸がジャンプした場面がありました。アークロイヤルMETAの回想シーンで、彼女が余燼に引き入れられたときのことを描いていたものと考えられます。

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 この世界線ではエンタープライズがすでに沈んでいます。

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 それどころか、アークロイヤルMETA以外のKAN-SENがすべてやられてしまったようでした。

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 アークロイヤルMETAは「何人たりとも寄せ付けない力を持った」と言っています。これのおかげで唯一彼女だけが生き残ることができたのでしょう。この力の源はMETA化だと思われます。つまり、この世界線ではアークロイヤルだけが後天的にMETA化したものと思われます。

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 アークロイヤルMETAが戦っていた敵はエックスではなくセイレーン(アンチエックス)と言っていました。

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 セイレーンは不要になった世界線を意図的に破壊することがあるのかなと思いました。それを「枝」の「切り取り」と呼ぶのかなと。実験を行うにはリソースを使うみたいなので、節約のためにこういうことをするのでしょうか。

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 エンタープライズMETAは様々な世界線を飛び回って、META化したKAN-SENを探し出し、余燼に引き入れているのかなと推測されます。
 この仮説が正しければ、余燼たちの出自はバラバラであるため、指揮官に対する思いもそれぞれ異なってくるはずです。ここがどのように1人の指揮官に収束していくかが物語のカギになってくるのではないかなと思います。
 飛龍METAは指揮官にやたらと絡んでくる一方で、高雄METAは非常に好戦的で敵対的であったりと、余燼たちにはそれぞれ全く別のバックボーンがありそうだなと思いました。

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 META化しているけど余燼に所属していないKAN-SENというのも「照らす螺旋の鏡海」で登場しました。いまのところヘレナMETA、蒼龍META、ヨークタウンMETAが出てきています。エンタープライズMETAとは違う道を生きようと決断をしたのでしょうか。

4-2. 特異点とは何なのか

 上でも少し触れましたが、特異点に吸い込まれた先の世界を、余燼やアビータは"実験場"と言っていました。鏡面海域の中も"実験場"と呼ばれることがあるため、このあたりの言葉の定義はまだ不明瞭だなと思いました。
 サラトガが話していた"観察者効果"も物語にどのように絡んでいるのかよくわかりませんでした。

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 実験を行うにはこのような特質を備えた空間である方が都合が良いということでしょうか。それとも別の理由で特異点を作った結果に付随してついてくる特質ということでしょうか。
 サラトガは危険視していますが、観測者の意志によって伸び縮みする空間というのは実験に使うには便利そうに見えます。

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 あと、特異点の中ではTBが機能を停止するようでした。なぜなんでしょうね。アビータは普通に動いていたのに。

4-3. 3つの艦隊

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 ちょっと怪しいなと思ったのでメモ程度なのですが、総攻撃のときに防御線を突破して中心部に攻め入った艦隊は指揮官のところ以外に3つあると言われていました。単純に「現在アズールレーン側が優勢だよ」ということを示すための演出だったのかもしれないですが、ちょっと真面目に考えてみます。
 1つがエセックス率いる航空部隊であることは間違いありません。特異点に吸い込まれていたので、相当近くにいたものと思われます。ヴェスタルたち後方支援隊がエセックス隊の一部としてカウントされているのか、3つのうちの1つとしてカウントされているのかは不明です。
 いずれにせよもう1つぐらいは防御線を突破した艦隊があるのですが、姿が見えませんでした。重桜や鉄血が暗躍しているのではないかなと思いましたが、結局姿は見せずに終わってしまいましたね。赤城はNA海域中心部に入りたがっていましたし、ティルピッツとドイッチュラントもあの海域にはいたので、怪しいなあと思っていたのですが。

4-4. 飛龍METAからの贈り物

 最後にあからさまに伏線として残されたのが、飛龍METAが指揮官の上着のポケットに入れた物です。

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 これは待っていればいずれ出てくるでしょう。覚えておきましょうということで。
 5章まで見てみると、セイレーン作戦は指揮官と余燼の出会いの物語であることが分かります。指揮官はBAD ENDとTRUE ENDを分ける選択肢で、彼らを助けることを選択し、未来が分岐しました。余燼とともに歩むことを決めた世界線こそが希望のある未来ということです。彼女たちがプレイアブルキャラになっているというのもその裏付けでしょう。
 今後はMETA化したKAN-SENたちと一緒にアビータと戦っていくことになりそうなのですが、そもそもの敵はエックスであるはずで、まだ仲間割れが続いてしまうのだろうかと思うともどかしいところですね。

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 アークロイヤルMETAはセイレーンの本来の目的をちゃんとわかっているようでしたが…。復讐に囚われてしまっているということでしょうか。
 今後のイベントストーリーでもMETA化したKAN-SENは出てくると思うので楽しみに待ちましょう。



 何かありましたらTwitterでご連絡ください。
https://twitter.com/YT22_azurlane

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【プロセカ】朝比奈まふゆの歌唱の凄さ:ジャックポッドサッドガール編

 ジャックポッドサッドガールを聞いていて改めて朝比奈まふゆ(CV:田辺留依さん)の歌唱力はすごいなと思ったので殴り書き。



www.youtube.com


無限の表現力の「愛」

受け入れ難い心情を ねじ込むのが 愛 なんだ

 Aメロからサビに入る手前。個人的優勝ポイントはここの「愛」の歌い方です。吐息混じりで、息を抜きながら、甘めに発声しているのに、やけに力強く脳裏に響いてくるこの凄まじい表現力。田辺留依さん、口にエフェクターでもついているのか?
 「愛」を強調するのはわかるんですよ。歌詞の流れを考えれば「愛」がすごくインパクトのある言葉なので。でもね、ここは平坦に歌えるところじゃなくて、ものすごい難所の中にある1つのフレーズが「愛」なんですよね。
 「しんじょうを~~」で短くビブラートを入れて、「ねじこむのが」の「こむ」で一気に音程を上げて「のが」で抜けつつ、ようやくたどり着くのが「愛」なんですよね。普通に歌えるだけでもまあすごい。この「愛」にありったけの表現力をつぎこめるこの歌唱力たるや…。
 「愛」でものすごい気合いが入ったあと、「なーんだ」がちょっと力抜け気味なのもまふゆらしくてすごい好きです。外向きの顔をしていたまふゆが急に"素"に戻ったときのような落差を感じます。
 改めて文字に起こして見るとsyudouさんの作詞がそもそもすごすぎるという側面もあります。言葉の選択が天才すぎるんですよ。「受け入れ難い心情」を「ねじ込む」のが「愛」…!?!?!?【受】け入れ難い【心】情をねじ込むのが【愛】…!?!?!?
 まあ、たしかに、それはよくよく考えれば「愛」なんですよ。受け入れ難い心情って普通の関係性だったら受け入れられなくて終わりなので。ねじ込めるのは「愛」ゆえなんです。相手が受け入れていないと分かっていながらもねじ込むのは並々ならぬ感情があるからなんです。
 これをまふゆに歌わせるの、ホントにすごいですよ。狂気と言ってもよいはず。毒親に精神を破壊されきった才色兼備のマリオネット…。PVを見ているだけで鳥肌が立ってきます…。

色気際立つ「賛美」

ここで無垢で無知で無為な賛美を 見せつけるわ

 ラスサビに入る直前のフレーズです。リズムも音程も早口言葉のような歌詞もすべてがエグい難しいポイント。
 まふゆの歌い方で特徴的なのがぐっと力を込めて声がかすれるエッジボイスの使い方だなと自分は思います。元々の声色に加えてさらに色気が引き立つアクセントになっています。
 このフレーズだと「賛美」がそれ。少しだけ力がこめられるポイントで、「さ」が少しだけかすれます。上で挙げた「愛」とはまた違った強調の仕方でとても良いです。そのまま「さんびを~~」の「を」はまた美しいビブラートになって抜けていきます。聞いていてとっても心地よいです。
 続く「みせーつけーるわー」は低いところから一気に高い音程へと跳ね上がる難しい箇所。「見せつける」という動詞が力強いアクションを示す言葉なのでテンション感は強めなのですが、高音は一切の混じりけのない美しさで広がっていきます。低音には色気があるのに高音は済み渡って響いていくまふゆの歌い方はホントにすごい。『乙女解剖』とかヤバいしか言えない。
 「わー」の息の抜き方がとても妖艶。色気を出したまま余韻を持って響いていって、最大の盛り上がりのラスサビへと続いていきます。この曲のまふゆの歌い方は全体的に色気があるのですが、過酷な人生を歩んでいるからこその高校生離れした艶やかさには不思議な納得感があるんですよね。まふゆならきっとこうなるだろうっていう。

殴り合いに負けない個性

 この箇所がすごいなあって思う理由はまだありまして、他の3人との対比・対決ポイントになっているのもホントにすごい。ここに至る直前から見ていきます。

(絵名)ねえ先生 あなたバカじゃないの

 ここまでずっと甘めに可愛く歌ってきた絵名が声を張り上げるワンフレーズ。自撮りで承認欲求を満たす"ぶりっ子"というのは上っ面にすぎず、内に秘めた本性をようやくここで見ることができます。『限りなく灰色へ』が分かりやすいですが、感情を爆発させながら歌うことができてしまう絵名のすごさが光る歌唱です。

(奏)未だ滾る感情を 知らないの

 奏の歌い方は静かに落ち着いてマイペースというのが基本。だけどそんな彼女が時折見せる音楽への情熱、執念、想いの強さみたいなものは、ストーリー中だけじゃなくて歌唱にも染み出てくるからすごい。地中奥底で滾るマグマ。ここでいう最後の「のっ!」って跳ねる感じ。思わずにじみ出てしまったという感じがとても好きです。そういう歌い方がよく感じられるのが『夜に駆ける』のアナザーボーカルバージョンなのでおすすめ。

瑞希)凝り固まってんなら お勉強

 歌詞自体が煽り気味で、"お勉強"なんてだいぶ皮肉っぽい言葉。跳ねるリズムも相まって、茶化しながら歌っている感じが垣間見えるのですが、同時に瑞希ならではのパワフルな歌唱も共存しているのがすごいところ。この曲の中でパワフルさが一番出てる箇所で言うと2番の「ホント退屈さ」のところかなとは思いますが、ここも短いフレーズに詰め込まれた想いはすごい。力強さの爆発というところで言うとやはり『ロウワー』はすごかった。

(まふゆ)ここで無垢で無知で無為な賛美を 見せつけるわ

 改めての引用にはなりますが、上3人がそれぞれ個性を爆発させて歌ったあとに満を持して登場するのがまふゆでした。下手な歌い方をすると個性の洪水に飲み込まれて目立たなくなってしまうところを、これでもかとまふゆらしさを乗せてくる凄み。溢れ出るラスボス感。
 この曲はあくまでまふゆのために書き下ろされた楽曲であり、ラスサビに入る前にそれをもう1度はっきりさせておこうじゃないかという主張の強さを感じます。主導権は渡さないと言わんばかりの力強さ。
 直前で4人のソロパートがあるからラスサビのコーラスがより重厚に聞こえてくるし、最後の最後のまふゆの「あった」が締まるんですよね……。
 というわけである日ジャックポッドサッドガールを聞いていて雷に打たれたように心に浮かんできた感想をばばばっと書きなぐっただけの感想文でした。

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【アズレン】アビータハードHermitⅨ攻略メモ 202112【アズールレーン】

 2021年12月度のアビータ(HermitⅨ)ハードの攻略メモです。世の中には1個の艦隊でワンパンしてしまうような猛者もいますが、自分は4艦隊駆使してギリッギリでした。こんな編成でも倒せるんだなあということであくまで参考程度にしてください。

※2022年3月分は執筆中です。


適応値

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 適応を上げ切らないと化け物みたいな強さです。攻撃70%、耐久70%、回復100%が限度だと思います。上図は攻撃適応が71%なのでもう少しだけ上げる必要があったタイミングでのスクショです。
 こちら側の適応値の要求はおそらく200、200、150だと思います。正確に追えてないので違ったらごめんなさい。

編成

1. ニュージャージヘレナユニオン
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2. セントーアクロ島風グッドスタッフ
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3. サディア速攻
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4. 長門信濃重桜
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潜水艦鉄血ウルフパック
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攻撃面

 相手は重装甲なのでメインのダメージソースは魚雷です。航空攻撃と駆逐艦が主体になるかと思います。
 敵の動きは大きくないので流星やJu-87 D-4などを装備し、集中型魚雷のフルヒットを狙いました。
 魚雷接射も積極的に狙いましたが、中盤は絶えず弾幕を出して近づきにくかったりするので、真っすぐに飛んでいく533mm五連装魚雷MarkⅨがヒットさせやすかったです。
 メインのダメージソースになる装備はできる限り+11以上の強化をして臨みました。

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防御面

 主力は戦艦1空母2で統一していました。
 攻撃面だけを考えると空母3が良かったのですが、敵の自爆ボートが強烈だったので旗艦は戦艦にして、戦艦副砲で最低限自爆ボートを処理できるようにしました。自爆ボートを前衛で処理しきれるなら空母3にしても戦い抜けるかもしれません。
 アビータ本体の主砲投射もえげつないダメージなので、旗艦にはある程度の耐久力が欲しかったのもあり、自分は戦艦1空母2がちょうどよかったです。
 自分は前衛の削りがキツめで、早く沈んでしまいそうになったらリセットしていました。主力が最後の1巡目まで撃てているタイミングなら前衛全滅も許容という感じでした。

欲しかったけど育成が追い付かなかったキャラ

 この子たちがいたらよかったかなあと思いました。

壁役:エーギル、吾妻、アンカレッジ
バフ役:風雲
主力:白竜、アウグストフォンパーセヴァル

 

戦闘順とキャラの役割

 敵の体力が30%を切ると、こちらの砲撃ダメージが50%の確率で1になってしまうというチートみたいな能力を持っています。砲撃でダメージを出したいニュージャージーなどを使う場合は序盤で使いましょう。
 体力30%以下の押し込みは主砲を当てにせず、空母と魚雷で行いました。

1艦隊目:約25ゲージ
 ヘレナのガチャを引くので最初に置いた方が気分がラクでした。

2艦隊目:約28ゲージ
 セントーが後続空母のバフをするのでセントーとアークロイヤルは続けて発艦。アークロイヤルは強襲空母の発動回数によってダメージがだいぶブレますがさすがの火力でした。

3艦隊目:約19ゲージ
 セイレーン作戦のデイリー周回で使っている速攻艦隊を崩したくなかったのでこの編成のままでした。ここをちゃんと考えればもっとラクだったと思われます。

4艦隊目:約28ゲージ
 魚雷と空母で30ゲージ以下の最後の押し込みを担当。信濃はやはり頼りになりました。

立ち回り

 前衛も主力も耐久がギリギリでした。両方に目を配る必要があり大変でした。
 アビータ本体の主砲投射は航空攻撃で弾消ししないと旗艦が落ちることがありました。ただ、空母はメインのダメージソースでもあるので、適当なタイミングで発艦はできません。
 序盤はアビータが完全に静止した状態で撃ってくるので、弾消ししながら流星拳の全弾命中が容易に狙えます。中盤以降は主砲投射してから止まるタイミングがあるので、攻撃と防御を同時に行う意識で空母を使っていました。ヘレナのSGのタイミングも大体合うので、4艦隊でほぼ動きは同じでした。
 潜水艦は開幕すぐに投入して、序盤の自爆ボートを処理するのに使っていました。潜水艦は撃沈しても次の戦闘で体力がちょっとだけ回復した状態で復帰してくれます。気にせず投入しましょう。
 フリードリヒ・デア・グローセがいる艦隊だけは、最初の自爆ボートを彼女が特殊弾幕で防いでくれるので、中盤に量産型と並ぶ盤面の処理に投入しました。


 何かあればTwitterでお知らせください。
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【アークナイツ】ストーリー考察/感想 - 灯火序曲 編

 2021年12月9日開始の期間限定イベント「灯火序曲」のストーリーを考察します。

テーマ

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 オムニバスストーリーイベントは複数の小話で構成されます。それぞれは独立した物語ですが、共通となるテーマが設定されていて、横の繋がりを感じられます。今回自分が感じたテーマは2つ、「予兆」と「旅」です。
 「予兆」について。英語版のタイトルは「Preluding Lights」、直訳すると「前触れとなる光」というような意味です。日本語タイトルの「序曲」のニュアンスも含めて、何か大きなことが起きる前の前触れとなる物語が多かったなと感じました。
 「旅」について。ストーリーの閲覧は「旅行記録」、イベント内で集めるトークンアイテムは「国際旅券」と、旅をモチーフにイベントが設計されていました。オムニバスストーリーの中でも、誰かが旅をするというお話が多かったです。イベントの顔であるカーネリアンが遊学の途中ということもあるのでしょう。

1. 大地粉砕

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 イベントの主役となるオペレーターが設定されていないお話でした。物語の中にもプレイアブルオペレーターが一切出てこないという、過去のオムニバスストーリーイベントを見渡しても類のない異色のお話でした。
 主役はレユニオンを抜けて錆槌(ラスティハンマー)の一員になろうとしているガレスとイラです。彼らを試そうとする錆槌戦士と、ガレスを追いかけてきたウルサス兵士も登場します。
 3者は上図のようにラベリングできると自分は考えました。テラの大地の弱者の象徴である感染者の2人、国家や文明の象徴であるウルサス兵士、そして文明に属さずに荒野で力強く生き抜く錆槌の3つです。
 錆槌戦士は「文明は弱者たちを恐怖と秩序で支配しようとする」と指摘し、「自分たちは文明への復讐者である」と宣言します。この考え方をウルサス兵士は野蛮だと一蹴するのですが、結局ガレスとイラは錆槌の一員となり反旗を翻すことになりました。
 この物語の面白いところは、「錆槌が正義」「文明が悪」という描かれ方をしているところです。テラにおけるロドスの立ち位置は文明側であるはずなのに、錆槌が言っていることが正しいのではないかと思わされるだけの迫力を感じてしまうのですね。

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 「ケオベの茸狩迷界」で錆槌が初めて登場したときは、彼らはロドスや文明に仇を成す危険で野蛮な組織という描かれ方をしていました。以前と正反対の立ち位置で錆槌が登場していることに驚きました。
 また、イラはレユニオンに入った理由を「自分を認めてやれる生き方をしたかったから」と語ります。レユニオンは弱者に生きる希望を与えられる組織だと思っていたのだなということが伺えて、これも面白い視点だなと思いました。
 この「大地粉砕」という物語は、文明側にとっては危険なレユニオンや錆槌といった暴徒たちの正義感、そして彼らからみたときの巨悪たる文明という構図で描かれた特殊な物語でした。しかし荒唐無稽なことを言っているとは全く感じないのがお見事なところです。
 テラという過酷な大地の上では、1つの景色を見るときも角度を変えれば全く違った物語を見ることができます。自分たちが行っていることは完璧に正しいのだと主張するのは思い上がりにすぎず、何が正しいのか迷い、もがきながら考えていってねとプレイヤーに考える材料を渡してくれたお話なのかなと感じました。
 このあとの5つの物語はロドスに希望を感じることのできるお話が続きます。ロドスを神聖視することなく、ニュートラルなポジションから物語を見ていこうねと釘を刺されたような気分にもなりました。

2. 星火燦燦:ヘビーレイン

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 戦争中のミノスの村とサルゴンの部族の中間地点で倒れてしまったヘビーレインを、ミノス側のパラスとサルカズ傭兵が助けてくれるというお話でした。
 サルゴンのお国事情は「帰還!密林の長」「オペレーションオリジニウムダスト」「遺塵の道を」などで立て続けに紹介されて、我々にもだいぶ見えてきたところです。
 一方のミノスはまだイベントの舞台になっておらず、どういう国なのか情報がありません。唯一シデロカのプロファイルに記載がありますが、貿易都市コリニア、精神的な庭園アテヌス、武人の聖地ラケダイモンという3つの都市の名前が出てくる程度です。
 ヘビーレインを助けたパラスという人物は、この村の指揮官であり信仰の女神であると言われていました。祭司と呼ばれているため宗教的な役割がメインだと思うのですが、軍人としての側面も持っていると思われます。ヘビーレインがパラスの武器を見て抵抗を断念したこと、結末のところでサルカズの殺し屋を倒したっぽいことを考えるとなかなかの実力を持っているようです。ミノスの英雄殿というところにいたというのは気になるキーワードです。
 ヘビーレインはサルゴンのとある酋長の軍隊にいたころ、信頼していた親友に騙され、裏切り者として軍を追い出された過去があります。戦場やサルゴンから離れたいと言っていて、目的地もなく逃避を続けているようでした。
 兵士の逃走というのは全体の士気にも関わってくることなので、基本的に許してはもらえません。ヘビーレインを始末するために1人のサルカズが雇われました。このサルカズはパラスと対決してやられてしまったようなので、ヘビーレインは二度パラスに命を救われた形になりました。いつかパラスにお礼が言える日が来るといいですね。
 「星火燦燦」は灯火序曲のテーマ性をよく表した物語になっていました。旅を続けるヘビーレインを光に例え、ロドスに合流して大きな光の束になるだろうと締めくくられていました。救われない結末を迎える物語が多い中、このようなポジティブなお話は心に染みますね。

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 このあとヘビーレインはなんらかの形でロドスに拾われることになるのですが、拾われた直後のお話が実は過去のイベントで出てきていました。それが「戦地の逸話」のクロージャの回です。
 ケルシーたちが龍門に向かう直前を描いたお話なので、時系列的にはメインストーリー2章の前ぐらいのお話のようでした。

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 瀕死のヘビーレインを拾ったロドスは、医療チームを結集して彼女の命を救いました。ケルシー先生は72時間連続で手術台に向かっていたそうです。相変わらずの化け物っぷりだなと苦笑いが出ます。それぐらいヘビーレインは危険な状態にあったということでしょうから、パラスと別れたあともほとんど何も食べずに旅を続けていたのでしょうか…。
 身体は回復しましたが、親友に裏切られたことが心の傷になっていて、他者との関わり方が上手ではないということがヘビーレインのプロファイルには書かれています。立派な光の一員となり、これからも頑張っていってほしいですね。

3. 真偽怪談:ベナ

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 ベナのお話は「彼方を望む」のアイリスの回の続きです。今回明らかになったことも含め、アイリスたちが何をしているのか整理するところから始めます。
 アイリスはメイベルという子供から預かった宝物のラジオを本人に返すべく、お城からロドスにやってきました。年月を経てメイベルはブリッシュシルバーというコードネームのオペレーターに成長していたのですが、チェルノボーグ奪還作戦の中で殉職してしまっていました。
 ベナはアイリスがロドスから帰ってこないことを不審に思い、自らロドスに乗り込んできました。アイリスと話し合って、ベナもロドスの一員になることになりました。
 アイリスとベナは子どもたちに声をかけて、保存が難しい宝物を預かり、大人になったらそれを返しにいくという活動を行っています。ベナの力を使うことで宝物は長期の保存が効くようになり、コータスの男性がお城に持って帰って保管をしているとのことです。
 宝物を預かる活動はヴィクトリアに根付く童話に関連しているようですが、詳しいことははっきりとはしません。アイリスの回だけでふんわりと幕を閉じるお話なのかなと思っていたのですが、ここでも再び掘り下げがあったので、今後さらなる展開があるのかもしれません。そういう意味ではこのお話も「序曲」的な立ち位置だと考えることもできそうです。
 「真偽怪談」のお話に移ります。キララがゲームで遊んでいるところにベナがやってきて、一緒にゲームをしました。

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 キララが遊んでいたゲームがたまたまそういうテーマだったということもありますが、彼女はベナに対して「怪談とは真相が分かると成り立たないのだ」という趣旨の話をします。この言葉がおそらくベナの琴線に触れたのでしょう。覚えておいてほしいことがあると言って、怪談を披露しました。

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 子どもを家に連れ込んで、人形のために魂を引き抜いてしまうお婆さんの怪談でした。これはベナがおばあちゃまに拾われたという実話と、ヴィクトリアに伝わる童話を下敷きにしているようですが、ベナの作り話も混じっています。アニーはおばあちゃまの家にあったものではなく、ベナ自身が作りだした人形です。
 お城に引き取られたあと、図書館の本に書いてあったことを自身のアーツを用いてアニーを創り出してしまったとプロファイルに書かれています。そのことをお城の住人たちは不思議には思わなかったとも。なんとも不思議な世界観の人たちです。
 一方のキララは単にベナの話し相手として登場したような感じでしたが、このタイミングで出てきたことには意味があるのだと思います。彼女は極東出身のエーギル族で、これは「遺塵の道を」で新規実装されたアカフユと同じです。
 アカフユとキララのプロファイルを読むと極東の現状がだいぶ見えてきます。極東という国は日本の南北朝時代をモチーフにしていて、血を分けた兄弟が北と南に分かれて争っています。
 キララは南側で暮らしていました。南の一部は海に面しているらしく、エーギル族が暮らしているとのことです。イベリアと違ってエーギル族は排斥を受けずに生きていけるようでした。極東の北側にはゲーム会社があるそうで、キララは戦乱によって新作ゲームが届かなくなることを心配しています。
 「お城」の話だけでなく、極東の内部事情にも今後への予兆を感じます。極東はロドスから遠いのでイベントの舞台になりにくいのかもしれませんが、いつがイベントがあるといいですね。

4. 遺された灯台:アズリウス

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 アズリウスのお話はイベリアが舞台でした。「潮汐の下」で深く掘り下げられ、イベリアの内部事情もだいぶ見えてきましたね。この国は「大いなる静謐」という厄災が降りかかる前と後で全く違った国になってしまったということが繰り返し語られています。
 「大いなる静謐」が起きる前にエーギル族はイベリアに住み着き、彼らがもたらした科学技術によってイベリアは大いに発展しました。イベリアの黄金時代です。この時代にアズリウスの祖先(アヌーラ族)はイベリアに連れてこられ、エーギル族のために実験台にされていました。エーギル族が海の怪物と戦うための、武器開発のためだと思われます。
 「大いなる静謐」はイベリアの海岸線を破壊しつくし、灯台は光を灯さなくなりました。「災い」は禁忌とされ、口に出すことも禁じられてきました。グラウコスはアズリウスと2人きりのときでさえ、「災い」の話をすることができません。
 イベリアの発展をリードしてきた様々な技術も「災い」によって失われてしまい、イベリアは国として没落していきました。失われた技術の1つが灯台の光を作るエネルギーシステムの基盤技術でした。潜入した灯台のエネルギーシステムを見て、グラウコスは源石とは異なるエネルギー源を用いているのではないかと言っていました。

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 イベリアは閉鎖的な国ですが、入国は難しい割りに出国は簡単と言われているため、イベリア出身のオペレーターは意外と多いです。今回のお話に出てきた人をざっと並べてみました。
 アヌーラ族は身体に毒素を持つ一族で、毒素に先天的な抗体があるグラウコスはアズリウスの良き理解者です。今回登場したインディゴも毒に免疫があるようだと言われていましたが、単にドジなので何度も毒を受けた結果免疫ができたのではないかと言われていました。フィディア族はヘビモチーフなので、毒には強そうだなとは思いますが…。
 グラウコスとウィーディはたまにイベリアの話をするようですが、2人の見ている国の形は全然違っているようです。アズリウスは「災い」の話を人々が口に出さなくなった結果、共通認識が形成されないのだろうと指摘をしていました。そうやって「災い」を忘れることが、エーギル族の望んだこととも。実際、グラウコスはエーギル族の歴史をあまり知らない様子でした。

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 陸に上がったエーギル族が数百年かけて忘れたかった恐怖とは海の怪物のことでしょう。ということはイベリアに降りかかる「災い」というのは海の怪物の襲撃ということでしょうか。
 「遺塵の道を」でウルサスが対峙している氷原の悪魔は、人々が「知る」ことで強さを増すのだと皇帝の利刃が言っていました。海の怪物たちも同じなのかもしれません。「知る」ことで強くなるので、知識の伝承を抑制して、みんなで忘れようとしているのかも。

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 アズリウスは先祖たちの苦難を知ってなお、前に進もうとしていました。彼女の毒が倒すべき宿敵といつか対峙する未来に想いを馳せていました。海の怪物と直接戦う日がやってきたりするのでしょうか。このセリフも未来の予兆を感じさせるものでした。

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 インディゴの先生である灯台守りは、インディゴに特殊なアーツユニットのついた杖を渡しました。灯台のエネルギーシステムのようにこのアーツユニットもロストテクノロジーの1種のようで、大きなエネルギーを生み出せるにも関わらず仕組みがよくわからないもののようです。
 インディゴの先生は「光の守護者」というキーワードに強く反応したことがあるらしいです。「潮汐の下」でスカジと対峙した審問官たちは「光」や「灯り」を武器にしているようなことを言っていたので、イベリアにおいて「光」というのは特別な意味を持っているように聞こえます。

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 灯台の光が同質のものなのかはわかりませんが、今後さらに深掘りされるのではないかと思います。全てを奪われたイベリアという国にも、細々と希望が受け継がれているということでしょうか。

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 「在りし日の風を求めて」のセイリュウの回で、エリジウムは故郷イベリアを退屈で抑圧的な場所だと評していました。いつか戻ることになるのかなあとぼやいていましたが、今回で見事にそのフラグを回収していきました。アズリウスたちが発見した灯台を、ロドスは基地として使うようです。

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 各地を放浪しているインディゴが仲間に加わり、光をもたらす灯台が新たな活動拠点となるということで、このお話の締めも灯火序曲のテーマに沿ったものになりました。

5. 異類:カーネリアン

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 カーネリアンがロドスと関わることになったきっかけから見ていきましょう。彼女のプロファイルに書かれています。
 カーネリアンとビーズワクスが住むサルゴンの村の部族には、成人の儀式として諸外国を旅することが通過儀礼として設定されているとのことでした。お姉ちゃんであるカーネリアンは一足先に周遊の旅に出かけ、リターニアに至ったところでトラブルに巻き込まれました。
 ホーエンローエ伯爵という貴族が感染者であることを偶然知ってしまい、彼の面倒を見ることになったのです。彼は一族の唯一の血脈です。丁重に扱われているのでしょうね。
 ホーエンローエ伯爵はヒヤシンス伯爵とも呼ばれます。あだ名みたいなものでしょうか。当初は親子なのかなと思って読んでいたのですが、カーネリアンのボイスを聞いて同一人物のようだと気づきました。

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 貴族の従者はカーネリアンがいなくなったあとに"ヒヤシンス"と言い直していることから、悪口の一種なのかもしれません。

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 カーネリアンはホーエンローエ伯爵を助けてくれる企業を探し、最終的にロドスに援助を求めます。複雑な対立構造を持つリターニアの貴族の1つに肩入れをすることがロドスにとって悪影響を及ぼさないかと、ロドスの中では議論が巻き起こりました。結局、カーネリアンとオペレーター契約を結んでリターニアで活動してもらうことにして、ホーエンローエ伯爵の治療を引き受けることにしました。カーネリアンがボイスの中で「契約」とか「ウィンウィン」と言うのはこういう関係性だからですね。
 ビーズワクスはカーネリアンに遅れて一族の試練を受けることになり、まずはお姉ちゃんを探してロドスに来ました。カーネリアンはビーズワクスを巻き込みたくないので、秘密の任務で長期不在にしていることにしてあります。ただ、ロドスに帰ってくることはあって、そのときは普通に会えるみたいです。

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 さて、今回の「異類」というお話は、カーネリアンのリターニアでの活動の一部を描いたものでした。カーネリアンはホーエンローエ伯爵の代行としてフォイエルバッハ伯爵との提携の協議に出向いていました。彼女はフォイエルバッハ伯爵の邸宅に飾られていた固体化源石結晶の精製品に興味を持ち、探りを入れつつ、双子の女帝を軽視しない方が良いと警告を発しました。
 カーネリアンが何に対して警告をしていたのかは、その後のストーリーでわかります。フォイエルバッハ伯爵の領土には源石の採掘場があり、そこで起こった事故を労働者ごと消し去ろうとしていたのです。しかも事故のもみ消しだけでなく、彼が抱える術師団は感染者を捕まえて実験台にしようとしていました。
 カーネリアンは術師が感染者の奴隷を連れていたのを見て、巫王の残した術を研究しているのではないかと疑っていたのだと思います。

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 感染者の身体を利用するアーツは、「在りし日の風を求めて」のマドロックの回でも登場しました。「ウォルモンドの薄暮」のあと、マドロックは付近の感染者市民を引き連れてカズデルに向かっていましたが、そこでリターニアの術師の襲撃を受けました。感染者の体内の源石をアーツユニットにするというとんでもない術は、巫王の残した遺産だと言われていました。

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 マドロックへの襲撃に関して、術師側に深い意図はなかったと言われています。ただ単に実験がしたかっただけなのではないかと。
 巫王の支配に終止符が打たれたあとも、彼の持つ凶悪な力に引き寄せられてしまう貴族がリターニアにはいて、術師たちは密かにアーツを研究しているのだと思います。

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 巫王の暗黒の支配を、現在の統治者たる双子の女帝が打ち倒したという話はリターニアを語る上で必ず触れられることです。イベリアを語る上で大いなる静謐が外せないのと同じ構図でしょう。
 巫王が塔に掲げた赤い水晶は夜を照らし、彼の逆鱗に触れると町1つがまるごと死体の山になったと言われていました。それに比べれば、双子の女帝は舞踏会で挨拶が交わせるぐらいには穏やかな人物ということで、貴族たちは生き生きと権力を充実させているとのことです。
 絶大な力を誇った巫王を直接倒したのが双子の女帝ですから、普通に考えれば巫王よりもさらに強い人物による統治が行われているはずです。カーネリアンが女帝を軽視しない方がいいと警告していたのは、傍若無人でないからといって力が弱いわけではないということを忘れてはならないということだったのでしょうか。

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 今回のお話は追われていた感染者少女をロドスが助けて幕切れでした。この感染者少女は怯えながらも、他のみんなを年上でお姉さんである自分が守らねばならないという決意を口にしていました。カーネリアンはその勇気が気に入った様子でした。お姉ちゃん仲間として魂が共鳴したのかもしれません。
 カーネリアンのプロファイルには、未来への布石が書かれています。リターニアの内部に深く足を突っ込んでいるカーネリアンから救援要請が届くとなれば、ロドスがリターニアの貴族たちの闘争に関わっていくということです。大きな権力を持つ貴族に睨まれてしまうとロドスも困ったことになってしまいます。今後ロドスはどのような形でリターニアという国に関わっていくことになるでしょうか。

6. 手紙:クリフハート

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 クリフハートのお話はイェラグの内部事情に突っ込むお話でした。初期から実装されているオペレーターたちの物語なのですが、イベントで本格的に語られるのはこれが初めてで、いよいよ来たかという感じでした。
 シルバーアッシュ家はイェラグの三大貴族の1つですが、両親が政敵に殺害され、一時は大きく没落しました。長男であるシルバーアッシュはヴィクトリアで勉学に励み、カランド貿易で現代産業を一挙に手掛けることで巨額の資本を生み、再び三大貴族の座を確固たるものにしました。
 長女のプラマニクスがカランドの巫女に選出されたこと、次女のクリフハートが事故で鉱石病に感染したことはいずれも政治的陰謀だと言われています。急進的なやり方で力をつけるシルバーアッシュ家が妬ましいのはわかりますが、陰謀が多すぎますね…。
 巫女に選出されたことをシルバーアッシュ本人がストップをかけられるものだったのかどうかはよくわかりませんが、プラマニクスが巫女になったことをきっかけに3人の仲は壊れてしまいました。クリフハートは当時のシルバーアッシュの対応に不満があるようでした。

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 鉱石病に感染してしまったクリフハートはロドスに送られ、カランド貿易の社員であるクーリエとマッターホルンが護衛に付いています。シルバーアッシュとプラマニクスは初期からオペレーターとして実装されているものの、今回のストーリーの時点ではまだロドスとのかかわりは薄そうな様子でした。
 クーリエとマッターホルンの他に、ノーシスとデーゲンブレヒャーという人物の名前も挙がっていました。今後登場してきてくれるでしょうか。

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 シルバーアッシュのプロファイルで、このイベントの続きに言及されています。クリフハートが受け取った手紙は、シルバーアッシュからドクターに宛てた招待状でした。このときドーベルマンやケルシーはシルバーアッシュを怪しみ、この誘いを受けることに明確に反対をしていました。
 この件はアーミヤの意見により、ドクターに任せられることになりました。全責任を丸投げされたような形でドクターには同情しますが、シルバーアッシュはドクターには好感情を持っている様子なので、事態の進展はドクターのやる気次第だということは理解できます。
 この事件は「雪山事変」と呼ばれているようです。今後、イベントとして展開してくれるでしょうか。いまから楽しみですね。


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ピクミン原作勢がPikmin Bloomを意外と楽しんでいるという話

 原作のピクミン要素がかなり薄いゲームなのに、不思議とPikmin Bloomを続けて遊んでいます。

良いなと思ったところ

1. 歩くだけ

 在宅勤務をしている最近の自分にすごく効くゲームでした。ご時世にあったゲームですね。ちゃんと外に出て歩こうという気持ちにさせられます。
 考えることがほとんどないので、いろんなソシャゲを触っている自分にとっては無理なく共存できるゲームであることも、続けられているポイントかなと思います。
 歩かないとゲームが全く進まないというのがデメリットのように思えたのですが、歩いていない間はゲームを触らなくていいので、拘束感がないのもストレスフリーでいいなと思いました。

2. ピクミンとの触れ合い

 原作ではほとんどないピクミンとの触れ合いが新鮮で楽しいです。丁寧に1匹1匹にミツをあげるのが意外と親心をくすぐられ、不思議な心地よさがあります。原作でミツをあげるときは隊列ごとミツに突っ込むという感覚だったので。
 ピクミン1匹1匹に名前をつけるなんて、原作ではありえないことでしたよね。原作の赤ピクミンAと赤ピクミンBは一切区別ができないので、「あのとき引っこ抜いた子」みたいな概念は一切ありませんでした。
 本当はこういうことがしたかったのかもしれないなと、深層心理を掘り当てられた気分です。Pikmin Bloomにどっぷり浸かったあとに原作に戻ると逆に変な感じがしそうです。

3. 不思議な魅力のデコピクミン

 デコピクミンという収集要素があると分かったとき、こんな変な見た目のピクミンを集めて楽しいのかなと疑問が先に出ました。でも実際に集めてみると不思議な可愛らしさを感じて、もっといろんな姿を見てみたいなと思わされました。
 ピクミンは悪く言ってしまえば知能が低い子たちなので、変なものを身に着けても素直に喜んでいそうなんですよね。その間抜けな感じが面白いのかもしれません。
 「これちょっと変だよね」と思うから、友達に見せたりSNSにシェアしたくなる気がします。計算された間抜けさなのかもです。

4. ピクミンをどんどん増やすこと

 原作のピクミンはあっさり死んでしまうため、逆に増やすことも容易になっています。必要に駆られてピクミンを増やすのは最初だけで、中盤以降ピクミンを意識的に増やそうということはしません。勝手にものすごい数になっています。
 一方でこのゲームはゆっくりゆっくりピクミンを増やしていくゲームです。原作でいうところの序盤のフェーズをずっとやっている感じです。それが意外と楽しいなと感じます。
 基本的に人間は何かを集めるのが好きなので、隊列がどんどんにぎやかになっていく様子を見ているだけで楽しいのかもしれません。

こういう風にしてもいいのではというところ

1. 原生動物を出してもいいのでは?

 原作ピクミンの魅力の1つに、憎むに憎めない敵キャラたちがいます。容赦なくピクミンの命を奪う存在ですが、それは食物連鎖があるからで、彼らを凶悪なモンスターというふうには描いていません。(一部ヤバいボスもいますが)
 ブサかわいい原生動物たちもピクミンシリーズのタレントなので、上手い方法を考えて登場させてあげればいいのにと思いました。レイドボスとしてダマグモがフィールドを闊歩していたらインパクトがあって良いじゃないですか。

2. ピクミンの色ごとの個性を出してもいいのでは?

 自分がゲームの仕様を完璧に把握していないだけかもしれませんが、ピクミンの違いがあまり活かされていないような気がしています。簡単な作りになっているがゆえに考えることが少ないというメリットと表裏一体ではあるのですが、特に現状は赤黄青の差異がほとんどないように思います。
 個性を生かした分業をいかに効率的に行うかというのが原作の楽しいところだったので、そういう遊びが楽しめてもいいのになと思いました。

3. ストーリーを補足してもいいのでは?

 主人公は何のためにピクミンを集めているのでしょうね。世界中に花を咲かせましょうというお題目はあるものの、ストーリーがないのでその理由はよくわかりません。原作ではオリマーやルーイたちの主人公の物語が割とちゃんとあるので、ちょっと物足りなさを感じてしまいます。
 ゲーム上のマップには建物が一切表示されないので、文明が滅んだあとのような雰囲気も感じます。遺物となった人間の痕跡をピクミンたちは掘り出しているのでしょうか。でもだとしたら主人公は何者なのでしょう…。
 仄めかす程度でいいので、ストーリーに関する情報が今後発表されるといいなと思いました。
 とまあ後半はグチグチ書きましたが基本的には楽しく遊ばせてもらっています。これからが楽しみです。

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【アズレン】イベントストーリー考察:燈火のシニエ 編【アズールレーン】

 2021年11月11日開始のイベント「燈火のシニエ」のストーリーを考察します。

史実との対応と時系列整理

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 アイリス・ヴィシア関連の物語は史実を下敷きにしているものが多いものの、イベントの実装順と史実の時系列は一致しません。フランス海軍の歴史は1942年11月27日のトゥーロン港自沈でほぼ途絶えてしまうのですが、この出来事を初回のイベント「光と影のアイリス」で描いてしまったがゆえに、時系列を遡らないと史実ベースのお話が展開できないという状態になっているのですね。
 「燈火のシニエ」の中で、他のイベントとの関連を読み取れるポイントは1点しかありません。時系列はかなりあいまいなので仮説を2つ示しておきます。

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 「神穹を衝く聖歌」で初登場したアルジェリーが枢機卿リシュリュー)とトラブって調子が狂ってしまう原因となった件と言えば、彼女があのイベントの最後で黒いキューブに飲み込まれてしまったことがすぐに思い浮かびます。「神穹を衝く聖歌」は「光と影のアイリス」よりも確実に後だったので、「燈火のシニエ」が時系列的に最新であるというのが仮説のAパターンです。
 もし仮に"枢機卿殿との一件"がプレイヤーの見えていないところで起きた事件なのだとしたら、「燈火のシニエ」がアズレン世界の時系列でどこに当たるのかは全く分からなくなります。「光と影のアイリス」の前だったとしても矛盾は起きません。

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 アルジェリーが敵側であるはずのロイヤルの支援を期待するのは変なので、アイリスとヴィシアが2つに割れる前、どちらもアズールレーン側の陣営だった頃のお話と考えることもできそうです。史実に沿って時系列が流れていっているのだと考えるのが仮説のBパターンです。
 ただ、「燈火のシニエ」の中でアルジェリーやリットリオはアイリスとヴィシアを明確に区別して話していました。そこが仮説Bの怪しいところです。アイリスは2つに割れる前は単なるアイリスだったはずで、ヴィシアという単語が出てきているなら、すでに割れてしまっていると考えたほうが良いのではないかというのが個人的な主張です。これ以降では仮説Aに基づいてイベントを整理していこうと思います。

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 とはいえ仮説AでもBでも、他のイベントと照らし合わせて時系列的に大きな矛盾が生じる箇所はありません。これは逆に言うと時系列がそこまで重要なイベントではないのかなと考えられます。フォッシュを登場させるのであればこういうストーリーがぴったりだったというだけのことなのかなと思いました。ヴィシアとサディアがこういう小競り合いを起こしたことがあるということと、KAN-SENたちが語った上層部の意味深な動きだけは今後のために覚えておきたいところです。
 「燈火のシニエ」は1940年6月18日に起きたヴァード作戦を下敷きにしているので、何が起きたのかを理解するためには史実を見るのが手っ取り早いです。この頃のヨーロッパ情勢は日々目まぐるしく変化していました。

史実のヴァード作戦

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 1940年6月頃はナチスドイツ軍がドイツの西側の戦線を優位に進めていた時期です。6月14日にはフランスがパリを防衛することを諦め、ナチスドイツ軍は無血入城を成し遂げました。
 ちょうどそのころ合いを見計らって、イタリアもイギリスとフランスに宣戦布告しました。ナチスドイツがイケイケなので、自分たちも領土拡大を狙ったのですね。
 北部ではナチスドイツ軍に侵攻を許したとはいえ、フランスはイタリアの参戦を黙ってみているわけにはいきません。イタリアへの対抗策として、領土を侵略されるよりも前に牽制を行う目的で、ヴァード作戦を立案しました。
 フランス海軍は戦力が比較的整っていた一方で、イタリアの海軍戦力は心もとない状況でした。例えばフランス側は戦艦を5隻動かせましたがイタリアは2隻のみというように。フランス海軍は大胆にも海上からイタリア本土のジェノヴァ軍港周辺へ艦砲射撃を撃ちこむ奇襲作戦を計画します。これがヴァード作戦でした。
 この作戦は肝は素早く奇襲をかけて、敵と海戦を行う前にさっさとフランス側に引き上げてくることにありました。なので足の遅い戦艦ではなく、スピードが出る重巡洋艦がメインの火力に据えられました。アルジェリーとフォッシュはこのメイン火力の一員として出撃しました。
 フランス側の作戦通りに計画は進み、艦隊はヴァード・リーグレ、サヴォーナ、ジェノヴァのあたりに艦砲射撃を浴びせ、ほぼ無傷で戻ってくることができました。イタリア側はそこまで手酷い損害ではなかったらしいですが、一方的に国土を破壊されたのは気分が良くなかったことでしょう。



燈火のシニエ時点の陣営関係

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 燈火のシニエは史実と同じような経過をたどりましたが、前提の部分が大きく異なっている点に注目です。上の図は仮説のAパターンに基づき、アイリスとヴィシアが割れた後としています。
 史実ではヴァード作戦の後に、ナチスドイツの傀儡政権であるヴィシー政権がフランスに誕生しました。一方でアズレン世界では燈火のシニエの時点ですでにアイリスとヴィシアに分かれています。
 アルジェリーとフォッシュはヴィシア側のKAN-SENのため、ヴァード作戦を「再現」した結果、なぜかレッドアクシズの中で仲間割れするという妙な事態になってしまいました。
 サディア側も史実と事情が異なります。史実ではイタリアがイギリスとフランスに宣戦布告を行ったことが、フランス側の攻撃の口実になりました。しかしサディアはこのタイミングでレッドアクシズに加入したわけではないので、理由なく突然奇襲を受けた形になったのではないかと思います。
 また、形の上ではサディアは鉄血に従うレッドアクシズ側の国なのですが、サディアのKAN-SENたちは鉄血を信頼しているわけではありません。この辺りの事情を踏まえて、なぜこんな奇妙なことが起きたのか考えていきます。


登場人物たちの思惑

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①ヴィシア上層部の思惑

 ヴァード作戦の「再現」を計画したのはヴィシアの上層部のようでした。フォッシュは"上層部から「再現」を預かった"という言い方をしていました。そして上層部の思惑はたかがKAN-SEN1人には見通せないとも言っていました。

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 「再現」の動機は「レッドアクシズに傾くサディア帝国に、アイリスの聖裁を下す」というものです。形式上の攻撃理由自体は史実のヴァード作戦と大体同じです。

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 ここで気になるのが、ヴィシアの上層部が「アイリスの聖裁を下す」と書いている点です。史実の「再現」だからと言ってしまえばそれまでなのですが、なぜヴィシアはこれを代行して「再現」するのでしょうか。この「再現」を行うべきタイミングが今だとして、ヴィシアではなくアイリス側のKAN-SENが行ってもよかったはずです。
 ヴィシアの上層部が何を目標に動いているのかを考えてみます。「神穹を衝く聖歌」の中で、ヴィシアの上層部は鉄血に執心していると言われていました。下画像はル・テリブルの発言です。彼女は"変わらず"と言っていたので、しばらくずっとこの体制が続いているものと思われます。

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 「燈火のシニエ」の時点でもヴィシア上層部が鉄血へとさらに近づこうとしているなら、鉄血を疑っているサディアへ攻撃をしかけ、レッドアクシズを抜けさせないようにする脅しの意味合いがあったのかもしれません。鉄血への忠誠心のアピールとして、サディアを攻撃したのではないかという仮説です。


②アルジェリーとフォッシュの思惑

 アルジェリーは上層部からの命令を「想定内の再現」と言っていたり、ヴィシアの「大義」のためには仕方ないことだと言っていたことから、上層部から預かった作戦の意義をある程度理解しているものと考えられます。

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 ただ、上のル・テリブルの発言のトーンからもわかるように、KAN-SENたちは上層部と一心同体ではありません。KAN-SENなりの想いがあります。

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 アルジェリーが「神穹を衝く聖歌」で気にしていたのは、トゥーロンで沈んだジャン・バールたちを鉄血が救出した結果、彼女たちの身柄が鉄血に押さえられたことでした。ジャン・バールたちが安全にヴィシアに帰還できるようにするためには、鉄血に少しでも恩を売らねばなりません。
 そういう意味では、「燈火のシニエ」の時点ではヴィシアの上層部とKAN-SENの思惑は一致していて、鉄血の顔色を伺いたいということだったのかなと思いました。

③リットリオの思惑

 ヴィシアの作戦に対してサディア側は奇襲を受けたという立場でしたが、丸腰というわけではありませんでした。リットリオはヴィシアの「再現」をあらかじめ把握していて手を打っていました。その1つがザラへの指令です。

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 もう1つが戦艦であるリットリオ自身が先回りをしてアルジェリーたちの行く手を塞いだことです。作戦を知っていなければこんな芸当はできません。

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 作戦を知っていたなら、リットリオは全力で奇襲を阻止すべく動くこともできたはずです。しかしアルジェリーたちの本土への艦砲射撃は黙認し、そのあとで行く手を塞いだ時も全力では戦いませんでした。リットリオにはこの「再現」を本気で止める理由はなさそうでした。
 サディアにはサディアなりの思惑があってこの「再現」に対処しているようだということは、フォッシュも気づいていたように思います。上層部の存在は一旦置いておいて、現場のKAN-SENたちはある種の茶番を演じていたように思いました。

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 アルジェリーとフォッシュはサディアの本土を砲撃したという戦果を持ち帰りました。一方リットリオはヴィシア艦隊の奇襲に素早く気づいて追撃をしたが、あと一歩のところで逃してしまったという戦果を得ました。その物証になるのがフォッシュが投げたダガーですね。

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 EN版の「燈火のシニエ」のタイトルは「The Flame-Touched Dagger」と翻訳されています。このダガーがそのままタイトルになっているというわけですね。日本語版の"シニエ"はフランス語の"Signet"で本を読むときのしおりを指す言葉です。このダガーが未来のヴィシア-サディア関係における転換点になっているよという意味なのかなと思います。
 ダガーによって成立した今回の茶番は、当然この舞台にいない人に向けたデモンストレーションです。具体的にはヴィシア上層部とサディア上層部、そして鉄血とロイヤルでしょうか。
 戦闘前、リットリオはアルジェリーたちを史実になぞらえて"アイリスの騎士"と呼びましたが、戦いの後はこっそりと"ヴィシアの騎士"と言い換えていました。このあたりからも、リットリオにとってあの戦闘が芝居じみたものだったと推測することができます。

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 KAN-SENたちの企てがどのように結実していくのか、今後が楽しみなところです。

④サディア上層部の思惑

 リットリオが気になることを言っていました。

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 史実に沿った事件を起こすことは「再現」というキーワードで表現されてきましたが、「配役」という言葉が今回は意味ありげに登場しました。
 上の発言のトーンから察するに、リットリオがヴァード作戦の「再現」が行われることを先んじて把握していた理由は、サディアの上層部が彼女に知らせたからなのではないかと思いました。「再現」が行われるから参加すべしという命令が「配役」なのかなと。
 セイレーンが「再現」という言葉を使うとき、それは史実に沿った戦闘の中で、KAN-SENが自らの運命を超克して覚醒するための「実験」というような意味がありました。ヴィシアやサディアの上層部も「再現」や「配役」を通してKAN-SENの覚醒を狙っているのでしょうか。それとも単に政治的な活動の一環としてこういう作戦が行われているのでしょうか。
 レッドアクシズ側のヴィシアとサディアが仲間割れをしているのは相当奇妙な出来事なので、上層部同士が繋がっていて、KAN-SENたちは手のひらの上で転がされているだけなのかもしれません。
 「神穹を衝く聖歌」の復刻を行ったあと「燈火のシニエ」が開催されたことは、ヨーロッパ側の次の大型イベントに繋がる布石だと思います。ヴィシアとサディアの小競り合いという形ではありましたが、ヨーロッパは狭い地域に陣営が入り乱れる場所のため、どこへ飛び火していくかは予測不能です。
 セイレーン作戦以降、このような史実をベースにしたお話が全くなかったので、久しぶりにこういうストーリーが読めて楽しかったです。実在の軍船を擬人化したゲームですから、やはり史実を絡めてくれた方が深みが出てよいですよね。



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Going Medieval初心者攻略その2 - 襲撃者を撃退せよ!

 Going Medievalの攻略メモです。
 このゲームの戦闘はプレイヤー側にけっこう不利な条件がついています。襲撃者は倒しても倒しても際限なくやってくるのですが、開拓者は死んでしまうと戻りません。ケガをするだけでも作業効率が落ちるので、襲撃を上手く捌けるかどうかはかなり重要なポイントになってきます。

最終目標

 襲撃に対応するベストな策は弓兵による高台からの撃ち下ろしです。触れられる前に撃ち殺すのが最善の策になるわけですね。
 前述の通りケガをすると休息をとったり治療を受けたりする必要が出てきて、開拓者の作業時間を大きく削られます。なので近接武器の殴り合いというのはあまりやりたくない行為なのです。
 というわけで最終目標に至るステップを記述していきます。

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弓を作ろう

 最初から装備できるのは「ショートボウ」です。これでも十分強いです。
 開拓者の「射手」レベルが10になると「ロングボウ」を装備できるようになるので、最終目標はそこになるかなと思います。研究ツリーの羽根矢Ⅱを解放すると作れるようになります。
 「ロングボウ」より強い射撃武器もあるのですが、開拓者の「大工仕事」レベルが上がり切らなくて作れなかったり、「射手」レベルが上がり切らなくて装備できなかったりします。

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 野山でウサギやシカの狩りをすると「射手」レベルを上げることができます。食料も調達できて一石二鳥なので、育てたいキャラは狩りに出すと良いです。

高台を作ろう

 このゲームは高いところから弓を射るというのが最強の攻撃方法になっています。ボーナスの量がとても多いのですね。

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 開拓地がメインの戦場になると思うので、開拓地に高台を作っておくのが合理的です。自分は建物の屋根の一部に登れるようにして、そこに射撃担当を並べるという戦い方をするのが好きです。
 戦いのときにしか使わない建築物を作るのは大変ですし、限られた開拓地の無駄遣いも極力避けたいところですからね。

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柵を作ろう

 柵があるだけで襲撃者の動きをコントロールすることができます。
 襲撃者は開拓地の四方八方から攻めてくるのですが、柵の切れ目から侵入しようとしてくるので、下図のように迎撃ポイントを絞ることができるのですね。これで高台の近くへと誘導していきます。
 狼に襲われないなどの副次効果もあります。

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罠を作ろう

 柵で襲撃者の動きを予測できるようになったら、その地点に罠を置いておくと効果的です。襲撃者はアホなので、罠が置いてあっても気にせずに入ってきます。
 ただ、威力の高い罠は鉄を使うので大量に量産することは難しいです。自分は杭の罠を使っていました。これは「枝」だけで作れるので非常に作りやすい罠です。建築物には「木材」を多く使うと思うのですが、「木材」を得るために木を伐採すると「枝」が大量に余ります。その「枝」を有効活用できます。

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 ただの枝で作った罠なので威力はあまり出ませんが、罠にかかった襲撃者は動きが一瞬止まります。そこを弓で撃つわけですね。
 罠は一度発動すると仕込み直す必要があります。しかし壊れることはないので、作っておけば永久的に使えます。

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 ウサギが迷い込んでくると勝手に串刺しになっているというオマケもあります。

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薬草をストックしよう

 全員を遠距離射撃手にすると不慮の事故で内部に攻め込まれたときが怖いので、自分はある程度近接部隊も用意していました。近接部隊がわちゃわちゃしている間に弓でダメージを稼ぐ作戦です。
 近接部隊はどうしても攻撃を受けてしまいます。そうすると治療が必要になるので、薬草は欠かせません。

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 負傷者はベッドで休養を取るので、寝室に薬のストックを置いておくと、手早く治療をすることができます。

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後処理も忘れずに

 開拓者は敵の死体を見るだけで機嫌を大きく損ねます。開拓地から離れたところに廃棄場を作り、そこへ運んでもらいましょう。墓を作ってあげる方が親切ですが、敵の数が増えてくると面倒なので…。

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 敵が落としていった衣服や武器は有難く使わせてもらいましょう。不要なものは捨てておくのはもったいないので分解してしまいましょう。

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 特に武器は鉄になるので貴重です。

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